10月 02

日本の論点 2019-20』 大前研一 プレジデント社 262ページ 2018.11

エッセンスをまとめました。

1・金融経済と実体経済の隔離はなぜ起きるのか。理由は2つある。1つは古い経済学に基づいて景気を刺激するために、金利を下げたり、通貨の供給量を増やしたりする政治的な動きだ。ケインズ以来、20世紀のマクロ経済的な景気刺激策、つまり世の中の金回りをよくする方法は金利を下げることとマネタリーベースを増やすことの2つしかない。

2・先進国の国民生活は基本的に充足しているから、人々は金利やマネタリーベースに反応しにくい。景気対策に応えるような消費動向を示さない。

3・金融経済が実体経済から隔離する2つ目の理由は、途上国も含めた供給能力の過剰と先進国の圧倒的な需要不足である。

4・アメリカべったりの外交をバックに中国や韓国、北朝鮮への強硬姿勢は崩さず、関係は冷え込んだまま。今後中国との距離が縮まるとすれば、それは米中貿易戦争で逃げ道を探している中国が日本にすり寄ってくるからに過ぎない。

5・STEM教育 science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)
アメリカや中国では、「STEM人材」の強烈な争奪戦が繰り広げられている。

6・南北融和が進んで平和条約が結ばれて、韓国との人的交流や経済交流が進んでいけば、北の独裁体制は必ずや維持できなくなる。側近に暗殺されるか、大衆に葬り去られるか、自殺に追い込まれるか、独裁者の末路派大体3つのパターンしかない。

7・アメリカ本土への驚異を除去したうえで日本や韓国に(迎撃システム購入によってアメリカに)貢がせば「good deal」である。トランプ大統領のディールに日本人の拉致問題は入っていない。アメリカの選挙民には関係ないからだ。

8・中国は「一帯一路構想」という経済圏構想を提唱しているが、これは過剰な生産力を海外に振りむける為のものであって、新しい植民地政策に他ならない。

“Issues of Japan 2019-20” Kenichi Ohmaei President, 262 pages 2018.11

I summarized the essence.

1 · Why does isolation between the financial economy and the real economy occur? There are two reasons. One is political movements to lower interest rates and increase the supply of currency to stimulate the economy based on old economics. Since Keynes, there are only two of the macroeconomic stimulus measures of the 20th century, the way to improve the worldwide goldfing, by lowering the interest rate and increasing the monetary base.

2 · Because people’s lives of developed countries are basically satisfied, people are hard to respond to interest rates and monetary base. It does not show consumption trends that respond to economic stimulus measures.

3 · The second reason for isolating the financial economy from the real economy is excess supply capacity, including developing countries, and overwhelming demand shortage by developed countries.

4 · With the backdrop of diplomatic diplomacy in the United States, the hard-line stance towards China, South Korea, North Korea is not destroyed, the relationship remains cool. If the distance with China will shrink in the future, that is because China looking for a way of escape in the US – China trade war is squatting in Japan.

5 · STEM Education science, Technology, Engineering, Mathematics (mathematics)
In the United States and China, the strong competition for “STEM human resources” is spreading.

6 · As the peace treaty is concluded as the reconciliation of the inter-Korean relations progresses, if human exchange and economic exchanges with Korea progresses, the North’s dictatorship system can not be maintained any more. Is it assassinated by the aides, is it buried in the masses, is killed in suicide, there are only three patterns of dictators’ suddenisms roughly.

7 · “good deal” if it contributes to Japan and Korea (to the United States by purchasing interception system) after removing wonders to the mainland of the United States. President Trump ‘s deal does not include the Japanese abduction issue. It does not matter to the American electorate.

8 · China advocates an economic zone concept of “a one-way concept”, which is intended to shift excessive productivity abroad and is nothing but a new colonial policy.

世界の哲学50の名著 エッセンスを究める』 T・バトラー=ボードン、 Discover 479ページ、
2014.2

エッセンスをまとめました。

1・オックスフォード英字辞典の定義によれば、哲学とは「理性と議論とによって実在の真理と知識を探求する行為であり、とりわけ、ものごとの因果性と本性の知識、存在や物質世界、物理的現象の知覚および人間の行動を捉える原理の知識を探る試み」である。

2・人間はこれまで考えられていた以上に脳の神経系や遺伝子や環境によって決定されている。

3・歴史は最終的には数えきれないほどの集積であり、人々が予想を超えて成し遂げた業績の記録である。

4・最大の幸福は理性によって到達した選択から生じる。長い目で見て自分に最善なものを選び、それに向かって歩めば、幸福はその副産物として得られるのである。

5・人間は身体的な経験や、思考と感情の総和である。われわれは生涯を通じて、知覚、思考、行動を磨き上げることによって、自己をきわめて意識的な方法で創造できる。

6・ 人間は本質的に利己的である。

7・生きるとは、本質的に、自分が生きている時代の精神と制限の範囲内で自分の意思を実現していくことだ。

8・あらゆるものは常に変化しながら、宇宙と目に見えない調和を保っている。

9・合理論は論理と天空に執着する。経験論は外的な感覚に執着する。プラグマティズムはどんなものでも取り上げ、論理にも従えば感覚にも従い、最も卑近な最も個人的な経験までも考慮しようとする。

10・マキャベリ 良い支配者は繁栄と平和をもたらす強く優れた国家を作り上げるだろう。その国家を維持するためには、ときにはその時代の道徳に反する行いをする必要がある。

11・マクルーハン  メディアとコミュニケーション・テクノロジーは中立的な発明ではない。それは人間のあり方を変える力を持っている。

12・ミル  開かれた社会では、人々の利益になると考えられる政策よりも自由が優先されなければならない。

13・われわれは感情、情動、そして思考の複合体である。

14・人間には創造的で力強くありたいと願う自然で健全な衝動がある。

15・サンデルにとって、「共通善に基づく政治」とは、市民権、犠牲、奉仕の価値を認め、市場の道徳的限界をわきまえている政治のことだ。

16・政治の目的は、単に経済的自由や個人の自由を保護することではない。政治はわれわれをよりよい人間にし、道徳的価値を守らなければならない。この世にはお金で買えないものがあるのである。

17・ラッセル 努力は実際の成功以上に本質的な幸福の要素である。

18・サルトル 自分の運命を自分で選んで「自分に正直に」生きること。

19・われわれには意識的な意図があり、人生の目的はそれらの意図を達成することにある。

20・ プラトンは、正しい行いはそれ自体が報酬であると信じていた。 なぜなら、それによって魂の3つの部分(理性、気概、欲望)に調和がもたらせるからである。

21・ヘーゲルにとって、学問の真の目的は「宇宙の発見」ではなく、われわれの精神、言いかえると意識そのものの発見である。学問、歴史、そして哲学は、われわれの意識が長い時間をかけてどのように目覚めてきたかを語るものにすぎない。

22・  マクルーハン 現代はすべてのことが同時に起きる全く新しい世界である。 地球という1つの村である世界・・・同時的なハプニングの世界に住んでいる。

23・「トランスヒューマニズム」の思想家は、人間がテクノロジーを使いこなすだけの時代はもう終わったと主張している。彼らにほれば、機械はわれわれの一部であり、体の延長としての役割をますます強めていくだろう。われわれには機械を通じて、自己と世界を認識することになるのである。

24・ヘーゲルは哲学という学問を空から見下ろす鳥のように全体的に眺めた。対立しあうどの哲学にも存在意義があり、それらの競争が、長い時間をかけて「真理の発達段階」を実現していくとヘーゲルは考えた。

“Study the essence of the world’s philosophy 50’s masterpiece” T. Butler-Bourton, Discover 479 pages,
2014.2

I compiled the essence.

1 · According to the definition of the Oxford English-Japanese dictionary, philosophy is “an act of seeking real existence truths and knowledge by reason and argument, especially knowledge of causality and nature of matter, existence, material world, 1.physics Attempt to explore the knowledge of the principle that captures the perception of a phenomenon and the behavior of a person “.

2 · Man has been determined by the nervous system, gene and environment of the brain more than it had been thought up to now.

3 · History is ultimately countless accumulation, a record of achievements that people have achieved beyond expectations.

4. The greatest happiness comes from the choices reached by reason. If you choose the best for yourself in the long run and walk towards it, happiness will be obtained as a byproduct of it.

5 · Man is a physical experience, sum of thinking and emotion. We can create ourselves in a highly conscious way by refining our perceptions, thoughts and actions throughout the lifetime.

6 · Humans are inherently selfish.

7 · To live is essentially to realize your will within the spirit and limit of the age in which you are alive.

8 · Everything is constantly changing, keeping invisible harmony with the universe.

9 · The rationalism sticks to logic and sky. Empirical theory sticks to an external sense. Pragmatism picks up anything, following the logic as well as the sense, trying to consider even the most familiar and most personal experience.

10 · Machiavelli Good rulers will make a strong and excellent state that bring prosperity and peace. In order to maintain that state, sometimes it is necessary to do actions contrary to the morals of that age.

11 · McLuhan Media and communication · technology is not a neutral invention. It has the power to change human beings.

12 · In a society opened in the Mill, freedom must be given priority over policies that are considered to benefit people.

13 · We are a complex of emotion, emotion, and thought.

14 · There is a natural and sound urge for humans to wish to be creative and powerful.

15 · For Sandell, “politics based on common good” is politics that recognizes the value of citizenship, sacrifice, service, and is aware of the moral limit of the market.

16 · The purpose of politics is not simply to protect economic freedom and personal freedom. Politics must make us better and keep moral values. There is something that can not be bought by money in this world.

17 · Russell effort is an element of essential happiness more than actual success.

18 · Sartre Choose your own destiny and live “Honestly to yourself”.

19 · We have a conscious intention and the purpose of life is to achieve those intentions.

20 · Plato believed that the right thing is itself a reward. Because it allows harmony to the three parts of the soul (reason, spirit, desire).

21 · For Hegel, the true purpose of academics is not “discovery of the universe”, but our spirit, in other words the discovery of consciousness itself. Academic, historical, and philosophy are mere words of how our consciousness has woken up over time.

22 · McLuhan This is a completely new world where all things happen at the same time. A world that is a village called the earth … lives in a world of simultaneous happening.

23 · Thinkers of “transhumanism” argue that the era of human beings who can master technology is already over. Machines are a part of us, and they will increasingly strengthen their role as extensions of the body. We will recognize ourselves and the world through machinery.

24 · Hegel looked at philosophy as a whole like a bird overlooking the sky from the sky. Hegel thought that philosophy that conflicts exists in existence meaning, and that competition takes a long time to realize “the stage of development of truth”.

わたしの戦後経済史』金森久雄 東洋経済新報 410ページ 1995.8

エッセンスをまとめました。

1・戦後直後の、米も魚も遅配続きで、飢え死に寸前であったことを思うと、よく今日の豊かな経済に到達したものだと我ながら不思議に思う。

2・過去50年、日本丸は何度もあらしに襲われ、沈没しそうに見えたこともある。だが暴風が過ぎ去るとマストも帆も痛むことなく新しい航海を続けたのである。

3・私が振り返ってとくに残念だと思うのは、環境改善や社会資本の強化のために、もっと積極的な公共投資をしなかったこと、貿易の自由化をもっと積極的に進めなかったこと、国家の支援が必要がなくなった後までも、金融、建設、通信、運輸などいろいろの面で統制が残り、民間の自由な活動を妨げてきたことなどである。

4・  日本人は、はっきりした目標達成を与えられると、それの実現のために馬車馬のように働くという特性がある。

5・私の経済の見方の基本は、ケインズ経済学である。古典というものは、熱意をもって熟読するうちにエッセンスが伝わってくる。

6・エコノメトリクスが輸入されると、簡単な連立方程式に現実の統計数字をあてはめて、これがケインズ体系による日本経済の分析だという人たちもいたが、おもちゃの鉄砲で戦争をやっているようなもので、ケインズの精神とはるかにかけはなれているように思われた。

7・私の経済観は、(ケインズ➕シュンペーター)➗2ぐらいのところである。

8・理論と実証の結合を解い図ろうとした。

9・私は、経済学とは、どうすれば人間が、食べるものや、仕事を得ることができるかを研究する学問だと思って疑うことがなかった。

10・現実的分析に関しては、 マルクス経済学、近代経済学、ケインジアン、  マネタリズムと区別することは意味がないように思う。現実を直視すれば結論は似てくる。学説にとらわれるとかえって事実を見落としてしまう。

11・シュンペーターは、イノベーションは、新商品の製造、新生産方式の導入、新販路の開拓、新原料の獲得、旧組織の破壊または新組織の形成の5つを含むと述べている。

12・経済白書は、国際収支の赤字の原因と、 なぜ経済が膨張を続けなければならないかを分析した。その背後には、はっきりした理論的バックボーンがあった。国際収支問題は、ハロットの『国際経済学』にあらわれた恒等式、すなわち 
S(貯蓄)-I(投資)=X(輸出)-M(輸入)

13・ケインズ経済学では、投資が消費を決め、消費が投資を決定するという、相互的な関連があるという見方をとっている。

14・景気予測の当たる条件の1つとして、「幸運」という要素がある。

15・アメリカやロシアのような大国の屋台骨が揺らいだのは、軍事費が大き過ぎたということによる点が少なくない。ポール・ケネディが『大国の興亡』という本の中で「大国はそれを維持するために、軍備を拡大していって、結局滅びる」という単純な真理を書いてネストセラーになった。「防衛を考える会」で、「日本の軍事費はGNPの1%にすべきだ」という意見を言った。

16・経済成長の原因にはいろいろな説がある。第一に、植物の成長のように見る考え方がある。経済の成長を、古典派の経済学者は労働力・資本・技術などがだんだん増加していく結果起きるもののように描いた。

17・ケインズは経済を、単に観察し分析するものではなく、いかにして需給をバランスさせ、完全雇用を実現するかという、政策的な観点から論じている。ケインズ の『一般理論』は、経済を自由に放任しておいては貯蓄過剰・需要不足になる危険があり、そのギャップを埋めるためには財政金融政策を用いるべしというケインズの主張は、常識的にもわかりやすい。

18・私は環日本経済圏に関心を持っている。資源、労働、資本、それぞれの国の補完性が大きく、共同すれば非常な高い発展をする可能性を秘めた地域である。これまで軍備のために投じられた資本が経済目的に使われるという、いわゆる平和の配当が出てくるだろう。

“My postwar economic history” Hisao Kanamori Toyo Keizai Shimpo 410 pages 1995.8

I compiled the essence.

1 · I wonder why the rice and fish just after the end of the war have continued delayed, thinking that it was on the verge of starvation and often reached the rich economy of today.

2 · In the past 50 years, Nihon Maru has been attacked many times by a storm and may have seemed to sink. But when the storm passed away the mast and sail continued the new voyage without discomfort.

3 · I think that I am particularly sorry to look back on that I did not make more aggressive public investment in order to improve the environment and strengthen social capital and did not proactively proceed with liberalization of trade , Even after the state’s support became unnecessary, control has remained in various aspects such as finance, construction, communication, transportation, and has prevented the private activities of free.

4 · Japanese people have the characteristic of working like a horse horse to realize it, given a clear goal achievement.

5 · The basis of my view of economy is Keynesian economics. Essence is transmitted while classics are read carefully with enthusiasm.

6 · When Econometrics were imported, there were people who applied actual statistical figures to simple simultaneous equations and this was an analysis of the Japanese economy by the Keynesian system, but it seems like they are doing war with toy guns It seemed to be far from the spirit of Keynes.

7 · My view of economy is about 2 (Keynesian Schumpeter).

8 · I tried to solve the combination of theory and demonstration.

9 · I never doubted that economics is an academic discipline that studies how humans can get what they can eat and work.

10 · Regarding realistic analysis, it seems to be meaningless to distinguish it from Marxian economics, modern economics, Keynesian, and monetarism. The conclusion will resemble if you look directly at the reality. I will overlook the fact rather than being bound by the theory.

11 · Schumpeter states that innovation includes five of manufacturing new products, introducing new production methods, exploring new sales channels, acquiring new materials, destroying old organizations or forming a new organization.

12 · The White Paper on the economy analyzed why the balance of payments deficit and why the economy should continue to expand. Behind them, there was a clear theoretical backbone. The balance of payment problem is an identity that appeared in Harot ‘s “International Economics”,
S (Savings) – I (Investment) = X (Export) – M (Import)

13 · In Keynesian economics, we take the view that there is a mutual relation that investment decides consumption and consumption considers investment.

14 · There is an element of “Fortune” as one of the conditions under which the economic forecast is hit.

15 · The fact that the stronghold of a great country like the United States and Russia is shaken is not uncommon due to the fact that military expenses are too large. Paul Kennedy wrote a simple truth that he wrote a nested seller in a book called “Rite of the Great Kingdom”, “A great country is expanding arms and expanding its armaments in order to maintain it, eventually being destroyed.” At the “Meeting to think about defense”, he said that “Japan’s military expenses should be 1% of GNP”.

16 · There are various theories as to the cause of economic growth. First, there is a way of thinking like plant growth. The economic growth depicted the classical economist as if it would result as the labor force, capital and technology gradually increase.

17 · Keynes does not simply observe and analyze the economy but discusses from a policy point of view how to balance supply and demand and realize full employment. Keynes’s “general theory” has the danger of becoming excessive savings and shortage of demand if freedom from the economy is free, and Keynes’s argument that fiscal and monetary policy should be used to fill the gap is common sense Easy to understand.

18 · I am interested in the ring economic zone of Japan. Resources, labor, capital, the complementarity of each country is large, and it is an area that has the potential to develop very high if it collaborates. There will be a so-called peaceful dividend that capital invested for armaments will be used for economic purposes.

これからの働き方を哲学する』 小川仁志  リベラル社 238ページ 2018.12

エッセンスをまとめました。

1・社会は激変している。
その背景には、
・AIをはじめとしたテクノロジーの進化
・医療の進歩などによる、人生100年時代の到来
ますます加速する少子高齢化で、労働人口が減ってしまう
グローバル化が進み、移民が増える一方、活躍のチャンスは世界中至るところに
経済の右肩上がりの時期が終わり、少ないパイを分け合う、成熟社会に

2・今までの常識が通用しない今こそ、新しい動き方を考えるべきである
・昨日の常識は、今日の非常識
・そもそも、人間は「考えずにいられない」生き物だ

3・常識を疑うために哲学する

4・「経済学批判」の中でマルクスは、人間の思想や法、政治の制度などと言った 「上部構造」は、生産手段や生産活動といった「下部構造 」 によって決まってくると論じた。

5・人の営みを仕事(Work)、労働(Labor)、活動(Acrion)の3つに分類。

6・  マルクスは、富とは分かち合うもので、労働こそが生きがいであると考えた。

7・ヘーゲルは労働によって誇りが 芽生え、「ひとかどの人物」 になれると考えた。

8・ホッファーは、他人が  なんと言おうと、自分のために働くべきだと考えた。

9・アーレントは社会活動が重要だと述べ、労働とそれ以外の人活動とのバランスを重視した。

10・働くことを特別視せず、日常の中一部と考えよう。

11・成長を実感できると、物事を楽しむことができる。

12・遊びのように仕事を楽しんでいる人がいる。

13・働くとは、自分のやりたいことを実現すると日常的行為にすぎない。

14・自分の未来から見た現在とはどうゆうことか? それはなりたい自分から逆算することである。

15・ 人間のエンジンは意志力である。

“Philosophy on how to work in the future” Hitoshi Ogawa Liberal Corporation 238 pages 2018.12

I compiled the essence.

1 · Society is changing drastically.
In the background,
· Evolution of AI and other technologies
· The arrival of the 100-year era of life due to advances in medicine
With the declining birthrate and aging population accelerating more and more, the labor force will decrease
As globalization progresses and immigrants increase, opportunities for active success are all over the world
When the economy’s rising time ends, sharing few pie, in a mature society

2 · Now that common sense of the past does not pass, it is time to think about new ways of movement
· Yesterday ‘s common sense is insane today
· In the first place, humans are creatures that “can not help thinking”

3 · Philosophy to doubt common sense

4 · In the criticism of economics, Marx argued that “superstructure” such as human thought, law, political institution etc, will be decided by “lower structure” such as production means and production activities.

5 · Grouping human activities into three categories: Work, Labor, and Acrion.

6 · Marx shared the wealth, and thought that labor is a reality.

7 · Hegel thought that he could be proud and be “a person” by his labor.

8 · Hofer considered it should work for himself no matter what others said.

9 · Arendt stated that social activities are important and emphasized the balance between labor and other human activities.

10 · Let’s not consider working as special, think it is part of daily life.

11 · If you can feel the growth, you can enjoy things.

12 · Some people enjoy playing like playing.

13 · Working is just a daily act if you realize what you want to do.

14 · What is the current view from my future? It is to do a back calculation from himself who wants to be.

15 · The human engine is a will.

若きサムライのために』 三島由紀夫 文春文庫 276ページ 1996.11

エッセンスをまとめました。

1・人生は経験ではなく、夢にすぎない。理性ではなく、感性にすぎない。

2・われわれにとってサムライはわれわれの父祖の姿であるが、西洋人にとっては、いわゆるノーブル・サヴェジ(高貴なる野蛮人)のイメージでもある。われわれはもっと野蛮人であることを誇りにすべきである。

3・現代の若いサムライが勇者か不勇者かを見る区別は、非常事態と平常の事態とを、いつもまっすぐに貫いている1つの行動倫理である。危機という物を、心の中に持ち、その危機のために、毎日毎日の日常生活を律していくという根本的な生活に返ることである。

4・男の威厳を保つ作法の裏には、人間性の伸びやかさ、人間性の自然さがある。

5・完全な肉体を持つことによって精神を高め、精神の完全性を目指すことによって肉体も高めなければならないという考えに到達する。

6・「太った豚よりも痩せたソクラテスになれ」と言っていた人が、なんと痩せた豚になった。

7・精神というものは、あると思えばあり、ないと思えばないようなもので、誰も現物を見た人はいない。その存在証明は、あくまで見えるもの(たとえば肉体)を通して、成就されるのであるから、見えるものを軽視して、精神を発揚するという方法は妥当でない。

8・精神の証明のためには、行為が要り、行為のためには肉体が要る。肉体を鍛えなければならないというのが、私の基本的な考えである。

9・文字によっても言説によっても、もちろん精神は表現されうる。表現されるけれども、最終的には証明されない。従って、精神というものは、文字の表現だけでは足りない。これが私自身の、導かれた結論である。

10・戦中戦後の知識人の言論というものがいかにたよりなく、いかに最終的に責任をとらなかったか、ということをわが目で確かめてきた。

11・小説家にとって今日書く一行が全身的表現である。

“For Young Samurai” Yukio Mishima Bunshun Bunko Paper 276 pages 1996.11

I compiled the essence.

1 · Life is not an experience, it is only a dream. It is not reason, but sensibility.

2 · For us, Samurai is the figure of our father but for Westerners it is also the image of the so-called Noble Savage. We should be proud to be more barbarians.

3 · The distinction of seeing whether young Samurai of the present age is a brave or an unwilling is a single behavioral ethic that always keeps the emergency and the usual situation straight. To have a thing in crisis in the mind and to return to the fundamental life of regulating daily life every day for the crisis.

4 · Behind the manners of preserving the dignity of men, there is the extension of human nature, the naturalness of human nature.

5. Reaching the idea that by having a perfect body, it increases the spirit and aims at the integrity of the spirit to increase the body.

6 · The person who was saying “Become a thinner Socrates than a fat pig” became a thin pig.

7 · If you think that there is a spirit, it is something you do not think it is not there, and no one has seen the actual thing. Since its proof of existence is fulfilled through what is visible to the very end (for example, the body), the way to disregard what is visible and to raise the spirit is invalid.

8 · For proof of spirit, action is necessary, and physical action is required for action. My basic idea is that we must train our bodies.

9 · Spirit can be represented, of course, by letters or by discourse. Although it is expressed, it is not proven eventually. Therefore, it is not enough to express mentality by just expressing letters. This is my own, derived conclusion.

10 · I have seen with my eyes how the intellectuals’ speech after the war in the war was overridden and how I eventually did not take responsibility.

11 · For the novelist, the one line to write today is a systemic expression.

プラグマティズム 入門講座』 仲正昌樹  作品社 420ページ 2015.2

エッセンスをまとめました。

1・私たちは、真に実在的な永遠の秩序としての連続性を表現する使命を与えられている。

2・プラグマティズムは、結果を重視する。

3・プラグマティズムは、事実を直視することでは経験論と同じだけど、宗教を排除するようなことはせず宗教に対する人々の気持ちを大事にすることを目指す哲学である。

4・カントは『実践理性批判』で理性の3つの関心として、1) 私は何を知ることができるか
2)私は何をなすべきか 3) 私は何を望んでよいか。の3つの問いをあげている。

5・プラグマティズムの哲学者
・チャールズ・サンダース・パース (1839-1914)
・ウィリアム・ジェームズ (1842-1910)
・ジョン・デューイ (1859-1952)

6・ 大陸系 合理主義→主知主義  認識を理性によるアプリオリな思考としての把握
      英米系 経験論→感覚論 認識を経験を通じての概念形成として把握

7・カントの認識論 認識は理性と対象のいずれかによって規定されるかという問題について、大陸合理論と英国経験論を統合。 ジェイムズのプラグマティズムによる試みは、カントの認識論とはかなり次元が異なり、合理論の宗教思考と、経験論の事実志向を両方満足させることを目指す。
8・ジェームズは形而上学を呪文にしないように注意した。私達の行動と直接結びつき、方向づけるような仕方で実在を捉えるための学とするうえで必要な態度のことを形而上学と呼んだ。

9・プラグマティズムは、哲学、学問の探究の方法についての提言であっても、特定の体系や結論に固執することはないので、あらゆる思想体系に対して中立である。

10・プラグマティズム流に考えれば、絶対者を完全に概念規定する必要などなくて、「Xとして知られている」そのXという側面が役に立てばいいと考える。

11・哲学は、過去の伝統的信仰の中から「本質的な道徳的核心」を取り出して、それを合理的なものとして正当化する唯一の正しい保守主義という性格を持っている。

12・アリストテレスが『自然学』で「質料因」、「形相因」、「作用因」、「目的因」の4つの原因があると述べている。

13・プラグマティズムは、個人の欲望の最大限の実現を目指すという意味での個人主義である。デューイは個人が社会の環境の中で生成する存在であるので、単純に個人の総和と見なすことはできないと言っている。

“Pragmatism Introductory Course” Masaki Nakamasa Sakuhinsya 420 pages 2015.2

I compiled the essence.

1 · We are given a mission to express continuity as a truly realistic eternal order.

2. Pragmatism emphasizes results.

3. Pragmatism is a philosophy that aims to take care of people’s feelings about religion without doing things like eliminating religion though it is the same as empirical theory by looking at facts.

4 · Kant has three reasons of interest as “critique of practical reasonity”, 1) what can I know
2) What I should do 3) What should I want? The three questions are raised.

5. Philosopher of pragmatism
· Charles · Sanders · Perth (1839-1914)
· William James (1842-1910)
· John Dewey (1859-1952)

6. Understanding continental rationalism → awareness as a a priori thinking by reason
      Understanding Britain-US-based empathy → sensory theory as concept formation through experience

7 · Cant integration of continental rationalism and British empathy on the question of whether recognition perception is defined by either reason or object. The attempt by James ‘pragmatism is quite different from Kant’ s theory of epistemology, aiming to satisfy both the religious thinking of rationalism and the factual orientation of empiricism.
8 · James cautioned not to cast metaphysics as a spell. We called metaphysics what attitude needed to become a university that directly relates to our behavior and to capture reality in a way to direct it.

9 · Although pragmatism is a proposal about philosophy, method of exploration of academics, it does not stick to a specific system or conclusion, so it is neutral to every thought system.

10 · Considering the pragmatism flow, I do not need to completely define the concept of an absolute person, I think that the aspect of X is known as “known as X”.

11 · Philosophy has the unique nature of conservatism, which extracts “essential moral core” from traditional beliefs of the past and justifies it as rational.

12 · Aristotle states that there are four causes of “natural science”, “quality factor”, “form factor”, “agent”, “target”.

13 · Pragmatism is an individualism in the sense that it aims at the maximum realization of individual desires. Dewey says that individuals are created in the social environment, so they can not simply be regarded as sums of individuals.

大学の未来地図  知識集約型社会を創る』 五神 真(東大総長)、ちくま新書 205ページ 2019.2

エッセンスをまとめました。

1・大学はより良い未来社会のモデルづくりの中心となることができる存在である。そのためには、大学が持つ豊かな学術資産を最大限に活用することが必要である。

2・大学の機能は、知を創造しそれを担う人材を育成し、多様な人々が集まり行動する場を提供すること。

3・日本の大学は大きなポテンシャルがあり、それを社会変革へと結びつけることができれば、日本は世界をリードできる。

4・デジタル革命の本質を捉え、それを上手に使いた、一人ひとりの多様性をより尊重し、その多様性を活かすなかで持続的に発展する社会を創ることができる。

5・狩猟社会(1,0)、農耕社会(2.0)、工業社会(3.0)、情報社会(4.0)、知識集約型(ソサエティ5.0)

6・日本にとって大学は、知識集約型社会を支える重要な産業インフラである。

7・産業界と連携して、実務家を招いて講義することが大切である。

8・重要なのは、実現すべき未来社会のイメージをお互い共有し、そこに向かって組織レベルで本格的に連携し、相補的に力を出し合うことである。

9・大学の知と技を社会に提供する。

10・地球と人類の未来社会に貢献する「知の創造の世界拠点」の形成

11・国連のミレニアム17開発目標
貧困、飢餓、健康・福祉、教育、ジェンダー、水、エネルギー、経済成長、産業、平等、まちづくり、消費・生産、気候変動、水産資源、陸上資源、平和・公正、パートナーシップ。

12・大学教員にとって、自分の知的好奇心を自由な意思に基づいて研究にうちこむことが、オリジナルな研究成果を出すために一番重要であるが、自分の研究が社会にどう貢献するのかを意識することも同じくらい重要である。

13・大学はもっと学生に社会に役立つ実学を勉強させるべきである。

“Creating a knowledge-intensive society of the university’s future map” Makoto Konokami(President of the University of Tokyo), Chikuma Shinpo 205 pages 2019.2

I compiled the essence.

1 · The university is a center that can become the center of creating a better future society model. To that end, it is necessary to make full use of the rich academic assets possessed by the university.

2 · The function of the university is to cultivate human resources who create knowledge and carry it, and provide a place for diversified people to gather and act.

3 · Japanese universities have great potential and if Japan can connect it to social change, Japan can lead the world.

4 · Capture the essence of the digital revolution and use it well, we can respect each individual’s diversity and create a sustainable society while utilizing its diversity.

5 · Hunting Society (1,0), Agricultural Society (2.0), Industrial Society (3.0), Information Society (4.0), Knowledge Intensive Type (Society 5.0)

6 · For Japan, universities are important industrial infrastructure that supports knowledge intensive society.

7 · It is important to invite practitioners and give lectures in collaboration with industry.

8 · What is important is to share the image of the future society to be realized, to cooperate seriously at the organization level towards it, and complementary strengths.

9 · To provide society with knowledge and skills of the university.

10 · Formation of ‘World Base of Knowledge Creation’ Contributing to the Future Society of the Earth and Humanity

11 · Millennium 17 of the United Nations Development Goals
Poverty, hunger, health and welfare, education, gender, water, energy, economic growth, industry, equality, town planning, consumption and production, climate change, aquatic resources, land resources, peace and justice, partnership.

12 · For university faculty, it is most important for university teachers to bring their own intellectual curiosity into research based on free intention, but it is most important to make original research results, but how my research contributes to society It is equally important to be conscious of whether it is.

13 · The university should allow students to study more practical societies that are useful for society.

仕事と心の流儀』 丹羽宇一郎  講談社現代新書 219ページ 2019.1

エッセンスをまとめました。

1・仕事を通じて得られる人生の喜怒哀楽

2・DNAのランプを点灯させるには、1日10分でも20分でも必ず毎日努力を続けることが大切である。

3・人間とはどうゆう生き物かをよく勉強している人なら、最善のときほど最悪をイメージすべきだと知っている。

4・見える報酬と見えざる報酬がある。見えざる報酬とは、形に表れないこころや精神面を指す。

5・夢というのは働く経験を通していろいろと出てくるものである。

6・きみはアリになれるか。トンボになれるか。人間になれるか。
入社してから10年ぐらいは、アリにようにがむしゃらに目の前の仕事をこなせばいい。30代前半から40代前半までがトンボの時期。トンボとは、複眼的な視点でものを見ること。会社のリーダーに近づいていく40代後半から50代にかけては人間の時期。

7・人間のヒトゲノムは約30億の塩基対のDNAからなり、そのうち99.9%は誰でも同じ遺伝子を持ち、人間としての個人差はわずか0.1%だという。だから人間の能力や適正にもほとんど差がない、というのが私の考えである。

8・努力を続けていれば、あるときに「ドーッ」と能力を発揮して、もっと大きな仕事ができるようになるかもしれない。

9・努力を続けて自分の仕事が楽しいと思うようになる。

10・完璧な事業計画を求めていたわけではない。感動や感激、その根底に流れている心の共有ができる事業が必要である。

11・仕事を成功させるうえで最も大切なのは気力と情熱である。

12・部下を育てる三原則は、「認めて」「任せて」「要所で褒める」。

13・私の経験則では、損失というものは、よく調べてみると、大雑把に把握している額の約3倍になることが多い。

14・どんな会社でも社員全員が優秀ということはあり得ない。だいたいは、優秀な人が2割、普通の人が6割、劣る人が2割という割合で構成されているものである。
15・緊張を伴う仕事があればあるほど、そこから得られるものは大きく、人間として成長していくことができる。人は仕事で磨かれる。

“The way of work and mind” Uichiro Niwa Kodansha Contemporary New paper 219 pages 2019.1

I compiled the essence.

1 · Emotion of life obtained through work

2 · In order to turn on the DNA lamp, it is important to always make efforts every day for 10 minutes or 20 minutes a day.

3 · If you are a student who carefully knows how to be a human being, you know that the worst should be imaged as best as possible.

4 · There is visible fee and invisible fee. Invisible reward refers to mind and spirit that does not appear in shape.

5 · Dreams come out variously through working experiences.

6. Can you become an ant? Can you  become a dragonfly? Can you become a human?
About 10 years since I joined the company, I should do the work in front of my eyes as with ants. The period of the dragonfly from the early 30s to the early 40s. A dragonfly is to see things from a compound eye viewpoint. From the late 40s to the 50s approaching the company leader is the human period.

7 · The human human genome consists of approximately 3 billion base pairs of DNA, 99.9% of whom have the same genes, individual difference as human beings is only 0.1%. So it is my opinion that there are almost no differences in human abilities and appropriateness.

8 · If you continue your efforts, you may be able to do more work by demonstrating your ability at a certain time as “DOTS”.

9 · I will continue to work hard to think that my job is fun.

10 · I did not seek a perfect business plan. It is necessary to have a project that can share feelings, emotions, and hearts underlying it.

11 · The most important thing in making a job successful is enthusiasm and passion.

12 · Three principles of nurturing subordinates are “admit”, “leave it to me” and “praise at key points”.

13 · According to my rule of thumb, losses are often about three times as much as the roughly grasped amount, if examined carefully.

14 · It is impossible for any company to have excellent employees in any company. Mostly, it is composed of 20% of excellent people, 60% of ordinary people, and 20% of inferior people.
15 · The more work you get tense, the more you get from it, you can grow as a human being. People are polished at work.

リーダーの人間学』片岡寛光 中央経済社 451ページ 2018.10

エッセンスをまとめました。
1・人間の行動は過去を踏まえ、現在に働きかけ、未来に分け入っていく過程の連続から成っている。

2・人間は個的存在であると同時に社会的存在である。

3・誰しもが自分にとっては自分がリーダー

4・リーダーは集団の構成員に対しては分け前を分配する役割を果たす。

5・組織はないゴーイング・コンサーンであり、人々がその関係を維持しようとする限りにおいて継続し、その構成要素が交替しても継続する。

6・アリストテレスの弁論術では、語り手、主題、語りかける相手の三要素が説かれている。弁論では誰が語り手であるかが真っ先に問題となり、日頃の言動によって信頼されている人でなくてはならない。選ぶ主題は、時勢に適ったタイミングのよいものか、相手の興味をそそるものでなくてはならない。

7・弁論はそれ自体が問題なのではなく、それによって聴衆を納得させ、皆で一緒に何かをしようという気持ちにさせなくてはならない。

8・リーダーがフォロワーから信じられる要件として、フォロワーの利害を自分自身の物として認識させること、最善の利益を達成するに足る知性、能力、および訓練を持っていること、および約束を果たす十分な権限を持っていることが挙げられる。

9・ハーバード・サイモンは、誘因と貢献の理論を展開し、組織は職員に誘因を提供することができる限りにおいて貢献を引き出して均衡状態を保つことができると述べている。

10・人間が共同生活を営むところには社会的意識なるものがあり、人には自分の利益とはならないのに他人のことを思うシンパシーの感情を持っている。

11・リーダーの条件としている、誠実、先見性、人を発奮させる、有能、知性的などが重要である。

12・リーダーの力量を判断力、実行力、発信力、包容力、自制心の5つに絞ることができる。

13・リーダーシップの本質は古代から不変であるが、現れ方は時代により、社会の発展の段階により、社会システムによって異なる。

14・マズローは自由な存在としての人間が尊厳をもって生き、人間性を研磨してリーダーとなるための肝心な項目を挙げている。

1)第1原因(作用因)となること、2)自己決定、3)自己の運命の自己統制、4)主体的行動、5)率先計画と行動、6)成功の期待、7)自己責任、8)受動的でなく、能動的になること、9)物でなくては、人間たること、10)自我を実感し、決定は自分で行うこと、11)自立性、12)イニシアティブ、13)自ら始めること、14)自分の能力を人から公正に判断されるようになること。

15・自らの生きるべき道を発見し、自立性を確立する。そこから相互依存の段階に進んで、ウィン・ウィンの思考を身に付け、人を理解し、自分も理解されるように心掛け、シナジーに到達する。

16・リーダーは「一」であると同時に「全体」であり、その中には「個」ないし「多」が含まれ、判断力の中にはマクロ的な問題に関するものとミクロな問題に関するものがある。

“Leader’s human studies” Hiromitsu Kataoka Chuo Keizai Shinkosha 451 pages 2018.10

I compiled the essence.
1 · Human behavior consists of a series of processes that encourage the present and divide it into the future based on the past.

2 · Man is a social entity as well as an individual.

3 · Everyone is yourself a leader

4 · The leader plays a role of distributing the shares to the members of the group.

5 · Organization is not going · conson, it continues as long as people try to maintain that relationship, even if its components alternate.

6. Aristotle’s argumentation explains the three elements of a narrator, subject, and opponent who speaks. In argument, who is the narrator is the first question, must be a person trusted by daily behavior. The subject matter you choose must be a good one with timing appropriate to the times, or one that attracts the other’s interest.

7 · The argument is not a problem in itself, it convinces the audience by that, and we must make everyone feel like doing something together.

8. Make the followers believe the followers’ interests as their own beliefs, have intelligence, abilities, and training sufficient to achieve their best interests, and that they are satisfied enough to fulfill their promises It has the authority.

9 · Harvard · Simon develops the theory of incentive and contribution and states that the organization can draw out contributions and maintain equilibrium as long as they can provide incentives to staff.

10 · Where human beings live a shared life there is social consciousness and people have feelings of sympathy who think of other people though they are not their own interests.

11 · Honesty, foresightability, human excitement, ability, intelligence, etc, which are regarded as leader’s conditions are important.

12 · It is possible to narrow down the competence of the leader to five of judgment power, execution force, transmission force, comprehensiveness, self-control.

13 · Although the essence of leadership has remained unchanged from the ancient times, how to appear depends on the times, depending on the social system, depending on the stage of social development.

14 · Maslow shows a crucial item to live with dignity as a free existence, polish human nature and become a leader.

1) self-determination, 3) self-control of self’s destiny, 4) self-directed behavior, 5) initiative planning and action, 6) expectation of success, 7) self-responsibility , 8) not being passive, active, 9) human beings if not things, 10) realizing the ego, making decisions themselves, 11) autonomy, 12) initiatives, 13 ) To start oneself, 14) to be able to be judged fairly by one’s ability from one’s own ability.

15 · Discover the way to live and establish autonomy. From there, proceed to the interdependence stage, acquire the thought of Win Win, understand people, to try to be understood by themselves, reach synergy.

16 · Leaders are “one” as well as “whole”, including “individuals” or “many” among them, with regards to macro issues and micro problems There is.

キッシンジャー超交渉術 ハーバードが総力を挙げて徹底分析』ジェームス・K・セベニウス
日経BPマーケティング 404ページ 2019.1

エッセンスをまとめました。

1・効果的な交渉の中心となるもの
戦略へのズームアウトと、交渉相手へのズームインを繰り返し、絶えず両方の見方を統合する
基本的前提を何度も見直す
交渉のテーマに精通する

2・戦略上の優位へとズームアウトする
長期的な視野に立つ
広角的な見方を取り入れる
現実主義になる。合意・不合意のバランスの変化を常に考える
交渉の変化を不変とみなさない
「ホームフロント」によく注意しながら、合意を得るためマルチフロントの交渉キャンペーンの可能性を探る
多国間交渉での洞察力と機敏さを磨く

3・交渉プロセスの戦術と人間関係にズームインする
1)戦略的に考え、臨機応変に行動する
2) 自分たちの要求と利益を主張しつつ、相手の考えの理解に努め、親密さやつながりを築く
3) 伝統的な交渉アプローチである「強気でスタート、徐々に譲歩」を見直す
4) 表現力を養う。「建設的曖昧さ」は便利だがリスクを伴う。「暗黙の合意」は価値ある選択となり得る。
5)秘密交渉を選択する際には、細心の注意を払う。役立つが諸刃の剣でもある。
6) 根気強く努力し続ける。

“Kissinger super-negotiation technique Harvard thoroughly analyzes with full power” James · K · Sebenius
Nikkei BP marketing 404 pages 2019.1

I compiled the essence.

1 · Central to effective negotiations
Zoom out to strategy and zoom in on negotiating parties, and constantly integrate both viewpoints
Review basic assumptions over and over
Familiarize with the theme of negotiation

2 · Zoom out to strategic advantage
Stay in a long-term perspective
Adopt a wide-angle viewpoint
Become realistic. Always think about the change in balance of agreement / disagreement
Do not consider change in negotiation unchanged
Pay close attention to “home front” and explore the possibility of multi-front negotiating campaign to obtain consensus
Hone the insight and agility in multilateral negotiations

3. Zoom in on tactics and human relations in the negotiation process
1) Strategically think and act flexibly
2) Strive to understand the idea of the other party, establish intimacy and connection while asserting their demands and benefits
3) Review the traditional negotiation approach “start bullish, gradually concede”
4) Feed for expression. “Constructive ambiguity” is convenient but involves risks. “Implicit consensus” can be a valuable choice.
5) Pay close attention when choosing secret negotiations. It is useful but it is also a double-edged sword.
6) I will persevere with perseverance.

平成の教訓 改革と愚作の30年』 竹中平蔵 PHP新書 349ページ 2019.2

エッセンスをまとめました。

1・昭和が「激動の時代」であったなら、平成は「激変の時代」であった。

2・一瞬の変化は小さくとも、それが長時間続くと大きな変化となる。

3・バブルが崩壊し、経済活動は全体として低調になったことは確かだ。

4・気がつけば日本人の労働時間は平均して約20%短くなり、貯蓄率は先進工業国の中で最高の水準から、一気に最低の水準の国に変化している。日本人は長時間働き、貯蓄するというイメージは完全に変化した。

5・平成30年の間、日本の人口は、ほとんどフラットだった。しかしアメリカの人口は約30%、イギリスの人口は約15%も増加した。主要国が世界からの人材取り込み競争にやっきになっていた間、日本だけが蚊帳の外にいた。

6・日本国内では奇妙なほどに異なる2つの極論が存在している。1つは、日本が失われた30年を経験し、まったく希望がなくなったという見解。もう一方は、日本こそがもっとも先進的な社会と文化を持っており、他の国々は日本を見習うべきだという極端な議論。

7・平成の30年間の日本経済には、良い面と悪い面が見事なほどに共存していた。

8・政策面では改革と愚策が共存していた。

9・経済政策を真摯に論じる姿勢が社会全体として弱体化したこと。そしてその背景にはメデイアの劣化、ワイドショー化があること。

10・経済学者モディアーニの「ライフサイクル仮説」によれば、家計の消費は、将来予測される所得を考慮して決まり、人々は若い時の所得をすべて消費せずには、一部を引退後の生活に備えて貯蓄に回す。このことと、高齢化が進んで高齢の無職世帯( 年金生活者)が増え、過去の蓄えを取り崩す生活が広がったことが、貯蓄率も急激で大幅な低下をもたらしたわけである。

11・国の経済は、家計・企業・政府の3部門が所得から支出し、残りを貯蓄または投資する。

12・各部門の貯蓄投資バランスが変化しつつ、全体としてバランス変化が取れた状態となって経済活動が営まれ、国外との収支も決まる。3部門の貯蓄投資バランスの合計は、結果的に経営収支と等しくなり、次の式が成り立つ。

13・ (家計貯蓄-家計支出)➕(企業貯蓄-企業支出)➕(政府貯蓄-政府支出)-(輸出国-輸入)=0
14・大学進学率の推移を見ると1960年の8.2%から1976年の27.3%と着実に上昇。2011年は51%、2013年は57.9%である。要するに平成は、大学進学者が「4人に1人」から「2人に1人」になった時代である。

15・日本の進学率はOECDの平均値62%より低い。

16・世界の大学は、海外からの留学生も学び直しの社会人も広く受け入れている。

17・私立大学の学費が90年平均60万円から最近の90万円と1.5倍に値上がりした。

18・1989年末から2001年末までに土地と株価によって生じたキャピタルロスは、1330兆円に達する。

19・平成はメディアの劣化が進み、メディアの良心が失われた。特に日本の多くのメディアは、どんな対立概念もつねに「強者と弱者」という対立概念へと情緒的に還元させて、伝えたり論じたりしているように見える。

20・一般論としていえば教育投資の収益率は高く、教育に使ったお金は将来大きくなって返ってくることが多い。

21・増税から財政再建を始める国は必ず失敗する。アレシナ教授は、財政再建の成功事例から「アレシナの黄金律」を導き出した。成功した先進国は、歳出削減で減らした金額を増税で増やした金額の比率が、およそ「7対3」か「2対1」になっているという。

22・今後は縮小戦略や切り捨てる戦略を、前向きに明るく語ることが重要になる。

23・日本は大きく人口を減らすわけであるから、仕事の多くをAIやロボットに置き換えれば良い。  むしろ人口減少社会は、AIを発展させる大チャンスを用意する社会なのである。こう考えれば明るい。

“Heisei’s Lessons Learned Reform and 30 Years of a stupid plan” NeizouTakenaka PHP Shinpan 349 pages 2019.2

I compiled the essence.

1 · If Showa was “the era of turbulence”, Heisei was “the era of drastic change”.

2 · Even though small changes in momentum, it will change greatly if it lasts for a long time.

3 · It is certain that the bubble collapsed and the economic activity as a whole became sluggish.

4 · If you notice, the average working hours of Japanese people is about 20% shorter on average, and the savings rate is changing from the highest level among the industrialized countries to the lowest level at a stroke. The image that the Japanese work for a long time and save is completely changed.

5 · During the Heisei 30 years, the population of Japan was almost flat. However, the population of the United States has increased by about 30% and the population of the UK by about 15%. Only Japan was outside the mosquito nets while the major countries were engaged in competition for capturing human resources from the world.

6 · There are two extreme polemics that are strangely different in Japan. The first opinion is that Japan experienced 30 years when Japan was lost and there was absolutely no hope. The other is an extreme argument that Japan has the most advanced society and culture and other countries should emulate Japan.

7 · For the Japanese economy of Heisei for 30 years, good and bad aspects coexisted spectacularly.

8 · In terms of policy, reform and punishment coexisted.

9 · The attitude of arguing economic policy seriously has weakened as a whole society. And the background is that there is deterioration of the media, wide viewing.

10 · According to the economic scholar Modigni’s “life cycle hypothesis”, household consumption is decided in consideration of the future income, and people do not consume all the income when young, after retiring part Turn into savings for life. This and the aging of senior unemployed households (pensioners) have increased, and the life that pulls back past accumulation has expanded, the savings rate also sharply declined greatly.

11 · In the national economy, three sectors of households, companies, and government are spared from income and the rest are saved or invested.

12 · While the balance of savings and investment in each department changes, the balance changes as a whole, economic activities are carried out, and the balance with foreign countries is also decided. As a result, the sum of the savings and investment balance of the three sectors becomes equal to the business balance, and the following equation holds.

13 · (household savings – household expenditure) ➕ (corporate savings – corporate expenditure) ➕ (government savings – government expenditure) – (exporter – import) = 0
14 · Trends in university entry rate steadily increased from 8.2% in 1960 to 27.3% in 1976. It is 51% in 2011 and 57.9% in 2013. In short, Heisei is the era when university students go from “one in four people” to “one in two people”.

15 · The rate of advancement in Japan is lower than the average value of OECD 62%.

16 · Universities around the world accept widely accepted foreign students and social workers who have learned again.

17 · Private university’s tuition has risen 1.5 times from the average of 600,000 yen in 1990 to the recent 900,000 yen.

18 · The capital loss caused by land and stock price by the end of 1989 to the end of 2001 amounts to 1330 trillion yen.

19 · Heisei deteriorated the media, the conscience of the media was lost. In particular, many Japanese media seems to convey and discuss any conflict concept emotionally to the concept of “strong and weak” conflict.

20 · Generally speaking, the profit rate of educational investment is high, and the money used for education is often returned in the future.

21 · A country that starts fiscal rebuilding from a tax increase always fails. Professor Aresina derived the “golden rule of Arethina” from the successful case of fiscal reconstruction. Successful developed countries said that the ratio of the amount of money raised by raising taxes reduced by expenditure reduction is about “7 vs 3” or “2 vs 1”.

22 · In the future it is important to speak positively and brightly about shrinking strategies and truncating strategies.

23 · Since Japan has a large population reduction, many of the work can be replaced with AI or a robot. Rather, a population diminished society is a society that prepares a great opportunity to develop AI. It is bright if I think like this.

働く哲学者の人生論 エリック・ホッファー 100の言葉』 小川仁志 PHP 215ページ 2018.10

エッセンスをまとめました。

1・ホッファーは生涯組織に属することなく、好きなことをしながら、好きなように生きた。

2・自分を愛する生き方。

3・彼にとってのいい仕事とは、ある程度の自由が確保でき、かつ好きなことができるというもの。
4・実は群衆の中に身を置いているほうが、創造的になる。

5・人生は偶然の十字路。

6・偉大な人生においては27歳の一年が大切。

7・自分に考える暇を与える生き方。

8・なんでもとりこになれるのは、自分で選んだから。

9・私たちは人生において様々な人と出会う。その一人ひとりが、実は私たちはの人生に大きな影響を与えている。

10・自分でも納得のいく満足が、他人への態度に影響し、私を寛大にさせ、その結果他人の反応もそうさせるかもしれない。

11・いい人間関係というのは、優しさの連鎖で成り立つ。

12・才能は自らの機会を作り出す。

13・国家や世界を変えようとする人々は、とてつもない希望に火をつけ、それを煽り立てる方法を知っていなければならない。

14・最高と最低の人々が社会をつくり、歴史をつくる。

“The philosopher’s work life philosophy Eric Hofer 100 words” Ogawa Hitoshi PHP 215 page 2018.10

I compiled the essence.

1 · Hofer does not belong to the lifetime organization, living as he likes, doing whatever he wants.

2 · A way of life to love yourself.

3 · A good job for him is that he can secure some freedom and can do whatever he likes.
4 · In fact it is more creative to put yourself in the crowd.

5・Life is a coincidental crossroad.

6 · A 27 year old year is important in a great life.

7 · How to live giving time to think to yourself.

8 · I chose anything that makes everything possible.

9 · We meet various people in our life. Each of us, in fact, has a big influence on our lives.

10 · Satisfied satisfaction on my own will affect attitudes toward others, make me generous, and as a result others’ reactions may be made.

11 · A good human relationship consists of a chain of kindness.

12 · Talent creates their own opportunities.

13 · People trying to change the state or the world should ignite tremendous hope and know how to fuel that.

14 · People of the highest and lowest make society and make history.

世界を変えた50の哲学』 ジェレミー・スタンルーム、原書房 127ページ 2014.4

エッセンスをまとめました。

1・ピュタゴラス
現実世界の数学的基礎を明らかにする。

2・プラトン
完全なるイデア界の存在を論じる。

3・アリストテレス
中庸論を唱える。

4・トマス・アクィナス
信仰と理性を調和させる。

5・ルネ・デカルト
方法的懐疑の論法を発達させる。

6・ジョージ・バークリー
存在することは知覚されるとことであると主張する。

7・ティビィット・ヒューム
懐疑主義を実証する。

8・ジェレミー・ベンサム
最大幸福原理を考察する。

9・ゲオルク・F・ヘーゲル
絶対観念論を促進する。

10・J・S・ミル
男女平等を唱える。

11・フリードリッヒ・ニーチェ
超人の概念を考察する。

12・ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン
言語の混乱を分析する。

13・カール・マルクス
資本主義への革命的批判を形成する。

14・マハトマ・ガンディー
非暴力の哲学を提唱する。

15・F・A・ハイエク
小さな政府を擁護する。

16・ジークムント・フロイト
精神分析による治療を創始する。

17・アブラハム・マズロー
欲求の段階の概念を発達させる。

18・ノーム・チョムスキー
普遍文法を検証する。

19・テオドール・アドルノ
権威主義的パーソナリティを検証する。

20・ジャック・デリダ
脱構築理論を創始する。

21・因果律
一方の出来事の発生がなんらかの形で他方を結果として生じさせる。

22・経験論
世界についての純粋な知識は五感で得る情報から引き出されるという主張。

23・決定論
全ての出来事は他の出来事の結果であり、その出来事もまた別の出来事の結果である。

24・存在論
存在または実在することの研究。

25・集合的無意識
人間一般に共通する、遺伝によって受け継がれた無意識に言及することユングの概念。

“50 philosophies that changed the world” Jeremy Stan Room, original bookshop 127 pages 2014.4

I compiled the essence.

1 · Pythagoras
Reveal the mathematical foundation of the real world.

2 · Plato
Discuss the existence of the complete idea world.

3 · Aristotle
advocate a theory of moderation.

4 · Thomas · Aquinas
Harmonize progress and reason.

5 · Renee Descartes
Develop methodological skepticism.

6 · George Barkly
assert that being existed is to be perceived.

7 · Tibit Hume
Demonstrate skepticism.

8 · Jeremy · Bentham
Consider the maximum happiness principle.

9 · Georg · F · Hegel
Promote absolute ideals.

10 · J · S · Mill
Speak gender equality.

11 · Friedrich · Nietzsche
Consider the concept of the superhuman.

12 · Ludwig Wittgenstein
Analyze language confusion.

13 · Karl Marx
Form a revolutionary criticism of capitalism.

14 · Mahatma · Gandhi
We advocate a philosophy of nonviolence.

15 · F · A · hayek
Defend a small government.

16 · Siegmund · Freud
Psychoanalytic treatment is launched.

17 · Abraham · Maslow
Develop the notion stage concept.

18 · Nome · Chomsky
Validate universal grammar.

19 · Theodore · Adorno
Verify authoritarian personality.

20 · Jack · Derrida
Founding debate theory.

21 · causality law
The occurrence of one occurrence results in the other in some way the result.

22 · Experience theory
The claim that pure knowledge about the world is derived from information obtained in the senses.

23 · determinism
Every event is the result of another event, and that event is also the result of another event.

24 · Ontology
A study of existence or existence.

25 · Collective Unconsciousness
Common to human beings, inherited by genetics Unconsciously mentioning Jung’s concept.

知的生産術』 出口治明 日本実業出版社 261ページ 2019.2

エッセンスをまとめました。

1・いかに効率よく仕事をして成果を出すか。その方法を自分の頭で考え出すことが、「知的生産性を高める」ことだと考える。

2・大学は、やりたいことを経験して、やりたいことを叶えていく場所。

3・日本の高度成長を支えた3条件は、冷戦、キャッチアップモデル、人口の増加。

4・「メシ・風呂・寝る」から、「人・本・旅」に切り替える。

5・頭が良くなる3つの学び方は、たくさんの人と出会い、たくさんの本を読んで、たくさん旅をして経験を重ねること。

6・イノベーション=知識✖️考える力

7・数学、ファクト、ロジックで考える。

8・考えを言語化すると要点が整理される。

9・インプットの量を増やすのは、質の高い人アウトプットを行うため。

10・スピードこそ、極めて重要な経営資源。

11・「経営理念」を明確化すると、ミッションに向かって突き進むことができる。

12・生産性を上げる会議の進め方。
・会議の時間を区切る。
・会議の資料をペーパーレスにする。
検証可能なデータ(数字、ファクト、ロジック)を出し合う。
資料には先に目を通しておく。

13・生産性を上げるには、性別、国籍、年齢といった垣根を取り払うことが大事。

14・「素人」こそが、最善のアイデアを出しうる。

15・大学こそが、生産性を上げる母体である。

16・大学は、10年後の日本社会を映す先行指標。

17・自分はなにを面白いと感じるかを徹底して考えさせる。

18・仕事のイノベーションの真髄は、「楽しい」という感情が原点。

19・人脈は「つくる」ものではなく、結果的には「できる」もの。

20・偶然の出会いを大切にする。

21・人脈は、飲んだ回数に比例する。

22・「3割のワーク」に集中し、「7割のライフ」を充実して過ごす社員が多ければ多いほど企業は成長していく。

“Intellectual Production Procedure” Haruaki Deguchi Japanese Business Publishing Company 261 page 2019.2

I compiled the essence.

1 · How to work efficiently and produce results. I think that thinking out that way with your own head is “to increase intellectual productivity.”

2 · A place where a university experiences what he wants to do and fulfills his / her desire to do.

3 · The three conditions that supported Japan’s high growth are the Cold War, the catch-up model, the population increase.

4 · Switch from “Messi · bath · sleep” to “people · book · travel”.

5 · The three ways to improve your mind are to meet lots of people, read many books, travel a lot and experience.

6 · Innovation = knowledge ✖️ ability to think

7 · Think mathematics, facts, logic.

8 · The point is organized when language is given to ideas.

9 · To increase the amount of input, in order to achieve high quality human output.

10 · Speed is an extremely important management resource.

11 · If you clarify the “management philosophy”, you can push towards the mission.

12 · How to advance the meeting to increase productivity.
Separate the time of the meeting.
· Make the paper of the meeting paperless.
Discuss verifiable data (numbers, facts, logic).
Read the material first.

13 · To raise productivity, it is important to remove barriers such as sex, nationality, and age.

14 · “Amateur” can give out the best idea.

マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』 丸山俊一 NHK出版新書 234ページ 2018.12

エッセンスをまとめました。

1・芸術は歴史を必要とする。

2・芸術という要素が、市場経済という場に介在している。

3・資本主義は、もちろん芸術を必要としている。

4・民主主義イコール多数決ではない。

5・ヘーゲルは、権利-法律もルールの基礎であり、権利は、自由意志によって与えられるはずだと考えた。自由意志を尊重する。それが権利の概念の根本だ。

6・デジタル時代だからこそ哲学が必要。

7・矛盾は本当は存在せず、2つの極端な末端が、実は同じことなのかもしれない。

8・相互理解を試みるためには、常に対称的でなければならない。

9・コンピューターとは、ある種のハードウェアにインストールされた論理にほかならない。コンピューターは根本的なところ、論理の構造を明らかにしたチューリングという科学者によって説明され、構想されたもの。

10・プラトンはシネマという概念を発明しただけじゃなくて、インターネットも発明したと言える。プラトンは、一人ひとりの持ちうるイデアはつながっていると考えた。

11・実存主義の考え方では、自分の人生以外に、自分の人生において意味を与えるものは何一つない。自分の人生において、自分が唯一の意義の源である。

12・もし、自分が自分の人生に与える構造が何らかの理由で外部の要素による結果だとしたらどうなるのだろう? この問いかけによって、ヨーロッパを中心として、1960年代に「実存主義」は「構造主義」という考え方に変わった。

13・構造主義の基本的な考えは、様々な要素からできあがった構造が、人生に意味をあたえるということ。

14・構造主義は、神話学などの研究の成果から生まれている。驚くべきことに、世界中に同じような構造の物語が存在している。

15・人生は思考する生き物として生から死へ流れるのではなく、死から生へ向かう。

16・共産主義的な世界観は歴史的・弁証法的唯物論を提供する。歴史的・弁証法的唯物論によると、社会を構成するのは科学的・技術的進歩だけでなく、特に人間の進歩でもある。

17・ マルクス主義は、歴史を階級闘争の観点から解説している。これは基本的に、分業によってある社会的な利益が形成され、互いが対立しはじめる状況を意味している。

18・精神分析学は、階級闘争が引き起こした精神的疾患を説明する理論を提供する。よって、マルクス主義と精神分析学を組み合わせれば、すべて説明できる立場になれる可能性がある。

19・哲学は、思想の構造自体についての研究。

20・トランプ大統領はインターネット時代の概念によって作られた空間を完璧に理解してしていて、これをまったく新しいプラットフォームとして人々を統治するため、そして、経済的な豊かさを作り出すために利用している。

21・ソーシャルメディアは完璧なポストモダン・プラットフォームである。

22・ドイツ人にとってヘーゲルの「精神現象学」やカントの「純粋理性批判」は、キリスト教徒にとっての聖書のようなものである。

“Marx Gabriel Philosophy of the Age of Desire” Shunichi Maruyama NHK Publication New Paper 234 pages 2018.12

I compiled the essence.

1・Art needs history.

2 · The element of art intervenes in the market economy.

3 · Capitalism, of course, requires art.

4 · It is not a democratic equal majority vote.

5 · Hegel thought that rights – law is also the basis of rules and that rights should be given by free will. Respect free will. That is the root of the concept of rights.

6 · Because it is a digital age, philosophy is necessary.

7 · There is no real contradiction, and the two extreme ends may actually be the same thing.

8 · In order to try mutual understanding, it must always be symmetrical.

9 · A computer is nothing but logical installed on certain kinds of hardware. Computers are fundamentally explained and conceived by the scientist Turing, who revealed the structure of logic.

10. Plato not only invented the concept of cinema but also invented the Internet. Plato thought that the idea that each person can have is connected.

11 · Existential thinking has nothing to give meaning in my life other than my own life. In my life, I am the only source of significance.

12 · What will happen if the structure given to your life in my life is a result of external factors for some reason? By this question, mainly in Europe, “existentialism” is “structuralism” in the 1960s It changed into the way of thinking.

13 · The basic idea of structuralism is that the structure constructed from various elements gives meaning to life.

14 · Structuralism is born out of research results such as mythology. Surprisingly, there is a story of a similar structure all over the world.

15 · Life does not flow from life to death as a living thing to think, but goes from death to life.

16 · Communistic worldview provides historical · dialectic materialism. According to historical · dialectic materialism, it is not only scientific and technological progress but also human progress, in particular, that constitutes a society.

17 · Marxism explains history from the viewpoint of class struggle. This basically means a situation where social benefits are formed by division of labor and each other starts to confront.

18 · Psychoanalysis provides a theory to explain mental illness caused by class struggle. Therefore, if Marxism and psychoanalysis are combined, there is a possibility that it can be in a position to explain everything.

19 · Philosophy is research on the structure itself of thought.

20 · President Trump is perfectly understanding the space created by the concept of the Internet age, using it as a completely new platform to govern people, and to create economic wealth There.

21 · Social media is a perfect postmodern platform.

22 · For Germans, Hegel’s “psycho-phenomenology” and Kant’s “critique of pure reason” are like Bibles for Christians.

九鬼周造エッセンス』 九鬼周造 こぶし文庫 250ページ 2001.9

エッセンスをまとめました。

1・概括すれば「いき」は「嬌態」と「意気」と「諦め」と結合して生んだ意識状態であると云える。

2・直観に由ってのみ本質を把捉さるる概念があることを認めなければならない。

3・輪廻について理解し得る最も注目すべき顕著な場合は、人間が永遠に繰り返して再び同一の人間になる場合である。

4・ピタゴラス派およびとりわけストア派の終末論に採用された大宇宙年の概念は、永遠に繰り返される同一的時間の概念であり、世界は細部まで正確に再現されるということである。

5・大宇宙年はいずれもみな同一で、相互に絶対的に同一である。

6・時間は直線ではなく円として解される。矢の形ではなく、自己の上の「車輪」の形を持つ。

7・過去にあったものは未来にあり得、未来に属するものは過去に属し得る。

8・岡倉天心はいみじくも「日本芸術の歴史はアジアの理想の歴史になっている」(東洋の理想)といっている。事実、日本の芸術は多くの点で東洋の思想を反映している。

9・西洋において、ギリシャの哲学とユダヤの宗教が、あるいは調和しあるいは対立しながらヨーロッパ文明の発展を想定してきたごとく、東洋において、わがアジア文明の歩みを条件づけてきたものはインドの宗教と中国の哲学であった。

10・中国哲学のそれは老子学派の汎神論の中に見出される。神秘主義と汎神論は、おそらく、同じ精神的経験の、一方は宗教における、他方は哲学における表現にほかならぬ。すなわち、時間と空間からの解脱の表現である。

11・日本芸術は、精神生活の要素として、無限といかなる関係を有しているのであろうか。精神生活の活動の場面は時間である。時間のうちに閉じ込められて、人は時間を解脱せんと切望する。かくして彼は永遠を求める。すなわち、真・善・美を索める。

12・大体において日本的性格、日本文化の契機は、自然、意気、諦念の3つである。

13・日本の芸術では、自然と芸術との一致融合ということが目標となっている。

14・自然、意気、諦念の3つは神、儒、仏の三教にほぼ該当している。神道の自然主義が質料となって儒教的な理想主義と仏教的な非現実主義とに形相化されたようにも考えられる。

15・自然・意気・諦念の三者は正・反・合の過程を示していると見られ得るのである。調和法と弁証法とは必ずしも相敵視すべきものとは限らない。

16・「どうせこの世は水の流れか空行く雲か-」ボートレール

17・「偶然性」と「必然性」との統合としての「運命」概念が問題にされている。自己の生や現実の世界のあり方を無数の可能性の中の1つが出現したものとしてのとらえるとき、「運命」概念が登場するとし、偶然として出現する「運命」を意義ある必然へと化する方途を模索すべきことを説いている。

“Kuki Shuzo Essence” Kuki Zhouzhou  Kobushi Collection 250 pages 2001.9

I compiled the essence.

1 · In general, “Iki” can be said to be a state of consciousness created by combining “chilling”, “spirit” and “giving up”.

2 · We must admit that there is a concept to grasp the essence only by intuition.

3 The most remarkable noticeable thing to understand about Ringing is the case where human beings become the same person again and again by eternity.

4. The notion of the Great Years’ Year adopted in the eschatology of the Pythagoreans and above all the store factions is the concept of the same time repeated forever and the world is accurately reproduced to the detail.

5 · All of the large universe years are identical and absolutely identical to each other.

6 · Time is interpreted as a circle instead of a straight line. It has the shape of “wheel” above self, not in the shape of an arrow.

7 · Things that existed in the past can be in the future, and those belonging to the future can belong to the past.

8 · Okakura Tenshin is said to have been “The history of Japanese art is the ideal history of Asia” (Oriental ideal). In fact, Japanese art reflects the thought of the Orient in many ways.

9 · In the West, as the Greek philosophy and the Jewish religion, or harmoniously or conflictingly assumed the development of European civilization, the ones that have conditioned the progress of my Asian civilization in the East are those of Indian religion and It was Chinese philosophy.

10 · It is found in the pantheism of the Laoong School of China philosophy. Mysticism and pantheism are probably the same spiritual experience, one in religion, the other in philosophy. In other words, it is an expression of time and space release.

11 · What kind of relationship does Japanese art have as infinite as an element of spiritual life? The scene of activities of mental life is time. Trapped in time, people crave time to relax. Thus he asks for eternity. In other words, find true, good and beauty.

12 · In general, Japanese personality and opportunities for Japanese culture are three: nature, spirit, and desire.

13 · In Japanese art, the goal is to match the coincidence of nature and art.

14 · Three of nature, spirit and care are almost corresponding to the three teachers of God, Confucius, and Buddha. It may be thought that the naturalism of Shinto has been shaped into a Confucian idealism and Buddhistic unrealisticism as a material.

15 · Three people, nature, spirit and desire, can be seen as indicating the process of positive / anti-agreement. Harmony law and dialectic law are not necessarily contradictory.

16 · “This world is the flow of water or clouds going sky” Boat rail

17 · The concept of “fate” as an integral of “accidentality” and “necessity” is a problem. When viewing the ideal way of self and life in the real world as one of myriad possibilities emerged, the concept of “fate” will emerge, and the “fate” that emerges as a coincidence is made meaningful and inevitable To explain ways to do it.

日本の七大思想家』 小松逸郎 幻冬社新書 475ページ 2012.11

エッセンスをまとめました。

1・言語の本質は何かと言えば、主体的な「意」の現実化行為であり、同時にその現実化されたものを話し手の「意」として理解する聞き手の主体的な受け取り行為である。

2・近世を経て近代に至ると、自然科学や合理主義の台頭によって、「真理」概念がいろいろな形でぐらついてくるようになる。つまり「真理への意志」と「善への意志」との分岐があり際立ってくるようになったのである。

3・そのことを身をもって示したのがカントだった。彼の『純粋理性批判』は、真理への意志の情熱の限界を定めたものであり、『実践理性批判』は善への意志の情熱の、真理への意志に対する優位を説いたものである。

4・日本的思考や感性を用いて西洋出自の哲学に何ごとか貢献できることがあるとすれば、それは、哲学における西洋的思考の限界を見定めた上で、それを克服しうる、普遍的な世界把握、人間把握の可能性を指し示すことである。

5・日常的に描写される風景とは、原因と結果といったよそよそしい関係にあるのではない。それはまさに一心同体の「同じもの」の「重ね描き」なのであり、したがって「すなわち」という、最高に緊密な関係にあるのである。

6・ここでいう「前景因」というのは、アリストテレスが分類した四つの原因、形相因、質料因、作用因、目的因のうち、質料因にあたるであろう。

7・世界を客観と主観とに分割したガリレイ、デカルト以来の世界構図を根本からくずし、代わって「心」を拾い外部世界のほうに還帰させると同時に、「物」に活き活きとした様相を取り戻させた。

8・小林秀雄は、若い頃、ベルクソンの哲学に大きな影響を受けた。想像するに、その影響の最たるものは、時間論と記憶論であろう。

9・ベルクソンによれば、カレンダーや年表のように直線状の点の連続としてイメージされた時間は、本来の時間でなく、時間をかけ空間的な比喩に転化して考えられたものにすぎない。私たちは自分の精神の内部にある「純粋持続」と呼ばれる、けっして空間に転移されない時間性をはらませており、それこそが私たち一人ひとりの生の実施を形作るのである。したがってそこでは、記憶は蓄積された固形物なのではなく、つねに未来を目指す存在として私達にとって必要な限りで呼び返される一種のダイナミックな作用そのものなのである。

10・人間とは社会的関係の総体である。

11・論理とは人間存在の大き理法である。

12・無限の弁証法的運動過程としてのこと「全体と個」。無限に続くの否定の否定と弁証法的運動の全体が人間の在り方である。多数個別人格がいかにして一つの全体を通し形成しているかという点である。

13・ナショナリストにして機能主義・功利主義者というところにこそ、思想家・福沢諭吉の真の面目がある。

14・そもそも人間とは、他者のなかに自分を認識し、自分の中に他者を見出す存在なのである。

15・批評とは読むことである。読むとは批評の対象と対話することであり、親しい友人同士のように、その対象と腹を割って話すことである。

16・冷戦構造の崩壊後、アメリカの覇権の相対的な後退とともに、現在の世界情勢は、再び統制を失ったヤクザ世界としての本質を露呈しつつある。束の間の平和と繁栄の夢は覚醒を強いられている。日本はこれまで油断していた政治、外交、軍事の面で、戦後もともと脆弱化していたわき腹を突かれている。

17・今この国は強力なアメリカという後ろ盾を失いかけていて、もう一度新たなかたちで自主独立のプランを設計せざるを得えない局面に立たされている。しかしその設計方針は、ただ軍事や経済にだけ特化するのではなく、日本人の国民性にふさわしい綜合的な性格のものであるべきだろう。

18・思想は、生々しい時代を呼吸しつつ時代を超える。グローバリズムや情報社会の激しい波が押し寄せている昨今、それらの慌ただしいリズムに翻弄されて、息せき切った言語スタイルだけで心身を満たしてはいけない。文学思想や哲学思想独得のリズムに寄り添いながら、じっくり考える時間を大切にしたい。

19・日本人の不得意は、裏を返せば得意である。長い歴史の中で、強力な文化・文明が押し寄せてきた時、日本人は其れを真正面から迎え撃つのでなく、いったん謙虚に吸収し、十分に咀嚼したうえで、いつの間にか自分のものに組み替えてしまう。

20・古代に於ける漢字・仏教などの中国文明、徳川家における朱子学の変容、そして近代日本に於ける西洋文明。思想という領域では、そうゆう固有の長い息継ぎを費やした醸成が必要とされるのである。

21・福沢諭吉はいみじくも、「政事」と「学問」との時間的リズムの質と相違に言及して、前者を応急治療、後者を日頃の養成と述べているがが、これは至言と言うべきである。

“The Seven Greatest Thinkers of Japan” Komatsu Itsuro Gentosha Shinsho 475 pages 2012. 11

I compiled the essence.

1 · What is the essence of the language is act of realizing the subjective “meaning”, and at the same time it is a subjective act of receiving the listener to understand the realized thing as the “intention of the speaker”.

2 · After the modern era to the modern era, the concept of “truth” begins to shake in various ways by the rise of natural science and rationalism. In other words, there is a branch of “Will to Truth” and “Will to Good”, and it came to stand out.

3 · It was Kant that I showed it with my body. His “Critique of Pure Reason” sets the limits of passion of will to the truth, “Critique of practical reasonity” is the prerogative of the will of good will to the will to the will to truth, the passion of the will to good .

4 · If there is something that can contribute something to the philosophy of Western origin using Japanese thinking and sensibility, it is a universal world that can overcome it by finding the limits of Western thinking in philosophy Grasp, and point to the possibility of human grasp.

5 · The landscape depicted on a daily basis is not in a strange relationship of causes and consequences. That is exactly the “same thing” of “the same thing” is “superimposition”, so it is the closest relationship “namely” “namely”.

6 · The term “foreground factor” here refers to the four causes, form factors, factors, factors, factors and causes of Aristotle’s classification, which is the cause of quality.

7 · Galilei, which divided the world into objective and subjective, fundamentally undermines the world composition since Descartes, picks up the “heart” in return, returning it to the outside world, and at the same time brings out the lively aspect of “things” I regained it.

8 · Hideo Kobayashi was greatly affected by Bergson’s philosophy when he was young. To imagine, the most influential of it is time theory and memory theory.

According to 9 · Bergson, the time that was imaged as a series of linear points like a calendar or chronology is not the original time but a time-consuming and spatial metaphor Absent. We are obsessed with the temporal nature which is never transferred to space named “pure sustenance” inside our spirit, and that is what forms each and every one of our lives. Therefore, memory is not an accumulated solid matter, it is a sort of dynamic action itself called back as much as necessary for us as always aiming for the future.

10 · Humans are the whole of social relations.

11 · Logic is the big law of human existence.

12 · As an infinite dialectical movement process “whole and individual”. The denial of the infinite continuation and the whole of the dialectical movement is the way people are. How many individual characters form through one whole thing.

13 · There is a true face of philosopher Fukuzawa Yukichi when it comes to functionalism / Utilitarians as a nationalist.

14 · In the first place, humans are people who recognize themselves among others and find others in themselves.

15 · Criticism is to read. To read is to talk with subjects of criticism, to talk about it by dividing its target like the close friends.

16 · Following the collapse of the Cold War structure, with the relative recession of American hegemony, the current world situation is revealing the essence of the yakuza world which once again lost control. The dream of peace and prosperity in the meantime is forced to awake. In terms of politics, diplomacy and military affairs, which Japan had been careful about so far, Japan has been hit by the side that had been weakened after the war.

17 · This country is now losing a strong US backing shield and is standing in a situation where it is obliged to design a self-independent plan again in a new way. However, its design policy should not only specialize in military affairs or economics, but should be of comprehensive character appropriate for the nationality of the Japanese.

18 · Thoughts are beyond the times while breathing the vivid era. In recent years when global warming and intense waves of the information society are throwing in, it is mindled by those busy rhythms and do not fill the mind and body only with the breathtaking language style. I want to cherish the time to think carefully while standing close to the rhythm of literary philosophy and philosophy thought.

19 · Japanese people ‘s disadvantage is good at returning back. When a powerful culture and civilization came under way in a long history, the Japanese absorbed humbly once humbly once absorbed, fully chewed, and unintentionally reassigned themselves to their own To get away.

20 · Chinese civilization such as kanji and Buddhism in ancient times, transformation of Zhuji school in the Tokugawa family, and Western civilization in modern Japan. In the area of thought, it is necessary to foster such long breaths that are unique.

21 · Fukuzawa Yukichi states that the former is referred to as emergency treatment and the latter as daily training, referring to the quality and differences of temporal rhythms between “politics” and “academics”, but this is a word to say Should be.

哲学の三つの伝統』野田又夫 岩波文庫 325ページ 2013.12

エッセンスをまとめました。

1・ギリシャ古代哲学、インド古代哲学、中国古代哲学という三つの古代哲学は、三つの場所で同時に生まれたという不思議な偶然があり、ある共通な姿が認められる。それは、それぞれが多くの学派、多くの考え方を受け入れるということである。三つの古代哲学がそれぞれの中に多様な考え方を含んでいたことで、それぞれが、他から独立し、人間の思想のすべてを表現しているといえる。

2・普遍的秩序とは、例えばギリシャの思想家の考えに見える「正義」とか、インドの思想における「法」とか、中国の思想における「道」である。

3・神話とは、人間の宇宙的運命を表現している。キリスト教という神話は、おそらく以前のどの神話よりも徹底的に、世界と人間との運命を劇的統一の中にとりこんだ神話である。

4・西洋の古代末にキリスト教がローマの世界に伝播し、そして同時にまた、蛮民族の大移動が起こっている。中国の歴史では、中国の歴史を後漢の末で切って、300-400年の混乱時代をおいて、隋唐から新しい歴史のプロセスが開始されたと見ることができる。

5・西洋の哲学はギリシャからはじまり厳格な数学的論理が追求されるが、中国の古代哲学は一般に論理的な理論という意味をあまり大きく評価しない態度が見える。

6・日本思想は歴史的発展において古い考えと新しい考えの共存であった。日本の歴史において二つの長い孤立の時期を経験した。第一の孤立は平安時代と鎌倉時代、第二の孤立、鎖国の時期は徳川時代である。結局のところ感情的な洗練と実際的な単純化によって日本独自のものを生み出したといえる。

7・西田幾多郎は、「反対の一致」を「矛盾の自己同一」と呼ぶ。このとき「同一」とは実在的な統一を意味しかつ矛盾項の統一の過程を意味する。対立的規定、すなわち普遍と個別、一と多、時間と空間、等の規定が、究極的場所の両極を形づくる。そして両極間の緊張と相互作用とによって、あらゆる存在の形相が生み出される。そこで諸形相の三つの系列、いいかえれば三つの存在領域がある。すなわち物理的世界、生命の世界および歴史的世界である。

8・哲学とは、「世界と人生とについて人間らしい考えに達すること」である。

“The Three Traditions of Philosophy” Noda Matsuo Iwanami Bunko 325 pages 2013.12

I summarized the essence.

1. Greek ancient philosophy, Indian ancient philosophy, Chinese ancient philosophy Three ancient philosophies have a strange coincidence that they were born simultaneously in three places, and a certain common figure is recognized. It means that each accepts many schools and many ideas. Each of the three ancient philosophies contained various ideas in each of them, and it can be said that each is independent of the others and expresses all of human ideas.

2 · Universal order is, for example, “justice” that looks like the idea of Greek thinkers, “law” in Indian thought, and “road” in Chinese thought.

3 · Mythology expresses the cosmic destiny of human beings. The myth of Christianity is a myth that has incorporated the destiny of the world and humans into dramatic unity, perhaps more thoroughly than any previous myth.

4. In the late days of the West, Christianity was transmitted to the Roman world, and at the same time, a large migration of the Korean people was taking place. In China’s history, it can be seen that the new history of the process has been started from Tang Tang, cutting the history of China at the end of Han Han, and after a period of confusion of 300-400 years.

5. Western philosophy begins with Greece, and strict mathematical logic is pursued, but in general, ancient philosophy in China does not seem to greatly appreciate the meaning of logical theory.

6 · Japanese thought was a coexistence of old ideas and new ideas in historical development. I experienced two long isolation periods in Japanese history. The first is the Heian period and the Kamakura period, the second is the isolation, and the time of isolation is the Tokugawa period. After all, it can be said that emotional refinement and practical simplification have produced Japan’s own.

7. Nishida Kitaro calls “the opposite agreement” “the self-identity of contradiction”. At this time, “identical” means real unification and means the process of unification of contradictory terms. Opposite provisions, ie universal and individual, one and many, time and space, etc., form the ultimate pole of the place. And tension and interaction between the two poles create the form of every existence. So there are three series of morphomorphism, in other words three existence areas. The physical world, the world of life and the historical world.

8. Philosophy is “to reach a human-like idea of the world and life.”

試験に出る哲学』 斎藤哲也 NHK出版新書 261ページ 2018.9

エッセンスをまとめました。

1・ソクラテスは、無知の自覚があってはじめて、知を愛し求める哲学が起動することを身をもって示した。そして、その思想を注いだプラトンのイデア論、さらにその弟子のアリストテレスによる経験重視の哲学が生まれた。

2・プラトンの「魂の三分説」は、人間の魂はイデアを知る理性、物事を決断する意志、感情に関わる欲望の3つから成る。

3・アリストテレスの4原因説。 物事には、質料因、形相因、作用因、目的因の4つの原因がある。
4・実践や経験によって身につける倫理的徳では、中庸(過度と不足の両極端を退ける)を習慣化することが重要だとアリストテレスは述べている。

5・ ベーコンの哲学は、先入観を排し、実験や観察を通じて真理を探究する帰納法や経験をして重視する。四つのイドラ、種族のイドラ(ドグマ)、洞窟のイドラ(独断)、市場のイドラ(伝聞)、劇場のイドラ(伝統や権威)の先入観、偏見、バイアスを排除することが大切である。

6・デカルトは、『方法序説』の中で四つの思考の規則( 明証の規則、分析の規則、総合の規則、快挙の規則)を提唱。確実な原理から出発して、推論を展開する演繹法を学問の方法論として重んじた。

7・デカルト、スピノザ、ライプニッツは17世紀の哲学者で、理性を重視し、 原理から出発して論証を進めていく「大陸合理論」でイギリスの経験論と対置される。

8・ライプニッツは「時計の比喩」で予定調和説を説明した。二つの時計の時刻を合わせる方法を考えてみる。1.互いに連動させれる。2.瞬間ごとに合わせる。3.あらかじめ二つの時計を精密につくる。という3つの方法がある。神は第三の方法をとっている。だから、この世界で起こるさまざまな出来事には、それが起こった十分な理由があることになる。

“Philosophy in the exam” Tetsuya Saito NHK Publications New Page 261 p 2018.9

I summarized the essence.

1 ・ Socrates only showed himself that philosophies that love and seek knowledge start when there is awareness of ignorance. And Plato’s idea of theory that poured that thought, and the philosophy of emphasizing the experience by Aristotle of his disciple were born.

2. Plato’s “Sector Trilogy” consists of the human soul’s reason for knowing ideas, the will to decide things, and the desire for emotions.

3 · Aristotle’s 4 cause theory. There are four causes of quality, causes of coping, agents, and purposes.
4 · Aristotle says that it is important to make moderate (removing the extremes of excess and deficiency) habits in the ethical virtues acquired through practice and experience.

5 ・ Bacon’s philosophy emphasizes inductive methods and experiences that seek the truth through experiments and observations without prejudice. It is important to eliminate the preconceptions, prejudices and biases of the four idras, tribal idras (dogma), cave idras (dictionary), market idras (hearings), theater idras (tradition and authority).

6 · Descartes advocates four rules of thought (rules of evidence, rules of analysis, rules of synthesis, rules of achievement) in “Introduction to Methods”. Starting from a certain principle, deduction method which develops inference is regarded as a methodology of learning.

7. Descartes, Spinoza, and Leibniz, a 17th-century philosopher who emphasizes reason, and is opposed to British empirical theory in “continental theory,” which starts from the principle and advances the argument.

8 ・ Leibnitz explained the planned harmony theory in “Hibi in the watch”. Consider how to set the time of two clocks. 1. Be interlocked with each other. 2. Adjust every moment. 3. Make two watches precisely in advance. There are three ways. God is taking the third way. So, for the various events that occur in this world, there is a good reason why it happened.

シンクタンクとは何か、政策起業力の時代』 船橋洋一 中公新書 294ページ 2019.3

エッセンスをまとめました。

1・シンクタンクとは、政策立案者と一般市民が公共政策についてより良い意志決定を行うために、国内・国際問題の政策志向の調査展開研究および助言を行うための機関である。

2・・政策研究機関
      ・ シンク・アンド・ドゥータンク(政策分析と政策提言を行なう)
      ・参画(エンゲージメント) (政策課題の解決の為に多用なアクターを巻き込み、活動する)

3・シンクタンクは、大学やメディアとともに、事実とデータと分析に基づく証拠本位な調査研究をすることにより、事実を探究し、それを踏まえて熟議を行ない、合意形成に向けての足場を築く必要がある。

4・分析的理解を想像力豊かで実用的な政策に変換する。

5・インパクトのある存在にするために
・ニーズに応えること
・ミッションを明確に示すこと
・独立性を保つこと
・専門性を高めること

6・シンクタンクの場合、そのアイデアは主に公共と公共政策に関わるアイデア、理念、構想、政策である。そして、国民、市民、世界に訴える言葉である。そのアイデアを思いつき、考えを深め、論理立て、政策の言葉に直し、政治の文法に組み替え、メディアに働きかけ、社会に訴え、世界に発信するいわば政策起業力がシンクタンクに求められる。

7・優れたシンクタンクの研究者は専門性に加えて、起業家精神と新しい概念を生み出す冒険心が大切。

8・多様な個性と背景のある考える人が集まっていることが望ましい。

9・ドイツの社会学者・経済学者マックス・ウェーバーは、『職業としての学問』の中でアカデミックを他の仕事、とくに政治と厳格に分離することを強く求めた。

10・質問する力こそが、すべての知的行為の原点であり、質問する力そのものが政策提案になり、質問者する力を持つシンクタンクが、政策起業力を持ちうるシンクタンクである。

11・政策について語る時、その政策を展開することのプラス面とマイナス面を1つずつ挙げる。その上で、なぜ、その政策を採るのか、採らないのか、も理由をつけ説明する。

12・シンクタンク・パワーとは、公共政策のあり方を的確な情報とデータに基づいて検証、分析し、新しいアイデアと政策を探究し、それを実現するため、多種多様な利害関心層を巻き込んで、社会と世界に影響力を及ぼすシンクタンクの政策起業力のことである。

13・日本が「シンクタンク小国」であるということは、日本の市民社会が、公共政策を自らの手で検証、提案し、政府に代案を突きつけて行く意志と能力を欠いているとともに、公共政策に関する日本のアイデアを世界に発信共有して、日本の経験とする意志と能力が乏しいことを意味する。
“What is a think tank, the era of policy start-up power” Yoichi Funabashi Cyukou Shinsyo 294 pages 2019.3

I summarized the essence.

1. Think tanks are institutions for policy-oriented research and advice on domestic and international issues to help policy makers and the public make better decisions on public policy.

2 ・ ・ Policy research institute
      ・ Think and Do tank (Perform policy analysis and policy recommendations)
      ・ Engagement (engagement with various actors to solve policy issues)

3. Think tanks need to investigate facts, conduct discussions based on them, and build a foothold for consensus building by conducting evidence-based research based on facts, data and analysis with universities and media There is.

4. Transform analytical understanding into imaginative and practical policies.

5 ・ To make an impact
· Responding to needs
・ To clearly show the mission
・ Keeping independence
・ Enhance expertise

6 · In the case of think tanks, the ideas are mainly those related to public and public policy, ideas, ideas and policies. And it is a word that appeals to the people, citizens and the world. Thinking the idea, deepening the idea, making a logic, converting it into a policy word, converting it into a political grammar, working on the media, appealing to society, and sending it out to the world is required of the think tank.

7 ・ In addition to expertise, good think tank researchers need entrepreneurship and adventurous ideas to create new concepts.

8 ・ It is desirable that people with diverse personalities and backgrounds are gathered.

9. German sociologist and economist Max Weber urges strict separation of academics from other jobs, especially politics, in “Study as a profession”.

10 ・ The ability to ask questions is the origin of all intellectual activities, the ability to ask questions itself is a policy proposal, and the think tank with the ability to ask questions is a think tank that can possess policy entrepreneurial ability.

11. When talking about policies, mention one positive side and one negative side of developing those policies. On that basis, I will explain why and why not to adopt that policy.

12 · Think tank power is to examine and analyze the way public policy should be based on appropriate information and data, to explore new ideas and policies, and to realize them by involving various interest groups, Think tank’s ability to start a policy that influences society and the world.

13. Japan’s “small think-tank country” means that Japan’s civil society lacks the will and ability to examine and propose public policy by itself and to present alternatives to the government, as well as public policy Transmitting Japan’s ideas on the world to the world means sharing and lack of will and ability to make Japan’s experience.

知の体力』 永田和宏  新潮社 223ページ 2018.5

エッセンスをまとめました。

1・新入生達は、大学に入った、あるいは生徒から学生にになったという自覚が極めて薄い。

2・50年前の京都大学の奥田総長の入学式のスピーチ。「京都大学は、諸君に何も教えません。諸君が自分で求めようとしなければ、大学ではないなにも得られない」。

3・ 「答はかならずある」などと思ってはいけない。勉強で染みついた呪縛を解くことが「知の体力」に目覚める第一歩となる。

4・質問から全ては始まる。

5・孤独になる時間を持て。

6・自分で生き抜くための本物の知。

7・学問は学びかつ問うもの。

8・活用されてこそ知は意味をもつ。

9・現在の学校教育は、教え込むというインプットにあまりにも重心がかかり、それを引き出すアウトプットへの訓練にかける時間が少なすぎる。

10・大学という場は最後の教育機関である。その最後の場まで、一方的に与えるという形で教育がなされていいのだろうか。

11・アクティブラーニングとは、学生自身が課題の発見や解決に向けた主体的、協働的な学びを指す教育のことである。

12・教室じゅうを歩きまわって講義を行う。

13・そもそも大学で試験をするのに、なんの意味があるのかと、私は思っている。単位のため、卒業のため、学生としてきちんと勉強したかどうかの、いわば質保証の為にされるのが試験である。大学が学生の質をだれに保証する必要があるのか。

“The Strength of Knowledge” Kazuhiro Nagata Shinchosha page 223pege.

I summarized the essence.

1. New students are extremely unaware that they have entered a university or have become students.

2・Speech of the entrance ceremony of President Okuda of Kyoto University  50 years ago. “Kyoto University doesn’t teach you anything. If you don’t seek it yourself, you can’t get anything without being a university.”

3 ・ Don’t think, “There is always an answer.” It is the first step to awaken to the “physical strength of knowledge” to release the spell binding that has been ingrained in study.

4 · Everything starts with the questions.

5 · Have time to be alone

6 · Real knowledge to survive on your own.

7. Learning and asking questions.

8 · Knowledge is meaningful only when it is used.

9 · Current school education places too much weight on the input to teach and too little time to train the output to pull it out.

10 ・ The place called university is the last educational institution. Until the last place, may we be educated in the form of giving unilaterally?

11 ・ Active learning is an education that points to active and collaborative learning for students to find and solve problems.

12. Walk around the classroom to give lectures.

13 ・ I think what it means to test in university in the first place. For credits, graduations, and whether you have studied properly as a student, it is a test that is done to guarantee quality. Who needs the university to guarantee the quality of the students?

賢人の知恵』 バルタザール・グラシアン、 ディスカバー、181ページ、2018・8

エッセンスをまとめました。

1・バルザール・グラシアンは、17世紀のスペインで活躍した著述家。ショーペンハウエルやニーチェが良き手引書であるという言葉を残している。テノール歌手、パヴァロッティの愛読書。

2・まず学び、つぎに自分の得た知識のエッセンスを教える。

3・森羅万象は対比から成っている。対比があるから世界は持続し、しかも美しい。

4・調和のとれた、善良で誠実な人を友人にしよう。

5・他人に寛大でいる。

6・恐れずに自分の意見を言う。

7・他人に頼むときは、タイミングを考える。

8・知識と勇気を持つ。

9・相手の立場で考える。

10・質を重視する。

11・本質を見通す。

12・自分の気質、能力、判断力、感情を正確に評価。

13・環境に合わせ、臨機応変に。

14・新しいことに挑戦する。

15・欠点を長所に変える。

16・知識と善意をもって努力すれば、どんなことからも建設的な結果が得られる。

17・自ら運命を切り開く。

18・運の巡り合わせを知る。

19・チャンスを理解することは、知性の中で最も重要な能力の一つである。

20・順調なときこそ逆境に備えよう。

21・競争を避ける。

22・先を読む。

23・蓄えを用意する。

24・危機をチャンスととらえる。

25・変化や転機を意識する。

Wisdom of the wise man, Balthazar Gracian, Discover, page 181, 2018 ・ 8

I summarized the essence.

1. Balzar Grasian is a writer who has been active in 17th century Spain. It says that Schopen Howell and Nietzsche are good manuals. Tenor singer, Pavarotti’s love reading.

2 ・ Learning first, then teaching the essence of the knowledge I gained.

3 · The whole universe consists of contrasts. Because there is a contrast, the world is sustained and beautiful.

4. Make friends a good, honest person with harmony.

5 · Be generous with others.

6 ・ Speak your own opinion without fear.

7 ・ When asking other people, think about the timing.

8 Have knowledge and courage.

9 ・ Think from the perspective of the other party.

10 ・ Emphasize quality.

11. See through the essence.

12 · Accurately assess your temperament, ability, judgment and emotions.

13 · Depending on the environment, depending on the circumstances.

14 · Challenge new things.

15 ・ We turn defects into merits.

16 · If you work with knowledge and good intentions, you can get constructive results from anything.

17 ・ Separate your destiny.

18 · Know the luck of the meeting.

19 · Understanding opportunities is one of the most important abilities of intelligence.

20 ・ We will prepare for adversity only when it is good.

21 · Avoid competition.

22 · Read ahead.

23 ・ Prepare a reserve.

24 · View the crisis as a chance.

25 ・ Be aware of changes and turning points.

ハーバードの日本人論』 佐藤智恵 中公新書ラクレ 294ページ 2019.6

エッセンスをまとめました。

1・結局のところ、グローバル時代に問われるのは、日本や日本人のことをどれだけ深く理解しているかである。要は日本人であることをうまく生かして、幸せに生きていくかが大切である。

2・世界的な経営学者のピーター・ドラッカーは「渋沢栄一と岩崎弥太郎の2人の業績は、ロスチャイルドやロックフェラーよりもめざましい」と評している。

3・日本を代表する経済人であった渋沢が、欧米の指導者にも臆することなく、堂々と意見を述べていたことを知った。アメリカのルーズベルト大統領にも面と向かって、移民排斥政策を批判したのは注目に値する。

4・日本のアニメが世界の若者に支持されているのは、インターネットの出現によると
文化的な混合を基本とする世界観が、若者の感覚にとてもあうからである。

5・日本の漫画には、概してロボットに対して肯定的なイメージを持っているが、欧米人は複雑な感情を抱いている。

6・日本画は生き物の細部に宇宙を見出す。

7・日本人のデザイン感覚と細部へのこだわり。

8・チンギス・ハンのような強い権力を持つ男性が多くの女性の間に多くの子供をつくり、その後継者も多くの女性の間に多くの子供をつくる。その遺伝的な影響力は途方も無い。

9・日本人の祖先は、中国人、韓国人と同じく東アジア人で、最新の調査によれば、本州に住む日本人のDNAの20%は縄文人で80%は弥生人に由来することがわかっている。弥生人が日本列島に流入し始めたのは2400年前ごろと言われている。

10・人類の歴史は、異動と交雑の歴史である。

11・日英両国とも島国で、外界から海で遮断されており、独自の文化を築いてきた長い歴史がある。そのため、狩猟採集民族がいたところに農耕民が移住してきた過程にも類似点が多い。

12・人間の寿命は先天的要素、後天的要素の2つの組み合わせで決まる。先天的要素と生まれ持った細胞、遺伝子。後天的要素とは、食事、ライフスタイル、生活環境等。前者が約25%、後者が約75%の影響がある。

13・私がイノベーションの講義で教えているのは、ノーベル経済学受賞者のハーバード・サイモンが提唱した「限定合理性」という概念。限定合理性とは、人間は限られた時間、限られた情報の中でしか、状況を判断することができないので、特に複雑な状況においては、かならずしも最高の決定をするわけではないということを意味する。

14・世界は複雑な場所であり、それゆえ、どんな人間でも全部を知ることは不可能だ。そのため人間はその一部を切り取って、自分が知りうる情報をもとに合理的に行動しようとする。

“Harvard’s Theory of Japanese” Chie Sato Chuko Shinsho Lakure 294 pages 2019.6

I summarized the essence.

1 ・ After all, what is asked in the global age is how deeply you understand Japan and Japanese people. The point is that it is important to live happily by making good use of being Japanese.

2. · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · Dr. Peter Drucker of the world-wide management scholars, “Sciences Eiichi Shibusawa and Yataro Iwasaki, described the achievements of two people as remarkable as Rothschild and Rockefeller.

3 ・ I learned that Shibusawa, who was a representative of Japan, spoke resolutely without being overwhelmed by Western leaders. It is noteworthy that he criticized the immigration exclusion policy toward the US President Roosevelt.

4. Japanese animation is supported by young people in the world according to the advent of the Internet
This is because the view of the world based on cultural mixture is very much in the sense of young people.

5 · Japanese manga generally have a positive image of robots, but Westerners have complex emotions.

6 · Japanese painting finds the universe in the details of creatures.

7 · Japanese sense of design and attention to detail.

Men with strong power such as 8 Genghis Khan make many children among many women, and their successors also make many children among many women. Its genetic influence is tremendous.

9 ・ Japanese ancestry is East Asian like Chinese and Korean, and according to the latest survey, 20% of Japanese DNA living in Honshu is from Jomon and 80% from Yayoi I know. It is said that Yayoi people began to flow into the Japanese archipelago around 2400 years ago.

10 The history of humanity is the history of transfer and hybridization.

11. Both Japan and the United Kingdom are both island countries, separated from the outside world by the sea, and have a long history of building their own culture. Therefore, there are many similarities in the process of farming people migrating to where hunter-gatherers were.

12-The life span of human beings is determined by the combination of two factors: natural and acquired factors. Congenital elements and born cells, genes. Acquired elements are diet, lifestyle, living environment, etc. The former has an effect of about 25% and the latter about 75%.

13 · I teach in the lecture of innovation, the concept of “limited rationality” advocated by Nobel economics winner Harvard Simon. Limited rationality means that humans can not judge the situation only in limited time and limited information, so they do not necessarily make the best decisions, especially in complex situations. means.

The world is a complex place, so it is impossible for any human being to know everything. Therefore, human beings cut off a part and try to act rationally based on the information that they can know.

本の使い方』出口治明 KADOKAWA 242ページ 2019.6

エッセンスをまとめました。

1・教育・・・生きていくために必要な最低限の武器を与えること。自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を伝える能力を養う。

2・教養・・・より良い生活を送るために、思考の材料となる情報を広く、かつある程度まで深く身に付けること。知識✖️考える力

3・人の世に三智がある。学んで得る智、人と交わって得る智、自ら体験によって得る智。

4・人から学ぶ、本から学ぶ、旅から学ぶ。

5・人間が生きる意味は、「世界経営計画のサブシステム」を生きることだと考える。すなわち、人間が生きていく以上、「この世界をどのようなものだと理解し、何処を変えたいと思い、自分はその中でどの部分を受け持つか」を常に考える必要があると思っている。

6・世界を正しく理解するために「タテヨコ思考」で物事を捉えることが重要である。
・タテ思考/時間軸 ・・・人類の、あるいは会社の歴史と照らし合わせて考えること(昔の人の話しを聞いたり、古典や社史などを読むこと)
ヨコ思考/空間軸・・・世界の人々、あるいは他社などの状況を照らし合せて考えること(他の国や他社などの実情を調べたり、実際に行ってみること。即ち旅をすること)

7・本が持つ5つの優位性
数百年も読み継がれたもの。古典派当たり外れがない。
コストと時間がかからない。
場所を選ばず、どこでも情報が手に入る。
時間と空間軸が圧倒的に広くて深い。
実体験に勝るイメージが得られる 。

8・古典は、歴史・哲学・思想・科学・文学など、人間が創造し、探求してきた知の成果や事実が、世界中の人々に読み継がれて今日まで残ってきた書物。

9・人生の5割は、本から学ぶ。

10・本は、全体的な知識をコンパクトにまとめたツール。

11・新聞、インターネット、本を、特性ごとに使い分ける。
・新聞・・・価値の序列を付けて、文脈を伝えるツール
・インターネット・・・速報性と検索性に優れたツール
・本・・・時間軸、空間軸が広く、全体的な知識を伝えるツール

12・本は楽しむためにある。

13・ 2〜3時間で一冊読み終える。

“How to use a book” Deguchi Haruaki KADOKAWA 242 pages 2019.6

I summarized the essence.

1 · Education · · · to give the minimum weapons necessary to live. Develop the ability to think with your own mind and communicate your opinion in your own language.

2 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ To get the information which is the material of thinking widely and deeply to some extent in order to live a better life. Power to think about knowledge

There is Sanchi in the world of 3 people. The wisdom of learning, the wisdom of communicating with people, the wisdom of personal experience.

4 ・ Learn from people, learn from books, learn from travel.

5. I think that the meaning of human beings is to live “subsystem of the world management plan”. In other words, I think that it is necessary to always think about “what I understand this world like, what I want to change, and what part I am in charge of as long as human beings live” .

6 · It is important to catch things with “vertical and horizontal thinking” to correctly understand the world.
・ Vertical thinking / time axis ・ ・ ・ Thinking against human or company history (listening to old people, reading classics, company history, etc.)
Horizontal thinking / space axis … to think against the situation of people of the world or other companies (to investigate the actual situation of other countries or other companies, to actually try it, that is, to travel)

Seven ・ Five advantages that the book has
It has been read for hundreds of years. There is no deviation from classical factions.
It does not take time and cost.
Information is available anywhere, regardless of location.
The time and space axes are overwhelmingly wide and deep.
An image superior to the actual experience can be obtained.

8 ・ Classics are books that history, philosophy, thought, science, literature, etc., the results and facts of knowledge created and explored by human beings have been read by people all over the world and remain until today.

9 ・ 50% of life learns from books.

10 ・ book is a tool that summarizes the overall knowledge in a compact manner.

11 · Differently use newspapers, the Internet, and books according to characteristics.
・ Newspaper · · · A tool that gives context to the order of values
・ Internet ・ ・ ・ A tool with excellent flashability and searchability
・ Book ・ ・ ・ Time axis, space axis is wide, tool to convey overall knowledge

12 ・ There is a book to enjoy.

13 ・ I finish reading one book in 2 to 3 hours.

.考えるとはどういうことか』 梶谷真司 幻冬社新書 262ぺージ 2018.9

エッセンスをまとめました。

1・哲学とうものが、もっとシンプルで誰にでもできるものにならないかと思っていた。哲学は誰にとってもいつも必要なものだ。

2・「考えること」は、他の人との対話、「共に問い、考え、語り、聞くこと」であると言える。

3・驚くべきことに、私たちが「考える」ということを学ぶ機会は、人生においてほとんどない。家庭でも、学校でも、会社でも「考える」という、人間にとってきわめて大切で、誰にでも必要なことを、私たちは学ばないのである。

4・哲学対話のルール
・お互い問いかけるようにする。
・知識では無く、自分の経験にそくして話す。
・話がまとまらなくていい。
・意見が変わってもいい。
・分からなくてもいい。

5・語ってから考える。

6・ファシリテーターの役割は、参加者の自発性、主体性を導くことにある。

7・考えるということは、自由と責任を取り戻して生きるための小さな挑戦である。そこで必要なのは、高慢な理想よりも徹底的なリアリズムなのである。

8・物事は 単純化して表現することでその本質が明確になる。

“What does it mean to think?” Shinji KJitani Gentosha Shinsho 262 page 2018.9

I summarized the essence.

1. Philosophy I was wondering if something would be simpler and something anyone could do. Philosophy is always necessary for everyone.

2 · It can be said that “thinking” is dialogue with other people, “question, thinking, talking and listening together”.

3-Surprisingly, there is little opportunity in our lives to learn what we think. We don’t learn what we need to do, whether we are at home, at school, or at work, we think, which is so important to humans.

4 · Rules of philosophy dialogue
・ Ask each other questions.
・ Speak to your own experience, not knowledge.
・ The story does not have to be settled.
・ You may change your opinion.
・ You do not have to know.

5 ・ Think after talking.

6 · The role of the facilitator is to guide the participants’ initiative and independence.

7 Thinking is a small challenge to live with freedom and responsibility. So what we need is more thorough realism than a proud ideal.

8 ・ The essence is clarified by expressing things in a simplified manner.

情報生産者になる』 上野千鶴子 ちくま新書 381ページ 2018.9

エッセンスをまとめました。

1・情報があふれかえる時代、しかし、それを消費するだけではタダの情報グルメ。価値ある情報を生産し、発信する側にまわる方がずっと面白い。

2・オリジナルな問いを立て、過去の研究による学び、一次データを収集し、それに分析を加え、アウトプットするまでの一連の過程。

3・わたしは学問を、伝達可能な知の共有財と定義する。

4・研究とは何か?
・問いを立てる。
・先行研究を検討する。(対象/方法、理論/実証)
・対象を設定する。
・方法を採用する。
・理論仮説を立てる。
・作業仮説を立てる。
・データを収集する。(一次情報/二次情報)
・データを分析する。
・仮説を立て検証する(検証/反証)
・モデルを構築する。
・発見と意義を主張する。
・現界と課題を自覚する。

5・高等教育の価値は、知識を得るためにあるのでは無く、いかにして知識を生産するかというメタ知識を得る事にある。

6・私は京都学派の知的環境のもとで薫陶を受けた。大学の外で、あるいは大学を取り巻く界隈で、あるいはシンクタンクで情報生産とは何かを身につけた。

7・コメントの仕方にも作法がある。全体から細部へ、重要度の高いところから低いところへという順序。

8・司会者の役割は、有限な時間資源を有意義な議論のために有効に使うことである。

9・理論は道具である。

10・研究とは、まだだれも解いたことのない問いを立て、証拠を集め、理論を組み立て、答えを示し、相手を説得するプロセスを指す。

“Become an information producer” Chizuko Ueno Chikuma New Book 381 pages 2018.9

I summarized the essence.

1 · The era of overflowing information, but only consuming it data information gourmet. It is much more fun to produce valuable information and go to the sending side.

2. A series of processes from making original questions, learning through past research, collecting primary data, adding analysis to it, and outputting.

3 · I define learning as a transferable shared knowledge of knowledge.

4 · What is research?
Ask a question.
• Consider prior research. (Object / method, theory / demonstration)
・ Set the target.
・ Adopt a method.
Make a theoretical hypothesis.
Make a working hypothesis.
・ Collect data. (Primary information / Secondary information)
Analyze the data.
・ Set up hypotheses and test them (verification / refusal)
Build a model.
・ Claim discovery and significance.
・ Be aware of the present world and issues.

5. The value of higher education is not to gain knowledge but to obtain meta-knowledge on how to produce knowledge.

6 · I was scolded in the Kyoto school’s intellectual environment. I learned something about information production outside the university, in the area surrounding the university, or in the think tank.

7 · There is a manner in the way of comment. From the whole to the detail, the order of high importance to low importance.

8 · The role of the chairman is to effectively use finite time resources for meaningful discussions.

9 ・ Theory is a tool.

10 Research refers to the process of asking questions that nobody has yet understood, gathering evidence, constructing theories, presenting answers, and persuading others.

哲学と宗教 全史』 出口治明 ダイアモンド社 465ページ 2019.8

エッセンスをまとめました。

1・世界はどうしてできたのか、という問いを宇宙はどうしてできたのか、と置き換えてみると、宇宙の誕生はビッグバンで理論づけされ、答えが出ている。 ビッグバンによって宇宙の膨張が始まり、やがてさまざまな物質やエネルギーが集まって星が誕生した。星が一生を終えると超新星爆発が起こる。星のかけらが四方八方に飛び散る。そしてその星のかけらから地球が生まれやがて生命が誕生し、人間が生まれたのである。僕らは星のかけらからできているのである。

2・人間がどこからきてどこへ行くのか、何のために生きているのか?という問いにも答えは出ている。
どこからきたのか。現生人類の祖先「ホモ・サピエンス・サピエンス」は、通説では、今から約20万年前に東アフリカの太地溝帯で誕生した。どこに行くのか。今から10億年ぐらいしたら、太陽が膨張し、地球の水はなくなって全生物が死滅することは分かっている。何のために生きているのか。人間も動物も次の世代を残すために生きている。さらに一歩進めて、人間とは何か? と問えば、すべての行動や思考を脳の働きに依存している動物、ということは、分かっている。

3・ゾロアスター教には、偶像崇拝はなく、その代わりに火を信仰した。ゾロアスター教は、一神教のように見えるが、善神と悪神と多才な神々が存在している点では多神教のようでもある。ユダヤ教、キリスト教、イスラーム教は、ゾロアスター教から多くのことを学んだ。

4・世界は4つの性質と4つの原因から構成されている。
エンペドクレスは世界の成り立ちを、火・空気・水・土の四元素によって説明した。言い換えれば、4つの材料によって世界は構成されているという考え。
アリストテレスは、この4つの性質を森羅万象から人間の性格まで対応させて、壮大な体系をつくっている。加えてアリストテレスは4原因説で世界を説明した。質料因、形相因、作用因、目的因の4つの原因から説明した。

5・世界の宗教人口については、最も多くの信者を擁しているのはキリスト教である。世界の宗教人口の32.9%を占め、24.5億人に達する。次いでイスラーム教徒23.6%の17.5億人、そしてヒンズー教徒13.7%の10.2億人、仏教徒7%の5.2億人と続く。キリスト教の宗派別の分布率は、ローマ教会50.7%、プロテスタント22.6%、東方教会11.6%、その他15.1%である。

6・イングランドの経験論がベーコン、ロック、ヒュームと発展していったのとほとんど同時期に、ヨーロッパ大陸ではデカルト、スピノザ、ライプニッツによって大陸合理論といった哲学の潮流が盛んになった。

7・デカルトは、人間は白紙で生まれてくるにではなく、ある種の生得観念(経験によることなく、人間が生まれながらに持っている観念)を持って生まれてくると考えた。

8・「自然に還れ」と「一般意志」がルソーの思想。

9・ルネサンスと宗教革命によって中世が終わり、アメリカの独立(1776)、さらにフランス革命(1789)、ナポレオン法典(1804)の成立。

10・イングランドの経験論と大陸の合理論を統合しようと考えたカントの哲学。

11・カントは『実践理性批判』を書くとき、感性と悟性という認識の枠組みを置いた。自然界に自然法則があるのだから、人間界にも同じような法則が存在しても不思議ではない。ア・プリオリに人間界の法則を置いた。自律とは、人間の実践理性が外的な権威や欲望に左右されず、自分の信念(格率)に従って行動するようになること。

12・人間の精神活動も、正・反・合の止揚を繰り返しながら、螺旋階段を昇るように進化していくとヘーゲルは考えた。

13・「最大多数の最大幸福」を目指すことが政策の基本理念であるべきだとベンサムは考えた。

14・シューペンハウアーは、生存競争の争いが歴史を動かしていると考えた。

15・フロイトは人間を動かしているのは、脳の意識されている領域ではなく無意識の領域ではないかと考えた。無意識の領域を動かしているのはリピドー(欲望)である。

16・ユングは、人間の無意識の深層には個人の経験を超えた先天的な集合的意識があると考えた。

17・言語は記号であると考えたソシュール。人が話す言葉について、民族や文化を超えて共通する特徴があると気づいた。

18・AIそのものが人類の知能を超えるというシンギュラリティの発想には、同意することができない。なぜなら、人間にとって脳はまだまだ未知の領域が多く、脳の活動についてはほとんど何も分かっていないからである。分かっていない脳の仕組みをAIに置き換えるのはかなり難しいと思う。現時点では、AIは自動車と同じように、機械として利用すればそれでいいのではないかと思う。

19・ニーチェの哲学とストア派の哲学に共通していることは、みずからの運命を受け入れ、そのうえで積極的に力強く生きるという姿勢である。

“History of Philosophy and Religion” Haruaki Deguchi Diamond Corporation 465 pages 2019.8

The essence is summarized.

1. If we replaced the question of why the world was made with why the universe was made, the birth of the universe was theorized by the Big Bang and the answer was given. The big bang began to expand the universe, and eventually a variety of substances and energy gathered to create stars. A supernova explosion occurs when a star finishes its life. Star fragments scatter in all directions. The earth was born from the fragments of the stars, and life was born, and humans were born. We are made of star fragments.

2. Where do humans come from and where do they live, and what are they living for? There is also an answer to this question.
Where are you from? The ancestors of modern human beings, “Homo Sapiens Sapiens,” were born in the Taiji Rift in East Africa about 200,000 years ago. Where are you going? In about one billion years from now, we know that the sun will expand, the Earth’s water will disappear, and all living things will die. What are you living for? Both humans and animals live to leave the next generation. Going one step further, what is a human being? I know that animals are all dependent on brain activity for all actions and thoughts.

3. Zoroastrianism did not have idolatry, but instead believed in fire. Zoroastrianism looks like a monotheistic religion, but it is also a polytheistic religion in that there are good, evil, and versatile gods. Judaism, Christianity and Islam learned a lot from Zoroastrianism.

4. The world is composed of four properties and four causes.
Empedo Cres explained the formation of the world by the four elements of fire, air, water and earth. In other words, the idea that the world is composed of four materials.
Aristotle has created a magnificent system by making these four properties correspond to all aspects of nature and human nature. In addition, Aristotle explained the world with four causes. The explanation was made from four causes: the quality factor, form factor, action factor, and purpose factor.

5. Regarding the world’s religious population, Christianity has the most believers. It accounts for 32.9% of the world’s religious population, reaching 2.45 billion. This is followed by Islamic 23.6%, 1.75 billion, Hindus 13.7%, 1.20 billion, and Buddhists 7%, 520 million. The distribution ratio by Christian denomination is 50.7% Roman Church, 22.6% Protestant, 11.6% Eastern Church, and 15.1% others.

6. Almost at the same time that England’s empirical theory developed with bacon, rock, and fume, the continental philosophy, such as continental theory, flourished in the continent of Europe by Cartesian, Spinoza and Leibniz.

7. Descartes thought that human beings were born with a certain kind of innate idea (the idea that human beings have born without experience).

8. “Return to nature” and “general will” are Rousseau’s thoughts.

9. The Middle Ages ended with the Renaissance and the Religious Revolution, the independence of the United States (1776), the French Revolution (1789), and the Napoleon Code (1804).

10. Kant’s philosophy that he wanted to integrate the empirical theory of England with the continental theory.

11. Kant put a framework of recognition of sensitivity and enlightenment when writing “Critique of Practical Reason”. Since there are natural laws in the natural world, it is no wonder that similar laws exist in the human world. A priori put the laws of the human world. Autonomy means that human practical reason is not influenced by external authority and desires, but behaves according to one’s belief (rate).

12. Hegel thought that human spiritual activity would evolve to ascend the spiral staircase while repeating the positive, anti-going combination.

13. Bentham thought that aiming for the “maximum happiness of the greatest number” should be the basic philosophy of the policy.

14 ・ Schupenhauer thought that the battle for survival was driving history.

15. Freud thought that it was not the conscious area of the brain but the unconscious area that moved humans. Lipido is moving the unconscious area.

16. Jung thought that the deep unconsciousness of human beings had a collective collective consciousness beyond personal experience.
17. Saussure who thought language was a symbol. I realized that the language spoken by people has characteristics that are common across ethnic groups and cultures.

18 ・ I cannot agree with the idea of singularity that AI itself exceeds human intelligence. This is because there are still many unknown areas for humans, and little is known about brain activity. I think that it is quite difficult to replace the unknown brain mechanism with AI. At the moment, I think that AI can be used as a machine just like a car.

19. Common to both Nietzsche’s philosophy and the storeist philosophy is the attitude of accepting your fate and living positively and powerfully.

英国名門校の流儀 一流の人材をどう育てるか』 松原直美 新潮社 219ページ 2019.8

エッセンスをまとめました。

1・歴代首相からノーベル賞受賞者、名俳優まで出す英国パブリック・スクール。独特の礼儀作法、「文武」に加えて重視されると「芸」、目に見える賞と罰、ずばぬけた教師。

2・ロンドン郊外のハーロウ校の教育の目標は高く、「社会に資する人間を育てる」。すべての活動がこの目標を達成するために収斂されている。

3・集団の中で育てる個人

4・イギリスは建国時より伝統や習慣に基づく不文律は道徳的な行動に反映される。

5・人の話を聞く訓練。質問は、話して手の言わんとすることを良く聞き、かつそれを理解していなければできない。話し手が生徒であろうと教員やゲストスピーカーであろうと、生徒からは手が多くあがる。発表内容に対する自分の意見を述べて、発表者の見解を示し問う質問もあるが、自分とは違う物の見方を学ぼうとする姿勢の表れだろう。

6・私語に関しては、教師はとても厳しい。

7・仕事をするときは、すこぶる熱心だが、休んだり遊んだりするときも徹底しており、生活スタイルには緩急がある。

8・学校の成績だけでなく、多くの機会を与え、生徒が実りある人生を送れるよう資質や才能を引き延ばし、社会に奉仕できる人間に育てるか。

9・熱意ある教員が頭脳と精神と肉体をバランスよく鍛える教育を生徒にほどこす努力をする。この教育を受けた生徒は自信と耐性を身につけ、自分の責務を把握し、他人に対し配慮するというリーダーの資質を育んでいく。

10・自分自身に自信が持てる。でも尊大にならない。

11・学者や著名人を学校に呼んで講演してもらう。その道の専門家との数多い接触で一流の知性に出逢い、自ら発展的な学習をする意欲が高まる。

12・生徒の自信を支えるのは何よりも仲間の存在だろう。

“How to nurture first-class human resources at a prestigious British school” Naomi Matsubara Shinchosha 219 pages 2019.8

The essence is summarized.

1. A British public school that offers everything from prime ministers to Nobel laureates and famous actors. In addition to the unique manner of courtesy, “Bunmu”, “Art” when emphasized, visible prizes and punishment, and a superb teacher.

2. The goal of education at Harlow School in the suburbs of London is high, and “nurturing people who contribute to society”. All activities are converged to achieve this goal.

3. Individuals raised in groups

4. In Britain, unwritten rules based on tradition and customs are reflected in moral behavior since the founding of the country.

5. Training to listen to people. Questions can only be made if you speak well and understand what you are saying. Whether the speaker is a student, a teacher or a guest speaker, the students have many hands. There are some questions that express your opinion on the contents of the presentation, and show and ask the presenter’s views, but this may indicate your attitude to learn how to view things different from yourself.

6. For private languages, teachers are very strict.

7. When I work, I am very enthusiastic, but when I am resting and playing, I am thorough and my life style is slow.

8. Do you not only give school results, but also give you many opportunities, extend your qualities and talents so that your students can have a fruitful life, and develop them into people who can serve society?

9. Efforts will be made to provide students with an enthusiasm for faculty and teachers to balance their mind, mind and body. Students who have received this education will develop the qualities of leaders to acquire self-confidence and tolerance, understand their responsibilities, and consider others.

10. I have confidence in myself. But it doesn’t become precious.

11. Call scholars and celebrities to school for a lecture. Encountering first-class intelligence through numerous contacts with professionals on the road leads to an increased willingness to develop learning on its own.

12. The most important thing to support students’ confidence is their peers.

平成経済 衰退の本質』 金子勝 岩波新書 216ページ 2019.4

エッセンスをまとめました。

1・振り返れば、10年おきにバブル崩壊が起きるようになっている。1987年のブラックマンデー、97年の東アジア通貨危機、2007年のパリバショックと、株式市場や為替市場で暴落が発生する。1990年代始めの不動産バブルの崩壊、2000年のITバブルの崩壊、2008年のリーマンショック。世界中に投機マネーがあふれ、10年周期の景気循環がバブルとバブル崩壊を繰り返すように変質したのである。

2・今や株式市場の主役は国内の投資家ではなく、外国人投資家になっている。実際、株式の保有主体別に見ると、外国人の保有比率は約3割だが、東証一部の売買取引をみると、約68%が海外投資家になっている。

3・「失われた30年」は人々の暮らしを直撃してきた。山一証券などが経営破綻した1997年11月を頂点にして、雇用と賃金の低下が続くようになった。企業は当面の利益を上げるために、賃金を抑制し、雇用を解体していった。非正規雇用の割合は4割近くに達した。

4・誰にでも開かれた教育は、社会的流動性を高める。逆に、教育機会が保障されなければ、格差は固定化していく。中間層は子どもを大学に行かせるために、子どもの教育費を捻出することに努める。しかし全般的な所得の低下は教育費を捻出できない層を産み落とした。今や有利子の奨学金で高校、大学に進学する人達が増え、その重い返済負担に苦しんでいる。正規雇用になれないと、若者は返済できずに貧困に陥ってしまう。

5. 問題の根底には、実はリーマンショック以降、アジアだけが経済成長を続けており中国がこの地域との結びつきを強めているという現実がある。

6. 安倍政権は、ばらまき、見せかけ、無力化という三種のポピュリズムを使い分けている。その基盤にあるのは、出口を考えない中央銀行の「信用創造」である。日銀は、インフレターゲット論に基づいて、「二年で二%の物価上昇率」を政策目標に掲げ、マネタリーベースを二年間で二倍にし、長期国債の保有量を二倍超とした。

7. アベノミクスが「出口のないネズミ講」なのは、日銀が金融緩和をやめたとたん、国債価格が下落して金利が上昇し日銀を含む金融機関が大量の損失を抱え込んでしまうからである。

8. 日銀は、国債だけでなく大量の株を買って株価を維持している。中央銀行がリスク資産である株を大量に買うのも歴史的にみて異常事態である。

9. アベノミクスは、産業衰退の加速、貿易赤字の定着、実質賃金と実質家計支出の継続的低下、少子高齢化と地域衰退、銀行経営の圧迫と金融危機リスク、中央銀行の機能麻痺をもたらした。

10. いま真っ先に取り組むべき課題は、戦後の「無責任の体系」を清算し、社会の基盤となる透明で公正なルールを取り戻すことである。

11 . 教育機会を平等に保障しなければならない。

12. 産業戦略とオープン・プラットフォームを作る

13.  地域分散ネットワーク型システムに転換する

14. 農業は消費者ニーズに応えつつ、地域単位で生産、流通、加工を結びつける「6次産業化」と、再エネを生み出す「エネルギー兼業」を軸に「儲かる農業」にしていく。

The Essence of the Declining Heisei Economy ”Masaru Kaneko Iwanami Shinsho 216 pages 2019.4

The essence is summarized.

1. In retrospect, the bubble bursts every 10 years. The 1987 Black Monday, the 1997 East Asian currency crisis, the 2007 Paribas shock, and a crash in the stock and exchange markets. Collapse of real estate bubble in the early 1990s, collapse of IT bubble in 2000, Lehman shock in 2008. Speculative money was flooded all over the world, and the business cycle of the 10-year cycle was transformed to repeat the bubble and bubble collapse.

2. The leading role in the stock market is now a foreign investor, not a domestic investor. In fact, looking at each shareholder, the share of foreigners is about 30%, but looking at sales transactions in the first section of the Tokyo Stock Exchange, about 68% are foreign investors.

3. “Lost 30 years” has hit people’s lives directly. Starting in November 1997 when Yamaichi Securities and others went bankrupt, employment and wages continued to decline. In order to increase profits for the time being, companies curbed wages and dismantled employment. The percentage of non-regular employment reached nearly 40%.

4. Education open to everyone enhances social mobility. Conversely, if educational opportunities are not guaranteed, disparities will be fixed. The middle class strives to raise children’s educational expenses so that they can go to college. However, the overall decline in income gave birth to those who could not afford to pay for education. Now, more and more people are going to high school and university with interest-bearingk scholarships, and they are suffering from the heavy repayment burden. Without regular employment, young people will not be able to repay and fall into poverty.

5. Underlying the problem is the reality that only Asia has continued its economic growth since the Lehman shock, and China is strengthening its ties with the region.

6. The Abe administration uses three types of populism: dissemination, disguise, and helplessness. The foundation of this is the “credit creation” of central banks that do not consider exits. Based on the inflation target theory, the BOJ has set a policy target of “a price increase of 2% in two years”, doubled its monetary base in two years, and doubled its holdings of long-term government bonds.

7. The reason why Abenomics is “the mouse course without exit” is that as soon as the Bank of Japan quits monetary easing, government bond prices fall, interest rates rise, and financial institutions including the Bank of Japan hold large losses.

8. The BOJ has maintained a stock price by buying not only government bonds but also a large number of stocks. Historically, it is unusual for a central bank to buy a large amount of risk assets.

9. Abenomics led to accelerated industrial decline, persistent trade deficits, continued decline in real wages and real household spending, declining birthrate and aging and regional decline, bank management pressure and financial crisis risk, central bank functional paralysis .

10. The first issue to be addressed is to clear the post-war “irresponsible system” and restore the transparent and fair rules that form the foundation of society.

11. Educational opportunities must be guaranteed equally.

12. Create industrial strategy and open platform

13. Switch to a regional distributed network system

14. While responding to consumer needs, agriculture will be turned into “farming agriculture” centered on “sixth industrialization” that links production, distribution, and processing on a regional basis, and “energy-shared business” that generates renewable energy.

未来への大分岐 資本主義の終わりか、人間の終焉か』 マルクス・ガブリエル  集英社新書
342ページ 2019.8

エッセンスをまとめました。

1・現代社会は出口の見えない債務危機や極右ポピュリズム、気候変動といった多くの問題に直面し、危機は日に日に深まっている。

2・ところが、インターネット上にはヘイトスピーチがあふれ、フェイクニュースが事実を歪め、危機への対応を遅らせている。さらには、GAFAに象徴的なプラットフォームの独占状態は、情報プライバシーを脅かすとともに、アマゾンやウーバーは不安定な低賃金労働を生み出し、貧富の格差を深刻化させている。

3・要するに、テクノロジーは中立的なものではないのだ。テクノロジーは、知や権力を構造化し、利潤のために世界を再編成する手段だからである。

4・したがって、情報テクノロジーの急速な発展が、世界中の人々を水平的・同時的なネットワークにつなぎ、数多くのイノベーションや価値創造の源泉にもなっているとしても、新しい技術に規制をかけずに、ただ技術を加速させていくならば、待っているのは「サイバー独裁」、あるいは「デジタル封建主義」だろう。

5・シンギュラリティの時代がもたらすのは、普遍的人権や自由・平等が否定されると「人間の終焉」かもしれないのである。

6・強いリーダー、つまりポピュリストに頼ろうとする傾向が広がっているので、哲学的な思考を教育するのは喫緊の課題である。現代の教育制度では哲学的に思考するということを子供達に教えていない。すべての子供達が、哲学教育を受けることができるようにすべきである。

7・AIに倫理的な判断まで任せてしまうことは不可能だ。人間が人間らしく、倫理的にものごとを考える必要がある。そのためには哲学や倫理の授業教育が必要である。

8・倫理に原則を求めるなら、普遍的な原則が必要である。それは、カントの定言命法のようなものである。

9・「コンドラチェフの波」の循環をみてみると、1790年ごろに始まる第1波(蒸気機関)、1848年の第2波(鉄道、電信)、1890年の第3波(重工業、電気工学)、1940年の第4波(原子力、コンピュータ)、1990年の第5波(情報技術) まで新しいテクノロジーが現れるたび、新しい景気変動が起こっていたことが分かる。

10・民主主義を危機から救い出すためには、「コモン」を自分たちのものとして共同決定していく経験こそ鍵となる。

11・AIが人々の自由を否定して、モノとしての大衆の管理を徹底する一方、トランプのような権威主義的リーダーがヘイトを他者に向ける事を善とする雰囲気を醸成している。両者が現実に結びついた場合に待っているのは、「人間の終焉」なのかもしれない。

12・誰が、どのようにして技術を使うのか、そして必要に応じてどのように技術に制限をかけていくのか。こうした問題は単に専門家に任せるだけでは不十分で有り、技術の発展が自動的に解決してくれることもない。だからこそ、GAFAがレント獲得のために支配するプラットフォームを「コモン」としてのプラットフォームに変えていく事が重要な課題になってくる。

“A major branch to the future: the end of capitalism or the end of humanity?” Marx Gabriel Shueisha Shinsho
342 pages 2019.8

The essence is summarized.

1. The modern society is faced with many problems such as debt crisis, extreme right populism and climate change that cannot be seen.

2. However, hate speech is overflowing on the Internet, and fake news distorts the facts and delays the response to the crisis. In addition, GAFA’s iconic platform monopoly threatens information privacy, and Amazon and Uber create precarious, low-wage labor, exacerbating the gap between rich and poor.

3. In short, technology is not neutral. Technology is a means of structuring knowledge and power and reorganizing the world for profit.

4. Therefore, even if the rapid development of information technology connects people all over the world to a horizontal and simultaneous network and is a source of numerous innovations and value creation, it does not regulate new technologies. However, if we are just accelerating technology, what is waiting is “cyber dictatorship” or “digital feudalism”.

5. The era of singularity may bring about the “end of man” if universal human rights, freedom and equality are denied.

6. Educating philosophical thinking is an urgent issue, as there is a growing tendency to rely on strong leaders, populists. Modern education systems do not teach children to think philosophically. All children should be able to receive philosophy education.

7. It is impossible to leave ethical judgments to AI. It is necessary for human beings to be human and think ethically. This requires philosophy and ethics class education.

8. If principles are required for ethics, universal principles are necessary. It’s like Kant’s statistic.

9.Looking at the circulation of “ Kondrachev’s Wave ”, the first wave (steam engine) that started around 1790, the second wave in 1848 (railway, telegraph), the third wave in 1890 (heavy industry, electrical engineering) ), The fourth wave of 1940 (nuclear power, computer), and the fifth wave of 1990 (information technology), every time new technology appears, it turns out that a new economic fluctuation occurred.

10. The key to rescue democracy from the crisis is the experience of co-determining “common” as ours.

11. AI denies people’s freedom and thoroughly manages the mass as an object, while creating an atmosphere where authoritarian leaders such as Trump are good at directing hate to others. It may be “the end of man” that is waiting when both are connected to reality.

12. Who will use the technology and how will the technology be restricted as needed? It is not enough to leave these problems to experts, and technological developments do not automatically solve them. That’s why it becomes an important issue to change the platform that GAFA dominates for rent acquisition into a “common” platform.

日本近現代史講義』 山内昌之 中公新書 310ページ 2019.8

エッセンスをまとめました。

1・東アジアにおける歴史的認識のあり方で必要なのは何であろうか。その理想的実現は難しいにしても、少なくとも日本人に可能で有り、原理的に確認すべき点はさほど難しくない。まずなによりも、互いに長所と短所があれば、長所を評価して短所に寛容になる努力をすることだろう。

2・日露戦争勃発の二年前に締結された日英同盟は、ロシア帝国を挟むイギリスと日本という二つの海洋国家の運命を結びつけることになった。そのようにして、ユーラシア大陸における海洋国家と大陸国家の間の地政学的な対立の構図のなかに日露戦争を位置づけるならば、その後の二度の世界大戦におけるイギリスとドイツの対立、さらに冷戦における米英とソ連との対立の構図へとつながっていくことがわかる。

3・20世紀の世界史は、地政学的に概観するならば、ユーラシア大陸の外縁部をめぐる大陸国家と海洋国家との間の対立によって特徴づけられていた。

4・その意味でも、ユーラシア大陸における大陸国家の覇権主義的な膨張を阻止した日露戦争における日本の行動は、その後の20世紀の国際関係の原型を提供していたことが理解できる。

5・「歴史とは何か」と問えば、歴史を「過去と現代との間の対話」と表現したカーの古典『歴史とは何か』をはじめさまざまな解答がありうるけれども、一つの捉え方としては「時間軸における地図」であろう。通常の地図は空間軸に即して描かれるが、それを時間軸に置き換えて描くのが「歴史」というわけである。

6・細部に焦点を合わせた歴史研究では、大局的な方向感覚をつかむことは難しい。詳細な事実はある程度切り捨てて、「現在」の由来を時間軸のなかで示し、将来向かうべき方向を教えてくれる「俯瞰図」が求められるのである。

7・敗戦直後の 最重要課題は体制選択であった。戦争直後であったために憲法9条の「非武装条項」がこの段階で確定してしまったことはマイナスであった。

8・1950年6月に朝鮮戦争が始まり、国連軍としての参戦したアメリカと義勇軍と称して参戦した中国が正面から対立することになった。結果としてアメリカが在韓米軍駐留を含めて朝鮮半島の安全保障にコミットした点では日本の安全保障にプラスになったが、中国、朝鮮半島いずれにも分断国家が存続したことで戦後処理や日本独自の関係設定が困難になったことはマイナスであった。

9・経済大国としての日本外交が1970年代から80年代にかけて一定の成功を収めたことは確かである。第1に「環太平洋」や「アジア太平洋」という言い方で、地域的な国際関係を経済を中心にまとめようとするイニシアティブをとったことである。第2に、G7も含めて非西洋世界で初めての先進国として特に経済面での国際協調に貢献した。

10・国際秩序は公共財であり、その維持に対して経済大国は応分の負担をしなければいけないという方針をとったこと自体は日本外交の一つの成功であったと評価できる。

11・ところが80年代になると、これまで経済協力を基盤において処理してきたアジア諸国との歴史問題が政治摩擦化するようになった。この背景にはアジア諸国の経済成長に伴うナショナリズムの高まりや対日姿勢が政権批判・権力闘争の口実となるなどの事情も作用していた。

12・冷戦終結と並行して起きたバブル崩壊と湾岸戦争は、戦後日本のアイデンティティを揺るがすこととなった。

13・政治経済体制が脆弱なままグローバル・スタンダードを急速に導入しようとした日本の政治試みは、国際的な影響力の後退を招いた。

“Modern History of Japan” Masayuki Yamauchi, Chuko Shinsho, 310 pages 2019.8

The essence is summarized.

1. What is needed for historical recognition in East Asia? Even though it is difficult to achieve that ideal, it is possible for at least Japanese people, and the points to be confirmed in principle are not so difficult. First of all, if there are strengths and weaknesses to each other, it will be an effort to evaluate the strengths and tolerate the weaknesses.

2. The Japan-British Alliance, concluded two years before the outbreak of the Russo-Japanese War, linked the fate of two maritime nations, Britain and Japan, sandwiching the Russian Empire. As such, if the Russo-Japanese War is positioned in the composition of geopolitical conflict between the maritime and continental states in the Eurasian continent, the British-Germany conflict in the next two World Wars, and the Cold War It can be seen that this will lead to a composition of conflict between the US and Britain and the Soviet Union.

3・The world history of 20th centuries was characterized by a conflict between the continental state and the maritime state over the outer edge of the Eurasian continent, from a geopolitical perspective.

4. In that sense, it can be understood that the Japanese actions in the Russo-Japanese War that prevented the hegemonic expansion of the continental state on the Eurasian continent provided a prototype of international relations in the subsequent 20th century.

5. If you ask “What is history”, there may be various answers, including  Kar “What is history” that expresses history as “dialogue between the past and the present”. As a way of understanding, it will be a “map on the time axis”. Ordinary maps are drawn according to the spatial axis, but the history is drawn by replacing it with the time axis.

6. It is difficult to get a general sense of direction in historical research focusing on details. Detailed facts are cut off to some extent, the origin of “present” is shown in the time axis, and an “overhead view” that tells the future direction is required.

7. The most important issue immediately after the defeat was the system selection. It was negative that the “unarmed clause” of Article 9 of the Constitution was finalized at this stage because it was just after the war.

The Korean War began in June 1950, and the United States, which participated as a United Nations army, and China, which participated in the war as a militia army, were confronted. As a result, the US committed to the security of the Korean peninsula, including the presence of the US military in Korea, but it became a plus for Japan’s security. The fact that it was difficult to set up an original relationship was negative.

9. Japan’s diplomacy as an economic power is certainly a certain success from the 1970s to the 1980s. The first was the phrase “Pacific Rim” and “Asia Pacific”, which took the initiative to bring together regional international relations centered on the economy. Second, as the first developed country in the non-Western world, including the G7, it contributed to international economic cooperation.

10. The international order is a public good, and it can be evaluated that the success of Japan’s diplomacy itself is the fact that the economic powers have to pay a reasonable burden to maintain it.

11. In the 1980s, however, historical problems with Asian countries that had been dealt with based on economic cooperation became political conflicts. Against this backdrop, circumstances such as the rise of nationalism accompanying the economic growth of Asian countries and the attitude toward Japan became an excuse for criticizing the power and struggling for power.

12. The bubble collapse and the Gulf War that occurred in parallel with the end of the Cold War shook Japan’s identity after the war.

13. Japan’s political attempts to rapidly introduce global standards while the political and economic system is weak led to a decline in international influence.

何のための教養か』 桑子俊雄 ちくまプリマー新書 182ページ 2019.7

エッセンスをまとめました。

1・教養とは、すぐれた選択肢を導く総合的・統合的な知であり、思慮深さの基礎である。

2・考察のスタートとなるのは、古代ギリシャの哲学者、アリストテレスの「教養は幸運なときは飾りであるが、不運のなかにあっては命綱となる」という言葉がある。

3・人間を一本の木にたとえるならば、その根っこにあたるのが教養である。

4・教養ある人は、よりよい選択をすることによって身を守ることができ、よりよい人生を実現することができる。

5・アリストテレスは、人間がその能力を最大限に実現させた状態をすべての人間が願望の対象とする「最高善」と考えた。

6・要するに「高度な教養」とは、飾りとしての教養ではなく、また、制度的に専門の下位に従属する教養でもなく、現代社会が直面する課題を克服するための思考力である。

7・アリストテレスは、自然の認識にかかわる知的能力を「ソフィア」と呼び、人間の選択にかかわる能力を「フロネーシス」とした。

8・アリストテレスは、人間を「社会的な動物」ととらえた。知的能力の理論から考察すると、文理融合とは、ソフィアとフロネーシスが共存し、相互に深く連携している状態である。

9・巨大ネットワークがAIやロボット技術と連動して自律的に機能するようになると、アリストテレスが区別したソフィアとフロネーシスの境界領域に踏み込んでくるようにも見える。人工知能が自律的に判断し、選択することができるようになると、これはこれで一種のフロネーシスのように見えるからである。

10・孫子は、戦いに勝つための秘訣は、祈りや占いではなく、歴史的知識でもなく、科学的認識でもなく、人間のもたらす情報だと教えている。机上の知識ではなく、現実世界の人間関係のなかに問題解決の鍵を探らなければならないと考えるのである。

11・現代の諸課題をとらえ考察し、選択・判断するための手掛かりとなる概念や理論について理解するとともに、諸資料から、倫理的主体などとして活動するために必要となる情報を適切かつ効果的に調べまとめる技術。

12・現代社会の諸課題の解決に向けて、選択・判断の手掛かりとなる考え方や公共的な空間における基本的原理を応用して、事実を基に多面的点・多角的に考慮し公正に判断する力や、合意形成や社会参画を視野に入れながら構想したことを議論する力。

13・よりよい社会の実現を視野に、現代の諸課題を主体的に解決しようとする態度を養うとともに、多面的・多角的な考察や深い理解を通して涵養される、現代社会に生きる人間としての在り方生き方についての自覚や、公共的な空間に生き国民主権を担う公民として、自国を愛し、その平和と繁栄を図ることや、各国が相互に主権を尊重し、各国民が協力し合うことの大切さについての自覚。

14・学ぶということは、何も知らないということを自覚したときにはじめてスタートする。

15・ドラッカーと教養
マネジメントは、伝統的にひとつのリベラルアーツと言われてきたものである。リベラルというのは、知識、自己知、知恵とリーダーシップの根本を取り扱うからである。アートというもは、実践と応用だからである。マネジメントを行う人は、心理学と哲学、経済学と歴史学、倫理学といった人文科学と社会科学のすべての知識と洞察を自然科学と同様に利用する実践的統合的な知が求められる。

“Education for what?” Toshio Kuwako Chikuma Primer Shinsho 182 pages 2019.7

The essence is summarized.

1. Liberal arts is a comprehensive and integrated knowledge that leads to excellent options and is the foundation of thoughtfulness.

2. The beginning of the discussion is the word “Academic is a decoration when you are lucky, but a lifeline when you are unlucky” by Aristotle, an ancient Greek philosopher.

3. If you compare a human being to a single tree, the root of it is liberal arts.

4 ・ Educated people can protect themselves by making better choices and realize a better life.

5. Aristotle considered the best state that all human beings wished for when human beings realized their abilities to the fullest.

6. In short, “advanced culture” is not a culture of decoration, nor is it a system that is subordinate to a specialized institution, but is a thinking ability to overcome the challenges facing modern society.

7. Aristotle called “Sofia” the intellectual ability related to nature recognition, and “Fronesis” the ability related to human choice.

8. Aristotle saw humans as “social animals”. Considering from the theory of intellectual ability, literary fusion is the state where Sophia and Phronesis coexist and are deeply linked to each other.

9. When a huge network functions autonomously in conjunction with AI and robot technology, it appears that it will step into the boundary area between Sophia and Phronesis, as distinguished by Aristotle. This is because when artificial intelligence can autonomously judge and choose, it now looks like a kind of Phronesis.

10. Sonoko teaches that the secret to winning the battle is not prayer or fortune-telling, but historical knowledge, scientific perception, and human information. We think we have to search for the key to solving problems in real-world relationships, not in knowledge on the desk.

11 ・ Understand and consider the current issues, understand the concepts and theories that are clues for selection and judgment, and appropriately and effectively use the information necessary to operate as an ethical subject from various materials. Technology to investigate and summarize.

12. To solve various problems in modern society, apply the basic principles in public space and the ideas and clues to make selections and judgments. Ability to make decisions and to discuss what was envisioned with a view to consensus building and social participation.

13. As a person living in the modern society who develops an attitude of proactively solving various problems of the present age with a view to realizing a better society and is cultivated through multifaceted and multifaceted consideration and deep understanding Awareness of the way of life, as a citizen who lives in a public space and assumes national sovereignty. Awareness of importance.

14. Learning starts only when you realize that you don’t know anything.

15. Drucker and culture
Management has traditionally been called a liberal arts. Liberal deals with the fundamentals of knowledge, self-knowledge, wisdom and leadership. Art is because it is practice and application. Managers are required to have practical integrated knowledge that uses all the knowledge and insights of the humanities and social sciences such as psychology and philosophy, economics and history, and ethics as well as natural sciences.

哲学用語辞典 世界のエリートが教養として身につける』 小川仁志 SB Creative 218ページ
2019.8

エッセンスをまとめました。

1・ロゴス 論理的な言葉 ヘラクレイトス、アリストテレス
2・イデア 理想像 プラトン
3・形而上学 自然の原理を度外視して考える学問 アリストテレス
4・主体/客体 行為者/相手 カント
5・イドラ 思い込み ベーコン
自分の主張に固執していないか、自分の価値観だけで判断していないか、その口コミは信用できるか、権力のあるものの判断に寄っていないか。
6・帰納法/演繹法 事例から法則を導く方法/結論から応用する方法 ベーコン、デカルト
7・アポリア 永遠に答えの出ない難題 アリストテレス、デリタ
8・中庸 ほどほど 孔子、アリストテレス
9・タブラ・ラサ 白紙の心、 合理論 生得観念、経験論タブラ・ラサ ロック、デカルト
10・観念論 世界は私たちが頭の中でつくりあげたものだとする考え。 カント、ヘーゲル
11・物自体 人間には知り得ないこと、カント
12・定言命法 無条件の義務 カント
13・弁証法 ものごとを発展させる論理、テーゼ、アンチテーゼ、ジンテーゼ、止揚する アウフヘーベン、ヘーゲル
14・絶対精神 人間の意識の到達点 ヘーゲル
15・自然状態 権威が存在しない状態 ホップス
16・現象学 無心で頭に浮かんだものの中にこそ真実があるとする考え、フッサール
17・心身二元論 心と身体は別だとする考え デカルト、メルロ=ポンティ
18・両義性 身体のコントロールできる側面とそうでない側面 メルロ=ポンティ
19・純粋持続 心の中の時間の感覚 ベルクソン
20・純粋経験 経験に先立つ原初の状態 ジェームス、西田幾多郎
21・経済 =生産手段、生産活動(下部構造)、思想・法点では政治制度(上部構造) 唯物史観、
マルクス
22・シーニュ 記号としての言葉 ソシュール
23・構造主義 物事を全体の仕組みで考える立場 レヴィ=ストロース
24・ブリコラージュ 即興 レヴィ=ストロース
25・ポスト構造主義 差異を重視すると現代思想の総称 デリタ、ドゥルーズ
26・脱構築 一からやり直すこと デリタ
27・差延 違いを生み出す原動力 デリタ
28・否定弁証法 あえてものごとをまとめない思考法のこと アドルノ
29・決定論 人間に自由はないとする考え、 ラプラス
30・分析哲学 言葉の意味の分析を重視する哲学 ラッセル、ウィトゲンシュタイン
31・イデオロギー 思想の傾向 マルクス
32・ポピュリズム みんなが持っている主張を代弁しているという傲慢な態度 ミュラー
33・反知性主義 知性と権威の結びつきに対する批判 ホフスタッター
34・功利主義 快楽の量で正しさを決める立場 最大多数の最大幸福を求める思想 ベンサム、ミル
35・効果的な利他主義 人助けは最大の効果を生む方法でやるのが正しい シンガー
36・新自由主義 自由放任を意味する古典的自由主義に対して、同じ自由主義でもむしろ個の自由実現のために社会的公正を重視 ミル、ハイエク
37・リバタリアニズム 個人の自由を極端に重視する立場 ノージック
38・リベラリズム 中立な立場から判断する思想 ロック、ロールズ
39・無知のヴェール 法理的に正しさを判断するための前提 ロールズ
40・コミュニタリアニズム 共同体の美徳を重視する立場 マッキンタイア、サンデル
41・ナショナリズム 国民国家を重視する立場 ゲルナー、アンダーソン、スミス
42・リベラル・ナショナリズム リベラルな価値は国家の文化的背景に影響を受けているという立場
43・プラグマティズム 役に立つのが正しいとする考え デューイ、ジェームスジェームス、ローティ

44・ポストモダン 近代を批判的にとらえる現代思想 リオタール
45・公共哲学 社会への道かかわり方を考える営み アーレント、ハーバーマス
46・一般意志 社会の基板をつくる共通の利益 ルソー
47・パノプティコン  権力による一方的な監視の仕組み フーコー
48・マルチチュード 世界を支配する権力に抵抗しようとする民衆の力 ネグリ、ハート
49・インフォメーションコクーン 反対意見のないネット上の心地よい空間 サンスティーン
50・人新世 これまでとは違う病んだ地球という大前提 クルッツエン
51・エピステーメー 知の枠組み フーコー
52・構想力 技術によって創造する力 カント、三木清
53・反証可能性 嘘が証明できる可能性 ホパー
54・ゲシュテル 技術の発展が人間を見巻き込んでいくこと ハイデガー
55・新実在論 物事は思ったとおりに存在しているという立場 フェラーリス、ガブリエル
56・意味の場 物事が意味を持って現れる場 ガブリエル
57・相関主義 物事は人間との相関的な関係によってのみ存在しうるという考え方 カント、メイヤース
58・思弁的実在論 物事は人間の認識とは無関係に存在しうる メイヤース、ブラシェ
59・オブジェクト指向存在論 世界はモノだけでできているという立場に ハーマン
60・新しい唯物論 物質を中心に世界を考える立場 デランダ、ダゴニェ
61・ポスト・ヒューマニティーズ 非人間中心主義の人知の枠組み ブライドッティ
62・トランス・ヒューマニズム 身体能力の飛躍的拡張を肯定する立場 ポストロム
63・心の哲学 心とは何かを考える哲学 デカルト
64・自然主義 人間は自然に支配されているという立場 チャーチランド
65・機能主義 心は機能によって定義できると考える立場 アームストロング
66・クオリア 主観的に経験される感覚 チャーマーズ、ネーゲル
67・哲学的ゾンビ 意識はあるが主観的な経験を欠く人間 チャーマーズ
68・シンギュラリティ AIが人間の認識能力を超える段階に至ること カーツワイル、シャナハン
69・ホモ・デウス テクノロジーによってアップグレードされた人間 ハラリ
70・フレーム問題 関係者することとそうでないことをどうやって決めるか デネット
71・アフォーダンス 知覚が行動のための情報を提供することと ギブソン
72・メディオロジー  技術が文化に与える影響を受け考える学問 スティグレート
73・超監視社会 プライバシーのない社会 シュナイアー、バウマン
74・フィルターバブル 自分の好みの情報のみに包囲されてしまう状況 パリサー
75・加速主義 資本主義を徹底することでその問題を克服しようとする考え方 スルニチェク、ランド
76・ゼノフェミニズム テクノロジーによってジェンダーの解放を唱える立場 へスター
77・反出生主義 人間は生まれてこない方がいいとする立場 ショーペンハウアー
78・アート・パワー 無限の批評的力 フロイス
79・人類学の存在論的転回 人類における認識から存在感への着眼点の大転換 カストロ
80・宇宙倫理 宇宙と人間のかかわりを考えるための倫理 リビングストン
81・問答法 質問することで本質につい近づく方法 ソクラテス
82・エートス 習慣によって培われた精神 アリストテレス
83・フィリア 友愛 アリストテレス
84・間柄 ひととの関係に於ける個人 和辻哲郎
85・コミュニケーション的行為 理想的な開かれた対話行為 ハーバーマス
86・言語ゲーム 文脈を読む会話 ウィトゲンシュタイン
87・哲学プラクティス 哲学を社会において実戦すること リップマン
88・熟議 徹底的に議論すること フィシュキン
89・いき 垢抜けして、張りのある、色っぽさ 九鬼周造
90・世界内存在 世界とかかわりながら生きること ハイデガー
91・人倫 心とシステムが一体になったもの ヘーゲル
92・イリア すべてが自分とは無関係に存在している状態 レビイナス
93・相互承認 互いの存在を認め合うこと ヘーゲル
94・鏡像段階 鏡に映った自分を見て自我が発生した段階 ラカン
95・リゾーム ネットワーク場の思考様式 ドゥルーズ
96・ルサンチマン 負け惜しみ ニーチェ
97・ペシミズム 物事をつねに最悪の状態であるかのように捉えるタイドプール ショーペンハウアー
98・実存主義 自分で人生を切り開いていくべきだという考え キルケゴール、サルトル
99・アウラ 近寄りがたい雰囲気 ベンヤミン
100・メタ倫理学 倫理の前提を問い直す学問 ムーア
Philosophy Glossary The world’s elite learns as a culture ”Hitoshi Ogawa SB Creative, page 218
2019.8

The essence is summarized.

1. Logos Logical words Heraclitos, Aristotle
2.Idea reasoning Plato
3. Metaphysics Aristotle who thinks about the principle of nature without considering it
4 ・ Subject / Object Actor / Partner Kant
5 Hydra’s belief Bacon
Whether you are not sticking to your claims, whether you are judging only by your own values, whether your word of mouth is trustworthy, or whether you are relying on power.
6. Inductive / Deductive Methods Deriving Laws from Cases / Applying from Conclusions Bacon, Cartesian
7 ・ Aporia A difficult challenge that will never be answered Aristotle, Delita
8 ・ Nakajo
9. Tabla Lhasa Blank Heart, Gospel Theory Innate Concept, Empirical Theory Tabla Lhasa Rock, Cartesian
10. Idealism The idea that the world was created in our heads. Kant, Hegel
11. Things themselves Things that humans cannot know, cant
12. Statement of imperative law Unconditional obligation Kant
13. Dialectics Logic to develop things, thesis, antithesis, synthesizer, deflation aufheben, hegel
14. Absolute spirit The point of human consciousness Hegel
15. Natural state No authority exists Hops
16. Phenomenology Husserl thinks that there is truth in what is involuntary and comes to mind
17. Mind-body dualism The idea that mind and body are different Descartes, Merlot-Ponty
18. Ambiguity Aspects that the body can control and those that don’t
19. Pure Persistence Sense of Time in the Mind Bergson
20 ・ Pure experience Original state prior to experience James, Kitaro Nishida
21. Economy = Production means, production activity (substructure), political system (superstructure) in terms of ideas and laws, material history view,
Marx
22. Signage Words as symbols Saussure
23. Structuralism Levi-Strouss
24 Bricolage Improvisation Levi Strauss
25. Post-structuralism A general term for contemporary thoughts when emphasizing the difference Delita, Deleuze
26. Deconstruction Starting from scratch Delita
27 ・ Denomination The driving force that creates the difference Delita
28 ・ Negative Dialectic Adorno is a thinking method that does not put things together
29. Determinism Laplace, thinking that there is no freedom
30. Analytical Philosophy Philosophy emphasizing the analysis of the meaning of words Russell, Wittgenstein
31. Ideology The tendency of thought Marx
32. Populism An arrogant attitude that he is speaking for the claims that everyone has Müller
33. Anti-intellectism Criticism of the link between intelligence and authority Hofstadter
34. Utilitarianism A position to determine the correctness by the amount of pleasure Bentham, Mill
35 ・ Effective altruism Singers are right to help people in the most effective way
36 Neo-liberalism In contrast to classical liberalism, which means liberation, even in the same liberalism, emphasis is placed on social justice for the realization of individual freedom. Mill, Hayek
37. Libertarianism Positions that place extreme importance on individual freedom Nosic
38. Liberalism Thoughts from a neutral standpoint Rock, Rolls
39.Veil of ignorance Premises to judge legally correct Rawls
40 ・ Communityarianism A position that emphasizes the virtues of the community McIntyre, Sandel
41. Nationalism Emphasis on the nation-state Gerner, Anderson, Smith
42 Liberal nationalism Liberal values are influenced by the national cultural background
43. Pragmatism Dewey, James James, Rorty

44. Postmodern Modern thought that critically captures modernity Riotar
45. Public philosophy Working to think about how to get involved in society Arendt, Habermas
46. General Will Common Benefits of Creating Social Substrates Rousseau
47. Panopticon Unilateral monitoring mechanism by power Foucault
48. Multitude The power of the people to resist the power that dominates the world Negri, Heart
49 Information Cocoon A comfortable space on the net without disagreement Sunsteen
50 ・ Ninsei The big premise of a diseased earth different from before
51 ・ Episuteme Knowledge Framework Foucault
52. Conceptual power Creating power through technology Kant, Kiyoshi Miki
53 ・ Possibility of rebuttal Possibility of proving lies Hopper
54. Gestel The development of technology will involve humans Heidegger
55. The New Realism The view that things exist as expected Ferrarith and Gabriel
56. The place of meaning The place where things appear with meaning Gabriel
57 ・ Correlationism The idea that things can only exist through a correlative relationship with humans Kant, Mayers
58. Speculative Realism Things can exist independently of human perception
59. Object Oriented Ontology Herman is in a position where the world is made of only things
60 ・ New Materialism Standing in the world with a focus on matter Delanda, Dagonye
61 Post-Humanities Nonhuman-centric framework of human knowledge Brittatti
62 ・ Trans humanism A position to affirm the dramatic expansion of physical ability
63. Philosophy of the mind Philosophy of thinking about what the heart is Descartes
64. Naturalism Position that human beings are ruled by nature Churchland
65. Functionalism Standing in the view that the mind can be defined by function Armstrong
66 Qualia Subjective experience sensed Charmers, Nagel
67. Philosophical Zombies People who are conscious but lack subjective experience Charmers
68 ・ Singularity AI reaches the level of human recognition Kurzweil, Shanahan
69 Homo Deus A human being upgraded with technology
70. Frame problem How to decide what to do and what to not
71. Affordance Gibson with perception providing information for action
72 ・ Mediology Academic studies influenced by the influence of technology on culture Stigrate
73 ・ Super surveillance society Society without privacy Schneier, Baumann
74 ・ Filter Bubble Situation where only your favorite information is surrounded
75. Acceleration principle The idea of overcoming the problem by thorough capitalism
76 ・ Xenofeminism Starring gender liberation with technology
77. Anti-birthism Position that humans should not be born Schopenhauer
78 Art Power Infinite Critical Power Floyce
79. Ontological turn of anthropology A major shift from perception to presence in mankind Castro
80. Space ethics Ethics for thinking about the relationship between the universe and humans Livingstone
81 ・ Question and Answer Method Socrates approaching the essence by asking questions
82 ・ Ethos Aristotle cultivated through customs
83 Philia Friendship Aristotle
84. Interpersonal personal relationship with people Tetsuro Wada
85 ・ Communication act Ideal open dialogue act
86 ・ Language game Context reading conversation Wittgenstein
87 ・ Philosophy Practice Practicing philosophy in society Lippmann
88 ・ Consideration Thorough discussion Fiskin
89 Iki
90. Existence in the world Living with the world Heidegger
91 ・ Humanity A combination of heart and system Hegel
92 ・ Ilia The state where everything exists unrelated to me Levinas
93. Mutual recognition Recognizing each other’s existence Hegel
94. Mirror image stage The stage where ego occurred when looking at himself in the mirror
95. Rhizome Network Field Thinking Deleuze
96 ・ Roussanthiman losing sadness Nietzsche
97 Pessimism Tidepool Schopenhauer always captures things as if they were in the worst state
98 ・ Existentialism The idea that you should open your own life Kirkegaard, Sartre
99 ・ Aura Benjamin
100 Meta-ethics Study to rethink the premise of ethics Moore

人生が変わるすごい地理』 角田陽一郎 KADOKAWA
262ページ 2019.8

エッセンスをまとめました。

1・ 人類は、誕生以来、常に環境と因果応報(=地理)を学ぶことで、進化・発展してきた。つまり、人類と地理の関係を学べば、そしてその地理から授かった環境への知見を人生にフィードバックすれば、人生の成功の鍵を手に入れることができる。

2・もっと自分の知性環境にアウトプットせよ。

3・「地理的思考」とは、知っている情報を軸に、それをさまざまに応用することによって、知らないことを推定し、自分の次の行動に投影するという思考法である。

4・思考を古の時代から現代へとタイムスリップさせたときに、今までとは違う、日本人の捉えかたができるかもしれない。

5・東京の平均気温は約15-17度、年間水量が約1500ミリメートル。世界の平均気温と降水量は、だいたい気温が約15-17度、年間水量が600-800ミリメートル。つまり東京は気温に関しては平均並み、降水量に関しては二倍ぐらいある。

6・世界三大穀物といえばトウモロコシ、米、小麦。このうち米は温暖湿潤で、水持ちのいい湿ったところでよく育つ。大部分の米は、作られた国で食べられるが、小麦は生産国と消費国が違う 。

7・情報革命を迎えたいま、自分自身が渦になることが大切。自分自身に実体はなく、自分の周囲に色んな人が集まって、自分自身に色々な作用を施し、自分から色々なものを生み出す。そういうシステムを構築することが、これからの環境に生きることなのかもしれない。

8・世界とは「組織化されていない人間社会である」とまずは理解し、1つひとつの国は一個人と同じだと考える。それも、上から統制されない。原始的で野蛮な人間関係が如実に現れるものだと認識することが、地理思考的な考え方といえる。

9・複雑怪奇な世界で生きるために必要なこと、それは他者に寛容になることである。

“Great geography that will change your life” Yoichiro Kakura KADOKAWA
 262 pages 2019.8

The essence is summarized.

1. Since human beings, human beings have evolved and developed by constantly learning about the environment and causal response (= geography). In other words, if you learn about the relationship between humankind and geography, and if you feed back your knowledge of the environment from that geography to your life, you can get the key to your success.

2. Output more to your intellectual environment.

3. “Geographical thinking” is a way of thinking that estimates what is not known by projecting it to the next action by applying it in various ways with the information you know as the axis.

4 ・ When thinking is time slipped from ancient times to the present, Japanese people may be able to understand it differently.

5. The average temperature in Tokyo is about 15-17 degrees, and the annual water volume is about 1500 millimeters. The world’s average temperature and precipitation are about 15-17 degrees Celsius, and 600-800 millimeters of water annually. In other words, Tokyo has an average temperature and doubles precipitation.

6. The world’s three largest grains are corn, rice and wheat. Of these, rice is warm and humid, and grows well in humid places. Most rice can be eaten in the country where it is made, but wheat is produced and consumed differently.

7. It is important that you are in a whirlwind as you enter the information revolution. There is no entity in itself, and various people gather around you, apply various actions to yourself, and create various things from yourself. Building such a system may mean living in the future environment.

8. First, we understand that the world is an unorganized human society, and think that each country is the same as an individual. It is not controlled from above. Recognizing that primitive and barbaric human relationships are manifested is a geographical thinking concept.

9. What is necessary to live in a complex and strange world is to be tolerant of others.

日本の未来をつくる言葉 小泉進次郎 鈴木 まこと 扶桑社新書 274、 247ページ 2019.9 第2刷

エッセンスをまとめました。

1・進次郎はアメリカの留学生・研究員時代に、外交の力を身につけた。

2・父から譲り受けた選挙区を、さらに強固なものに築きあげた。

3・東日本大震災の被災地支援に貢献した。

4・農業改革の必要性を農業者や農協に説いて回り、支持を広げた。

5・小泉小委員会で、2020年以降の社会保障のあり方をまとめ上げた。

6・構想会議では、統治機構改革の志しのもとに「チーム小泉」を結集した。

7・聴衆と同じ目線に立つ。

8・ご当地ネタを盛り込む。

9・子育て世代を大切にする。

10・明日より今日、今日より明日、常に前向きに進んでいく。

11・イノベーションを創出し、新たな日本の発展モデルを作り出す。

12・ジョン・F・ケネディを尊敬する。「国が何をしてくれるかでなく、国のために何ができるか問うてほしい」

13・ケネディ元大統領が米国の歴代大統領でなぜ一番人気があるのか。あるべき理想の姿を高々と掲げ、不可能と思われることに対しても真っ向から立ち向かい、側近が反対しても自分の信念を曲げない。そして人類の平和、貧困の撲滅、人種差別など道徳的な規範を示して、現実的な目の前の課題、みんなが思考停止になってしまう課題さえも諦めず、政治家の理想を見せたからだと思う。

14・メディアに関わる人たちは、メディア自体が権力だという事を自覚していない人が多い。よくメディアの仕事は権力に対する監視とチェックだと言うけど、そのメディアが権力である。

15・一次産業の発展なくして日本全体の活性化なし。農業従事者は農家ではなく、農業経営者でなくてはならない。

“Words to Create the Future of Japan Shinjiro Koizumi Suzuki Makoto Fusosha Shinsho 247 pages 2019.9 Second Printing

The essence is summarized.

1. Shinjiro gained diplomatic power during his time as an international student and researcher in the United States.

2. The constituency that was inherited from his father was built to be even stronger.

3. Contributed to support for the areas affected by the Great East Japan Earthquake.

4. The necessity of agricultural reform was preached to farmers and agricultural cooperatives, and support was expanded.

5. The Koizumi Subcommittee summarized the social security after 2020.

6. At the concept meeting, “Team Koizumi” was brought together in the spirit of reform of the governance structure.

7. Stand in the same perspective as the audience.

8. Include local material.

9. Value the child-rearing generation.

10 ・ Tomorrow from today, always move forward.

11. Create innovation and create a new Japanese development model.

12・Respect John F. Kennedy. “I  ask not what the country can do for you , ask what you can do for your country. 

13. Why is Kennedy, the former president of the United States, most popular? He puts up his ideal ideal, stands up to what seems impossible, and does not bend his belief even if his aides oppose it. And by showing moral norms such as human peace, eradicating poverty, and racism, we don’t give up on the real challenges in front of you, even the challenges that make everyone stop thinking. I think it was because it was.

14. Many people in the media are not aware that the media itself is power. I often say that media work is monitoring and checking for power, but that media is power.

15. Without the developmen

知らないと恥をかく世界の大問題』 池上 彰、角川新書 270ページ 2019.6

エッセンスをまとめました。

1・2018年、10月のペンス米国副大統領の保守系シンクタンク、ハドソン研究所の演説は、中国への宣戦布告。 米中の関係が劇的に変わる、まさに歴史の転換期。

2・大きな権力をもつ覇権国家があるところに、急激に成長する国が出てくると、それを抑えようとする従来の覇権国家と新しく覇権を奪おうとする国との間で衝突が起きる。これをアメリカの政治学者、アリソンは「トゥキュディウスの罠」と名付けた。アテネ対スパルタにはじまり、第一次世界大戦は覇権国家イギリスに対し、ドイツが挑んだ戦争だった。過去の歴史を振り返ると、大きな戦争は、覇権国家の交代によって起こったケースが多いと分析している。

3・今や世界では、反グローバリズム、反エリートのムードが高まっている。

4・フランスのマクロン大統領が嫌われる理由は、エリート意識と上から目線である。

5・トランプ大統領は、そもそも中東には関心がない。アメリカはシェール革命により、石油生産量はサウジアラビアを抜いて世界第一位になった。もう中東に頼る必要はない。アメリカにしてみればイスラエルだけ守ればいい。

6・サウジとイスラエルが「イラン包囲網」で急接近。

7・アメリカはエルドアン大統領の下で、トルコが急激にイスラム化していることに危惧している。ロシアとトルコの利害が一致。

8・ 5Gの分野で、アメリカは中国に絶対に主導権を握らせたくない。5Gで勝った国が世界を制する。

9・ iPhoneが「メイドインチャイナ」なら、ファーウェイは「メイドインジャパン」と言うほどファーウェイの携帯には日本製の部品が搭載されている。

10・習近平が終身で国家主席を務めることも可能になった。

11・日本より遅れていた中国が、日本を飛び越して一気にキャッシュレス社会に到達した。こうゆうことを「リープフロッグ現象」という。

12・殺人AI兵器が戦場を変える。

13・若い人がこれからどんな仕事を選べばいいのか、そういう発想ではなく、自分がどんな仕事をしたいのか、何を学び、どんな働き方をしたいのかという視点が必要である。

14・AIもその他の技術革新も、人を幸せにするものでないと意味がない。AIが暴走するなら、それを制御できるのも人間である。

15・混迷の度合いを深める世界。大国間での「自国ファースト」のぶつかり合いをはじめ、テロや紛争、他民族を排斥する動き、環境問題、貧困問題と課題は山積みである。

16・中国は「世界覇権 100年戦略。アメリカを追い抜く超大国を目指す。前代未聞の監視社会が完成しつつある。

“A major problem in the world, shameful if you don’t know” Akira Ikegami, Kadokawa Shinsho 270 pages 2019.6

The essence is summarized.

1 ・ The speech of Hudson Institute, a conservative think tank of US Vice President Pence in October 2018, declared war on China. The relationship between the United States and China changes dramatically.

2. If there is a rapidly growing country where there is a hegemony state with great power, there will be a clash between the traditional hegemony state that wants to suppress it and the country that wants to take over the new hegemony. American political scientist Allison named it “Tucudius’s trap”. Beginning with Athens vs. Sparta, World War I was a war that Germany challenged the hegemonic state of England. Looking back on past history, it is analyzed that large wars were often caused by the change of hegemony states.

3. The anti-globalism and anti-elite mood is growing in the world now.

4. The reason why French President Macron is disliked is the elite consciousness and the top view.

5. President Trump has no interest in the Middle East in the first place. With the shale revolution in the United States, oil production surpassed Saudi Arabia and became the number one in the world. No more relying on the Middle East. In the US, only Israel should be protected.

6. Saudi and Israel suddenly approach with “Iran siege”.

7. The United States is concerned that Turkey is rapidly becoming Islamic under President Erdogan. The interests of Russia and Turkey agree.

8・in the 5G field, the US never wants China to take the lead. The country that won 5G will win the world.

9. If the iPhone is “Made in China”, Huawei is “Made in Japan” and Huawei ’s mobile phone is equipped with Japanese parts.

19. Also it became possible to serve a Jintao in the -習近 Xiaoping life.

11. China, which was behind Japan, jumped over Japan and reached a cashless society all at once. This is called “leapfrog phenomenon”.

12. Murder AI weapons change the battlefield.

13. It is not an idea of what kind of work young people should choose from now on, but what kind of work they want to do, what they want to learn, and how they want to work.

14. AI and other technological innovations are meaningless unless they make people happy. If AI runs out of control, humans can control it.

15. A world that deepens the level of confusion. There are piles of issues such as terrorism, conflicts, movements to exclude other ethnic groups, environmental issues, poverty issues, as well as clash of “home country first” among major powers.

16. China said, “World hegemony 100-year strategy. Aiming to become a superpower that overtakes the United States. An unprecedented surveillance society is being completed.

人を動かす最高の言葉』 日経ビジネス編 日系BP 326ページ 2019.8

エッセンスをまとめました。

1・結局持って生まれた資質が一番大きい。

2・現場の社長がしなければいけないことは、トップの心得を教え後継者に説くことでなく、下からのイノベーションの種がどんどん出てくるように仕向けることである。

3・リーダーシップの根源にあるのは、相手の意見を聞いて理解することであり、こちらの意見をわかってもらうことである。

4・企業の背骨とも言える、価値観の体系を、どう遺伝子として組織に残していくか。

5・働くとは自分を磨くことである。教育を論ずる前に、労働の価値と意義を子どもや若者たちに教える必要がある。

6・世の中の動きには、「トレンド軸」と「進歩軸」という二つの方向性がある。

7・基本を教え、あとは本人に任せれば自然とやる気が出てくるものだ。

8・何かの面白さに取りつかれた人間は、強烈な「快楽物質」のようなものを周囲にまき散らす。

9・地位を得て、でかいことをやろうと思ったら、日陰者をかき集めろ。

10・相手の立場に立って、自分で考えて行動する。それが、足腰の強い組織体を磨きあげる。

11・インベンションとは、エジソンが電灯を考えついたように原理そのものから新しいモノを作ることだが、イノベーションはその商品性あるいは製造法にさらに磨きをかけることである。企業にとって今、より重要なのはインベンションよりもイノベーションである。

12・サイエンスを生み出したのは西洋である。しかし、日本人は科学が生み出す成果ばかりに目を奪われて、根底にある「サイエンスの心」をまだ体得できていない。サイエンスの心とは、物事を論理的にとらえる思考力である。

13・日本人は今こそ、サイエンスの心を通じて、何が問題なのか、自分たちは何を知らないのか、どこに限界があるのかをとことん考え抜くべきである。与えられた問題を解くのでなく、解くべき問題を自分で見つけ出して核心に迫る。限界を見極めて挑戦すべきことを明らかにする。

14・忠告を含めて、直言してくれる先輩や友達を持たないといけない。経営者でも仕事をできる人はやはり友達をたくさん持っている。

15・経営の基本は正攻法。

16・力と徳を兼ね備えた企業が理想である。今では「論語とテクノロジー」となる。

17・吉川英治の時代小説の傑作『宮本武蔵』の最後は、次のような文章で結ばれている。「波騒は世の常である。波にまかせて、泳ぎ上手に、雑魚は歌い雑魚は踊る。けれど、誰が知ろう、百尺下の水の心を。水の深さを」
経済の情勢にしても個人の運勢にしても、いい時代をもあれば悪い時代もある。その際、多くの人はその時々の浮き沈みに合わせて一喜一憂するが、底に波打つ悠然たる水の流れを知れば、常に落ち着いて行動できるはずだ。

“The best words to move people” Nikkei Business Edition Nikkei BP 326 pages 2019.8

The essence is summarized.

1. The qualities that were born after all are the greatest.

2. What the president of the site has to do is not to teach the top management’s knowledge to the successor, but to direct the seeds of innovation from below.

3. The root of leadership is to listen to and understand the other’s opinions, and to have them understand.

4. How to leave the system of values that can be said to be the backbone of a company as a gene in an organization.

5. Work is to polish yourself. Before discussing education, children and young people need to be taught the value and significance of labor.

6. There are two directions of movement in the world: the “trend axis” and the “progress axis”.

7. If you teach the basics and leave it to the person, you will be naturally motivated.

8. A person who is obsessed with something interesting sprinkles something like an intense “pleasure substance” around him.

9. If you get the status and want to do big things, gather the shade.

10 ・ Think from the other person’s standpoint and act on your own. It polishes the strong tissue body.

11. Invention is the creation of new things from the principles themselves, as Edison came up with electric lights, but innovation is a refinement of its merchantability or manufacturing method. More important for companies now is innovation than intervention.

12 The science was created in the West. However, the Japanese have not been able to understand the underlying “Science of Science” because they are obsessed with the results of science. The mind of science is the ability to think about things logically.

13. The Japanese should now think through the mind of science, what is the problem, what they do not know, and where there are limitations. Instead of solving a given problem, find the problem you want to solve yourself and approach the core. Clarify the limits and try to challenge.

14. You must have seniors and friends who can tell you, including advice. Even managers who can work have a lot of friends.

15. The basics of management are straight on.

16. A company that combines strength and virtue is ideal. Now it is “Theory and Technology”.

17. Eiji Yoshikawa ’s masterpiece of the period novel “Miyamoto Musashi” is concluded with the following sentence. “Noisy is the norm of the world. Let the waves go well, swim well, sing small fish and dance small fish. But who knows, the heart of water under a hundred scales. The depth of the water.”
Whether it is economic or personal, there are good times and bad times. At that time, a lot of people are anxious about the ups and downs of the moment, but if you know the steep water flow that swells at the bottom, you should always be able to act calmly.

12月 01

朝鮮半島 終焉の舞台裏』 高橋洋一  扶桑社新書 222ページ 2018.1

エッセンスをまとめました。

1・北朝鮮が無条件にミサイルや核の開発を中止でもしない限り、近いうちにアメリカを中心に北朝鮮への攻撃が始まると見立てている。

2・イギリスのシンクタンクによると、戦争の始まりは、北朝鮮がアメリカによる奇襲攻撃があると考えて攻撃に踏み切るか、北朝鮮のミサイルがグアム島やアメリカ西海岸の沖合まで到達し、アメリカが攻撃するというものだ。

3・米中首脳会談は、極東アジアの安全保障上の最重要課題を話す場となり、ポスト金正恩のことが話し合われるはずだ。いずれ「北朝鮮版ヤルタ会談」が開かれる可能性があると見ている。「ヤルタ会談」とは、第二次世界大戦好み戦後処理を話し合うために、まだ大戦中の1945年2月、アメリカのルーズベルト大統領、イギリスのチャーチル首相、ソ連のスターリン首相の3巨頭がクリミヤ半島のヤルタの集まった会談である。

4・ポスト金正恩体制における一番の課題は、どの国が北朝鮮を統治するかである。

5・ロシアの貢献が大きい北朝鮮のミサイル開発

6・中国との関係悪化を引き起こしたのは金委員長の側である。2012年12月に、金委員長の叔父で中国と太いパイプを持っていたチャンソンテク氏を中国への事前連絡なしで処刑し、習近平主席の面子を潰した。

7・北朝鮮は中国の傀儡政権になる。中国に残された選択肢は、北朝鮮攻撃を承認し、金正恩政権を打ち倒す側に回るしかない。米韓とともに北朝鮮を挟み撃ちまではしないだろうが、人民解放軍を北朝鮮に進軍させて安定を保ち、難民が中国領内に流入するのを食い止めるだろう。

8・攻撃を前に中国とアメリカは、戦後の北朝鮮について、話し合いをするはずだ。そしてアメリカは、きっとこう提案するだろう。「米韓軍は38度線より南に戻り、金正恩なき後の北朝鮮の統治は中国に任せる」と。

9・太平洋を米中で二分する

10・半島に手をだす余裕のないロシア、先行き暗いロシア経済、天然エネルギー頼みの経済

11・米中二股の宿命にある韓国、文大統領は、民族主義者。

12・過去を振り返ってみると、アメリカが戦争に至るまでのパターンは、国連での議論を踏んでからだった。アメリカは北朝鮮を攻撃するにも国連軍か多国籍軍の形を取る。

13・金正恩がこれほどまでに核にこだわりトランプ大統領とチキンレースを繰り広げる理由は、核さえ持てばアメリカには攻撃されないという過信と、様々な軍備の中でも核兵器はコストが安いためだと考えるからである。

14・最終ゴールは、金王朝の存続と半島統一である。

15・おそらく北朝鮮は軍事大国になって、韓国をひれ伏せさせて、統一を図りたいだろう。経済競争では北朝鮮は韓国にかなわない。唯一北朝鮮が韓国に勝てるとすれば核・ミサイルの分野だろう。

16・ラセットとオニールの「平和の五要件」
1886年から1992年までの膨大な戦争データを分析したうえで、「民主主義国家同士は、まれにしか戦争をしない」ことを実証したラセット(エール大学)とオニール(アラバマ大学)によれば、
①同盟関係
②相対的な軍事力
③民主主義
④経済的依存関係
⑤国際的組織加盟
これらを平和のための五要件としている。

17・集団安全保障体制構築の近道は既存の同盟関係強化にあり

18・セキュリティ・ダイヤモンド構想とは、日本とハワイ、オーストラリア、インドの4カ国でダイヤモンド状のネットワークを構築し、アジア・太平洋地域の民主主義や法による統治など、共通の価値を守っていくことを提唱している。

“Backstage behind the end of the Korean Peninsula” Yoichi Takahashi Fusosha New Books 222 pages 2018.1

I summarized the essence.

1 · Unless North Korea unconditionally discontinues development of missiles and nuclear we are anticipating that attacks on North Korea will start, mainly in the United States, soon.

2 · According to the think tank in the UK, the beginning of the war is whether North Korea thinks that there is a surprise attack by the United States to attack or North Korea’s missiles reach the offshore of Guam Island and the West Coast of the United States, the United States attacks It is said.

3 · The US – Japan summit talks will be the place to talk about the most important issues on security in Far East Asia, and the post Kim Jong Un will be discussed. It seems that there is a possibility that “North Korea version Yalta talks” will be held. “Yalta talks” means that in order to discuss the post-war process of World War II preference, in February 1945, during the war, the three biggest heads of US President Roosevelt, Prime Minister Churchill in the UK, Prime Minister Stalin of the Soviet Union in the Crimean Peninsula It is a meeting where Yalta gathered.

4 · The most important issue in post-Kim Un system is which country governs North Korea.

5 · North Korea’s missile development which Russia’s contribution is large

6 · It is the side of Kim’s chairman who caused a worsening relationship with China. In December 2012, the Chansonteku, who had China and thick pipe in the uncle of Kim and executed without prior notice to China, was crushed the face of Xi Jinping president.

7 · North Korea will become the puppet government of China. The only option left in China is to approve the North Korean attack and go to the side that overthrew the Kim Jong Il administration. Although it will not hurt North Korea with the United States and South Korea, it will keep the People’s Liberation Army in North Korea to keep it stable and stop the refugees from flowing into the Chinese territory.

8 · Before the attack China and the US should discuss about North Korea after the war. And America will surely suggest such a thing. “The US-South Korean army will return to the south from the 38th line and leave the rule of North Korea to China after Kim Jong Un without China.”

9 · Divide the Pacific into two in the rice

10 · Russia can not afford to put hands on the peninsula, the dark Russian economy in the future, the economy relying on natural energy

11 · South Korean President Moon zeiin is a nationalist.

12 · Looking back on the past, the pattern of the US until the war was after discussing at the United Nations. The United States takes the form of a UN force or a multinational force to attack North Korea.

13 · The reason that Kim Jong-Un sticks to the nuclear so much about nuclear weapons and race the chicken race with President Trump is that we believe that if we have nuclear weapons, we will not be attacked by the US and nuclear weapons are among the various armaments because they are cheap is there.

14 · The final goal is the survival of the Kin Dynasty and the peninsula unification.

15 · Perhaps North Korea will become a military power and want to unify Korea by flying over Korea. North Korea can not compete with Korea in economic competition. If North Korea could win Korea it would be the nuclear and missile field.

16 · “Lucky Peace Requirements” by Lassett and O’Neal
According to Lassett (Yale University) and O’Neill (University of Alabama) who have demonstrated that “democratic countries only rarely fight war” after analyzing the enormous war data from 1886 to 1992,
① Alliance
② Relative military strength
③ democracy
④ Economic dependency
⑤ International organization membership
These are the five requirements for peace.

17 · The shortcut for building a collective security system is to strengthen existing alliances

18 · The concept of security diamond is to establish a diamond-like network in Japan, Hawaii, Australia and India, to protect common values such as democracy and law-based governance in the Asia-Pacific region I advocate.

リベラルアーツの学び方』瀬木比呂志 Discover 271ページ 2018・1

エッセンスをまとめました。

1・リベラルアーツは、大学における基本科目という趣旨よりも、もともとも意味、すなわち、「人の精神を自由にするの幅広い基礎的学問・教養」である。

2・実践的な意味における生きた教養を身につけ、自分のものとして消化する。そして、それらを横断的に結びつけることによって広い視野や独自の視点を獲得し、そこから得た発想を生かして新たな仕事や企画にチャレンジし、また、自らの人生をより深く意義のあるものにする。

3・リベラルアーツは、独自のパースペクティブ、ビジョン、価値観、人生観、世界観、人間知の基礎となるような教養である。

4・タコツボ型の知識から横断的な教養へ

5・思想的道具としての教養

6・イタリアのルネッサンス期の外交官・思想家のマキャベによる人間の三分類 君主論
①自分で考えることのできる人間
②人のいうことは理解できる人間
③どちらもできない人間

7・これからの世界を生き抜き、より豊かな人生を送るためには、世界レベルでみてもかなり先の見え始めている経済的繁栄の追求だけでなく、社会や企業のあり方を考え、設計し直し、個人の自由と権利の確保された、住みよい、生きがいのもちやすいものにしていく努力も必要であり、それは、人間のあり方についても同様にいえることである。

8・理論と実践は車の両輪のようなものである。

9・革新と創造の源泉、世界の中人々と渡り合う風格の基盤

10・批判的・構造的なものの見方、物事のとらえ方においてポイントとなるのは、自分なりの批評の「定点」、基準点を定め、それをしっかり保つことである。

11・視点を移動し、橋をかけ、共通の普遍的な問いかけを知る

12・ある分野の方法を他の分野に応用する

13・創造の核となるアイデアをストックする

“How to learn liberal arts” Hiroshi Segi Discover 271 pages 2018 · 1

I summarized the essence.

1 · Liberal arts is originally meaning, that is, “broad fundamental academic discipline / education for freeing the spirit of people” rather than the basic subject at university.

2. Learn a living culture in a practical sense and digest it as your own. Then, by linking them cross-overly, we acquire a broad perspective and unique viewpoint, challenge new work and plan by making use of the ideas gained from it, and also make our life more meaningful .

3 · Liberal arts is an education that becomes the foundation of unique perspectives, vision, values, view of life, view of the world and human knowledge.

4 · From knowledge of the tachotubo type to cross-sectional culture

5 · Liberal art as a thoughtful tool

6 · Three classification monarch theory by Makabe of diplomats and philosophers of Italian Renaissance period
① People who can think by yourself
② People who can understand people
③ People who can not do either

7 · To survive the world of the future and to live a more prosperous life, it is important not only to pursue economic prosperity, which is beginning to appear quite ahead even at the world level, but also to think about social and corporate ways, It is also necessary to make efforts to make individuals freedom and rights secured, living well, to be prone to living, which can be said about human beings as well.

8 · Theory and practice are like car wheels.

9 · The source of innovation and creation, the foundation of the stately style to meet people all over the world

10 · Critical / Structural things and points in how to catch things are to set “fixed points” of criticism of ourselves, base points and to keep it firm.

11 · Move the point of view, put a bridge and know common universal question

12 · Apply methods in one field to other fields

13 · Stock ideas as the core of creation

未来予測の技法 時代を先読みしチャンスを生み出す』 佐藤航陽 Discover 182ページ 
2018・1

エッセンスをまとめました。

1・ビジネスも政治も、目的はまったく一緒で、そのアプローチが異なるだけである。何かに困っている人たちのニーズを汲み取り、その解決策を提示するというプロセスは共通している。

2・適切な時に適切な場所にいることがリターンを生む。変化の先回りしたもののみが生き残ることができる。

3・うまく未来を予測している人は、点でなく線で考えている。現在の景色という点だけから行う未来予測はだいたいにおいて外れる。

4・未来予測の鍵は「パターン」。繰り返し描かれるパターンから未来を予測する。

5・テクノロジーがどのように進歩していくのか、テクノロジーが進歩していくと政治や経済のシステムがどのように動いていくのか、そこにはパターンがある。

6・現在は過去の焼き直しであることが多い。

7・予測の次はタイミングの見極め。タイミングがすべてを決める。

8・リソースを調達し、タイミングを見極める。

9・タイミンングは周囲の人の反応が教えてくれる。

10・他の人と話しても8割が聞き返してくるようなテーマは、まだ少し早い。逆にマス向けの新聞、雑誌、テレビなどのメディアで頻繁に取り上げられているようなら明らかに遅く、そこからアクションをとってもまにあわない。

11・常に原理から考える。手段が目的化するのを防ぐためには、今やっている活動がどんな課題を解決するために誕生したのか、常にその原理を意識する必要がある。

12・すべては必要性からはじまる。

13・急速に普及するものの概念は、テクノロジーの視点と社会の視点の両方が重なった地点にあるといえる。

14・イノベーションとは、「適切なタイミングで適切なことをする」行為。

15・インターネットの性質の背後にあるのが、熱力学や統計力学の世界における「エントロピー増大の法則」である。この法則は、世界(自然)が時間の経過とともに、秩序のある整然とした状態から無秩序で混沌とした状態へ変わっていく現象を指す。

16・エントロピーの増大は多くの物事に当てはまるパターンがあり、今後IoTがますます進んでいくというのもその具体例の1つである。なかでも注目すべきはセンサーの拡張である。

17・私たちは視覚、触覚、聴覚などの五感を通じて外界の情報をインプットしている。これは機械も同じで、この五感の領域をセンサーが担っている。こう見ると、スマホが人間の五感を拡張する役割を担っていることがわかる。

18・あらゆるものに知性が宿る。知性の発達のプロセスにはパターン、4つの段階が存在する。
膨大な情報を蓄積する
蓄積された情報から人間が手動で改善につなげる
蓄積された情報から人間がパターンを抽出し、そもパターンをシステムみ検知させ改善につなげる。
パターン認識も改善のための判断もすべてシステムが行う。

19・こうして、ネットにつながって情報を受信するセンサーにすぎなかったモノは、自律的に学習して行動する、知性を持った存在に変化していく。そしてその延長にあるのが「意思決定の省略」である。

20・AIにおける知性は、統計学の延長にある。それは、
学習
パターン認識
予測
実行

21・分散型の現代社会 C to C 一般の消費者同士の、インターネット上でのモノやサービスの取。

22・テクノロジーは人間を拡張する。石器にはじまりインターネットに至るまで、すべてのテクノロジーは、何らかの形で人間の持つ機能を拡張してきた。

23・今後、テクノロジーの進歩によって、「機械の人間化」と「人間の機械化」が同時に進んでいく。

24・生物は基本的には怠け者で、より快適でより楽な道を選ぶ。それを少しづつ可能にしてきたのが、テクノロジーの進歩の歴史である。テクノロジーは、最終的に人間そのものと融合することが宿命づけられている。

25・宇宙産業と融合するインターネット

26・テクノロジーはすべてを無料に近づける。

27・ベーシック・インカムとは、国民が最低限の生活を送れるよう、政府が所得を保障する仕組みである。経済の仕組みのなかで「富の再分配」を完結させてしまえば、税金を徴収したり社会保障を提供する主体としての政府は必要ない。

28・企業によるベーシック・インカム

29・イノベーターとは、まったくゼロから新しいものを創造する人たちではなく、少し先の未来を見通して先回りできる人たちなのだといえるかもしれない。

30・何が起きるかについては、おおよその流れはすでに決まっている。自分ができることは「来るべき未来の到来をできる限りの早めること」にあるのではないか。

“Look forward to the era of future prediction techniques and create opportunities” Sato Koyo Discover 182 pages
2018 · 1

I summarized the essence.

1 · Both business and politics, the purpose is totally together, and its approach is different. The process of drawing out the needs of people who are in trouble with something and presenting solutions to them is common.

2 · Being in the right place at the right time will generate a return. Only those who have advanced the change can survive.

3 · Those who predict the future well are thinking on the line, not the point. The future prediction made only from the point of view of the current scene generally deviates.

4 · The key to the future prediction is “pattern”. Predicting the future from repeated patterns.

5 · How will technology evolve and how the political and economic systems move as technology progresses, there is a pattern.

6 · Currently it is an annealing in the past.

7 · Following the forecast is to determine the timing. Timing determines everything.

8 · Procure resources and determine timing.

9 · The timing response tells me the reaction of the surrounding people.

10 · Even though I talk with other people, 80% of themes are coming back to the subject, but it is still a bit early. Conversely if it is frequently taken up in media such as newspapers, magazines and television for trout, it is obviously late and we will not take action from there.

11 · Always think from the principle. In order to prevent the means from becoming a goal, it is necessary to always be conscious of the principle of what kind of activities the activities being done to solve the problem were born.

12 · Everything starts with necessity.

13 · It can be said that the concept of what is rapidly spreading is the point where both technology viewpoint and social perspective point overlap.

14 · Innovation is an act of “doing the right thing at an appropriate timing”.

15 · Behind the nature of the Internet is “law of entropy increase” in the world of thermodynamics and statistical mechanics. This law refers to the phenomenon that the world (nature) changes from ordered and ordered state to disorderly and chaotic state over time.

16 · There is a pattern that applies to many things for an increase in entropy, and it is one of the concrete examples that IoT will progress more and more in the future. Of particular note is the extension of the sensor.

17 · We are inputting external information through five senses such as visual, tactile, and auditory senses. This is the same machine, the sensor is responsible for the area of this senses. Looking at this, you can see that the smartphone is playing the role of extending the five senses of human beings.

18 · Everything has an intelligence. There is a pattern, four stages in the process of development of intelligence.
Accumulate huge amount of information
Humans manually improve from accumulated information
Human extracts patterns from accumulated information, it also detects the pattern by system and leads to improvement.
Pattern recognition and judgment for improvement are all done by the system.

19 · In this way, things that are nothing but sensors that connect to the net and receive information change autonomously and acting, acting as intelligent entities. And the extension is “Omission of Decision Making”.

20 · Intelligence at AI is in extension of statistics. that is,
Learning
Pattern recognition
Prediction
Execution

21 · Distributed modern society C to C Common consumers to get things and services on the Internet.

22 · Technology extends human beings. Every technology, from stoneware to the Internet, has expanded human capabilities in some way.

23 · In the future, due to advances in technology, “humanization of machines” and “mechanization of human beings” progress simultaneously.

24 · Living things are basically lazy, choose a more pleasant and easier way. It is the history of technology progress that has made it possible little by little. Technology is fated to eventually merge with the human itself.

25 · Integrated with space industry Internet

26 · Technology brings everything closer to free.

27 · Basic income is a mechanism that ensures income by the government so that people can live a minimum life. If we complete ‘redistribution of wealth’ within the framework of the economy, we do not need a government as an entity that collects taxes or provides social security.

28 · Basic income by companies

29 · An innovator is not a person who creates a new thing from scratch at all but it can be said that it is a person who can go ahead, looking ahead ahead ahead.

30 · As for what happens, the approximate flow has already been decided. What you can do is “to make the arrival of the future coming as fast as possible”.

近代日本150年』 山本義隆 岩波新書 293ページ 2018.1

エッセンスをまとめました。

1・黒船がもたらしたエネルギー革命ではじまる近代日本は、国主導の科学技術振興による「殖産興業・富国強兵」「高度国防国家建設」「経済成長・国際競争」と国民一丸となった総力戦体制として150 年続いた。

2・欧米諸国は、18世紀後半から19世紀前半にかけて家内手工業から工場制機械工業への発展をもたらした産業革命を達成した。

3・日本が開国した時代から、つまり1860年代、70 年代には、欧米諸国は国内的には第二次産業革命ともいわれる重化学工業にむけての技術革新を進め、対外的には「列強」として海外植民地獲得 に突き進んでいた。

4・これらの国との競争を強いられた日本は、政治思想の面では西欧近代の民主主義思想を、社会思想 の面では人権思想を、いずれも十分に尊重することもないままに、天皇制国家の形成に至った のだが、他方で、西欧の科学技術に対しては貪欲にそしてかなり効率的に吸収して、官の主導と軍により工業化としての近代化を成し遂げ、20世紀前半に帝国主義「列強」クラブの仲間入りをはたした。

5・日本の歩みはアジア・太平洋戦争の敗北でひとたびは頓挫したが、戦後、あらためて新憲法のもとで、経済大国としての復活を遂げた。

6・ 日本は、そして先進国と称されてきた国は、成長の経済から再配分の経済にむかうべき時代に到達した。

7・この200 年間の科学技術の進歩と経済成長は、強力な生産力を生みだしたが、同時に地球を何回も破壊できるだけの軍事力を生み、少数国による地球資源の収奪を加速させ、世界中の富を極めて少数の人たちの手に集中させることになった。

8・限りある資源とエネルギーを大切にして持続可能な社会を形成し、税制や社会保障制度をとおして貧富の差をなくしていくことこそが、現在必要とされている。

9・かつて東アジア諸国を侵略し、二度の原爆被害を受け、そして福島の事故を起こした国の責任として、軍需産業からの撤退と原子力使用からの脱却を宣言し、将来的な核武装の可能性をはっきりと否定し、経済成長・国際競争にかわる低成長下での民衆の国際連帯を追求し、そのことで世界に貢献する道を選ぶべきである。

“Modern Japan 150 Years” Yoshimoto Yoshitaka Iwanami Shinsyo 293 pages 2018.1

I summarized the essence.

1.Modern Japan that begins with the energy revolution that resulted in the 1-black ships, “Shokusan Kogyo, wealth and military strength” by the Science and Technology Agency of the country-led “Advanced Defense nation-building,” “economic growth and international competitiveness” and the all-out war system that has become a national united It lasted 150 years.

2. Western countries achieved an industrial revolution that brought about the development from domestic handicraft industry to factory-based machine industry from the latter half of the 18th century to the early 19th century.

From the age of 3, Japan has been the opening of the country, in other words the 1860s, in the 1970s, Western countries advances the innovation of the domestic toward the heavy and chemical industries, also referred to as the second industrial revolution, the externally “powers” As I was proceeding to acquire overseas colonies.

4-compelled Japan to compete with these countries, the democratic ideas surface in the modern Western political thought, the human rights concept in terms of social thought, to leave no to respect both enough, Emperor On the other hand, we absorbed Western European science and technology greedily and quite effectively, accomplished modernization as industrialization by the government’s leadership and military, in the first half of the 20th century He joined the ranks of imperialism “Strongest” club.

5 · Although the history of Japan was torn down once in the defeat of the Asia-Pacific War, after the war, under the new Constitution, it revived as a major economic power again.

6 · Japan and countries that have been referred to as developed countries have reached an era of growth from growth economies to redistribution economies.

7 · The advancement of science and technology and economic growth for the past 200 years have produced powerful productive power but at the same time they have created enough military power to destroy the Earth many times, accelerate the deprivation of Earth resources by minority countries, It was to concentrate the wealth of the middle in the hands of very few people.

8 · It is now necessary to cherish limited resources and energy to form a sustainable society and to eliminate the gap between rich and poor through the tax system and social security system.

9, once invaded the East Asian countries, received the atomic bomb victims twice, and as a country of responsibility that caused the accident of Fukushima, to declare a break from withdrawal and nuclear use from the military industry, the future of nuclear-armed To clearly deny the possibility of the international solidarity of the population under low growth instead of economic growth and international competition, and thus choose the way to contribute to the world.

保守の遺言』 西部邁 平凡社 301ページ 2018・2

エッセンスをまとめました。

1・思想というものの本髄を探るための仮設作りに精出し、保守思想の系譜の底に流れるものを把握しようとした。

2・戦争史を眺め返せば、予測を立て逸脱する形で侵略が開始されていることが多い。つまり、状況なるものは「予測可能な ものとしてリスク(危険)」を超えて「予測不可なものとしてクライシス(危機)」を多分に含んでいる。

3・格言なんかは、おおよそすべて、逆の格言の対になっている。

4・この世は悪党階級(政治ボスと大金持ち)と阿呆階級(新しい模型の流行に易々と乗じられる者)と狂人階級(一切の変革を進歩と賞賛する似非知識人) に分かたれる。これはチェスタトンの言ったことだ。結局は悪党の売るものを阿呆が買い、それを狂人が進歩と褒めているだけのことだ。

5・コモンセンスとは歴史の時間と国土の空間の双方とにおいてコモン(共通)なセンス(感覚・知覚)のことで、それを人為的な制定法 によって踏みにじるのは不徳の限りである。

6・「憲法は理想を語るものだ」という流布されている説も嘘である。憲法が国家の根本的な規範であるという背景には、理想と現実のあいだで、(状況に応じた)平衝を保つための基準を持って規範とみなすという考えがある。

7・国民社会の歴史がその公共的な規範を活力・公正・節度・良識として示す。要するに国民社会を律する規範は過去の輪郭として示され、そして未来への決断によって具体的内容が暫定的に示される。

8・プライマリー・バランスとは税収と一般財政支出とのあいだの差のことをさす。それを均衡させようとするのが財務省の一貫した姿勢となっており、それを経済世論が批判したことは一度もない。 僕の批判点は、どうして収支というフロー面だけを強調して資産保有というストック面に一切配慮しないのかということである。

9・日本人の民間金融資産は1700兆円くらいある。そのうち1000兆円ばかりが公債保有ということなので、また公債は(本来は国民のものたる)政府の民間に対する負債ということなのであるから、国家としては帳消しにされて、民間の純金融資産残高は700兆円になる。

10・  別の論点として日本人自身がそのほとんどすべてを保有しているといわれている公債は「現在世代の未来世代に対する借金」という観点がある。しかし、その借金によって未来世代の為のインフラの国家構造が整備されてきたのであり、その構造からサービスを享受するのは未来世代である。つまり未来世代がそのサービスへの支払いすることはなんの問題もない。

11・巨大な資産を使って国家の強靭性を強めるために、この世界危機の中で、様々なプロジェクトを、主として食糧とエネルギーの自給自足と都市住環境の再整備とを中心に立ち上げるということが国民社会主義に立つ国家の当然進むべき方向だと思われてならない。

12・日本人のいわゆる国民負担率(税金と年金支払)は西欧の先進諸国と比べて低い水準にある。それゆえ消費税であれ個人所得税であれ、長期的には、それらを徐々に引き上げることについて今から準備しておくことに僕は なにの異論もない。

13・学校教師についていえば、自分が情報伝達のプロレタリアートという位置づけられていることを承知の上で、生徒・学生にはフィロソフィー(哲学、知を愛すること)がなんであるかを伝えるべきマイクの前です黒板を背にして手を替え品を替えの芝居をしなければならないのである。

14・知識人たる者は、マスソサエティへの迎合を拒否しなければならないのである。そんな「
ペシズム のなかでのオプティミズム」を保ちつづけることなどは果たしてできるであろうか。そこで頼りになるのは チェスタトンが言う「人生の最大限綱領は一人の良い女、一人の良い友人、一個の良い思い出、一冊の良い書物」だと最初から思い定めておくことである。

15・生とは( 死に方のことも含めて)選択の休止することなき過程のことであり、選択には、変革を選好するにせよしないにせよ、公徳の規範が必要であり、その規範は無常なる歴史の流れの川床にあって恒常を保たんとする人々の然り気なくはあるものの間断なき私徳での努力によって保守される。

“Will the will of maintenance” Nishibe Susumu Heibonsha 301 page 2018 · 2

I summarized the essence.

1 · I tried to figure out what was flowing to the bottom of the genealogy of conservative thought, devised to make temporary construction to explore the essence of thought.

2 · If you look back at the history of war, invasion is often started in the form of making a prediction. In other words, the situation probably includes “crisis” as “unpredictable” beyond “risk (danger) as being predictable”.

3 · All the maxims are roughly all in the opposite adage.

4 · This world is divided into a rogue class (political boss and a millionaire) and an obscure class (a person easily multiplied by a new model epidemic) and a madman class (an innovator who advances and admires every change). This is what Chesterton said. In the long run, fake buys what the villain sells, it is just a crazy person praising it as progress.

5 · Common sense is common (common) sense (sensation / perception) in both historical time and space of national land, so it is imperial to trample it by artificial statute.

6 · The dissemination of the theory that the Constitution tells the ideal is also a lie. In the background that the Constitution is the fundamental norm of the state, there is the idea to regard it as a norm with the criteria for keeping an equilibrium (according to circumstances) between the ideal and the reality.

7 · The history of the public society shows its public norm as vitality, fairness, moderation, and conscience. In short, the norm that governs the national society is shown as the outline of the past, and concrete contents are provisionally indicated by a decision to the future.

8 · Primary balance refers to the difference between tax revenue and general fiscal expenditure. It is consistent attitude of the Ministry of Finance trying to balance it, economic opinion has never criticized it. My criticism is that why do not pay attention to the stock aspect of asset holding, emphasizing only the flow side of income and expenditure.

9 · The Japanese private financial assets are about 1700 trillion yen. Since only 1,000 trillion yen holds public bonds, since public bonds are debts to the private sector of the government (originally owned by the people), it is canceled as a state and the balance of private financial assets of the private sector is 700 It will be trillion yen.

10 · Public bonds which Japanese people themselves are said to possess almost all of them as another issue have a viewpoint of “borrowing against future generations of future generations”. However, the national structure of the infrastructure for the future generations has been improved by that debt, and it is the future generation that enjoy services from the structure. In other words, there is no problem for future generations to pay for that service.

11 · In order to strengthen the toughness of the nation by using huge assets, in this world crisis, we will launch various projects mainly focusing on self-sufficiency of food and energy and redevelopment of urban living environment It must be thought that the national socialist national course should naturally proceed.

12 · The so-called national burden rate (taxes and pension payments) of Japanese people is at a lower level than that of Western developed countries. Therefore, no matter whether it is a consumption tax or a personal income tax, I have no objection to keep preparing for gradually raising them over the long term.

13 · With regard to school teachers, knowing that they are positioned as proletariat of information transmission, students and students should be informed of what philosophy (philosophy, love knowledge) is before the microphone I have to change hands with the blackboard behind me and I have to change the goods.

14 · A person who is a knowledgeable person must refuse to meet the mass society. That “
Optimism in pesism “can continue to be maintained? The only thing that you can rely on is to prescribe from the beginning that Chesterton says “Maximum Code of Life is one good woman, one good friend, one good memory, one good book”.

15 · Life is the process without stopping the selection (including the way of death). For selection, whether it prefers change or not, the norm of the virtue is necessary and its norm Is maintained by the efforts of virtue without interruption although it is unbelievable of people who keep constant in the riverbed of the streamlined history flow.

オックスフォード & ケンブリッジ大学 世界一考えさせられる入試問題』ジョン・ファードン
河出文庫 275ページ 2017.11

エッセンスをまとめました。

1・オックスフォード大学とケンブリッジ大学の入試の面接官が出した難問奇問は、大学側が本当に賢い学生を、見つけることにある。

2・論理的に討論すること、これは決してもともと話がうまいとか、人と論じ合うのが好きだとかいう適性や好みの問題ではない。人生を成功に導く上で、また組織や社会や国家を説得して何かの目的を果たす上で絶対不可欠の技術だと、イギリスでは考えられている。

3・質問に対する解答の秘訣などない。要は水平思考なのである。水平思考とは、その言述を利用して、斬新で、どうかするとそれとはまるで関係のないアイデアを創出する考え方である。

4・あなたは自分を利口だと思いますか?

5・肥満の人も国民健康保険制度の無料サービスを受けてもいいでしょうか?

6・歴史は次の戦争を止め得るでしょうか?

7・幸せだ、とはどうゆうことですか?

8・運命とは 何ですか?

9・毛沢東主席は今日の中国を誇りに思っただろうと思いますか?

10・ なぜ世界政府はないのでしょうか?

11・コンピューターは良心を持つことができるでしょうか?

12・環境は貧困やエイズより大きな危機でしょうか?

“Oxford & Cambridge University The World’s Most Considerable Admissions Problem” John Furdon
Kawaide Paperback page 275 page 2017.11

I summarized the essence.

1 · The challenge presented by Oxford University’s and Cambridge University entrance examiners is to find university’s really smart students.

2 · Logically discussing, this is not a matter of suitability or preference that it never talks naturally or likes to argue with people. It is thought in the UK that it is an absolutely indispensable technology to persuade organizations, society and the state and to fulfill something by fulfilling the purpose of life.

3 · There is no secret of answers to questions. The point is horizontal thinking. Horizontal thinking is an idea that creates ideas that are novel and somehow unrelated to it using that statement.

4 · Do you think you are clever?

5 · Can people with obesity receive free service of national health insurance system?

6 · Can history end the next war?

7 · What do you mean to be happy?

8 · What is fate?

9. Do you think that Mao  Zedong would have been proud of today’s China?

10 · Why is there no world government?

11 · Can a computer have a conscience?

12 · Is the environment crisis more than poverty or AIDS?

インド哲学10講義』 赤松明彦 岩波新書 241ページ 2018.3

エッセンスをまとめました。

1・ 二千年以上にわたって重ねられてきたインドの思想的営みから、私たちは何を学ぶことができるのか。世界の成り立ち、存在と認識、物質と精神、業と因果、そして言葉それ自体についての深い思索の軌跡を考察する。

2・哲学の問いである、「この世界で人はいかに正しく生きるべきか」も重要な問いとして古代インドにもあった。いや、実はインド哲学の諸学派は、すべて、この問いに答えることを自分たちの哲学の役目としていたということができるのである。とにかくインドの思想家は、唯物論者を別にして、すべてその学問の最終目的としては人生の苦=輪廻からの解放を説いているのである。

3・哲学的思考は、世界の背後に普遍的な原理のはたらきを認め、抽象的な概念と論理的な言葉の使用によって世界の成り立ちを説明しようとするものであることができる。

4・古代ギリシャでは、一と多も間に、火・空気・水・土の四つの基本元素を置いていた。

5・中国にも、木・火・土・金・水を元素に数える五行説によって森羅万象を説明する思想があった。

6・インドにも、地・水・火・風の四元素を基本的な構成要素とする考えが現れてくる。そのような一と多を 媒介する要素として、熱と水と食物が示されるのである。

7・この世の生き物たちの種は、ただ三つのみである。卵から生まれたもの、別の生命(母胎)から生まれたもの、芽から生まれたものである。

8・卵は温められて孵化するから「熱」から生まれるものである。胎生動物は、人間や牛などの哺乳類である。母胎は羊水で満たされているから、「水」から生まれるものである。芽から生まれたものとは、植物のことである。植物は、芽すなわち「植物」から生まれるものである。

9・世界は有限であるか、無限であるかと問うならば、世界について四通りで考える。
実体の点から、 (2)空間的場所の点から、(3)時間の点から、(4)上体の点から。

10・因中有果論とは、「原因の内に結果は存在する」ということである。

“Lecture on Indian Philosophy 10” Akihiko Akamatsu Iwanami Shinsho  241 pages 2018.3

I summarized the essence.

1.What can we learn from Indian ideological activities that have been superimposed over 2 thousand years. Consider the trajectory of deep thought about the world’s existence, existence and recognition, substance and spirit, work and causation, and words itself.

2. Question of philosophy, “How to live correctly in this world” was also an important question in ancient India. No, in fact all the schools of Indian philosophy can be said to have their philosophy’s responsibility to answer this question. Anyhow Indian thinkers, apart from materialists, are all preaching the liberation of life from the circulation as the ultimate goal of that discipline.

3 · Philosophical thinking allows you to recognize the work of universal principles behind the world and to explain the origins of the world by using abstract concepts and logical words.

4 · In ancient Greece, there were four basic elements of fire, air, water and soil between one and many.

5 · In China, there was also a thought to explain the whole phenomenon by a five-line theory that counts trees, fire, earth, gold, and water as elements.

6 · In India, the idea of using the four elements of earth, water, fire and wind as the basic constituent elements appears. Heat, water and food are shown as elements that mediate such one and many.

7 · The seeds of this world are only three. It was born from eggs, born from another life (maternity), born of buds.

8 · Since eggs are heated and hatched, they are born from “heat”. The embryonic animal is a mammal such as a human being or a cow. Because the womb is filled with amniotic fluid, it is born from “water”. What was born of the bud is a plant. Plants are born from buds or “plants”.

9 · If you ask if the world is finite or infinite, think about the world in four ways.
From the point of substance, (2) from the point of the spatial location, (3) from the point of time, (4) from the point of the upper body.

10 · What is causal fruitful meaning is that “the result exists within the cause”.

春宵十話』 岡 潔、 光文社文庫 、225ページ、2018.10 16刷発行、1963年2月 毎日新聞社刊

エッセンスをまとめました。

1・人の中心は情緒である。情緒には民族の違いによっていろいろの色調のものがある。たとえば春の野にさまざまな色どりの草花があるようなものである。

2・私は数学の研究をつとめている者であって、大学を出てから今日まで39年間それのみにいそしんできた。数学とはどうゆうものかというと、自らの情緒を外に表現することによって作り出す学問芸術の1つであって、知性の文字板に、欧米人が数学と呼んでいる型式に表現するものである。

3・これは日本だけのことでなく、西洋もそうだが、学問にしろ教育にしろ「人」を抜きにして考えているような気がする。実際は、人が学問をし、人が教育をしたりされたりするのだから、人を生理学的にみればどんなものか、これがいろいろの学問の世界中心になるべきではないだろうか。

4・早く育ちさえすればよいと思って育てているのがいまの教育ではあるまいか。すべて成熟は早すぎるよりも遅すぎる方がよい。これが教育というものの根本原則だと思う。

5・頭で学問をするものだという一般の観念に対して、私は本当は情緒が中心になっているといいたい。

6・よく人から数学を学んで何になるもかと聞かれるが、わたしは春の野に咲くスミレはただスミレらしく咲いているだけでいいと思っている。ただ数学を学ぶ喜びを食べて生きているというだけである。そしてその喜びは「発見の喜び」にほかならない。

7・発見のまえに緊張と、それに続く一種のゆるみが必要なのではないかと考える。トンネルを抜けてそれまで見えなかった海がパッと直下に見えたとたん、ぶつかっていた難題が解けてしまった。自然の感銘と発見とはよく結びつくものらしい。

8・孔子の「論語」に、最初は学をつとめ、次に学をこのみ、最後に学を楽しむと述べている。

9・私の生活のやり方は、一言でいえば自然に従うということである。

10・さし当たって教育をどう改めていくかであるが、経験から学ぶのが科学であるからには、暗中模索するよりは、戦前に戻してそこから軍国主義を抜けばよいと思う。

11・義務教育は何をしなければならないかとなると、これは道義的センスをつけることの一語につきるのであるまいか。

12・ポアンカレーは、数学の本質は調和の精神だと言う。

13・いま大学に入っている男性は機械文明にばかりに興味を持ち、真善美は教えにくい。頭の働きも機械的になっている。むしろこれからの傾向として機械的なことは機械に任せ、そうでないのを教えるべきだと思う。

14・最近機械が発達して機械的なものは機械にやらせばよいようになってきた。こうなると数学の役目というのは機械にはできないことをやるということになる。それは調和のとれた精神を教えるということである。調和の精神なしに科学を発達させてはいけない。

15・数学の目標は真の中における調和であり、芸術の目標は美の中における調和である。どちらも調和というかたちで認められるという点で共通しており、そこに働いているのが情緒であるということも同じである。

16・芭蕉は人生は旅のようなものだといっている。私にも、人は長い旅をするもので、人生とはその旅の一日であるような何だかそんな気がしている。

17・義務教育でもっと道義の教えを強調し、そしてだれでも一つぐらい長所はかならずあるので、それをクローズアップすればよい。

“Spring Ten Talks” Kiyoshi Oka, Kobunsha Bunko, page 225, 2018.10 16 publication issue, February 1963 Mainichi Shimbun publication

I summarized the essence.

1・The center of a person is emotion. There are things of various colors depending on ethnic differences in emotion. For example, there are various colored flowers in the field of spring.

2 · I am a researcher in mathematics, and since I left college I have only been there for 39 years to this day. What matters is mathematics, which is one of the academic arts created by expressing his emotions outside, and expresses it in the form of Western intelligence called mathematics on the dial of intelligence is there.

3 · This is not only about Japan but also in the West, but it seems like I’m thinking about ‘people’ without learning or education, either. Actually, since people conduct academics and people educate, what kind of physiological view of a person should this be the world center of various academics?

4 · Is not it education now that I think that it is only necessary to grow up quickly? All maturity is better than too early. I think this is the fundamental principle of education.

5・ I would like to say that emotions are central to the general idea that it is a thing to study at the head.

6 · I often ask myself about teaching mathematics from people, but I think that violets blooming in the field of spring are only blooming like a violet. Just being alive by eating the joy of learning mathematics. And that joy is no better than “joy of discovery”.

7 · I think that tension and a kind of loosening following it are necessary before discovery. As soon as I could see through the tunnel the sea that I had not seen before, I could solve the conflicting problem. It seems that impression of nature and discovery are connected well.

8 · Concerning Confucius of Confucius, I first stated that I will study, then I will study this and finally enjoy my studies.

9. My way of living is to obey nature in a word.

10 · It is how to reform education in the meantime, but from the experience that learning from experience is science, I think that it is better to go back to militarism from there before returning to war rather than dark scoring.

11 · When it comes to compulsory education what should be done, is this a word of attaching moral sense?

12 · Poin Curry says that the essence of mathematics is the spirit of harmony.

13 · Men who are currently in college have an interest in machine civilization, and true and beauty is hard to teach. The workings of the head are also mechanical. Rather, as a future tendency, I think that mechanical things should be left to the machine and that they should not be taught.

14 · Recently opportunities have developed and it is becoming better to mechanically deal with mechanical problems. In this way, the role of mathematics means doing things that the machine can not do. That is to teach a harmonious spirit. Do not develop science without the spirit of harmony.

15 · The goal of mathematics is harmony in the real world, and the goal of art is harmony in beauty. Both are common in that they are accepted in the form of harmony, and it is the same that emotion is working there.

16 · Basho says that life is like a journey. For me, people travel long, and life seems to be something like life being a day of their journey.

17 · Emphasize the teachings of Morality in compulsory education, and anyone can have as much strength as one, so close it up.

日本進化論 2020年に向けて』 出井伸之 幻冬舎新書 142ページ 2007.7

エッセンスをまとめました。

1・リスクよりメリットの大きいグローバル化  グローバル企業の好況は、世界の隅々まで及んでおり、それは新興国の成長を大きく促している。

2・ 日本の周りにあるアジアの国は、極端に言えば、すべて「社会主義」の国である。民主主義と資本主義の定着している日本は、アジア全体のなかではかなり異質な国だとわかる。

3・21世紀初頭のいま起きているのは、まさに新たな「大国の興亡」であり、アメリカ、EU、中国、ブラジル、インドといった、新たな超大国同士のエゴがぶつかり合う転換期に、日本はどうしたらいいのか。これからの日本がとりうる3つの選択肢がある。
アメリカ型の拡大主義を拒否し、「循環型社会」でいく。
アメリカ型の拡大主義をあくまでも追求する。
そのどちらでもないr、日本独自の経済成長モデルをつくる。

4・日本企業が中国に買われる時代。

5・産業資本主義に基づくリアル(R)な経済とITや金融といったバーチャル(V)な価値に基づく経済がある。20世紀はアメリカの資本主義が世界を支配した「成長の時代」であるとともに、最終的に金融資本主義とグローバル化に行きついた時代であった。
現在のアメリカはIT、金融、軍事、石油、農業の5つの産業を支えセットでもった強大国で、このうちITと金融は完全にバーチャルの世界、言い換えればネットの世界である。

6・日本企業が抱える「ABCD」というリスク
日本企業がいわゆる「失われた10年」から脱し、ここ数年で好調に転じた理由は、よくABCDで表現される。「A」はアメリカ経済の好況、「B」は銀行の不良債権処理、「C」が中国経済の高成長、「D」がデジタル景気である。

7・日本社会が抱えているリスクを同じようにABCDで表現するっと、次のようになる。
Aging (高齢化)
Bureaucratism (官僚主義)
Closed Society (閉鎖社会)
Domestic Focus (国内中心主義)

8・これまでのソニーはAV(オーディオ・ビジュアル)のリーディングカンパニーであるという認識があったが、これからはそうした得意分野であるAV領域に加えて、パーソナルコンピュータ(パソコン)を中心とするIT(情報通信技術)を取り入れる必要性を強く感じた。

9・メトカーフの法則
ネットワークがもつ価値は、そのネットワークにつながっている者の数の二乗に比例する。つまりユーザーが多くなればなりほど、ネットワークの価値は急激に高まっていくという法則。

10・インターネットのバーチャル空間だけでなく、通信機器や家庭用電化製品、さらには道路や建物の壁など、生活のすべてが次世代インターネットにつながるようになる。

11・教育と企業の関係を組み替える
大企業が大学を買って、そこに投資していくというモデルというものがあってもいい。

12・今後の日本の経済成長を測るためには、GDPに代わる新しい経済指標が必要である。日本がもっと積極的に海外投資をしていくと考えると、企業という連結決算の考え方をしたほうがいい。日本で生まれる富と、日本企業が海外で稼いだ富と、海外からの投資から得られる利益の全部で国の経済的な価値を考える、GGO (Gross Global Value-Creation) といった指標をつくってはどうか。

13・21世紀の日本は、グローバルに門戸を開くと同時に、ローカルでは「循環型社会」としてやっていく。IT によってモノや情報がネットワークを介して動くようになり、人々がグローバルな視点で考える時代になることで、人口が減っても成長できる経済モデルを、マクロ経済学的につくるべきである。

14・これからの日本は、多様な価値を 認め、考えの異なる人たちが共存できる、 知的レベルの高い国にならなければいけない。農業、伝統工芸、次世代技術開発、工業などといった分野で、日本はどうすでに多様な知がが存在している。

15・時代の転換期である今は、世界との関係を考え直す絶好の好機である。これからの日本は、自分の力で将来の道を切り開いていく必要がある。アメリカ一辺倒から卒業し、 日本が国家として自立・自律すべき時が来ている。これからの日本がめざすべき新たな道を、私は「共創」資本主義と名付けたい。

16・「環境国家宣言」、「平和国家宣言」、「文化国家宣言」の三つを、日本の政治のゆらぐことのない基本方針とすれば、過去のどんな大国もなしえなかった大きな影響力を、世界に対してもつことができる。

17・日本の社会に創造的なイノベーション、つまり新しい産業、あたらしい事業を生みだす仕掛け作りが必要である。熟練のCEOの経験や知識を、そして彼らが紡ぎ出すネットワークと、若い起業家のエネルギーや技術を掛け合わす場を提案したい。また、そうした「掛け算」から創出されるあたらしい価値を、これからの世界で中心的な役割を担っている金融資本と掛け合わせて、さらなるイノベーションを促進したいと考えたい。

“Toward the Evolutionary Theory of Japan 2020” Nobuyuki Idei Gentosha Shinsho 142 pages 2007.7

I summarized the essence.

1 · Globalized Global Merit which is Better Than Risk The boom of global companies extends to every corner of the world, which greatly encourages the growth of emerging economies.

2 · Asian countries around Japan are, in extreme terms, all “socialist” countries. Japan that democracy and capitalism are established has proven to be a very different country among Asia as a whole.

3. What is happening at the beginning of the 21st century is the new “rise and fall of the great powers”, and in the transition period when the ego of new superpowers collide with each other, such as the United States, the EU, China, Brazil, and India, Japan What should I do? There are three options that Japan can take in the future.
Refusing American expansionism, we will go on a “recycling-oriented society”.
We will pursue the American type of expansionism to the last.
It is neither of them nor Japan to create its own economic growth model.

4 · An era in which Japanese companies are bought in China.

5 · There is a real (R) economy based on industrial capitalism and an economy based on virtual value such as IT and finance. In the 20th century, the capitalism of the United States dominated the world “the age of growth” as well as it was an era when finally went to financial capitalism and globalization.
Currently America is a powerful country supporting five industries such as IT, finance, military, oil and agriculture, IT and finance are completely virtual worlds, in other words the world of the net.

6 · Risk of “ABCD” held by Japanese companies
The reason why Japanese companies have gone off from the so-called “lost decade” and the company has turned out to be favorable over the last few years is often expressed in ABCD. “A” is a boom in the American economy, “B” is processing of bad loans in banks, “C” is high growth in China’s economy, and “D” is digital economy.

7 · Representing the risks that Japanese society has in ABCD in the same way, it becomes as follows.
Aging (aging)
Bureaucratism (bureaucracy)
Closed Society
Domestic Focus (domestic centrality)

8 · Recognizing that Sony is the leading company of AV (audio / visual), from now on, in addition to the AV area which is such a specialty field, IT (Information Communication technology) to be adopted.

9 · Metcalf’s law
The value of the network is proportional to the square of the number of people connected to that network. In other words, as the number of users increases, the value of the network rises sharply.

10 · In addition to the virtual space of the Internet, everything in life, such as communication equipment, home appliances, walls of roads and buildings, will be connected to the next generation internet.

11 · Rearrange the relationship between education and business
There is a model called a large company buying a university and investing there.

12 · To measure the future economic growth of Japan, a new economic indicator to replace GDP is necessary. Considering that Japan will actively make overseas investment, it is better to think about the consolidated settlement of accounts as a company. Making an indicator such as Gross Global Value Creation (GGO) that takes into consideration the country’s economic value with all the wealth born in Japan, the wealth earned by Japanese companies abroad, and the profits gained from overseas investment please.

13 · Japan in the 21st century opens its doors to the global market and at the same time as a local recycling-oriented society. Economic models that can grow even if the population declines should be made macroeconomically, as IT and mono and information become moving through the network and IT becomes an era when people think from a global perspective.

14 · In the coming years, Japan has to become a country with a high intellectual level that recognizes diverse values and people with different ideas can coexist. In the fields such as agriculture, traditional crafts, next generation technology development, industries, etc., Japan already has diverse knowledge.

15 · It is a great opportunity to rethink the relationship with the world now that it is the turning point of the era. Japan in the future needs to open up a future path with my own power. The time has come since graduating from the United States as a whole, and Japan should be independent and autonomous as a nation. I would like to name the new way Japan should pursue in the future as “co-creation” capitalism.

16 · If three basic policies of politics of Japan are not to fluctuate, three of “Environmental State Declaration”, “Peace State Declaration” and “Cultural State Declaration”, the great influence that any major powers could not have achieved in the past You can have it against the world.

17 · It is necessary to create creative innovation in Japanese society, that is, a new industry, a mechanism to create a new business. I would like to propose experiences and knowledge of skilled CEOs, and a place where they can multiply young entrepreneurs’ energies and technologies with the networks they spin. I also want to encourage further innovation by multiplying the new value created from such “multiplication” with the financial capital that plays a central role in the future world.

ONとOFF 出井伸之 新潮社 222ページ 2002.4

エッセンスをまとめました。

1・どちらの方向に向かっているのかといったビジョンプラットフォームを共有することが大切である。常に協調と競争があり、だからこそ、個別のディールだけでなく、彼らみんなとビジョンを共有していることの大切さを感じる。

2・「ソニーのために」何が一番必要なのかを、第一に考えてみるべき時期だと思う。広い視野で物事を捉え、長期的にソニーはどうあるべきか、ソニー全体がよくなるために組織はどうあるべきか、そのために自分は今具体的に何をすべきかなど、よく考えていきたい。その全体のバランス方向性の中で、自由と闊達さを育てたい。

3・結論から各論を導き出す。

4・未来は予言するものではなく、自分で創り出すものである。

5・当時、ソニーの社長になると思ってもみなかったが、ソニーの10年後を、自分の属する組織の枠を超えて真剣に考えていた。AV+IT、ハードとコンテンツを結ぶディストリビューション・ビジネスへの進出、IT時代に対応した統合と分極の事業体制など、社長になって実行したことがほとんど書いてあった。

6・「利己的な遺伝子」(リチャード・ドーキンズ著) この本は、個体が遺伝子を利用して自分の子孫を残しているのではなく、遺伝子が我々を利用して遺伝子を増殖させているのだという、ダーウィン以来の遺伝子の根底を覆すような発想で書かれている。

7・小澤征爾さんと話しているうちに、指導者と経営者とは共通点があると感じた。孤独である。常に勉強し続けなければいけない。基礎に忠実な部分と、革新を意識する部分とが両立しなければいけない。人材育成への情熱。

8・ドラッカー氏が主張する重要なポイントは、「リーダーが求められているのは、共通のビジョンを示すリーダーであるとともに、専門領域に入ったら専門家の意見に耳を傾けられること」。今までの工業化社会で最適とされてきた、「コマンド&コントロール」では対応できない。

9・個々のカルチャーが相互依存=共生していることを理解した上で、それぞれのカルチャーを尊重しつつ、ソニー全体としてのカルチャーを創造しなくてはならない。グローバル化、スピードの時代にいかに適応するのか、「変革」を模索する際に、変える必要があるものと変えるべきでないもの、その見極めが重要である。

10・個々のカルチャーが共生しながら、全体を感じることができる共通の「ビジョン」を示すことが重要である。

11・大企業に勤めることはハイリスクだと気づく人が多くなる。だから会社の大きさで選ぶのでなく、自分が好きなことをするのが一番である。

12・第二の職業を隠し持っている人は、ニューヨークには意外と多くいる。競争も激しいのでなかなか目指す一つの職業だけでは生き残っていけない。

13・仕事は情熱、粘り強さ、一貫性が重要である。

14・ワインはコミュニケーション。

15・現在の延長に未来はない。これからの時代、ファーストランナーでなければいけない。温故知新の反対側。「訪未創新」というものが言葉を作ってみた。

16・改革のための8つのステップ
危機意識の確立
強力なガイドチームの形成
ビジョンの創造
ビジョンの伝達
ビジョンに向かって行動するように全社員を奨励
短期的成果の計画と実行
更なる改革の推進
新しいアプローチの制度化

17・ピーター・ドラッカー 「予測はしていない。人が気づかないわずかな変化を予兆として捉えているだけ。それについて思索するのが私の仕事である」

18・イタリアワインは特にトスカーナが大好きなのですが、品質管理の面で当たり外れが多い。私の感覚では、カリフォルニアワインは主張が強く単体で楽しめる、一方、フランスワインは必ず食べ物との相性を考えてしまう。ワインは、美味しい飲み物であると同時に、「知的アドバイザー」でもある。

19・固定観念から脱却した発想で日々の「人生」をリ・ジェネレートしてゆかなければ、われわれに未来はない。

“ON and OFF Idei Nobuyuki Shinchosha 222 pages 2002.4

I summarized the essence.

1 · It is important to share a vision platform such as which direction you are headed for. There is always cooperation and competition, so that’s why I feel the importance of sharing visions not only with individual deals but also with all of them.

2 · For “Sony” I think that it is time to think about what is most necessary first. I want to think things with a wide perspective and consider how Sony should be in the long run, what organization should be in order for Sony to be better overall, and what I should do specifically for that. I want to raise freedom and openness in the overall balance direction.

3 · We draw each theory from the conclusion.

4 · The future is not what you predict but is what you create yourself.

5 · I thought that I would become president of Sony at that time, but I was thinking seriously beyond the framework of Sony’s ten years later than the organization of my organization. Mostly it was written that he was president, including AV + IT, entering into a distribution business that links hard and content, integration and polarized business structure corresponding to the IT era.

6 · “Selfish Gestagon” (written by Richard Dawkins) This book notes that individuals use their genes to leave their descendants, but the genes use us to grow genes It is written with an idea that reverses the root of the gene since Darwin.

7 · While speaking with Seiji Ozawa, I felt that the leader and the manager had something in common. It is lonely. I have to keep studying all the time. It is necessary to balance both the faithful to the foundation and the part aware of the innovation. Passion for human resources development.

8 · An important point claimed by Mr. Drucker is that “leaders are required to be a leader who shows a common vision and that they can listen to expert opinion when entering the specialized field.” It can not cope with “command & control”, which has been regarded as optimal in industrial society so far.

9 · Understanding that each culture is interdependent = coexistence, while respecting each culture, we must create a culture as a whole Sony. How to adapt to the era of globalization and speed, it is important to determine what needs to be changed and what should not be changed when seeking “change”.

10 · It is important to show a common “vision” that allows you to feel the whole while coexisting individual cultures.

11 · Many people find that working for large companies is a high risk. So it is best not to choose according to the size of the company, but to do whatever you like.

12 · There are surprisingly many people who have secrets of the second profession in New York. Since competition is also intense, it is difficult to survive with just one occupation that aims hard.

13 · Passion, tenacity and consistency are important for work.

14 · Wine is communication.

15 · There is no future for the current extension. In the future, it must be the first runner. The other side of warm innovation. “Visit freshness” attempted to make words.

16 · 8 steps for reform
Establishment of crisis awareness
Formation of a powerful guide team
Creating a vision
Transmission of vision
Encourage all employees to act towards the vision
Plan and execute short-term outcomes
Promotion of further reform
Institutionalization of a new approach

17 · Peter Drucker “I have not made any predictions, I only catch the slight change that people do not notice as a sign, it is my job to think about it”

18 · Italian wines especially love Tuscany, but there are many hits in terms of quality control. In my sense, California wine is strongly claimable alone, while French wine necessarily thinks of compatibility with food. Wine is a delicious drink and at the same time an “intellectual advisor”.

19 · If we do not re-generate our daily “life” with ideas that have evolved from stereotypes, we have no future.

日本大転換 あなたから変わるこれからの10年』 出井伸之 幻冬舎新書 194ページ、2009.9

エッセンスをまとめました。

1・経済体制から見れば、中国はアメリカに近づき、アメリカは中国に近づいている。

2・グローバル金融主義のルールは、市場原理を究極にまで突き詰めたような弱肉強食の世界だ。強者が一人勝ちするギャンブル性の強いマネーゲームである。

3・知人からロシアで流行っているというジョークを聞いた。ある日、お腹を空かしたオオカミが、森で一匹のウサギに出会った。ウサギはおびえながら言った。「私をたべてもお腹はいっぱいにならないでしょう。北へ行けば、もっとたくさんの仲間がいますからお教えします」。オオカミは「ありがとう」と言って、まずそのウサギを食べてから北に向かい、更にたらふくウサギを食べて同じ場所に戻ってきた。ウサギを食べた場所に来て「情報をくれて、いいウサギだったな」と感激にふけりながら墓を建てた。オオカミは墓になんと書いたか。「君こそ真のパートナーだった」。

4・資本主義をアメリカのような個人主義的で短期利益を求める「アングロサクソン型資本主義」と、日本・ドイツのような集団主義的で長期的利益を求める「アルペン型(またはライン型)資本主義」とに類型化している。これに加えるならば、韓国やシンガポール、台湾などのように、国家主導で産業を育成していく、「国家資本主義」とでも呼びたくなるモデルも見受けられる。日本では「官民一体」へのマイナスイメージが刷り込まれているが、現在、日本以外を見回して官民が一体となって産業を推進させていない国を見つけるのが難しい。

5・チャンスはピンチと同時に訪れる。逆にいうと、危機意識のないところにチャンスはやってこない。

6・日本がアジアに対して最も貢献できるとすれば、インフラ整備という分野ではないかと思う。20世紀に日本が統合した力を、もう一度、21世紀に向けた新しいシステム産業に転換するのである。インフラといっても、石油や鐵道、高層ビルといった20世紀の都市基盤ではない。安価で効率のいい新興地域や農村地域にも対応できるインフラである。

7・私が設立したクオンタムリープの理念の一つは、戦後の産業資本主義時代の経験を積んだ経営者が、その経験を次世代に伝えていくことだ。それはすなわち新たなイノベーションに向けたプラットフォームづくりでもある。

8・今日本がなすべきは、未来に向けた投資である。具体的には、教育であり、研究開発だ。

9・日本は「オーバースペックの国」になっているのではないか。つまり過剰性能だ。利用者にとって不要な機能まで盛りこんでいる。

10・閉鎖性の中に開放性を宿す京都の強み。

11・伝統企業でありながら、時代の要請に応じて大きく変化を遂げる。そのパワーは伝統と革新を併せ持つ京都という風土に根ざしている。このローカルな閉鎖性と豊かな開放性に根ざした新陳代謝のシステムを「京都モデル」と呼ぶならば、「日本全体の京都化」ごいうコンセプトもありうる。

12・グローバル化に対抗する方法は二つある。もっとグローバル展開するか、あるいはローカルに徹するか。

13・ローカルな閉鎖性で構成された独自の文化は、世界に躍り出たとき、逆に普遍的な価値を有する。つまり、ローカルに徹してこそグローバルに開かれるわけだ。この「グローカル」という逆説性にこそ、日本独自の強みがあるのではないか。

14・長所は別角度から見れば短所である。日本を見直して、長所といわれてきた特徴がじつは短所であったり、その逆もおおいにありうる。求められるのは複眼的思考である。

15・私たちに問われているのは、情報が急速度で拡散していく中で、逆にそうした情報を求心力にかえ、新しい構造、次なる秩序をつくり出すか、ということになる。

16・経営学者ピーター・ドラッカーは「ビジョン以外はすべてアウトソースできる」とさえ述べている。

17・新しいメッセージを打ち出すには、「未来ビジョンの構想力」と「具体的な実行力」の両方が求められる。日本は地理的にも思想的にも、これまでのグローバリゼーションの中心だったアメリカとこれからの中心となるであろう中国に挟まれた位置にいる。今、文化、伝統も含めた東洋的な思想と西洋的な思想の掛け算を起こせるのは、日本を置いて他にはない。

18・本論で述べた提言を整理する。大きく2つに分けられる。
日本列島改造(内需拡大)
アジア貢献に輸出産業の育成(外需創出)

19・アジアへに日本文化や技術を発信する具体策は次の4つである。
自然エネルギー利用による地球環境問題への対応
京都発のエコカーレース
日本のアーティスたちによるシルクロード・ライブ
オープンイノベーション型研究開発プラットフォーム

20・夢とはもともとバルブなものだ。逆に言えば、バブルは人間の夢なのだ。バブルを起こすパワーがないのは、夢がないということだ。

21・時代の転換期においては、様々な角度から「仮説」が世に提示されなければ次の時代が作られることはない。

“Ten Years of the Future to Change from Japan to Great Changes” Nobuyuki Idei Gentosan shinsyo 194 pages, 2009.9

I summarized the essence.

1 · From an economic perspective, China approaches the United States, and the United States is approaching China.

2 · The rule of global financialism is the world of weak cookery that has put the market principle to the ultimate. A strong gambling money game in which the strong man wins.

3 · I heard a jokes from acquaintance that it is popular in Russia. One day, a wolf who got hungry met a rabbit in the forest. The rabbit said, frightened. “Even if I eat me, my stomach will not fill up.If you go to the north, I will teach you because there are many more rabbit” The wolf said “Thank you”, first ate that rabbit, headed north, then ate another rabbit to return to the same place. I came to a place where I ate a rabbit and built a grave while indulging in emotion “I got information and it was a good rabbit.” What wolf wrote in the grave. “You were the real partner.”

4 · “Anglo-Saxon type capitalism” seeking individualistic short-term benefits like the United States and “alpine type (or line type) capitalism seeking long-term collectiveistic interests like Japan and Germany It is typified as “principle”. If you add to it, you can also see a model that you will want to call it “state capitalism”, like Korea, Singapore, Taiwan etc, which nurture industry with national leadership. In Japan, a negative image to “public and private unity” has been imprinted, but now it is difficult to find a country where public and private sectors are not promoting industry, looking around other than Japan.

5 · Chance comes at the same time as pinch. Conversely, opportunities do not come to places where there is no sense of crisis.

6 · If Japan can make the most contribution to Asia, I think that is the field of infrastructure development. We will convert the power that Japan integrated in the 20th century to a new system industry for the 21st century once again. Even with infrastructure, it is not the city base of the 20th century such as oil, iron and high-rise buildings. It is an infrastructure that can deal with inexpensive and efficient emerging areas and rural areas.

7 · One of the philosophies of Quantum Leap, which I established, is that managers with experiences of postwar industrial capitalist era will convey their experiences to the next generation. That is also a platform for new innovation.

8 · What Japan should do now is an investment for the future. Specifically, it is education, research and development.

9 · Is not Japan a “country of over specs”? That is excessive performance. It also features functions unnecessary for users.

10 · Strengths of Kyoto with openness in closedness.

11 · Even though it is a traditional company, it changes greatly according to the demands of the times. Its power is rooted in the climate of Kyoto which has both tradition and innovation. If we refer to this system of metabolism rooted in closeness and rich openness as the “Kyoto model”, the concept of “Kyoto as a whole in Japan” can also exist.

There are two ways to combat globalization. Do you develop more globally or to be local?

13 · A unique culture composed of local closure, when leaping out to the world, has universal value on the contrary. In other words, it is open to the world only when it is done locally. Whether this paradox of “Glocal” there is a unique strength of Japan.

14 · The advantage is disadvantage from another angle. The characteristic which has been said to be a strength by reviewing Japan is in fact a disadvantage, and vice versa. What is sought is a compound eye thinking.

15 · What is asked by us is that as information spreads rapidly, conversely it turns such information into a centripetal force, creating a new structure, the next order.

16 · Management scholar Peter Drucker even tells us that “all but the vision can be outsourced.”

17 · In order to establish a new message, both “the vision of the future vision” and “concrete execution power” are required. Japan is geographically and ideally in a position sandwiched between the United States which was the center of globalization so far and China which will be the center of the future. Now, there is no other place in Japan that can multiply East Asian thought, including culture and tradition, and Western thought.

18 · Organize the recommendations mentioned in this thesis. It can be roughly divided into two.
Japan archipelago remodeling (expansion of domestic demand)
Training export industries to contribute to Asia (creating external demand)

19 · There are four specific measures to disseminate Japanese culture and technology to Asia.
Responding to global environmental problems by using natural energy
Eco car race from Kyoto
Silk road live by Japanese artists
Open Innovation Type R & D Platform

20 · A dream is originally a valve. In other words, the bubble is a human dream. There is no power to cause a bubble, there is no dream.

21 · In the transition period of the times, unless “hypotheses” are presented to the world from various angles the next era will never be created.

進化するプラットフォーム』出井伸之 角川学芸出版 275ページ 2015.7

エッセンスをまとめました。

1・1990年代以降のインターネットの発展は、ムーアの法則、収穫逓増の法則、メトカーフの法則により、企業価値の考え方をまったく変化させてしまった。

2・ムーアの法則  インテル社ファウンダーのゴードン・ムーア博士が提唱した経験則で、半導体の集積密度は時間の経過に対して指数関数的に上昇する、というもの。半導体の集積度が一定のペースで高まっていくと、安くて高性能な半導体チップが登場してコンピューターの性能も向上していくというもの。CPUのスピードは1.5年で2倍、10年で換算すると100倍程度になる。

3・収穫逓増の法則  半導体企業は、規模を大きくしていくことで競争力を増していくというもの。
4・メトカーフの法則  インターネットの外部性。SNSなどに見られるように、サービスのユーザーが増加することで、情報コンテンツおよびその情報ユーザーがともに自律的な増加をする。そのため、企業価値も自律的に飛躍的な増加をみせる。

5・これまでのメーカー全盛の時代の企業価値の源泉とは、ハードそのものの付加価値であった。それがインターネットの時代では、この立場が逆になり、ユーザー(サービス参加者)が自由にサービスを選択して、情報を発信したり、行動したりする「情報基盤」となって発展した。

6・プラットフォーム企業の価値は、参加者の数であり、参加者の価値観など属性の分析ができるデータをもつことがその基本となっている。また、ユーザーにとって便利な生態系であることが、必要条件である。

7・戦後の20世紀、主に規格品の量産で世界に勝利した日本企業は、21世紀の発展のために、社会を支配するルールが変わったことを認識すべきだろう。

8・半導体産業を支配する、収穫逓増の法則(規模が競争力を高める)を理解する。

9・フェースブックやLINEなど情報すべては参加者が自律的に増加するという、メトカーフの法則(インターネットの外部性)を応用できる。

10・ユーザーが自由に情報を集め、自ら行動できるプラットフォーム企業が単品のハードの価値を提供する非プラットフォーム企業と比較し、株式市場の時価総額で大きな価値をつける。

11・現在の世界を眺めると、端的にいえば「アップルプラットフォーム」と「グーグルプラットフォーム」に二分されているといえよう。

12・2030年までの期間に新しい価値を創出する企業をしっかり世に送り出せるかどうかは、日本にとって非常に重要な課題である。そうした意味でも、21世紀に日本が生き残るための大変重要な時期になるであろう。

13・21世紀に入り、世界は欧米諸国が覇権を握る大西洋中心の社会から、アジアや中国、アメリカ西海岸などの環太平洋を中心とする社会にパワーシフトが進んでいる。地政学的にみたとき、日本は環太平洋諸国の中心に位置していることを考えれば、これら環太平洋に向けたプラットフォームを考えることが必要となる。

14・ 21世紀の戦争は情報戦争である。予測もしない外部からのサイバー攻撃が後を絶たない一方、それに対するセキュリティ体制・意識が極めて弱いと言わざるをえない。最早インターネット上のセキュリティは国防の概念とも無縁ではない。プラットフォームとしてのオープン性を保ちつつ、一方で高度化が進むサイバー攻撃にも耐えられるロバストネスも兼ね備えた、Open/Closeシステムであることも重要だと考える。

15・そしてこのような議論のために、「老・壮・青」すべての視点から意見を集約する、しがらみのない研究会が組織されるべきである。国民の英知を結集して、「共創」し「創発」する、そのような「共創発」プロジェクトとして、次世代プラットフォーム創出に向かってほしい。

“Evolving platform” Nobuyuku Idei Kadokawa Gakugei Publishing 275 pages 2015.7

I summarized the essence.

1 · The development of the Internet since the 1990s completely changed the way of thinking of corporate value by Moore’s law, the law of increasing returns and Metcalf’s law.

2 · Moore’s law According to the rule of thumb advocated by Dr. Gordon Moore of Intel founder, the concentration density of semiconductor exponentially rises with the passage of time. As the degree of integration of semiconductors increases at a constant pace, cheap and high-performance semiconductor chips will emerge and the performance of computers will improve. The speed of the CPU is doubled in 1.5 years, and it is about 100 times when it is converted in 10 years.

3 · Law of increasing returns The semiconductor company is to increase its competitiveness by increasing its scale.
4 · Metcalf’s law Externality of the Internet. As seen in SNS etc., as the number of users of service increases, both information contents and information users thereof autonomously increase. Therefore, corporate value also shows a drastic increase autonomously.

5 · The source of the corporate value of the era of the manufacturer’s best is the added value of the hard itself. In the age of the Internet, this position was reversed, and users (service participants) developed as an “information infrastructure” that freely selects services and transmits information and acts.

6 · The value of the platform enterprise is the number of participants, and it is the basic principle to have data that can analyze attributes such as values of participants. In addition, being a convenient ecosystem for users is a necessary condition.

7 · In the 20th century after the war, Japanese companies that won the world mainly by mass production of standard products should recognize that the rules governing society have changed for the development of the 21st century.

8 · Understand the law of increasing returns (the scale increases competitiveness) that dominates the semiconductor industry.

9 · Applicable to Metcalf’s law (externality of the Internet) that participants autonomously increase all information such as facebook and LINE.

10 · Compared with non-platform companies that users can freely collect information and act themselves, platform companies offer value of hardware of single items, they value great value in the market capitalization of the stock market.

11 · Looking at the present world, it can be said that it is divided into “Apple platform” and “Google platform” in short.

Whether companies can create firms that create new value till the year 2030 is a very important issue for Japan. Even in that sense, it will be a very important time for Japan to survive in the 21st century.

13 · In the 21st century, the world is shifting from society at the center of the Atlantic Ocean where Western countries dominate the hegemony, power shift to the society centered on the Pacific Rim, such as Asia, China, the West Coast of the United States. Considering that geopolitically, Japan is located in the center of the Pacific Rim countries, it is necessary to consider the platform for these Pacific Rim.

14 · The war in the 21st century is an information war. Cyber attacks from outside, which do not predict, remain unchanged, but we must say that the security system / awareness for it is extremely weak. Security on the Internet is no longer free from the concept of defense. I think that it is important to be an Open / Close system that also has openness as a platform, while also combining robustness to withstand cyber attacks that are becoming more sophisticated.

15 · And for this kind of discussion, an informal study group should be organized that consolidates opinions from all perspectives of “old age and blue”. As a project of “co-emergence” that collectively brings together people’s wisdom, “co-creating” and “emergence”, I want you to head towards the creation of the next-generation platform.

超独学法 AI次代の新しい働き方へ』 野口悠紀雄 角川新書 239ページ 2018.6

エッセンスをまとめました。

1・AI時代の新しい働き方を実現するために最も重要なスキルが「超」独学法である。経済学、ファイナンス理論、仮想通貨、人工知能など、どんなジャンルでも独学できる。

2・独学は無限の可能性を持っている。新しい勉強の時代が到来している。

3・学校では、教えられることを受動的に受け入れる。それに対して、独学では、知りたいことを積極的に学べる。

4・ITの発展で独学の優位性が増した。

5・独学者は、自由な立場で新しい働き方の発想ができる。

6・「ビットコインはインチキだ」という意見が日本では圧倒的に多かったが、英語の文献の量と質を観ると、「これは本物だ」ということが分かった。また、「ブロックチェーン」という仕組みが極めて重要であることも分かった。

7・組織人でなく、市場価値のある人間に。

8・人生100年時代は、いつまでも勉強を続ける時代。

9・大学の効用は人的交流。

10・独学を継続させるために必要な事項
① 目的とインセンティブをはっきりさせる。
② 勉強が楽しいことを活用する。
③ 教えることで学ぶ。

11・勉強の楽しさを教えるのは、教師の最大の役目。

12・「何を知るべきか」をはっきりさせる。

13・本の中核となっているのは全体の2割りである。それを集中してマスターする。

14・ブロックチェーンは、経営者の仕事を代替する。

15・アイデアを発想するためのは知識が不可欠。

“Ultra self tutorial method AI to the new way of working in the next generation” Yukio Noguchi Kadokawa Shinsyo 239 pages 2018.6

I summarized the essence.

1 · The most important skill to realize new ways of working in the AI era is “super” self-taught law. You can self-tame in any genre including economics, finance theory, virtual currency, artificial intelligence.

2 · Self-study has infinite possibilities. The age of new study is coming.

3 · In school passively accept what is taught. On the other hand, self-taught learn actively what you want to know.

4 · The development of IT has increased the advantage of self-study.

5 · A self-taught person can think about new ways of working freely.

6 · The opinion that “bit coin is inconspicuous” was overwhelmingly large in Japan, but when I look at the quantity and quality of English literature, I understood that this is real. We also found that the mechanism called “block chain” is extremely important.

7 · To people who are not organized persons but market value.

8 · Age 100 years in my life, I will continue my studies forever.

9 · The utility of the university is human exchange.

10 · Matters necessary for continuing self-study
① Identify purpose and incentives.
② Utilize things that makes studying happy.
③ Learn by teaching.

11 · It is the greatest role of the teacher to teach the enjoyment of study.

12 · To clarify “what to know”.

13 · The core of the book is about 20% of the total. Master it by concentrating it.

14 · Block chain replaces manager’s job.

15 · Knowledge is indispensable to conceive an idea.

ビットコイン & ブロックチェーン 決定版』 岡田仁志 東洋経済新報社 238ページ 2018.4

エッセンスをまとめました。

1・仮想通貨とブロックチェーンが作り出す新しいプラットフォームの主導権を握る競争はすでに始まっている。

2・なぜ先進国の金融機関が揃ってブロックチェーンを研究するのか。シリコンバレーの企業がふたたび次世代の首都となるべく動き出しているのはなぜか。

3・ブロックチェーンを金融に応用することで、お金の流れが可視化される。すると、ブロックチェーンを使いこなす企業が、世界のお金の流れを把握することになる。

4・変わろうとしているのは、お金の流れだけではない。お金と反対方向には、サービスや商品が動いている。ブロックチェーンは、物流を管理する方法をも変えようとしている。

5・権限を集中させないブロックチェーンは、海外の企業と信頼を醸成するためには格好のツールである。国内市場が成熟した段階であっても、海外には無限のフロンティアが広がっている。さらに期待を集めるのは、個人間で遊休資産を共有するシェアリング・エコノミーの分野である。

6・見知らぬ個人間での取引を実行するためには、契約が自律的に実行されるスマートコントラクトの仕組みが必要である。

7・地球上すべての知的生命体が契約当事者となりうるような、これまでに人類が経験しなかった完全なる契約自由の世界が実現しようとしている。

8・現在はインターネット経済の時代である。インターネットの利用は限りなくフリーだが、それはなぜ可能なのか。インターネットでの行動は、常に誰かによってトレースされている。その行動履歴はデータとして価値を持っており、目に見えないビッグブラザーが世界中のデータを収集している。ビッグブラザーの正体は、インターネット経済をリードする少数の企業群である。こうして、ネット経済の生態系が確立された。この生態系を覆そうとするのが、ブロックチェ経済圏である。

9・新しい秩序を支配するのは、旧来のインターネット産業であるとは限らない。ブロックチェーンを使いこなす新規参入者が、新たなる経済圏の構築を担う。ブロックチェーンによってビジネスルールを描いているのは、未知の技術を使いこなす若い企業である。

10・統治機能を持たないブロックチェーンでは、意思決定の主体となる権力者は存在しない。

11・いま世界では、現金が姿を消すという社会現象が相次いで起こっている。貨幣にまつわる長年の慣習というものは、なかなか簡単には変わらないけれども、変わるときには、あっという間に姿を消す。仮想通貨は国境を全く気にかけず流通するから、どこかの国で大きな変化が起こると、知らぬうちに日本にも影響を及ぼす。大国の通貨がブロックチェーン型の決定通貨に替わったときには、瞬く間に日本の現金流通を消し去ってしまうかもしれない。

12・さらにブロックチェーンの伝播力は、国境を越えた経済社会のプラットフォームを実現させ、もはやどこの国の会社がオペレーターであるのか気にも留めない時代がやってくる。そのとき、ブロックチェーンのプラットフォームの下にあるのは、どのような仮想通貨なのか。新・経済圏のプラットフォームで覇権を握った者が、次の時代を制することになるだろう。

“Bit coin & block chain determined version” Hitoshi Okada Toyo Keizai Inc. 238 pages 2018.4

I summarized the essence.

1 · The competition to take the initiative of the new platform created by virtual currency and block chain has already begun.

2 · Why are financial institutions in developed countries collectively studying block chains? Why are companies in Silicon Valley once again moving to become the next generation capital?

3 · By applying block chains to finance, the flow of money is visualized. Then, companies that master block chains will grasp the flow of money around the world.

4 · It is not only the flow of money that is going to change. In the opposite direction to money, services and products are moving. Block chains are also changing the way to manage logistics.

5 · A block chain that does not concentrate authority is a good tool for fostering trust with overseas enterprises. Even if the domestic market matures, infinite frontiers are spreading abroad. What gathers expectations is the field of sharing and economy where idle assets are shared among individuals.

6 · In order to execute transactions between strangers, a mechanism of smart contract is required, in which contracts are executed autonomously.

7 · The world of complete contract freedom which human beings did not experience so far that all intelligent life forms on Earth can become parties to the contract is about to be realized.

8 · It is now the age of the Internet economy. The use of the Internet is unlimited free, but why is it possible? Actions on the Internet are always traced by someone. The behavior history has value as data, and invisible big brother collects data all over the world. The identity of Big Brother is a small group of companies that leads the Internet economy. In this way, the ecosystem of the net economy was established. It is the Bloc Che economic zone that attempts to overthrow this ecosystem.

9 · It is not always the traditional Internet industry that dominates the new order. New entrants who use block chains are responsible for building a new economic zone. What draws business rules through block chains is a young enterprise who master the unknown technology.

10 · In a block chain that does not have a governance function, there is no power person who will be the main body of decision making.

11 · There are a series of social phenomena in the world that cash disappears one after another. The long-standing customs concerning money is not quite easily changed, but when it changes it disappears in a blink of an eye. The virtual currency circulates without regard to the borders at all, so if a major change occurs in some country, it will affect Japan unexpectedly. When the major currency is replaced by the block chain type decision currency, it may quickly erase Japanese cash circulation.

12 · Furthermore, the propagation power of the block chain realizes the platform of economic society crossing national boundaries, and the time when the company of any country is no longer anxious about the operator is no longer come. Then, what kind of virtual currency is under the platform of the block chain? Those who gained hegemony on the new and economic platforms will be in the next era.

現代思想講義 人間の終焉と近未来社会のゆくえ』 船木 亨、ちくま新書 540ページ 2018.6
エッセンスをまとめました。

1・グローバリズムの展開による金融や流通の国際化と、インターネットの発展による情報の多元化とSNSの普及があって、その結果、最近は「ポスト・トゥールース(脱真理)といわれはじめた。

2・AIの進歩によって知性の意義がディスカウント(価格破壊)されはじめている。知識は、だれにでも、どこででもふれられる。われわれは、もはや知識を得ずみずから思考するということの必要のない種へと進化しつつあるにだろうか。

3・発想の異なるデジタル・ネイティブの若い世代が育ってきていて、近代主義者である年寄りたちと、いたるところですれ違いあう。右翼でも左翼でもなく、リベラルでも保守でもなく、若い人も年寄りも、この到来しつつある近未来について思考することの出来る場を持つことはできないか。

4・社会はもはや人間、「自由で平等な個人」から構成されているとはいえない。そうでなくて、われわれは「群れの分子」なのである。そういったところから出発した方が、ずっと分かりやすい世の中になってきた。

5・「2045年問題」といわれることがある。第二次世界大戦の終結から100年ということになるが、特異点(シンギュラリティ)とされ、社会がこれからはっきりした変貌を遂げて、その新たな姿を現わすであろうと考えられている年である。

6・そもそも、人類20万年の歴史において、人々はみな、より快適な生活のために、たえず移動してきたということを忘れるべきではない。

7・能力は、そもそも能力が発揮され得るような場でしか機能しないし、どんな能力が必要かは状況による。社会体制や文化によって異なる。人はみなそれぞれ得意分野が違うのだし、能力の有無がそれが評価されるかどうかは、社会においてどのような仕事が評価されるかに依拠している。

8・ゲーム理論の専門家は、相手の出方をうかがって、戦闘なら戦闘、贈与なら贈与というような同じ手を使うことが、最終的な報酬を大きくする確率が高いと述べている。闘争に出がちな部族と、贈与に出がちな部族のどちらのタイプが生き残ったかは、おそらく人類の壮大な実験だったであろうし、最終的に贈与という行為に出たタイプの部族が生き残ったと見るべきなのであろう。
9・AIはどこまでいっても統計が基礎であり、統計に入ってこない生の要素を発見する能力を持たない。ルールに適うものについては人間よりも優れた判断ができるにだが、AIはルールを作ることができない。

10・現代の人には4つの生き方がある。第一に、統計を検証することなく信じて平均を目指す人、「人並み」に生きるということである。第二には、全体の動向を知ってマジョリティになるために平均の右側を目指す人、「価値ある人物」になるということである。そして第三に、病気や障害や老齢によって、あるいは発達障害やうつ病などと呼ばれながら平均の左側に落ちこぼれてしまう人がいて、第四に、それとはまったく別物であるが、「異例のもの」として統計自体から逃れる人がいる。

11・真に思考するためのは、ついには群れから出るとか、出されるかでなく、群れという概念自体をも捨て去るべきであろう。

12・人は確率論的思考と論理的思考によって、「異例のもの」になることを怖がらずに、それに対処するための確かな行動を見出そうと努めているのである。

13・現実の社会をまっすぐに見ること、自分の経験と照合すること、背後にあるものを徹底的に考究することが重要である。

“The Modern Thought Lecture The End of a Man and the Future of a Near Future Society” Toru Funaki, Chiku Shin Shunko 540 pages 2018.6
I summarized the essence.

1 · With the globalization of financial and distribution through the development of globalism, there is the spread of information and the dissemination of SNS due to the development of the Internet, and as a result, recently it began to be said to be “post-to-law”.

2. The significance of intelligence is beginning to be discounted (price destruction) by progress of AI. Knowledge can be referred to anyone, anywhere. Will we be evolving into a species that no longer needs knowledge and does not need to think myself?

3 · A young generation of digital natives with different ideas is growing up and they pass each other through all over the place with modernists. Is not it right wing, left wing, neither liberal nor maintenance, young people and seniors can not have a place to think about this incoming near future?

4 · Society is no longer composed of people, “free and equal individuals”. Otherwise, we are ‘molecules of herds’. It has become more and more easy to understand who departed from such places.

5 · It is said that it is “2045 problem”. It will be 100 years since the end of the Second World War, but it is considered to be singularity (singularity), and it is thought that society will reveal its new appearance with a clear transformation from now on Year.

6 · In the first place, in the history of 200,000 years of humanity, we should not forget that people have constantly moved for a more comfortable life.

7 · The ability only works in places where the ability can be demonstrated in the first place and what kind of ability is necessary depends on the situation. It depends on social system and culture. Each person is different in their specialty fields and whether or not their abilities are evaluated depends on what work is evaluated in society.

8 · Experts in game theory says that using the same hands as battle if battles are fought, gifting as opposed to the direction of the opponent, there is a high probability of enlarging the final reward. Which type of tribe which tends to struggle and tribe which tends to give up survived probably was a magnificent experiment of mankind and that the tribe of the type which finally got in the act of donation survived It should be seen.
9 · AI is basically statistics no matter how far it is, and has no ability to discover living elements not entering statistics. It is possible to make a better judgment on what matches the rules than human, but AI can not make rules.

10 · Modern people have four ways of life. First of all, to believe without a verification of the statistics and aim for the average, to live in “a crowd”. Secondly, to become a majority by knowing the whole trend, aiming to be on the average on the right side, to become a “valuable person”. And thirdly, there are those who fall out on average on the left side due to illness, disability, old age, developmental disorder, depression, etc. Fourthly, although it is quite different from that, “unusual “There are people who escape from the statistics themselves.

11 · In order to truly think, it is not finally to come out of the herd or to be issued, but also to throw away the concept of the herd itself.

12 · People are trying to find certain actions to cope with it, without being afraid of becoming “unusual things” by stochastic thinking and logical thinking.

13 · It is important to see the actual society straightforwardly, to collate with your own experience, and to thoroughly study what is behind.

武器としてのITスキル』グロービス経営大学院 東洋経済新報社 240ページ 2018.5

エッセンスをまとめました。

1・情報化時代の大変化
モノ以上に情報
ネットワークの経済性 & プラットフォームの重要性
常識外れの進化スピードが破壊的創造をもたらす

2・テクノベート・シンキング
問題の定義
データの構造化
アルゴリズム化
実行 (プログラミング、外部リソースの活用等)

3・アルゴリズムとは、コンピュータを利用して与えられた課題を解決するための処理手順のこと。
アルゴリズムは、思考プロセス。
プログラムは、アルゴリズムを表現するための言語
良いアルゴリズムは計算量が少ない。

4・アメリカではアルゴリズムを考えられる人をデベロッパーと呼び、彼らがITプロジェクト、ひいては新しいビジネスの創造の要となっている。

5・統計学テラシーが優位性につながる
標準偏差 ばらつきを表す指標。これが小さいと平均値あたりに固まるグラフとなる。
正規分布 自然界の現象や生産管理のシーンなどでよくみられる左右対称の釣鐘型の分布。
相関関数 一方が上がれば一方が上がるという関係の度合い。
回帰分析 結果としてある変数が、他のどのような変数によって決まってくるかを求める分析

6・高い給料を取るスタッフを反復作業の多い事務作業から解放し、顧客企業に対する助言といった、生身の人間でなければできない業務にもっと時間をかけらえれるようにする。

7・プラットフォームが顧客の個別のニーズにどれだけ細かく応えられるか。ユーザー同士が価値を伝え合う仕組みを作る。

8・自律的消費行動 自分の関心事に徹底的にこだわる消費行動

9・偶発的消費行動 予測できないことに対するワクワク感に支えられた行動

10・デジタル・トランスフォメーション デジタル時代に必要な事業や組織の変革

11・ 3SO サービス化、ソーシャル化、スマート化、オープン化の4つを指す。デジタルトランスフォメーションの中心となるコンセプト。

12・『AI時代の勝者と敗者』トーマス・ダベンポートらは、AIが進化する時代 機械に奪われずに残る、人間ならではの仕事を5つ紹介している。
ステップ・アップ : 自動システムの上をいく仕事。機械と連携する人間というシステムそのものを構築・監督する仕事。
ステップ・アサイド: 機械にできない仕事。創造性が必要な仕事、細かい気配りが必要な仕事、人を鼓舞する仕事など。
ステップ・イン: ビジネスと技術をつなぐ仕事。
ステップ・ナロウリー: 自動化されない専門的な仕事。
ステップ・フォワード: 新システムを生み出す仕事。自ら新しいテクノロジーを追求する仕事。
13・1つ1つの仕事を批判的に見直し、最適なやり方を考え直し、それをやってみることを繰り返せば、ビジョンを作る力も育っていく。

“IT skills as weapons” Globis Management School Toyo Keizai Inc. 240 pages 2018.5

I summarized the essence.

1 · Major changes in the information age
Information beyond mono
Network economics & platform importance
The evolutionary speed of common sense brings destructive creation

2 · Technobat · Thinking
Problem definition
Structuring data
Algorithmization
Execution (programming, utilization of external resources, etc.)

3 · Algorithm is a processing procedure for solving tasks given using a computer.
Algorithm is thought process.
The program is a language for expressing the algorithm
A good algorithm requires a small amount of calculation.

4 · In the US, people who can think of algorithms are called developers, and they are key to the creation of IT projects and new business.

5 · Statistics Terasy leads to superiority
Indicator for standard deviation variation. If it is small, it becomes a graph which cakes around the average value.
Normal distribution Distribution of bell-shaped symmetry that is common in phenomena of nature world and scenes of production management.
Correlation function The degree of relationship that one goes up as one goes up.
Analysis to find out which variables are determined by other variables as results of regression analysis

6. Liberate high salary staff from repetitive tasks and make more time to work that can only be done by a human being, such as advice to client companies.

7 · How detailed the platform can respond to the individual needs of customers. Make a mechanism that users communicate value with each other.

8 · Autonomous Consumption Behavior Consuming behavior sticking to your concern thoroughly

9 · Behavior supported by the sense of excitement about unexpected accidental consumption behavior

10 · Digital Transformation Transforming businesses and organizations necessary for the digital era

11 · 3SO refers to four of service conversion, socialization, smartization, openness. Concept that is the center of digital transformation.

12 · “Winners and losers of the AI era” Thomas · Davenport and others are introducing five unique jobs that are left without being deprived by machines that AI evolves.
Step Up: Work that goes on top of the automatic system. Work to build and supervise the system itself as a human being in collaboration with machinery.
Step · Aside: Work that can not be done by machine. Work that needs creativity, work that needs fine attention, work that inspires others.
Step-in: Work connecting business and technology.
Step · narrow way: a non-automated professional work.
Step · Forward: Work that creates a new system. Work pursuing new technologies themselves.
13 · Critically review each job, rethink the best way to do it and repeat doing it, the ability to make a vision will grow up.

哲学 ビジネスエリートのためのリベラルアーツ』 小川仁志 すばる会 239ページ 2018.6

エッセンスをまとめました。

1・時代を切り拓くための喫緊の課題
混沌とした事態を分析する力
正解がない中で決断する力
難問を解決する力
新しい価値を生み出す力

2・教養とは、何らかの物や事柄について考えるための基礎となる知識や経験思考の型のことである。多様な文化や歴史を知り、世界について考えるための力であり、5年、10年先まで見わたすことのできる思考のベースとなるものを指す。

3・哲学の体系
・地理による分類 西洋哲学、東洋哲学
時代による分類 古代ギリシャ、中世、近代、現代の4つの区分
対象による分類 形而上学、認識論、論理学、倫理学という4つに分類

4・ソクラテス
問答法、質問することで思考を深めていくことができる。

5・プラトン
イデア、物事の本質としての理想

6・アリストテレス
フィリア、共同体における倫理としての友愛、共同体哲学の祖

7・デカルト
方法的懐疑、物事の本質に迫るために正しく疑う

8・スピノサ
汎神論、すべての物事を統一的な原理でとらえることができる

9・ホップス
万人の闘争、人間は自然状態ではお互いつぶし合うという洞察力、社会における権力の必要性を説明できる

10・ルソー
一般意志、人民の意志の最大公約数、集団のなかに存在する共通の意志がわかる

11・ベンサム
功利主義、快楽が多ければ多いほど正しいとする考え

12・ロック
タブラ・ラサ、経験によって観念が書き込まれる場としての心の白紙、人間が経験によって物事を記す存在

13・カント
批判、ドイツ観念論の源流、物事の本質を理解分析し、吟味するのに役立つ

14・ヘーゲル
弁証法、問題を解決して、より発展した提案をするのに役立つ

15・ショーペンハウアー
意志の否定、ペシミズムの哲学者

16・マルクス
史的唯物論、生産関係の発展によって歴史は進展する

17・レヴィ=ストロース
構造主義、世の中を全体構造の中で理解する

18・ニーチェ
超人、自分を乗り越えることで、強く生きる存在、困難を乗り越えて生きていくためのも勇気を得ることができる

19・ウィトゲンシュタイン
分析哲学、哲学の役割は言語の意味を分析することであろうとする立場

20・フッサール
現象学的還元、すべての物事を意識して把握するための方法

21・ハイデガー
世界内存在、人間はさまざまな物事とのかかわりの中で生きているとする考え

22・サルトル
実存主義、人生は自分で切り拓いていけとする考え、どんな状況でもあきらめず立ち向かっていくための勇気が得られる

23・メルロ=ポンティ
身体の両義性、身体は精神でも物資でもない両義的な存在だとする洞察

24・フーコー
権力という視点から近代社会の原理を読み解くことができるようになる

25・ドゥルーズ
ネットワーク型思考法、論理思考とは異なる柔軟な思考をする際に役立つ

26・デリタ
脱構築、近代的価値を否定し、再構築するための手法

27・デューイ
プラグマティズム、思想や知識などというものは、それ自体に目的や価値のあるものではなく、人間が環境に対応していくための手段

28・レヴィナス
他者のおかげで存在があることを認識できるようになる

29・ロールズ
正義論、公正としての正義を説き、格差の解消を理論づけた

30・アーレント
活動、人間の営みとし、政治活動が必要であるとの主張

31・ハーバーマス
コミュニケーション的行為、理性は道具ではなく、合意するための方法であるとする考え

32・ネグリ
マルチチュード、帝国に対抗する勢力としてのことマルチチュードを掲げた、グローバリズムに対抗する人びとの連帯を論じる時に有効

33・メイヤスー
思弁的実在論、世界が全く偶然的に、別の世界に変化する可能性がある

34・人間と機械はどう違う?
人間の頭が普遍的な道具であるのに対して、機械は個別的な配置を要するものとして区別できる。

35・カーツワイルによると、シンギュラリティとはロボットが人間の思考力を追い越すという単純な話ではなくて、人間がこれまで生きてきた世界が変わることを意味している。人間とは何かという定義や、世界もルールがすべて変わってしまうということである。

“Liberal Arts for Philosophy Business Elite” Hitoshi Ogawa Subarusha 239 pages 2018.6

I summarized the essence.

1 · urgent issues to open up the times
Ability to analyze chaotic situations
Ability to make a decision in the absence of a correct answer
Ability to solve difficult problems
Power to create new value

2 · Culture is the type of knowledge and experience thinking that is the basis for thinking about something or thing. It is a force to know various cultures and history, to think about the world, and to be the base of thinking that can be seen for 5 or 10 years.

3 · Philosophy system
· Classification by geography Western philosophy, Toyo philosophy
Classification by age Ancient Greece, medieval, modern, modern four categories
Classification according to object Classification into metaphysics, epistemology, logic, ethics

4 · Socrates
You can deepen your thinking by asking questions, asking questions.

5 · Plato
Idea, ideal as the essence of things

6 · Aristotle
Philia, fraternity as ethics in the community, the father of community philosophy

7 · Descartes
Methodical doubt, correctly doubt in order to approach the essence of things

8 · Spinosa
Pantheism, all things can be captured on a unified principle

9 · Hops
The struggle of everyone, human beings can explain the insight that each other in the natural state mutually collapses, the necessity of power in society

10 · Rousseau
The general will, the greatest common divisor of the will of the people, the common will exist in the group

11 · Bentham
Utilitarianism, the idea that more pleasure is more correct

12 · Rock
Tabura Lhasa, a blank mind as a place where ideas are written by experience, existence where human beings write things by experience

13 · Cant
Criticism, the origin of German idealism, understanding analysis and essence of things useful for examining

14 · Hegel
Dialectic, help solving problems, make more advanced proposals

15 · Schopenhauer
Denial of will, philosopher of pessimism

16 · Marx
History progresses by historical materialism, development of production relations

17 · Levi-Strauss
Structuralism, understand the world in the whole structure

18 · Nietzsche
Superman can gain courage to live strongly living existence, difficulty by living by overcoming himself

19 · Wittgenstein
Analytical philosophy, the role of philosophy is to try to analyze the meaning of language

20 · Husserl
Phenomenological reduction, a way to grasp all things consciously

21 · Heidegger
Presence in the world, thinking that humans live in relationships with various things

22 · Sartre
Existentialism, the idea of life to open up for yourself, the courage to stand up without confinement in any situation

23 · Merlot-Ponty
The ambiguity of the body, the insight that the body is an ambiguous existence not a spirit nor goods

24 · Foucault
From the viewpoint of power it will be possible to understand the principle of modern society

25 · Deleuze
Network type thinking method, useful for making flexible thinking different from logic thinking

26 · Delita
Method for denuclearization, denying modern value and rebuilding

27 · Dewey
Things such as pragmatism, ideas and knowledge are not objects or values of themselves, but means for humans to respond to the environment

28 · Levinas
You will be able to recognize that there is a presence thanks to others

29 · Rawls
We justified the theory of justice, justice as fairness, and theory of elimination of inequality

30 · Arendt
Activities, human activities and claims that political activities are necessary

31 · Habermasse
Communicative acts and ideas that rationalism is not a tool but a way to agree

32 · Negri
Multitude, as a force opposing the empire It is effective when discussing the solidarity of the people who oppose globalism, with multitued

33 · Mayer’s
There is a possibility that the thoughtful existential theory, the world totally change to another world by chance

34 · How is a human being and a machine different?
Whereas the human head is a universal tool, the machine can be distinguished as requiring an individual arrangement.

35 · According to Kurzweil, syngularity is not a simple story that a robot overtakes human’s thinking ability but means that the world that humans have lived so far changes. The definition that something is human and the fact that rules change all over the world.

人生を切り拓く人のチャンスのつかみ方  新時代のトップリーダー15人が語る』 金丸恭文 
東京カレンダー 311ページ 2017.11

エッセンスをまとめました。

1・自分の市場価値を考える。社内におけるポジショニングなんかよりも、もっと外に眼を向けて、社外の人材マーケットにおける自分の価値はどうか、を考えてどんどんチャレンジしたほうがいい。
2・最も大切なリーダーの素質は逆境でしか得られない、ハートの強さである。

3・情報なり人脈なりをつかんで仕事になフィードバックする。忙しい人ほど遊んでいる。

4・日本人はもっと自分の国の価値に気づいたほうがいい。

5・インターネットにおける第一次革命はそろそろ終わって、これから第二次革命が始まるという状況。その流れの中で、いわゆるコネクテッドデバイスが普及し始める。

6・成長の速度を速めるには、人の何倍も自己犠牲を払うのみ。

7・多様性が求められる時代だからこそ自分流の視点を持つことが重要。

8・人間の本質は常にチャレンジすることである。

9・チャレンジングでイノベイティブなことをするけれど、同時にリスク管理も徹底している。

10・成功するまで挑戦することが真の挑戦。

11・時代の流れを感じ見極め、一歩先に手を打つこと。

12・絶対に負けない日本の強みは「日本」であるということ。

13・現状維持が最も危険。変えないことが最大のリスク。

14・教育改革こそが、世界と戦えるカギとなる。

15・好きで得意なことは、楽しく時間を忘れて没頭できる。たとえ大きな壁にぶち当たろうと、自分を信じて強く挑み続けることができる。それが自分の仕事であればいい。

16・「好きで得意な道」でイノベーションを起こす。

“How to grab opportunities for people who open their lives 15 top leaders in the new era talks” Kyobun Kanemaru
Tokyo Calendar 311 Page 2017.11

I summarized the essence.

1 · Think about your market value. Rather than positioning within the company, it is better to challenge yourself to think more about turning your eyes to the outside and thinking about your own value in the talent market outside the company.

2. The essence of the most important leader is the strength of the heart, which can only be obtained in adversity.

3 · Feed back to work by grasping information and personal connections. The busier people are playing.

4 · Japanese people should better notice the value of their country.

5 · The situation that the first revolution in the Internet is over and the second revolution will start from this. In that trend, so-called connected devices begin to spread.

6 · In order to accelerate the growth speed, we only pay self-sacrifice many times.

7 · Because it is an era where diversity is required, it is important to have your own perspective.

8 · The essence of humans is to always challenge.

9 · I do innovative things with challenging but at the same time risk management is thorough.

10 · It is a real challenge to try until it succeeds.

11 · Feel the trend of the times, thoroughly take a step forward.

12 · Japan’s strength that never loses is “Japan”.

13 · Maintaining the status quo is the most dangerous. The biggest risk is not to change.

14 · Educational reform is the key to fighting the world.

15 · What you like and good about can be fun and forget time to immerse. Even if you hit a big wall, you can believe yourself and continue to challenge strongly. I hope that it is my job.

16 · Make innovation with “a favorite and good road”.

未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか』 大野和基 PHP新書 262ページ 2018.6

エッセンスをまとめました。

1・AI による経済の地殻変動、グローバル資本主義で広がる格差、自滅を始めた民主主義・・・、激動を続ける世界は、この先どこへむかうのか。世界の 「知の巨人」8人との対話。

2・ 進化生物学、歴史学、経済学など、様々な分野における世界のトップランナーたちに、来るべき世界について尋ねた論考集である。

3・日本では人口減少は悪いことだとみなされているが、実は喜ぶべきことである。なぜなら、日本における最大の問題の1つが資源不足だからである。

4・働きたいと思う高齢者の雇用機会を確保し、彼らを最大限に活用する方法を見つけるべきである。アメリカの大学では、学生からの評価が高い限り、退職する時期を自分で選ぶことができる。
5・多様な伝統的社会を比較すれば、巨視的な真実が得られる。

6・人類は今、石器時代の何千倍ものパワーを手に入れた。しかし、何千倍も幸福になっているとは思えない。われわれはパワーを獲得することには長けているが、パワーを幸福に転換する方法はわかっていない。

7・今後数十年の間に、人類は三つの大きな脅威に直面する。核戦争のリスク、地球温暖化(気候変動)、そしてテクノロジーによる破壊。

8・ 米中でなく、中東で戦争が起きる本当の理由ー戦争と宗教とテクノロジー。

9・AIとバイオテクノロジーの出現により、「役立たず階級」というまったく新しい階級が出現する。

10・ 21世紀の人間は狩猟民族に学ぶべき。狩猟民族は絶えず、自分たちの力では環境を変えることができない世界で生きてきた。だから、現代人よりはるかに柔軟性や適応力がある。これこそ、われわれが学びたいスキルである。

11・今日われわれが直面している重要な問題を扱うには、学問横断的なアプローチが不可欠である。

12・われわれができる唯一のことは、異なる可能性を描いてどの可能性が実際に実現するかを予測することである。

13・  人生100年、マルチステージ・ライフでは、自分自身で変化をマネジメントすることが求められている。自分自身に対する深い理解や、変化を助ける多様なネットワークが必要である。

14・今の60歳は昔の40歳と同じ。

15・一勝懸命働きさえすれば報われるという考えは幻想だった。

16・ポスト工業社会では、人間は半分情報になり、操作される存在に。

17・北朝鮮の目的は、十分な抑止力となる核兵器を保持しながら、非核化による経済上の恩恵を得ることにある。

18・社会的階級が民主主義を変える。

“Does AI and the gap that reads the future destroy the world?” Kazumori  Ohno PHP  Pages 262 pages 2018.6

I summarized the essence.

1 · Economic crustal deformation by AI, gaps widening with global capitalism, democracy that started self-destruction · · · Where will the world go far beyond this turbulent future? Dialogue with eight “knowledge giants” in the world.

2 · It is a collection of inquiries about the world to come to the top runners of the world in various fields such as evolutionary biology, history, economics.

3 · In Japan, declining population is regarded as a bad thing, but in reality it is a pleasing thing. Because one of the biggest problems in Japan is resource shortage.

4 · You should find ways to secure employment opportunities for the elderly who wish to work and to make the most of them. At universities in the United States, as long as the evaluation from the student is high, you can choose your own time to retire.
5 · Comparing various traditional societies, we can obtain macroscopic truth.

6 · Mankind now gains thousands of times the power of the stone age. However, I do not think it is thousands of times happier. We are good at gaining power, but we do not know how to convert power to happiness.

7 · Many people face three major threats over the coming decades. Risk of nuclear war, global warming (climate change), and destruction by technology.

8 · The real reasons for war in the Middle East, not in the US – War – religion and technology.

9 · With the advent of AI and biotechnology, a completely new class named “Ineffective Class” emerges.

10 · Humans in the 21st century should learn from hunting people. The hunting people constantly lived in a world where their energies can not change the environment. So, it has much more flexibility and adaptability than modern people. This is the skill we want to learn.

11 · A cross-disciplinary approach is indispensable to deal with the important problems we face today.

12 · The only thing we can do is to depict different possibilities and to predict which possibilities actually will be realized.

13 · 100 years of life, multi-stage · life is required to manage change oneself by themselves. We need a deep understanding of ourselves and a diverse network that will help change.

14 · The current 60 years old is the same as the old 40 years old.

15 · I won the first victory I thought that it would be rewarded as long as I worked was an illusion.

16 · In the post industrial society, human beings become half information and existed to be operated.

17 · The objective of North Korea is to gain economic benefits from denuclearization while retaining nuclear weapons that are sufficient deterrent.

18 · Social classes change democracy.

対立の世紀 グローバリズムの破綻』 イアン・ブレマー、日本経済新聞出版社 281ページ、2018・6

エッセンスをまとめました。

1・指導国不在の「Gゼロ」の世界は、日本にとってとりわけ大きな挑戦を突き付けている。防衛及び安全保障政策を米国に深く依存し、自由な国際秩序を構成するマルチラテラル(多国間)な制度的枠組・組織に大きな力点を置いてきたことは、日本をとくにGゼロの影響を受けやすい立場に置いた。

2・政府の存在理由は自ら変化を起こすことにあるのか、変化を起こることを可能にすることにあるのか、それとも変化による甚大な悪影響から国民を守ることにあるのか。これら3つの役割にはいずれも意味がある。

3・世界で起こりつつある不可逆的な変化を考慮に入れると、社会契約、国家と個人のあいだの約束について我々が前提としていることをすべて綿密に考察することが、今ほど重要だったことはない。

4・ほぼ全ての人が共有している価値観が1つある。それは、政府には国民一人ひとりの安全を守る義務があるという信念である。

5・機会は教育から始まる。しかも、これは今や一生続くプロセスにならなければならない。

6・デジタル時代の経済の中で成功を収めるような人々に備えさせることは、伝統的なリベラルアーツ教育の放棄を意味することではない。それどころか、批判的思考能力、創造力、そして生涯の就労生活で知り合うこれまでよりずっと多様な人々とコミュニケーションを行う能力が、これからますます重要となることを考えると、数学・科学・デジタル技術だけでなく、歴史、哲学、文学、美術および音楽を学ぶこともまた、今まで以上に重要なことになるだろう。

7・フリードリッヒ・ハイエクは、個人の自由と最小限の政府という彼の考えを信奉する多くのアメリカのリバタリアンたちが崇拝する経済学者だが、彼は、ある時「わたしはこの国のすべての人びとが最低限の所得を得られるようになることを支持する、と常に言っている」と述べた。「ベーシック・インカム」の考え方に類似している。

8・「エレファント・カーブ」として知られる世界銀行の分析によれば、1988年から2008年までの20年間に、先進国の富裕層と途上国の中間層が、経済的豊かさを6割伸ばした一方、英・米・日の中間層は、20年間横ばい、なしし、マイナスであった。

“Collapse of Century Globalism in Conflict” Ian Bremer, Nihon Keizai Shimbun Publishing House, 281 pages, 2018 · 6

I summarized the essence.

1 · The world of “G zero” absent from the leadership country has made a particularly big challenge for Japan. The fact that we have placed great emphasis on multilateral institutional frameworks and organizations that deeply depend on the United States for defense and security policy and constitute a free international order is particularly affected by G zero in Japan I put it in an easy position.

2. Are the reasons for the existence of the government itself to change, to be able to cause change to occur, or to protect the public from the huge negative impact of change? Both of these three roles have meaning.

3 · Taking into account the irreversible change occurring in the world, it is important to closely examine all the premise that we are assuming about social contracts, promises between the state and individuals Absent.

4 · There is one sense of value shared by almost all people. It is a belief that the government has an obligation to protect each citizen’s safety.

5 · Opportunities begin with education. Besides, this must be a process that will last a lifetime.

6 · To prepare for those who will succeed in the economy of the digital age does not mean to abandon traditional liberal arts education. On the contrary, given the importance of critical thinking ability, creativity, and ability to communicate with people who are more diverse than ever in acquiring life in a working life, it is only by mathematics, science and digital technology Learning history, philosophy, literature, art and music will also be more important than ever.

7 · Friedrich Hayek is an economist worshiped by many American libertarians who believe his ideas of personal freedom and minimal government, but he says, “At one time all the people in this country We always support that we will be able to earn minimum income. ” It is similar to the concept of “basic income”.

8 · According to an analysis by the World Bank known as the “Elephant Curve”, during the 20 years from 1988 to 2008, middle classes of rich and developing countries of developed countries extended economic wealth by 60% Meanwhile, the middle classes of Britain, the United States, and the Sun remained flat for 20 years, minus signs.

大前研一 世界の潮流 2018-2019』プレジデント社 166ページ 2018・4

エッセンスをまとめました。

1・人づくり革命の目的は、世界のどこに行っても指導力を発揮できる人材を日本から排出する、もしくは教育でそういった人材に再生させることでなければいけない。

2・OECD諸国の名目賃金の推移をみると、この20年でアメリカやユーロ圏ではほぼ2倍になっている。ところが、同時期のおいて日本の賃金は5%近くまでマイナスになっている。

3・日本の一人当たりの労働生産性は、先進国で最低クラス。

4・2018年以降の見通し

1) 安倍政権は2020年後半まで、持つと考える(対抗馬がいない)

2) アベノミクスは低欲望社会ではうまく機能しないが一強ゆえに不問に。

3) 国家債務は返済不能に。徳政令かハイパーインフレに。

4) 周辺諸国との関係は不安定なまま。

5) アメリカ一辺倒では外交関係は改善しない(トランプは対価を要求)。

6) ロシアとは2018年に平和条約締結し、開発協力に本腰。

7) 企業は多国籍化して、国家の運命とは分かれる方向に。

8) 国民は老後不安からますます消費は低迷。

9) 少子化にも歯止めがかかからず、移民も抜本的に増えない。

10) 若者も野心より無関心・低欲望で行動半径が狭い。

11)それでも暴動や反政府運動が少ない。

5・安倍首相への政策提言

1) 経済政策 :心理経済学、低欲望社会を前提とした「将来に対する不安」を取り除くことにより、1700兆円の個人金融資産を市場に解き放つ。

2) 外交 :ロシア、中国、アメリカと基本的には、等距離、独裁者に迎合しない。

3) 教育 : 英語とプログラミングができ世界のどこでも勝負できる人材育成。
    高校まで義務教育。大学は生涯2-3回の職能教育。

4) 財政: 現役世代で借金を返済、景気刺激より健全化に軸足。

5) 福祉: バラマキ廃止、自助努力奨励、母子・父子家庭などは全面支援。

6) 医療: 負担能力に応じた国民皆保険、適用範囲の政変、民間保険併合。

7) 国際取り決め: パリ協定、核廃棄などは、アメリカ追従ではなく自国哲学に基づく。

8) 移民: 人口の10%ぐらいまではグリーンカード制で社会と融合させながら導入する。

6・考えてみれば、4000年の歴史の中で日本が中国のGDPを上回っていたのはこの100年ぐらいで、あとは中国の10%程度の規模の国であったのである。あまり張り合わないでもとの力関係に戻って、幸せな生き方を模索するというのも、日本の取り得る選択肢の1つである。

“Kenichi Ohmae’s world trends 2018-2019” President 166 pages 2018 · 4

I summarized the essence.

1 · The purpose of the human resource revolution must be to discharge human resources who can exercise leadership anywhere in the world from Japan, or to make such personnel reproduce in education.

2 · Trends in nominal wages in OECD countries almost doubled in the US and the euro area over the last 20 years. However, in the same period, wages in Japan have decreased to nearly 5%.

3 · Labor productivity per capita in Japan is the lowest class in developed countries.

4 · Outlook after 2018

1) I think that the Abe administration will have it until the second half of 2020 (there is no competing horse)

2) Avenomics does not work well in a low-desire society, but it does not matter because it is strong.

3) The national debt is unrepayable. To Tokusei Order or Hyper Inflation.

4) The relationship with neighboring countries remains unstable.

5) Diplomatic relations do not improve with the United States alone (Trump require compensation).

6) With the Russian Federation signed a peace treaty in 2018, we are committed to development cooperation.

7) Enterprises are multi-nationalized, in a direction that is separate from the fate of the state.

8) The people are getting sluggish as consumers are increasingly concerned about their old age.

9) There will be no cessation of declining birthrate and immigration will not increase dramatically.

10) Young people are also indifferent than ambition · Low desire and narrow action radius.

11) Still there are few riots and anti-government movements.

5. Policy advice to Prime Minister Abe

1) Economic policy: Psychological economics, by eliminating “anxiety about the future” premised on low desire society, unlock personal financial assets of 1,700 trillion yen to the market.

2) Diplomacy: Basically, Russia, China and the United States do not meet equidistant, dictators.

3) Education: Human resources development that enables English and programming and can compete anywhere in the world.
    Compulsory education to high school. The university has 2-3 occupational education for his / her life.

4) Finance: repaying debts with active generations, focusing on healthier than stimulating business.

5) Welfare: Abolishment of balamaki, encouragement of self-help efforts, full support of mothers and children, fathers’ families and others.

6) Medical: National citizen’s insurance according to burden ability, political change of scope of application, consolidation of private insurance.

7) International arrangements: The Paris Agreement, nuclear disposal etc. are based on their own philosophy, not America follow-up.

8) Immigration: Up to about 10% of the population will be introduced while fusing with society with a green card system.

6 · Considering that in the history of 4000 years, Japan has exceeded the GDP of China in about 100 years, after that it was about 10% of the country of China. It is one of Japan’s possible options to go back to the original power relationship without exploring much and seek out a happy way of life.

外資系コンサルタントが実践している戦略50』総合法令出版 220ページ 2018.8

エッセンスをまとめました。

1・ロジカルシンキング
問題を要素に分けて整理し、1つの結論を導き出すための思考法。
論点のモレとダブリをふせぐMECE(Mutually, Exclusive, Collectively, Exhaustive)
相互に、重複がなく、全体として、網羅的。

2・デザインシンキング
デザイナー的な思考を経営やマーケティングなどに活用する新しい思考法。

3・オズボーンのチェックリスト
アイデアを出すための9つの問い
転用、応用、変更、拡大、縮小、代用、置換、逆転、結合

4・ランチェスター戦略
勝てる闘い方を探るため弱者(中小企業)の戦略と強者(大企業)の戦略。
弱者の戦略は、伝統的な一騎打ち。強者の戦略は、武器の性能が向上して攻撃力は兵力の二乗と計算されるので兵力で勝る戦略で有利となる。

5・ポーターの3つの競争戦略
個別の企業や事業の置かれた状況によって、望ましい戦略の方向性は異なるが、マイケル・ポーターはこれらを「コストリーダーシップ戦略」「差別化戦略」「集中戦略」の3つに体系化した。
ポーターの5つの競争要因
競合他社、新規参入業者、代替品、売り手、買い手の5つの脅威。

6・ブルーオーシャン戦略
激戦区を避けて独自の新市場を作る戦略

7・ コア・コンピタンス
競合他社が真似できない自社の核となる技術や特色

8・アンゾフの成長マトリックス
事業の多角化や新規事業の創出を考える上で便利なフレームワーク。
4つの成長領域
市場浸透戦略、新製品開発戦略、新市場開拓戦略、多角化戦略(新規制品と新規市場)

9・アドバンテージ・マトリックス
自社事業の将来性を競争や優位性から分析するフレームワーク。
規模型事業、特化型事業、手詰まり型事業、分散型事業。

10・ 3C分析
自社(Company)、顧客(Customer)、競合(Competitor)

11・ SWOT分析
環境分析のフレームワーク
内部環境 (Strength 自社の強み と弱み、Weakness 弱み)
外部環境 (Opportunity 機会、Threat 脅威)

12・PEST分析
外部環境の中、マクロ環境を分析するための手法。
Political (政治的)、Economical (経済的)、Social (社会的)、Technologicsal(技術的)

13・バリューチェーン
価値の連鎖、事業のプロセス毎の価値と自社の優位性を分析する。
購買物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、サービス。

14・VRIO分析
自社の内部資源の価値を把握し、自社の競争力を評価するためのフレームワーク。
価値 Value, 希少性 Rarity、模倣困難性 Inimitability、組織 Organization

15・リーンスタートアップ
構築、計測、学習のプロセスを短期間で繰り返す。顧客の反応を迅速に取り入れる。

16・ マーケティング・ミックス
フィリップ・コトラーの4P プラス STP
4P (Product, price, Place, Promotion,), Segmentation, Targeting, Positioning

17・プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント (PPM)
ボストン・コンサルティング・グループが開発。
自社内の複数事業を「市場の成長率」と「自社のシェア」の二軸でマトリックスを描き、経営資源の投入を考える。
花形、金になる木、問題児、負け犬。

18・ジョブ理論
人々がモノを購入するのは、自分のジョブを解決するために商品・サービスを雇うこと。

19・フリーミアム
基本的なサービスや製品は無料で提供し、高度な機能や特別な機能については料金を課金する仕組みのビジネスモデル。

20・プロダクト・ライフサイクル
商品・サービスの競争力と寿命を管理するためのモデル。多くの製品には、導入期、成長期、成熟期、衰退期という4つの段階が存在する。

21・イノベーター理論
スタンフォード大学のロジャースが提唱した、新製品や新技術が普及していくモデル。
・イノベーター(革新者) 市場全体の占める割合は2.5%
・アーリー・アダプター (初期採用者) 13.5%
・アーリー・マジョリティ (初期多数派) 34%
レイト・マジョリティ (後期多数派) 34%
ラガード (遅滞者)  16%

22・キャズム
新製品が市場で受け入れられる際に乗り越えなくてはならない溝。アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間。普及率16%がヒットのメルクマーク。

23・ブランド・エクイティ
ブランド価値を構成する4要素
ブランド認知、知覚品質、ブランドロイヤルティ、ブランド連想。

24・AIDMA
顧客が商品・サービスを購入するまでの心理プロセスを分析したフレームワーク。
Attention(注意), Interest(興味), Desire(欲求), Memory(記憶), Action(購買行動)

25・ロングテール戦略
少量でも長期にわたって売れ続けるネット時代のビジネスモデル。

26・ ゲーミフィケーション
報酬や達成感など、人を楽しませて熱中させるゲームの要素や考え方を、ゲーム以外の分野でユーザーとのコミュニケーションに応用する手法。

27・シェアモデル
所有から利用へ。個人が所有する遊休資産と利用したい第三者をマッチングさせるビジネス。

28・オムニチャネル
スマホやSNSなどの普及に伴う購買スタイルの多様化に合わせて小売業界で注目される新たなビジネスモデル。リアル店舗とネット販売の境界をなくし、利益の最大化を図るための模索が続いている。

29・サブスクリプション
動画や音楽配信サービスで急増している定額課金モデル。

30・プラットフォーム戦略
大手インターネット企業が採用している戦略。顧客に広範なサービスを提供し、また顧客とのコミュニケーションを図ることで、利益の最大化を図ろうとするもの。

31・インフルエンサー・マーケティング
ユーチューブやインスタグラムなどで注目されている人気者を活用するマーケティング手法。

32・データドリブン・マーケティング
商品の売れ筋や顧客の行動パターンなどのデータを総合的に分析し、意思決定や企画立案に活用するマーケティング手法。

33・イノベーションのジレンマ
業界上位の企業が顧客の意見に耳を傾け、さらに高品質の製品・サービスを提供したことにより、新興企業よる破壊的イノベーションによって市場を奪われ、失敗を招くという考え。

34・オープン・イノベーション
グローバル競争が激化する中、時間とコストのかかる自社開発にこだわらずに他社の技術を活用する手法。

35・リバース・イノベーション
新興国発のイノベーションを先進国へ逆流。

36・ バリューイノベーション
低コストと差別化を同時に実現するための戦略。

37・PDCA
業務改善のもっとも基本的なフレームワーク。
Plan(計画), Do (実施・実行), Check (点検・評価), Action (改善・処理)

38・プロジェクト・マネジメント
10の知識エリア スコープ・マネジメント、品質マネジメント、コストマネジメント、スケジュール・マネジメント、調達マネジメント、資源マネジメント、リスクマネジメント、コミュニケーション・マネジメント、ステーキホルダー・マネジメント、統合マネジメント。

39・マッキンゼーの7S
企業の要素を7つに分類することで組織全体の統合性を測るためのチェックリスト。
戦略実行のための3つのハードSと企業風土醸成のための4つのソフトSノー分けられる。

3つのハードs
Structure (組織),Strategy (戦略), System (社内のシステム)、staff (人材), Skill (スキル), Style 
Shared Value (価値観)

40・マズローの欲求5段階説
人間は自己成長を求める動物。 生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認の欲求、自己実現欲求

41・ハーツバーグの動機付け・衛生要因
仕事に対して満足を齎す要因(動機付け要因)と不満足をもたらす要因(衛生要因)

42・カッツ理論
ハーバード大学教授のロバート・カッツのマネジャーが必要とする3つのスキル。
テクニカルスキル、ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキル(物事を概念化する)。

43・OKR
無駄を削ぎ落としたシンプルな目標管理ツール。企業の組織目標を全階層の従業員に効率的かつ有効に共有させる。
OKR (Objective and Key Results)。目標と主要な結果を意味する。

44・TOC (Theory of Constrains) ボトルネック
ボトルネックをさがしだし、全体最適化を図るための理論。

45・スティーブン・コビーの7つの習慣
主体性を発揮する、目的を持って始める、重要事項を優先する、Win-Winを考える、理解してから理解される、シナジー(相乗効果)を発揮する、刀を研ぐ(人生の基本的な側面.肉体、精神、知性、社会、情緒)

46・ハロー効果
あるものを評価するときに、その評価と関係のない特長や印象に引っ張られて、その物の評価が上下してしまう現象。例えば「高学歴な人は頭がいい」「テレビ宣伝している商品は質がいい」

47・バンドワゴン効果
大勢の人から評価されている物に、自分も好印象を抱いてしまう現象。

48・プロスペクト理論
不確実性下における人間の意思決定モデル。リスクの回避型、損失の回避型。
人間は確率に基づいた合理的な判断をするとは限らない。

49・フレーミング効果
フレーミングとは、ものの見方が特定の方向に誘導されること。人のモチベーションや意思決定に大きな影響を与える。

50・ナッジ理論
ナッジ理論は2017年にノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラーによって提唱された。少しのきっかけを与えることで人の行動を変える行動経済学。

“Strategy 50 practiced by foreign-affiliated consultants” Comprehensive law publication 220 pages 2018.8

I summarized the essence.

1 · Logical Thinking
Thinking method to classify problems into elements and derive one conclusion.
MECE (Mutually, Exclusive, Collectively, Exhaustive)
There is no mutual overlap, as a whole, exhaustive.

2 · Design sinking
A new way of thinking that uses designer-like thinking for management, marketing, etc.

3 · Osbourne checklist
Nine questions to give ideas
Diversion, application, change, enlargement, reduction, substitution, substitution, inversion, association

4 · Ranchester strategy
The strategy of the weak (SME) strategy and the strategy of the strong man (big company) to explore how to fight.
The weak strategy is a traditional one fight. The strong man’s strategy is advantageous in the strategy that can be overcome with force because the weapon’s performance improves and the attack power is calculated as the square of the force.

5 · Porter’s three competitive strategies
Depending on the circumstances in which individual companies and businesses are located, the direction of the desired strategy varies, but Michael Porter organized them into three categories: “cost leadership strategy”, “differentiation strategy” and “concentration strategy”.
Porter’s five competitive factors
5 threats of competitors, new entrants, substitutes, sellers, buyers.

6 · Blue Ocean Strategy
Strategy to avoid original battlefield and create original new market

7 · Core competence
Technologies and features that will be our core that competitors can not mimic

8 · Anzov’s growth matrix
A useful framework for thinking about diversifying business and creating new business.
Four growth regions
Market penetration strategy, new product development strategy, new market development strategy, diversification strategy (new regulated items and new market)

9 · Advantage · Matrix
Framework to analyze the future potential of our business from competition and superiority.
Scale type business, specialized type business, stalled type business, decentralized business.

10 · 3C analysis
Company (Company), customer (Customer), competitor (Competitor)

11 · SWOT analysis
Framework of environmental analysis
Internal environment (Strength’s strengths and weaknesses, weakness weaknesses)
External environment (opportunity opportunity, threat threat)

12 · PEST analysis
A method for analyzing the macro environment in the external environment.
Political, Economical, Social, Technologicsal (Technical)

13 · Value chain
Analyze the chain of values, the value of each business process and the company’s advantage.
Purchasing logistics, manufacturing, shipping logistics, sales / marketing, service.

14 · VRIO analysis
A framework for grasping the value of its internal resources and evaluating its competitiveness.
Value, rarity Rarity, imitation difficulty Inimitability, organizational organization

15 · Lean startup
Repeat the process of building, measuring and learning in a short period of time. Quickly incorporate customer response.

16 · Marketing · Mix
Phillip Cotler’s 4P plus STP
4P (Product, price, Place, Promotion,), Segmentation, Targeting, Positioning

17 · Product · portfolio · management (PPM)
Developed by Boston · Consulting · Group.
We draw a matrix with two axes of “growth rate of market” and “share of company” of multiple businesses in our company, think about putting out management resources.
Star, golden tree, problem child, losing dog.

18 · Job theory
People buy things, hire goods and services to solve their jobs.

19 · Freemium
A business model of a mechanism that provides basic services and products free of charge and charges fees for advanced functions and special functions.

20 · Product · life cycle
A model for managing the competitiveness and lifetime of goods and services. Many products have four stages: introduction phase, growth phase, maturity phase and decline phase.

21 · Innovator theory
A model that Rogers advocated by Stanford University promotes new products and new technologies.
· Innovator (Innovator) The market share accounts for 2.5%
Early Adapter (Initial Career) 13.5%
· Early Majority (initial majority) 34%
Late Majority (Late majority) 34%
Ragged (late) 16%

22 · Chasm
Grooves must be overcome when new products are accepted in the market. Between Early Adapter and Early Majority. The penetration rate 16% is a hit Merck mark.

23 · Brand · Equity
Four elements constituting the brand value
Brand perception, perceived quality, brand loyalty, brand association.

24 · AIDMA
A framework that analyzes psychological processes until customers purchase goods and services.
Attention (Interest), Desire (Desire), Memory (Memory), Action (Purchasing Behavior)

25 · Long tail strategy
A business model of the Internet age that keeps selling for a long time even in small quantities.

26 · Gamification
A method of applying elements and ideas of games that entertain and energize people, such as compensation and achievement, to communication with users in fields other than games.

27 · Share model
From ownership to use. A business that matches idle assets owned by individuals and third parties who wish to use.

28 · Omni channel
A new business model attracting attention in the retail industry in accordance with the diversification of purchasing styles accompanying the spread of smartphones, SNS, etc. We are seeking to eliminate the boundary between real stores and net sales and to maximize profits.

29 · Subscription
A flat-rate billing model that is rapidly increasing with video and music distribution services.

30 · Platform Strategy
A strategy adopted by major Internet companies. It is trying to maximize profit by providing a wide range of services to customers and communicating with customers.

31 · Influencer · marketing
A marketing method that utilizes popular people who are drawing attention in Youtube, Instagram etc.

32 · Data driven marketing
Marketing method to comprehensively analyze data such as product sellers and customer’s behavior patterns and make use of it for making decisions and planning.

33 · Innovation dilemma
The idea that companies in the industry listen to customers’ opinions and offer more high-quality products and services will be deprived of market by destructive innovation by start-up companies, causing failures.

34 · Open Innovation
While global competition intensifies, it is a method to utilize the technology of other companies without concern for self-development that takes time and cost.

35 · Reverse · Innovation
Reverse flow of innovation from emerging countries to developed countries.

36 · Value Innovation
Strategy to simultaneously realize low cost and differentiation.

37 · PDCA
The most basic framework of business improvement.
Plan (Plan), Do (Implementation / Execution), Check (Inspection / Evaluation), Action (Improvement / Processing)

38 · Project management
10 Knowledge Areas Scope Management, Quality Management, Cost Management, Schedule Management, Procurement Management, Resource Management, Risk Management, Communication Management, Steakholder Management, Integrated Management.

39 · McKinsey’s 7S
A checklist to measure the integrity of the whole organization by classifying the elements of the company into seven.
Three hard S for strategy execution and four soft S for building corporate culture.

Three hards
Structure (Structure), Strategy (Strategy), System (Internal System), staff (Skill), Skill (Style), Style
Shared Value

40 · Maslow’s desire for five stages
Human beings seek self-growth. Physiological desire, safety desire, social desire, desire for approval, self-realization desire

41 · Motivation of Heartsburg · Hygiene factors
Factors that bring satisfaction to work (motivation factors) and factors that cause unsatisfactory (hygiene factors)

42 · Katz’s theory
Three skills that Robert Katz ‘s manager at Harvard’ s professor needs.
Technical skills, human skills, conceptual skills (conceptualizing things).

43 · OKR
A simple goal management tool that scraped down waste. Efficient and effective sharing of organizational targets of companies to employees of all tiers.
OKR (Objective and Key Results). It means the goal and the main result.

44 · TOC (Theory of Constrains) bottleneck
A theory to find a bottleneck and optimize the whole.

45 · Seven customs of Steven Covey
Exercise your subjectivity, start with purpose, prioritize important matters, think about Win-Win, understand after understanding, demonstrate synergy (synergy), sharpen your sword (basic basic life Side, body, mind, intelligence, society, emotion)

46 · Hello effect
When evaluating something, the phenomenon that the evaluation of that thing goes up and down, being pulled by features and impressions unrelated to the evaluation. For example, “Highly educated people are smart,” “Television advertising products are of good quality”

47 · Band wagon effect
A phenomenon in which I feel a good impression on things that have been appreciated by a large number of people.

48 · Prospect theory
Human decision making model under uncertainty. Risk avoidance type, loss avoidance type.
Humans do not always make rational decisions based on probability.

49 · Framing effect
Framing means that the viewpoint of things is guided in a specific direction. It greatly affects human motivation and decision making.

50 · Nudge theory
Nudge theory was advocated by Richard Sailor who won the Nobel economics award in 2017. Behavioral economics that changes behavior of people by giving a little chance.

AI時代に頭がいいとはどうゆうことか』 米山公啓 青春出版社  185ぺージ 2018・8

エッセンスをまとめました。

1・機械自らが、なんらかの目的を持って、まったく新しいものを作り出すということが起こらない限り、AIが人間の知性をはるかに超えていくことはないであろう。それまではAIと人間はうまく共存していけるはずだ。

2・AIの出現によって、むしろ人間の持つ能力、価値観がさらに重要な意味を持つようになった。

3・ハーバード大学のガードナーは、IQだけでは人間の能力を知ることはできないという。そこでガードナーは知能を8種類に分類した。
言語的能力
論理数学的能力
音楽的能力
空間的能力
身体運動的能力
対人的能力
個人内の能力  他人の気持ちを推測して、察知する。
自然界のものを認識・分類する能力

4・社会で活躍できるのは、偏差値、IQで評価された脳だけではなく、豊かな個性のある脳であることが理解できれば、もっと別の勉強方法、頭の育て方が見えてくるはずである。

5・脳の個性とは、ある状況で、ある情報に直面して、その人がとっさに起こす行動といってもいいだろう。

6・脳は、楽しい、興味を持っている、という情報を優先し、そちらへ働きやすく変化する。ネットワークはそうしてはじめて強いものになっていく。

7・単純な記憶や機能はAIなり機械にまかせるとすれば、私たちが今まで考えていた「頭がいい」は、存在価値がなくなってくる。

8・脳の重要な機能が単に情報を処理するということであれば、もはや人間の脳が活躍する場は少なくなっている。AIと人間の脳の最大の違いは、新しい価値を作り出せるかどうか、ということであろう。

9・学問や仕事での脳は、かつては処理能力の早い脳が優れていたのだろうが、これから多くのそういった能力がAIに置き換わってしまうと、人間の持つ個性豊かな能力(多彩な価値観)こそ、むしろ残された能力であり、AIに優越性が持てる能力になってくるだろう。

10・人と仲良くコミュニケーションが取れるというごく当たり前の能力こそ、人生100年時代を生きられる能力である。

11・AI にできないのは、創造する事や新しい体験に挑戦することである。自分の好奇心を失わず
人生を楽しむことこそが未来的な脳のあり方ではないだろうか。

12・自分にとっての軽度なストレス、たとえば新しい勉強をはじめるとか、新しい友人を作るとか、そんな生き方をしていく必要があるのだ。常に変化していくことに対応できてこそ、人生を楽しめる。

“What does it mean to be smart in the AI era?” Kimihiro Yoneyama youth publisher 185 page 2018 · 8

I summarized the essence.

1 · AI will not go far beyond human intelligence unless the machine itself creates a completely new object with some purpose. Until then AI and humans should coexist well.

2. With the advent of AI, human capabilities and values have become more important meaning.

3 · Gardner at Harvard University says that IQ alone can not know human ability. So Gardner classified intelligence into eight categories.
Linguistic ability
Logical mathematical ability
Musical ability
Spatial ability
Physical exercise ability
Interpersonal skills
Individual ability Ability to guess and distinguish the feelings of others.
Ability to recognize and classify things in the natural world

4 · If you can understand that you can be active in society not only brains evaluated with deviation value, IQ but also brains with rich individuality, you should be able to see more different ways of studying, how to raise your head .

5 · The personality of the brain is a situation, in the face of certain information, it can be said that the action that the person causes quickly.

6 · The brain gives priority to the information that it is pleasant and interesting, and it changes easily to work there. The network will become a strong one for the first time.

7 · If we can let simple memories and functions be AI and machines, the “cheeky” we have been thinking up to now is no longer worth the existence.

8 · If the important function of the brain is to simply process the information, the place where the human brain plays an active role is decreasing. The biggest difference between AI and the human brain is whether we can create new value.

9 · Brains at academia and work seems to have been superior in processing brains earlier, but if many such capabilities are replaced with AI from now on, the human’s ability to rich in personality (versatile value It is rather the ability left behind and AI will have the ability to have superiority.

10 · Absolutely natural ability to communicate with people with friends is the ability to live a life of 100 years.

11 · What you can not do with AI is to create things and challenge new experiences. I will not lose my curiosity
Is not it a futuristic brain way to enjoy life?

12 · It is necessary to do such a way of life, such as starting a mild stress for yourself, for example, starting a new study or making a new friend. It is only by being able to cope with constantly changing, you can enjoy your life.

イーロン・マスクの世紀』 兼松雄一郎 日本経済新聞出版社 414ぺージ 2018.6

エッセンスをまとめました。

1・大胆な構想と冷静な判断でテラスやスペースXなどを率いる起業家が南アフリカ出身のイーロン・マスク。

2・マスクは間違いなく米国における製造業の旗手だ。アジア勢に押される米国の製造業が向かうべき方向を指し示すだけでない。EV、ロケット開発、トンネル掘削、はては脳とコンピューターの接続技術まで、リスクが高すぎて投資が集まらなかったこうした業界に資金を呼び込む広告塔となり、新たなうねりを作り出す。

3・多くの産業にまたがるマスクの企業群は、米国の基礎研究の遺産、世界から集まった最先端の技術者たち、シリコンバレーでアップルが育成してきたデザイン・マーケティングに長けた人材などの上に立っている。

4・ マスクは仮説をすぐに実行に移す。仮説の力で他人を集め、達成のために人を追い詰める。そこには単なる抽象的な構想にはない手触りがある。

5・ 宇宙産業と自動車産業は生産規模の違いもあって全くの別世界。マスクはそれを無理やり混ぜている。宇宙産業に蓄積されていたアルミ鋳造の技術を持ってテラスのEV車体生産に応用したほか、ロケットなどに使われる超音波センサーの調整技術を自動車の運転支援にも使いはじめた。

6・マスクがかつてテラスの社員全員に送ったあるメールは、同社の社是のようなものだ。そこにはこう書かれている。 「会社の利益になるよう、問題解決のために最速の方法で連絡を取らなければならない。私を含め幹部、他部署、誰にでも事前の調整無しに直接連絡をとっていい。賢く超高速でやるべきことをやりきらなければ巨大企業と競うことなどできない」

7・テラスやスペースXなど、マスクが経営する企業の真価は「株式会社」の枠を超えている。組織の目的は温暖化を回避し、火星に到着すること。そのために技術革新を高速で起こすことが最重要の経営課題で、組織の保全や利益を出すことは二の次だ。

8・ フェイスブックのような巨大ネット企業が利益の源泉となる厖大なデータを独占し、自動化で従来型の仕事を消していく。持たざる者との間で富の集積の差が拡がり、社会的な分団が先鋭化する。

9・マルキシズム2.0とは、そんな世界観の台頭だ。雇用不安からAI技術やデータ集積の恩恵にあずかれない者が連帯し、それらを操るエリートたちを激しく攻撃する。そんな21世紀型の社会運動が巻き起こる可能性をシリコンバレー企業は警戒している。

“Century of Earon Mask” Yuichiro Kanematsu Nihon Keizai Shimbun Publisher 414 page 2018.6

I summarized the essence.

1 · An entrepreneur led by a bold concept and calm judgment such as terrace and space X is Earon mask from South Africa.

2 · The mask is definitely a flag of the manufacturing industry in the United States. Not only does it point to the direction that the manufacturing industry in the US pushed by Asian forces should head. EV, rocket development, tunnel drilling, even the connection technology of the brain and computer, it becomes an advertisement tower that attracts funds to such an industry where the risk is too high and no investment has gathered, creating a new wave.

3 · Mask companies that span many industries are based on the legacy of US basic research, state-of-the-art technicians gathered from the world, and human resources who are well versed in design and marketing that Apple has cultivated at Silicon Valley Are standing.

4 · Mask immediately puts the hypothesis into execution. Collect others by the power of the hypothesis and chase people for achievement. There is a touch which is not mere abstract concept.

5 · The space industry and the automobile industry are completely different worlds due to differences in production scale. The mask is forcibly mixing it. Besides applying aluminum casting technology accumulated in the space industry to the EV body production of the terrace, we began using ultrasonic sensor adjustment technique used for rocket etc for driving support of the car.

6 · One mail that the mask once sent to all Terrace employees is like the company’s corporate motto. It is written like this. “In order to be profitable of the company, we have to get in touch with the fastest way to solve the problem.It can directly contact the executive, other department, including me, anyone without prior adjustment, wisely super fast You can not compete with a huge company unless you do the things you need to do with it. “

7 · The real value of the company managed by the mask, such as terrace and space X, is beyond the boundary of “corporation”. The aim of the organization is to avoid global warming and arrive at Mars. To that end, it is the most important management task to make innovation at high speed, it is secondary to conserve and profit organizations.

8 · A huge net company such as Facebook monopolizes huge data which becomes the source of profit, and it erases conventional work by automation. The accumulation of wealth accumulates with people who do not have it, and the social group is sharpened.

9 · Marxism 2.0 is the rise of such a world view. Those who are unable to fulfill the benefits of AI technology and data accumulation due to uncertain employment are solidarity and attack intensely the elite who manipulate them. The Silicon Valley companies are wary of the possibility that such social movements of such 21st century type will occur.

日本再興戦略』 落合陽一  幻冬社 254ぺージ 2018.1

エッセンスをまとめました。

1・ 落合陽一の3つの再興戦略
・ 経営者として社会に対して良い企業経営をすること。
・ メディアアーティストとしての活動。
・ 大学での活動。筑波大学で准教授に加え学長補佐を務めている。

2・日本のグランドデザインを考える際、かつては政治が主体であったが、今後は産業と教育が一体になった生態系をどう作るかがカギとなる。その最先端の実験場としてラボと会社を運営している。

3・教育して仲間を作らないとグランドデザインを実行することはできない。時代の変革は教育から始まる。

4・ ポジションを取れ、批評家になるな、フェアに向き合え、手を動かせ、金を稼げ、画一的な基準を持つな、複雑なものや時間をかけないと成し得ない事に自分なりの価値を見だして、あらゆることにトキメキながら絶望して期待せずに生きろ、明日と明後日で考える規準を変え続けろ。

5・「日本再興戦略」とは、改革や革命ではなく、アップデートだと思う。改革や革命は対抗勢力を生み出す。勝者と敗者を生むゼロサムゲームに陥ってしまう。そうではなく、今の世の中と違う考え方を出しながら、今の世の中とどう折り合って行くかが重要である。

6・ 人間への投資はもっとも価値が高い投資。企業の寿命はどんどん短くなっているが、人の寿命はどんどん長くなっている。1人の学生を育てれば、その学生が長期間にわたって世の中に対し価値を生み出してくれる。時代の転換期においては、学生を育てるほうが早いし、効果的である。

7・ 人類の良さはモチベーションにある。リスクを取るほどモチベーションが上がるというのは、機械にない人間の良さである。

8・ 革命というのはモチベーションの塊である。モチベーションは文化資本の再分配関係に大きく依存している。モチベーションを生むコンテクストは、文化から生まれる。

9・ 我々の社会では、資本の格差が語られることが多いが、今後は、モチベーションの格差、文化の格差をどう埋めていくかが大きなキーワードとなる。これは、機械と人間の融合をした上で、機械学習で最適化できないイノベーションのタネを人間側に探る方法である。

10・ これからの働き方のキーワードとなるのは「仕事のポートフォリオマネジメント」である。今後は、終身雇用も年功序列終わりを告げる。1つの会社で働き続けるのではなく、複数の仕事を行いつつ、さまざまな会社やさまざまな人たちと一緒に働くのが普通となる。

11・ ブロックチェーンとは、分散型の台帳技術と言われるが、あらゆるデータの移動歴を、信頼性のある形で保存し続けるためのテクノロジーである。しかも、誰かが一元的に管理するのではなく、全員のでデータに全員の信頼をつけて保っていくことができる。非中央集権的なテクノロジーである。

“Japan revival strategy” Yoichi Ochiai Gentosha 254 page 2018.1

I summarized the essence.

1 · Yoichi Ochiai’s three revival strategies
· To do good corporate management for society as a manager.
· Activity as a media artist.
· Activities at the university. In addition to associate professor at the University of Tsukuba he is assistant president.

2 · When thinking about the Japanese Grand Design, politics was once the subject, but from now on how to make an ecosystem with industry and education integrated is the key. I am managing laboratory and company as its state-of-the-art experiment site.

3 · You can not do Grand Design without educating and making friends. The transformation of the era starts with education.

4 · Take the position and not become a critic, face the fair, move the hand, make money, earn money, have standardized criteria, complicated things or things that can not be done without taking time Looking at the value of, living in hopelessness despairing everything in all things Keep changing the criteria to think on tomorrow and the day after tomorrow.

5 · I think that “Japan revival strategy” is not an innovation or a revolution, but an update. Reform and revolution create opposition forces. I fall into a zero-sum game that creates winners and losers. Rather, it is important how to go out with the world today while giving out a different way of thinking from the world today.

Investment in humans is the most valuable investment. Although the life span of a company is shorter and shorter, the life expectancy of a person is getting longer and longer. If one student is raised, that student will produce value for the world over the long term. In the transition period of the age, it is faster to grow students and it is effective.

7 · The goodness of mankind is in motivation. It is goodness of a man who is not in a machine to say that motivation increases as taking risks.

8 · Revolution is a mass of motivation. Motivation is heavily dependent on the redistribution relationship of cultural capital. The context that motivates is born from culture.

9 · In our society, the disparity of capital is often told, but from now on, how to fill disparity in motivation and cultural difference will be a big key word. This is a method of searching for human beings of innovation that can not be optimized by machine learning after fusing a machine and a human being.

10 · “Portfolio management of work” is a keyword of how to work in the future. From now on, lifetime employment also tells the end of seniority. Rather than keep working in one company, it is common to work with a variety of companies and various people while doing multiple jobs.

11 · Block chain is said to be a distributed ledger technology, but it is a technology for keeping the history of movement of all data reliably. Moreover, rather than having someone manage it all at once, everyone can keep keeping the trust of everyone in the data. It is non-centralized technology.

10年後の仕事図鑑』堀江貴文  落合陽一 SBクリエイティブ 254ぺージ 2018.4

エッセンスをまとめました。

1・人生のグランドデザインを描く。

2・これからの時代において、「仕事がないから、収入がないから」というのは、言い訳に過ぎない。誰にとっても、仕事は「引き受ける」ものから「作るもの」へと変わっていくのだ。

3・これからは「他人と違うことをやっていくことを基本にする」ブルーオーシャン的な思考と戦略を持って、画一化されていない個人の訴求力と相互的なフォロー・フォロワーシップによる共依存関係を持つべきだ。

4・これからは「労働者=経営者」の構図が理想的な働き方だといえる。これは非中央集権的や受益者負担とも近しい考え方である。

5・ 「政治を動かして補助金を出す」ような伝統的な方策では、抜本的な改革につながらない。国に不平不満を言う前に「どうすれば現状を改善できるか」を考えたほうが、日本にとってよっぽどいいのではないだろうか。

6・ 最終的に「働くこと」は「遊ぶこと」に近づいていくと思う。ほとんどの仕事がAIやITに取って代われたとしたら、人間がやるべきことは、そもそもそれだけなかっただけのことかもしれない。

7・この世の中には「働く」ことが不得意な人間が一定数いる。そうした人たちに労働を強いるより、働くのが好きで新しい発明や事業を考えるのが好きで本気で働きたい人間にのみ、どんどん働かせたほうが効率がよい。また、ベーシックインカムという最低限の収入が担保されたことで、企業などは若者がチャレンジしやすい環境になる。

8・われわれがすべきことは、社会の慣習や常識にとらわれて打算に走りすぎることではなく、自分の「好き」という感情に、ピュアに向き合うことなのだ。

9・ 僕が考えるに、経営者の仕事は2つ。「組織にビジョンを語ること」と「組織を管理すること」だ。ビジョンを語り、人間をモチベートすることは、今のところAIにはできない。

10・人生におけるすべてのアクションが、遊びとも、仕事とも、勉強とも解釈できる。

11・仕事になる趣味を探す。

12・自分が求めているものは何か。やりたいことは何か。今この瞬間、どんな生き方ができたら幸せなのかを真剣に考え抜けばいい。

13・価値のゆらぎを恐れない。むしろ変化するのは正常だ。毎日、瞬間ごとに自分の判断を更新していくべきなのだ。その覚悟があれば、未来予測などしなくていい。とにかく、「今」の自分を信じればいいのである。

14・ 商売が成功する基本的な秘訣は1つだけ。すなわち、成功するまでやり続けけること。市場原理があるようでないので、100回もやれば大体成功するのだ。

15・本質的に重要なのは、「価値ある仕事に就く」のではなく、「価値ある仕事を創出する」主体性だ。

“Work guide for 10 years” Horie Takafumi Ochiai Yoichi SB Creative 254 page 2018.4

I summarized the essence.

1・Draw a grand design of life.

2 · In the future era, “Because there is no work, there is no income” is an excuse. For everyone, work shifts from “underwriting” to “making.”

3 · From now on “Based on doing something different from other people” With blue ocean-like thinking and strategy, unifying individuals’ appeal and mutual follow-up and followership You should have dependencies.

4 · From now on the composition of “workers = management” can be said to be the ideal way of working. This is a way of thinking that is non-centralized and beneficial burden is close.

5 · Traditional measures such as “to mobilize politics and give subsidies” do not lead to drastic reforms. Before saying complaints to the country, it is better for Japan to think “how can we improve the present situation”?

6 · I think that ultimately “working” approaches “playing”. If most of the work was superseded by AI and IT, what human beings should do is nothing more than it did in the first place.

7 · There are certain numbers of people who are not good at working “in this world. Rather than forcing people to work, it is more efficient to work only for those who like to work and who like to think about new inventions or projects and want to work seriously. In addition, the minimum income of basic income is guaranteed, so companies and others are environment for young people to challenge easily.

8 · What we need to do is not to overdo the calculation due to social customs and common sense, but to face pure for the feeling of “like” of one’s own.

9 · In my opinion, the manager’s job is two. “Telling the vision to the organization” and “Managing the organization”. To tell the vision and motivate humans, for now AI can not do.

10 · All actions in life can be interpreted both as play, work and study.

11 · Search for a hobby becoming a job.

12 · What are you looking for? What do you want to do? At this moment, seriously think about what way of life can be happy.

13 · Do not be afraid of fluctuation of value. Rather it is normal to change. Every day, you should update your judgment every moment. If you are prepared for it, you do not have to forecast the future. Anyway, you only have to believe in yourself “now”.

14 · There is only one basic secret for business to succeed. That is, keep doing until you succeed. Since there seems to be no market principle, if you do it 100 times, it will almost succeed.

15 · What is essentially important is not the “to take a valuable job” but the “subject of creating a valueful job” identity.

安倍晋三の真実』 谷口智彦  悟空出版 278ぺージ 2018.8

エッセンスをまとめました。

1・私が主として担当しているのは、安倍総理のスピーチの中でも外交に絡む少し長めの演説原稿です。

2・スピーチとは高度な話芸です。手間かけた作業をして、ようやくできるという、それがスピーチです。

3・米議会の演説とは、岡崎久彦さん流に言うなら、これからも日本は「海の国」として、民主主義海洋国家の勢力、とりわけ米国と、がっちり組んで行くんだ、それ以外、理に適った道などないんだということを、満天下に明白にすることだったのだと、時の経過とともに、私はますます強く思うのです。

4・日本が、世界の自由主義国と提携しているのも、民主主義の原則と理想を確信しているからです。

5・私たちは、アジア太平洋地域の平和と安全のため、米国の「リバランス」を支持します。日米同盟を基軸とし、ASEANの国々や韓国が加わると、私たちの地域は格段に安定します。

6・アジアの海について、私がいう3つの原則をここで強調させて下さい。第一に、国家が何か主張するときは、国際法に基づいてなすこと。第二に、武力や威嚇は、自己の主張のため用いないこと。そして第三に、紛争の解決は、あくまで平和的手段によること。

7・ 国家安全保障にくわえ、人間の安全保障を確かにしなくてはならないというのが、日本の不動の信念です。

8・ よくある意見、例えば、中国やロシア、韓国や北朝鮮に対して「弱腰になるな」という意見をどう考えるべきなのでしょう。一発逆転満塁サヨナラホームラン、といった類のスカッとする解決法は、国際関係においてあり得ないという認識を、まず持つことです。

9・今も、これからも、未来永劫変わらない日本の存立条件とは、ユーラシア大陸東岸沖に位置する島国で、対岸にロシア、朝鮮半島、中国を抱えているという現実です。この地理的事実は、絶対に変わりません。彼らとの交際は永遠に続きます。長い尺度の時間感覚が必要になってきます。

10・安倍総理が問う問いとは、「米国に、西太平洋、東アジアから、身を引かせないようにするには、日本は何をすべきか」です。

11・日米同盟とは、「なくなったらどうしよう」と心配すべきものではなくて、「これからも意味をもつ同盟として維持するため、今、日本はなにをすべきか」を考えるべき対象なのです。

12・安倍総理が自ら問う問いとは、「誰が米国の大統領であれ、その大統領と、もっとも強い関係を結ぶには、自分は何をすべきか」といいう以外あり得ない。

13・ 安倍政権発足以前、日本産業が悲鳴をあげていたのは、いわゆる「六重苦」の制約要因でした。超のつく円高、重い法人税・社会保険料負担、経済連携協定の遅れ、柔軟性に欠ける労働市場、不合理な環境規制、そして電力の供給不足とコスト高の6つです。

14・米国が弱くなった、などと、訳知り顏で嘆いて見せるヒマがあるなら、これからも米国に強くいてもらうため日本はなにができるかと、国の本体をあずかる統治者ならば、自分自身の主体に引きつけた問いを立てるべきでしょう。

“The truth of Shinzo Abe” Tomohiko Taniguchi Goku Publishing 278 page 2018.8

I summarized the essence.

1 · In my speech by Prime Minister Abe, I am mainly responsible for a slightly longer speech related to diplomacy.

2 · Speech is an advanced story. It is a speech that we can finish work that took time and finally.

3 · If the US Congression speech is Hisahiko Okazaki’s story, Japan will continue as a “sea country” from the forces of the democratic oceanic state, especially the United States, and will go ahead, otherwise I think that it is that it was to make it obvious in full weather that there are no suitable roads for the time, and I will be increasingly strong with the passage of time.

4 · It is because Japan is convinced of the principles and ideals of democracy that it is tying up with the liberal countries of the world.

5 · We support the “rebalance” of the United States for the peace and security of the Asia-Pacific region. With the Japan-U.S. Alliance as the cornerstone, ASEAN countries and Korea will join, our region will be remarkably stable.

6 · For the Asian ocean, please emphasize the three principles I call here. First, when the state insists something, do it based on international law. Second, do not use force or intimidation for self-assertion. Third, the resolution of conflict is by peaceful means only.

7 · In addition to national security, it is Japan’s immovable belief that Japan must ensure human security.

8 · How should we think about the opinion of “not getting weak” against common opinions, such as China, Russia, Korea and North Korea? It is first to have the recognition that it is impossible for international relations to solve such a kind of problem as one-way reversal battle full bases goodbye home runs.

9 · Even now and in the future, the existence condition of Japan that does not change in the future is the island country located off the east coast of the Eurasian Continent, the reality that it has Russia, the Korean Peninsula, China on the other side. This geographical fact is absolutely unchanged. Your relationship with them will last forever. You will need a feeling of time on a long scale.

10 · The question asked by Prime Minister Abe is “What should Japan do in order not to let himself draw attention from the West Pacific and East Asia to the United States?”

11 · The Japan-U.S. Alliance is not the thing to worry as “What shall we do when we are lost” and what we should think about what Japan should do now to keep it as meaningful alliance .

12 · Prime Minister Abe’s question to ask himself / herself is nothing except “Who is the US president, what should I do in order to connect the strongest relationship with his president?”

13 · Before the start of the Abe administration, the Japanese industry was screaming was a constraint factor of the so-called “six heaviness”. There are six categories: the yen appreciation, the heavy corporate tax / social insurance premium burden, the delay in the economic partnership agreement, the labor market lacking flexibility, unreasonable environmental regulations, power shortage and high cost.

14 · If there is a castle to sow in translation, if the US is weakened, and so on, Japan can do anything to be strong in the United States, if ruler who owns the main body of the country ruler himself You should ask questions that attracted to the subject of.

ニューエリートの必読書 500 News Picks Magazine 』2018・9

エッセンスをまとめました。

1・読書とは行動を発芽させる養分。

2・本を読んだら、その本から学んだことを簡潔にまとめる。誰かに話せる状態にする。加えて、本を受けてどんな行動を起こすかというアクションプランを立てる。

3・哲学書には、その時代に最も頭が良かった人たちが、長い時間をかけて紡ぎ上げた真理がつづられている。

4・戦争や芸能をマーケティング視点で読む。

5・人間にはアートの人とクラフトの人とサイエンスの人の3種類がいる。

6・性悪説を最初に唱えた荀子も人間が本質的に悪なのではなくて、環境によって悪にも善にも変わってしまう、つまり弱い生きものだと考えていたと思う。性善説と性悪説は両立する。組織作りの理論は、性善説と性悪説のどちらかに寄りがちだが、両者をブレンドしながら組織作りををすべきだと考える。

7・インプット→プロセス→アウトプットという日々の流れに対してミッションという大きな視点からチェック機能を入れる。

8・「今の時代」や「会社の方向性」という基本的な問いを立てて「ソリューション」を考えて、それを「プレゼンテーション」して「ビジネスのオペレーション」をするというシンプルに3つだけを理解すればよい。

9・目的こそが思考の出発点。

10・AIに代替されない人間の能力は「性格スキル」である。性格スキルは、IQや学力能力で測れる「認知能力」でなく「非認知能力」である。一連の研究では、あらゆる学歴の人において「性格スキル」が高まれば賃金が上がる。

11・性格スキルのビッグ・ファイブとは、真面目さ、開放性、外向性、協調性、精神的安定性である。

12・スタンフォード式「人生をデザインする秘訣」
ライフデザインの5つの柱は、好奇心、行動主義、視点の転換、認識(人生はプロセスだと理解する)、過激なコラボレーション(助けを借りる)

13・3つの人生プランを持つ。1つ目のプランは、今していること。2つ目は、今のプランがうまくいかなかったときのバックアップ。そして3つ目のプランは、もしお金も評判も気にしなくて良かったら何をするのかというプラン。

14・全体の20%の人しか自分のしたいことを体系づけるような情熱を持っていない。多くのリサーチによると、様々なことに挑戦して、ワクワクすることや自分に才能があることを見つけながら進んでいけば、情熱の対象が見つかるという結果が出ている。

15・大人の学び「3つの極意」
体験総量を増やすこと。専門と新しい何かの掛け算。ワンクラス上の人と付き合う。

16・AI革命によって、世の中の不確実性が増す中、ガイドに頼らず、自分で道を探し回るような独学勉強法が社会人にとって重要なノウハウになってきた。

17・独学のメリット
・右往左右することで、本当の知識、新たな発見を得やすい。
・自分のペースで学べる。
・自分の理解の仕方に合うテキストを学べる。
・自分で考えるクセがつく。
・自分自身を評価する力がつく。
・自分自身をマネジメントする力がつく。

18・今は一生、同じ会社に勤めるとは限らない時代。勉強にしても、体験にしても、常にマルチ、パラレルで、複数のプロジェクトを走らせるべきである。特に勉強は同時進行でやる方がよい。

“New elite’s must-read book 500 News Picks Magazine” 2018 · 9

I summarized the essence.

1 · Reading is a nutrient that germinates action.

2. When you read a book, briefly summarize what you learned from the book. Let’s talk to someone. In addition, we set up an action plan on what kind of action to take upon receiving the book.

3 · In the philosophical book, the truths spun by a person who was the smartest in that period spun a long time are spelled out.

4 · Read war and entertainment from a marketing perspective.

5 · There are three types of human beings: art people, craft people and science people.

6 · Junshi who firstly recalled evil had a thought that human beings are not inherently bad, but they are considered to be weak creatures that change depending on the environment into evil and good. Sexuality theory and sexual evil are compatible. The theory of organization creation tends to be either sexual theory or sexual deviation, but I think that you should build an organization while blending the two.

7 · Inspect the daily flow of input → process → output from a large viewpoint of mission check function.

8 · Three simple ways of thinking about ‘solution’, asking basic question ‘current era’ and ‘company direction’, ‘presenting’ it and ‘business operation’ You should understand.

9 · The purpose is the starting point of thought.

10 · The ability of a person not substituted for AI is “personality skill”. Personality skills are “cognitive abilities” rather than “cognitive abilities” that can be measured by IQ and academic ability. In a series of studies, wage rises if “personality skill” increases for people of all educational backgrounds.

11 · Big Five of personality skills are seriousness, openness, extroversion, cooperativeness, mental stability.

12 · Stanford formula “The secret of designing life”
The five pillars of life design are curiosity, behaviorism, transformation of perspective, recognition (understanding life as a process), extreme collaboration (to help)

13 · Have three life plans. The first plan is what I am doing now. The second is a backup when the current plan did not go well. And the third plan is a plan of what to do if you do not care about money or reputation.

14 · Only 20% of the people have a passion to systematize what they want to do. According to many researches, there are results that challenge various things and find the subject of passion if you go forward while finding things that are exciting and talented to yourself.

15 · Adults’ Learning “Three Things”
Increase the total amount of experience. Multiplication of specialty and something new. I go out with a person on a class.

16 · With the uncertainty of the world increasing due to the AI revolution, a self-study study method that searches for a way by himself without relying on guides has become an important know-how for society.

17 · Benefits of self-study
· It is easier to obtain real knowledge and new discoveries by right-and-left going.
· Learn at your own pace.
· Learn text that fits your way of understanding.
· I get a habit of thinking myself.
· I have the power to evaluate myself.
· I have the power to manage myself.

18 · It is not necessarily time to work for the same company for the rest of my life. Whether you study or experience, you should always run multiple projects in multiple, parallel. Especially study better at the same time.

吾人の任務 MBAに学び、MBAを創る』 堀 義人、東洋経済新報社 220ページ、2018.2 第4冊発行

エッセンスをまとめました。

1・僕は経営学者、コンサルタント、社長、あるいは経営学校の学長としてばかりでなく、つねに起業家として生きたい。起業家として、ロマンを持ち、可能性を信じて、大いなる志を抱いて、新たなる価値を創造し提供し続けることにより、問題解決をはかりたい。

2・世の中には、間違っていることがあまりにも多すぎる。政治の問題、教育の問題、社会システムの問題など枚挙にいとまがないほどである。これらの問題解決をはかるのが、民間の起業家の役割である。起業家として最も人間に近い立場に自からをポジショニングすることにより、社会のニーズを認識して、必要に応じて同じ志を有する政治家、科学者と協力して、社会的改革・改善さをはかりたい。

3・「経営教育」を通じて、意識の高い人々・企業を育成し、社会の創造と変革を行う。

4・日本人としてのアイデンティティと誇りを持ちながらも、日本という枠組みのみでは考えずにアジア・世界という枠組みで考え、行動する。

5・ビジネスを通じての社会貢献。

6・自己実現の場の提供。

7・理想的な企業システムの実現。

8・常にクリエイティブに独自性を出す。

9・一番重要なのは、自らがやりたいと思う気持ちを爆発させることである。

10・仕事に情熱を持ち、楽しもう。

11・行動は早く、よく考えて。

12・コミュニケーションは心を込めて。

13・理論と実践を融合した能力開発の場。

14・将来にわたる人的ネットワークの場。

15・「何をすべきかを認識してして、実行できる能力」。非定型的な問題に対し、与えられた情報や知識等に基づいて状況や問題の本質を分析・把握および構造化し、最善の解決策を導き出す能力。資質としては、状況把握・分析力、問題発見能力、解決策立案能力、意思決定力、論理的思考力、創造的思考力などが挙げられる。

16・「人をまきこみ、引っ張る力」。組織において解決策を実現するために必要とされる。非定型的な対人関係能力を指す。資質としてはリーダーシップ能力、強い情熱、意欲、モチベーション、部下の育成能力、人間的魅力、信用、人望、コミュニケーション能力、説得力、交渉力などがある。

17・良い講師陣とは、理論よりも、理論と実践を融合できる能力を有し、第一線で活躍しているビジネスリーダーがふさわしい。

18・一番重要なのは、「教えたい中身と情熱を持った講師、そして学びたい受講生」である。

19・僕がやりたかったのは、結局「ビジネスパーソンを支援するコミュニティ創り」だったのではないかと思う。

20・日本の莫大な国としての債務をどう考えるのか?
まったく問題がないとも言えないが、それほど大きな問題でもない。日本は、最大の債権国であって、最大の貿易黒字国である。つまり、貸借対照表は健全であって、損益計算書も黒字である。莫大な債務は国内の問題である。その債務に比べて個人の金融資産は1200兆円である。つまり、政府の借金以上の個人資産がある。アメリカは、同等の比率の借金が民間にある(個人の平均貯蓄はマイナスであり、企業もマイナスである。要は借金が、政府にあるのか、民間にあるのかの違いだけである)。

21・重要なのは、ただ単に主張するのではなく、友好的な交渉を心がけることである。交渉においては、交渉術に加えて、全人格的なぶつかり合いと、今までの歴史が問われることになるであろう。

“Our mission to learn MBA and create MBA” Yoshito Hori, Toyo Keizai Inc. 220 pages, 2018.2 fourth issue

I summarized the essence.

1 · I want to live not only as a management scholar, consultant, president, or president of a management school, but also as an entrepreneur. As an entrepreneur, I want to solve the problem by having a romance, believing in possibility, holding a great aspiration, and continuing to create and offer new value.

2 · Too many things are wrong in the world. Political problems, education problems, social systems problems and so on. It is the role of private entrepreneurs to solve these problems. By positioning him / herself from the position closest to humans as an entrepreneur, we recognize the needs of society and cooperate with politicians and scientists who have the same intention as necessary to make social reform and improvement I want to scale.

3 · Train people and companies with high awareness through “management education”, and create and transform society.

4 · While thinking about identity and pride as a Japanese, think and act in a framework of Asia and the world without thinking only on the framework of Japan.

5 · Contributing to society through business.

6 · Providing a place for self-realization.

7 · Realization of ideal corporate system.

8 · Always be creative and unique.

9 · The most important thing is to explode the feelings you want to do.

10 · Have passion for work and have fun.

11 · Behavior is fast, think carefully.

12 · Communication is heartfelt.

13 · A place of capacity development that combines theory and practice.

14 · Place of human network over the future.

15 · “Ability to recognize and execute what to do”. Ability to analyze, grasp and structure the essence of the situation and problem based on given information and knowledge etc. against atypical problems and derive the best solution. Examples of qualities include situation grasping / analysis ability, problem finding ability, solution planning ability, decision making ability, logical thinking ability, creative thinking ability and the like.

16 · “The ability to wrestle and pull people”. It is required to realize the solution in the organization. It refers to an atypical interpersonal relationship ability. Qualities include leadership skills, strong passion, motivation, motivation, ability to train subordinates, human appeal, credibility, popularity, communication skills, persuasiveness, bargaining power and so on.

17 · A good lecturer is a business leader who has the ability to blend theory and practice rather than theory and is active in the front line.

18 · The most important thing is “lecturers with contents and passion wanting to teach, and students who wish to learn.”

19 · I think that I wanted to do, after all, it was “creating a community that supports business people”.

20 · How do you think about huge debt as country in Japan?
It can not be said that there is no problem at all, it is not a big problem either. Japan is the largest creditor country and the largest trade surplus country. In other words, the balance sheet is sound and the profit and loss statement is in surplus. Huge debts are domestic problems. The financial assets of individuals are 1,200 trillion yen as compared with their debts. In other words, there are personal assets beyond government debt. In the United States, equal proportions of debts are in the private sector (individual average savings are negative, companies are also negative, in essence the difference is whether the debt is in the government or the private sector).

21 · What matters is not simply to insist but to try friendly negotiations. In the negotiations, in addition to negotiation techniques, the whole personality collision and history will be questioned.

将たる所以  リーダーたる男の条件』 梅原 猛、光文社 212ページ、1994.12

エッセンスをまとめました。

1・リーダーは明確な意志を持たなければならない。

2・リーダーには時代の理念が乗り移らなければならない。

3・リーダーは孤独に耐えなければならない。

4・リーダーは人間を知り、人間を愛さなければならない。

5・リーダーは神になってはいけない。

6・リーダーは怨霊をつくってはならない。

7・リーダーは修羅場に強く危機を予感しなければならない。

8・リーダーは意志を自分の表現で伝えなければならない。

9・リーダーは自利利他の精神を持たなければならない。

10・リーダーは退き際を潔くしなければならない。

11・人間に対する直観的な理解能力がリーダーにとって必要条件である。

12・リーダーは小さな欠陥を持っていた方が良い。

13・組織は生き物である。

14・雄弁は徳である。

15・日本的な雄弁術には、ユーモアの感覚が欠けている。ユーモアというのは、ただの言葉の遊びではなくて、知性の問題なのである。

16・座談がうまい人がいる。この座談というのは、日本の社会のでは人と人との絆をつくる最も有効な手段であるように思われる。

17・和があるから、そこに議論が起こり、そして議論を戦わすことによって、そこに理が生ずれば、事は必ず成るという和である。

18・職場にやはり論争が必要なのではないかと思う。特に、一つの組織の浮沈をかける大問題には、やはり論争し、方針を決める必要がある。

19・日本社会における論争には、細心の配慮が必要である。論争するとき、それはたまたまその人が、論争テーマに関していま抱いている理論であり、その人の存在と人格に密着するものではないことを、相手に納得させなくてはならない。

20・新しい理想を民衆に与えるリーダー。

The condition of a man who leads the future” Takeshi Umehara, Kobunsha 212, 1994. 12

I summarized the essence.

1 · Leaders must have a clear will.

2 · The idea of the era must be transferred to the leader.

3 · Leaders must bear loneliness.

4 · Leaders must know human beings and love human beings.

5 · Leaders should not become gods.

6 · Leaders should not make gnosts.

7 · Leaders must strongly feel the crisis in the scene.

8 · Leaders must communicate their will in their own expressions.

9 · Leaders must have the spirit of self-interest altruism.

10 · Leaders must make their retirement clearer.

11 · The ability to understand human intuitively is a necessary condition for the leader.

12 · It is better for the leader to have small defects.

13 · The organization is a creature.

14 · Eloquence is virtue.

15 · Japanese eloquence technique lacks sense of humor. Humor is not just play of words, it is a matter of intelligence.

16 · Some people have good conversations. This consultation seems to be the most effective means of establishing a bond between people in Japanese society.

17 · There is a harmony, if the argument arises there and fighting argument, if there is reason, there is always a sum that will be sure.

18 · I think that controversy is still necessary for the workplace. Especially, it is necessary to argue and decide the policy to the big problem which puts one organization up and down.

19 · Extremely careful consideration is needed for controversy in Japanese society. When arguing, it happens to convince the opponent that by chance, it is the theory that he holds with regard to the theme of controversion, not closely related to the existence and personality of that person.

20 · Leader who gives new ideals to the people.

12月 01

人類哲学へ』梅原 猛 、NTT出版、193項、2013.10
エッセンスをまとめました。
1・人類哲学、すなわち本当に人類の立場に立った哲学は、今までなかったと思う。今までの哲学は、主に西洋哲学である。真に人類の立場に立った哲学を、ここで自国の文化的伝統の上に立って、語りたく思う。
2・常識というもの、通説というものに、どこかおかしいところがあると懐疑する。長いあいだ疑っていると、ふと直観的にある仮説が思い浮かび。その仮説を演繹的、および帰納的にきちんと証明していく。
3・現存在が死の前に立てられたときに実存的になる。人間は死を覚悟することによって、そこで本来の人間に目覚める。それが実存である。
4・戦前の京都大学の西田幾多郎と田辺元という哲学者は、哲学とは、西洋哲学を学ぶのでなく、自分の頭で、人生とは何か、世界とは何かと考え、その思想を体系化することを考え、自らそれを実践した。日本の伝統の思想、とくに仏教思想を学び、あるいは仏教思想を実体験して、東西思想を統合する哲学を樹立した。
5・若い頃に鈴木大拙の本を読んで、禅だけではとても説明できないと思い、日本の思想の原理は何だろうということを、ずっと50年間考え続けてきた。そして10年ほど前、「草木国土悉皆成仏」という思想が、日本文化の本質を成すものではないかと考えるに至った。
6・日本に存在する文明の原理は何かという研究
7・哲学とは自分で考えるもの
8・哲学は人生を論理的に解明するもの
9・西洋哲学だけでは人類は生きていけないのではないか、東洋、日本に西洋哲学の生き詰まりを打開するような思想があるのではないかと考えた。
10・西田幾多郎の思想の根源は禅である。無である。東洋は無、西洋は有の思想である。
11・もう一回、アニミズムから考えるべきと思う。生物多様性を生かす思想がアニミズムで、それが多神教になる。多神教をもう一回、世界的に考え直さなければならない。
12・多神教と一神教は決して対立するものではない。砂漠など自然条件が厳しい風土の中で一神教が生まれた。
“To humanity philosophy” Takeshi Umehara, NTT Publishing, 193, 2013.10
I summarized the essence.
1 · I think that human philosophy, that is, a philosophy truly based on the position of humanity, has never existed. The philosophy so far is mainly Western philosophy. I really want to talk about the philosophy truly based on the human race, standing here on the cultural tradition of my country.
2 · I doubt that something is wrong with things like common sense, the theory. When I suspected it for a long time, a hypothesis came up suddenly intuitively. We deductively and inductively prove its hypothesis neatly.
3 · It becomes extant when the present existence is made before death. Humans wake up to the original human beings by preparing for death. It is existential.
4 · Philosophers Nishida Kitaro and Tanabe from Kyoto University before the war, philosophy is not to learn Western philosophy but to think about something, what is life, what the world is, what the world is, organize that idea I thought about doing it and practicing it on my own. I learned traditional Japanese thought, especially Buddhist thought, or experienced Buddhist thought, established a philosophy to integrate East and West thought.
5 · When I was young I read the book by Daisuke Suzuki, I thought that Zen alone can not explain so much, I have been thinking about what the principle of Japanese thought is for 50 years. And about ten years ago, I thought that the idea of “all the plants of the plants and national culture” constitutes the essence of Japanese culture.
6 · Study on what principle of civilization exists in Japan
7 · Philosophy is what you think of yourself
8 · Philosophy is a thing that elucidates the life logically
9 · I thought that human beings can not survive by Western philosophy alone, I thought that there might be ideas that break the clogging of Western philosophy in the East, Japan.
10 · The root of the thought of Nishida Kitaro is Zen. It is nothing. The oriental is absent, the western is thought.
11 · I think I should think again from animism. The idea of taking advantage of biodiversity is animism, which becomes polytheism. We must rethink the polytheistic once again, globally.
12 · Polytheism and Monotheism are never conflicting. Monotheticism was born in a climate where natural conditions such as desert were severe.

思想のレシピ 哲学からのヒント』羽入佐和子 Discover 219項 2014.6
エッセンスをまとめました。
1・考えることは疑うことであり、問うこと。デカルトの考え方
2・ 経験は一人ひとりの行為であると考えると、人によって認識の仕方が異なり、認識の形式が必要となる。カントは認識能力として感性、悟性、理性の三つを挙げた。
3・相対化し、別の視点で考えてみると、自分の思考の世界が新しく開かれてくるかもしれない。
4・分析し統合する思考法で、対立を超える。デカルトの方法序説
5・思考過程として必要なのは、対立を経験していること、分析を尽くしていること。さらにそのうえで、それらを超えて、そのどれでもない何かを発見しようとするとき、思考は新しい道を見出す。
6・対談によって概念の意味を確認することができ、共通の一致点を見出すことができる。つまり、対話は思考が新たな段階に至るために効果的な手法といえる。
7・実存のコミュニケーションは、かけがえのない個人と個人が出会い、それによってそれぞれが自分の存在に気づき、他者の存在に気づく、一度限りの出会いを意味する。
8・なるほどと思うそれぞれの国の国民性のジョーク。一般的、普通はという表現は、不思議な力で私たちを支配してしまう可能性がある。
こんなジョークがある。
船が難破して、救命ボートが足りない。そこで、男たちは呼びかけます。
イギリス人には、「紳士たるもの、他人に譲るのは当然でしょう」
アメリカ人には、「飛び込んだらヒーローになれますよ」
ドイツ人には、「男が飛び込むのは船の規則です」
イタリア人には、「あそこに美女が助けを求めていますよ」
そして、日本人には、「みんな飛び込んでいますよ」
9・多様性もある社会であるためには、個々人が現実に活動する者として、それぞれに時を刻み、歴史を紡ぐ個として存在することが重要である。
10・私たちは時間の推移のなかで生き、それぞれに出来事を創り出している。必ずしも自分が望むようにいかない。むしろ、ほとんどがそうである。思い通りにならないことも、また私の大切な出来事である。
11・自分とは、探し求めるのではなく、自分とは何かを問いながら創り出してゆくものである。

“Hint from Recipe Philosophy of Thought” Sawako Hanyu Discover 219 Section 2014.6
I summarized the essence.
1 · To think is to doubt, to ask questions. Descartes’ philosophy
2 · Thinking that experience is an individual’s action, the way of recognition differs depending on the person, and a form of recognition is required. Kant raised three cognitive abilities: sensitivity, understanding and reason.
3 · Relativize and think from another perspective, the world of my thinking may be newly opened.
4 · Thinking method to analyze and integrate exceeds confrontation. Introduction to Descartes’ method
5 · What you need as a thought process is that you are experiencing conflict, are doing your analysis. Furthermore, when you try to discover something beyond them that is none, thought finds a new way.
6 · The meaning of the concept can be confirmed by talks and common points of coincidence can be found. In other words, dialogue can be said to be an effective way for thought to reach a new stage.
7 · Existential communication means a one-time encounter, where irreplaceable individuals and individuals meet, thereby noticing their existence and each others noticing the existence of others.
8 · It is a national character joke of each country that I think it is true. There is a possibility that the expression “common, ordinary” will dominate us with mysterious power.
There is such a joke.
The ship wrecked and lifeboats are short. So the men call.
To the English people, “It is natural to give over to others as gentlemen”
To the Americans, “If you jump in, you can become a hero”
To the Germans, “It is the ship’s rule to jump into a man”
To Italians, “Beauty is over there seeking help”
And to the Japanese, “Everyone is jumping in”
9 · In order to be a society with diversity, it is important for individuals to act as reality people, to engage in time and exist as individuals who spin history.
10 · We live in the course of time and create events in each. It does not necessarily go as I wish. Rather, most are. What I do not like as well is also my important event.
11 · You are not searching for yourself, but creating yourself while asking something.

建築家、走る』隈 研吾、新潮文庫 249項、2015.9
エッセンスをまとめました。
1・人は誰でも結局のところ、リアルな世界を生きて、リアルな世界に食わせてもらっている。誰でも丸裸で、リアルな世界の中にさらされているのである。
2・建築家というものは、プレゼンテーションからプレゼンテーションへと駆け回る人種である。
3・建築家とは自己表現を糧に生きている人種の代表。
4・中国人クライアントはみな、基本的にオーナーである。日本のように社員でない。日本のサラリーマン文化に対して、中国はオーナー文化、トップダウン文化である。
5・本当に面白い建築、歴史に残る建築は、サラリーマンシステムからは生まれない。サラリーマン機構というのはリスク回避システムである。
6・最初に酒を飲みながら、お互いの人間を見る。酔うということは、自分を裸にして相手に見せて確認してもらうことである。
7・ユダヤ人は、メディアと建築の支配者。ユダヤ人は、聴覚文化より視覚文化が強い。
8・経済の動きというのは、実際には、人の気分がどう動くかなのである。
9・ロシア人は一人で行動しない。
10・韓国という国は、インターナショナルな場でしか生きていけないと観念しているところが、ユダヤ的な世界に近い。
11・モダニズム建築というのは、20世紀の工業化社会が生み出した建築スタイルで、簡単にいえば、艶っぽくない。
12・自分の内にある、建築の理想を極めたい気持ちと、あらゆる人たちの思惑が渦巻く現実とのジレンマを乗り越えていく方法は、単純である。作っていく行為自体を楽しめばいい。
13・グローバリゼーションというシステムは、うまく行っていればノリノリであるが、いったん化けの皮がはがれると、強力な破壊力を発揮して、すべてを崩していく。
14・日本の建築教育は、年寄りのエラい先生が意味不明の言葉を使って呟くだけの、ロジック不在の暗闇である。
15・アメリかの授業では、ディベートが最優先で、何でもかんでもディベートにしてしまう。ディベートの上手な者の作品が、優秀作品とされてしまう。
16・建築とはその場所に根ざしたものであるべきであると思っていた。しかし20世紀は、「いかに建築とその土地を切り離すか」が大きなテーマであった。
17・勝者になるには、権威ある場所でカッコいい理屈だけ言っていてはダメで、現実の中で自分の考えを実現させていく腕力が必要となる。
18・21世紀の建築をリードするのは、中心でなく辺境である。中央に迎合しない辺境の心意気が、21世紀の建築をリードしていく。
19・大学で教えているが、建築界の後進たちには、「日本にいたらダメだ」と言い続けている。とりわけ学生は、グローバリズムの凶暴性や、管理社会の厳しさというのもまだ、肌身に染みてわかっていない。
20・日本にいて、大学を出れば自動的に過去のスターのように、自由に絵が描ける建築家になれると思ってしまう。そんな時代はとっくの昔に過ぎ去っている。日本社会の決定的な変質に、若い連中はまだ気付いていない。
21・自分という個人ブランドをどうやって確立し、どうやって回し続けていくのか。個人の確立は、これからサラリーマン社会が崩壊した後、日本人全員が取り組んでいかなければならな大きな課題である。
22・自分を動かすエンジンは、長い時間に耐えうるソリューションを見つけること。
23・出会いを求めて世界中を回り、あまり強くもない酒をせっせと飲んでは、心を裸にして語り合う。すると向こうも裸になって、どっちの弱さもどんどん明るみに出していって、本当の信頼関係が生まれていく。

“Architect, Run” Shogo Kuma, Shincho Bunko 249, 2015.9
I summarized the essence.
1 · Everyone, after all, lives in a real world and is eating in a real world. Everyone is exposed in the real world, being round and naked.
2 · An architect is a race that runs from a presentation to a presentation.
3 · An architect is a representative of a race living by self-expression.
4 · Every Chinese client is basically an owner. Not like employees in Japan. For Japanese salaryman culture, China is owner culture, top down culture.
5 · Really interesting architecture, historic architecture is not born from the salaryman system. The salaryman mechanism is a risk avoidance system.
6 · First drinking while watching each other’s people. To get drunk is to show yourself to naked and confirm yourself.
7 · Jews are rulers of media and architecture. Jews have a stronger visual culture than hearing culture.
8 · The movement of the economy is actually how people’s mood moves.
9 · Russian people do not act alone.
10 · It is close to the Jewish world that I think that the country of Korea is only able to live in an international place.
11 · Modernism architecture is an architectural style created by the industrialized society of the 20th century, it is not glossy in short to speak.
12 · The method of overcoming the dilemma between the feelings of extreme building ideals and the reality why everyone’s thoughts swirled within ours is simple. You can just enjoy the act of making.
13 · The system of globalization is norinori if it goes well, but once the inevitable skin is peeled off, it exerts its powerful destructive power and destroys everything.
14 · Architectural education in Japan is the darkness of logic absence that only elder old teacher mutters with meaningless words.
15 · In American classes, debate is top priority and I make it debate everything. Works of people who are good at debating are regarded as excellent works.
16 · I thought that architecture should be rooted in the place. However, in the 20th century, “a great theme was how to separate construction from its land”.
17 · In order to be a winner, it is not good to just say a cool theory in an authoritative place, and you need strength to realize your own ideas in reality.
18 · It is the frontier, not the center, that leads the architecture of the 21st century. The spiritual enthusiasm that does not compromise in the center leads the architecture of the 21st century.
19 · I teach at the university, but the backwards of the architectural world continues to say “You can not stay in Japan”. Above all, students are not yet aware of the ferocity of globalism and the severity of the management society, yet they are unknown to the skin.
20 · When I am in Japan, I think that I can become an architect who can automatically draw pictures freely like a past star automatically when I leave the university. Such a time has gone by a while ago. To the decisive alteration of Japanese society, young people have not noticed yet.
21 · How do you establish your own personal brand and how do you keep doing it? Establishment of individuals is a big problem that all Japanese people have to deal with after the collapse of salaried workers society.
22 · To move yourself, find a solution that can endure for a long time.
23 · Seeking encounters around the world, drinking a lot of alcohol that is not so strong, naked your heart and talking. Then the other side will be naked, with either weakness going on to light and steadily, real trust is born.

国際秩序 WORLD ORDER』ヘンリー・キッシンジャー、日本経済新聞出版社、477項、2016.6
エッセンスをまとめました。
1・世界秩序の概念が危機に瀕していることが、われわれの時代の最も大きな国際問題だという結論に達した。
2・今、世界史をあらためて克明に学ぶことが、きわめて重要になっている。グローバリゼーションや、インターネットの普及で、従来は触れ合うことがなかった社会が密接に交流し、そこに複雑な状況が生まれてくる。そういう時こそ、過去に目を向け、歴史から教訓を得るべきだろう。
3・現在の国際法の基礎になったのは、ヨーロッパを戦火で荒廃させた30年戦争を終結させるために合意されたウェストファリア条約(1648年)で、この世界観が今の国際秩序の根幹をなしている。紛争が起きたときには話し合いをするという機運がこのとき醸成され、国民国家という概念が生まれた。
4・本物の世界秩序を打ち立てるには、それを構成する国々が、みずからの価値観を維持しつつ、グローバルで、構造的で、司法的な第二の文化ーひとつの国もしくは地域の思想を超越する秩序の概念ーを身につける必要がある。現時点では、いまの状況に即したウェストファリア・システムの現代化がそれにあたる。
5・遠い古代のヘラクレイトスの謎に満ちた『断片』が人間の条件の見方や変化が争いによって決定的に特徴づけられることを明らかにしている。「世界秩序は火に似ていて、「ある程度まで燃え上がり、ある程度で消える」。戦いは「万物の父であり王である」。だが、「物事の統一は表面化にあり、対立者同士の均衡のとれた反応に依存している」。戦争の犬たちを抑制しながら、その釣り合いをとることが、私たちの時代の目標である。
6・21世紀の世界秩序の構造は、三つの重要な局面で欠陥がある。
①国家ー国際社会の基本となる正式な単位ーの性格そのものが、いくつもの方向から圧力を受けている。
②世界政治・経済機構は、互いに対立している。国際経済システムがグローバル化したのに、政治構造はあいかわらず国民国家が基本になっている。グローバリゼーションのプロセスは、国際秩序にとって望ましくない逆の作用を引き起こすような政治的反応をもたらすことが多い。政府は、グローバリゼーションのプロセスを、国の利益か重商主義を目指す方向に変更するよう求める圧力にさらされる。
③国家首脳は、立場上、会議で自分の行動が大衆に与える影響ばかりに目を向け、広報面を重視しようとするきらいがある。
7・さまざまな社会の歴史を概観したモンテスキューは、偶然に起きるような出来事はないという結論を下し、つねに潜在する原因があり、それを理性で見出して共有財産にできる、と唱えた。
8・人類社会は顕著な「非社交的社会性」によって性格づけられると、カントは唱えた。「社会のなかでまとまりたいという傾向は、たえず社会を分裂させようとする抵抗をともなっている」。ことに国際秩序の問題は、「もっとも困難であり、人類によって解決最後の問題になるだろう」。
9・カントが示した答えは、戦争行為を行なわず、国内と多国間の行動を透明にすると誓った共和国の自主的な連盟という、革命的なものだった。人類社会がやがて目覚めて「統一された力のシステムを目指し、ひいては世界的視野を持つ普遍的な政治安全保障のシステム」と「人類の完全な市民連合」に向かうのは、創造主の意図にかなっている。
10・コスモポリタンのアイデンティティは、国家への忠誠と相反する。
11・ヨーロッパは、自分たちが立派に設計してきた世界秩序の探求が危険な転機にさしかかり、秩序をまとめるのに失敗した地域が危機に呑み込まれかねないときに、内向きになっている。
12・中国はあからさまに、また他の大国はそれとなく、核心的利益の追求のためには軍事力という選択肢があることを肯定している。国防費は急増している。
13・日本の歴史上の転換点がある。それは国際秩序における役割をもっと幅広いものに定義しなおすという動きで、アジア地域だけでなく、より広い範囲で及ぶ影響がある。
14・新しい役割を模索するにあたって日本は、中国と韓国の隆盛な発展と、それが日本の安全保障にあたえる影響に鑑みて、物的・心理的な力の均衡を、入念に、理知的に、そして控え目に、あらためて評価していくだろう。
15・三つの主な選択肢の観点から、日本はこの分析を行うに違いない。
①アメリカとの同盟に重点を置きつづける。
②中国の勃興に適応する。
③ますます国家主義的になる外交政策に依存する。
16・21世紀に中国が卓越した地位に昇ったことは、けっして目新しくなく、歴史上の図式を再現したにすぎない。際立った違いは、中国が古代文明の継承者と、ウェストファリア・モデルに則った現代の大国の両方になって復帰したことだ。
17・秩序はつねに、自制、力、正統性の微妙な釣り合いを必要とする。アジアの秩序では、力の均衡とパートナーシップの概念を組み合わさなければならない。均衡を軍事的な定義のみに頼ると、対決に陥るだろう。パートナーシップという心理的手法のみに頼ると、覇権の恐怖が高まる。そのふたつを釣り合わせるのが、賢明な政治家の腕のみせどころになる。釣り合いが崩れれば、大惨事が待ち受けているからだ。
18・哲学者や詩人は昔から、人間の意識の範囲を三つの部分ー情報、知識、そして知恵ーに切り分けてきた。インターネットは情報の領域に集中していて、情報の拡散が幾何学的に容易になった。しかしながら、情報過多は逆に、知識を得ることを妨げ、知恵をいまだかってないほど遠ざけている。
19・書物から得る知識は、概念的思考ー類比できるデータや出来事を認識し、図式として未来に投影する能力ーにとって貴重なのだ。また流儀を持つことで、読者は本の内容と自分の美学を融合させ、著者や問題との結びつきを深める。
20・人と人との会話という、昔ながら知識を得る方法もある。考えをやりとりしたり、議論したりすることで、何千年ものあいだ、情報交換の事実に即した内容に、感情や心理といった面を加味してきた。
21・インターネットには、歴史の記憶を薄れさせる傾向がある。
“International Order WORLD ORDER” Henry Kissinger, Nihon Keizai Shimbun Publishing Co., 477, 2016.6
I summarized the essence.
1 · The conclusion that the concept of world order is at stake is the biggest international problem of our time.
2 · It is becoming extremely important to learn from the world history again and again. With globalization and the spread of the Internet, societies that had never been in contact with each other are closely interchanged, and complicated situations are born there. Such a time should look to the past and get lessons from history.
3 · The foundation of the current international law was based on the Westphalia Convention (1648) agreed to conclude the 30-year war that devastated Europe by war, this view of the world is the basis of the current international order . The moment of talking when conflict occurred was fostered at this time, the concept of national state was born.
4 · In order to establish a real world order, the countries that make up it, while maintaining their own values, are the global, structural and judicial second culture – the thought of one country or region It is necessary to acquire the concept of transcending order. At the moment, modernization of the Westphalia system according to the current situation corresponds to it.
5. The mysterious “fragment” of ancient Heraclitus reveals that the view and change of human conditions are decisively characterized by conflict. “The world order is like fire,” it flares up to a certain extent and disappears to some extent. ” The battle is “a father and a king of all things”. However, “Unification of things is on the surface and depends on a balanced reaction between the opposition”. Restraining the dogs of war and balancing them is a goal of our era.
6 · The structure of the world order in the 21st century is defective in three important aspects.
① State – The nature of the formal unit, which is the basis of the international community itself, receives pressure from several directions.
② World political and economic institutions are in conflict with each other. Even though the international economic system has become globalized, the political structure remains the same as the national state. The process of globalization often brings about such political reactions as to cause the opposite effect, which is undesirable for the international order. The government is subject to pressure to change the process of globalization to a direction towards national interests or mercantilism.
③ From the standpoint of the state leaders, with a view to the public only on the influence of their actions on the public at the conference, there is a strong desire to emphasize public relations.
7 · Montesquieu, which outlined the history of various societies, concluded that there was no accident happening event, he always said that there is a potential cause and that it can be found by reason and made it a shared property.
8 · Kant says that human society can be characterized by outstanding “unsociable social nature”. “The tendency to settle in society is accompanied by the resistance to constantly divide the society.” In particular the problem of international order is “the most difficult and it will be the last problem solving by mankind.”
9 · Kant’s answer was revolutionary, the autonomous federation of the Republic who vowed to make domestic and multilateral action transparent, without conducting war acts. It is the Creator’s intention that human society will soon awaken to “a system of unified power, a system of universal political security with a global perspective” and “a complete citizen coalition of mankind” It is different.
10 · The identity of cosmopolitan conflicts with loyalty to the state.
11 · Europe is facing inward when the exploration of the world order that they have designed admirably has brought about a dangerous turning point and the area where the failure failed to compile the order can be swallowed by the crisis.
12 · China is open-minded and other major powers implicitly affirm that there is a choice of military power to pursue core interests. Defense spending has increased rapidly.
13 · There is a turning point in Japan’s history. It is a move to redefine the role in the international order to a wider range, not only in the Asian region but also over a wider range.
14 · In searching for a new role Japan should carefully and intelligently balance the physical and psychological powers in light of the prosperous development of China and South Korea and its impact on Japan’s security , And will be appraised again in a conservative manner.
15 · From the perspective of the three main alternatives, Japan must make this analysis.
① Keeping emphasis on alliance with the United States.
② adapt to the rise of China.
③ It depends on foreign policy which becomes increasingly nationalistic.
16 · China’s rise to an outstanding position in the 21st century is indeed novelty and merely reproduces historical schemes. The distinctive difference is that China has returned to be both a heir to the ancient civilization and a modern great power in accordance with the Westphalia model.
17 · Order always requires a subtle balance of self-control, power, legitimacy. In Asian order, we must combine the balance of power and the concept of partnership. If you rely solely on military definition of equilibrium, you will fall into confrontation. If you rely solely on the psychological method of partnership, the fear of supremacy will increase. Balancing the two is a good example of wise politicians’ skills. If the equilibrium collapses, a catastrophe is awaiting.
18 · Philosophers and poets have traditionally divided the range of human consciousness into three parts – information, knowledge and wisdom. The Internet is concentrated in the area of information and the diffusion of information has become geometrically easy. However, information overload inversely hinders getting knowledge, keeping wisdom far away.
19 · The knowledge gained from books is valuable to conceptual thinking – the ability to recognize comparable data and events and to project to the future as a diagram. By having a rhetoric, readers will blend the contents of the book with their own aesthetics, deepening the connection with authors and problems.
20 · There is also a way to acquire old-fashioned knowledge of conversation between people and people. By exchanging ideas and discussing, thousands of years have taken into account the emotional and psychological aspects of the contents in accordance with the facts of information exchange.
21 · There is a tendency on the Internet to reduce the memory of history.

老耄と哲学 思うかがままに』梅原 猛、文藝春秋 441項、2015.1
エッセンスをまとめました。
1・哲学とはもともと「知を愛する」ことを意味し、好奇心を根底としているが、そこには一貫した論理と哲学が必要である。
2・動物行動学者の日高敏隆氏は、老齢になると人間は植物になると語った。
3・自然はあるいは凶暴な父親の如く荒れ狂い、あるいはやさしい母親の慈悲に富むものではなかろうか。自然を奴隷の如く人間に従うものであると決めつける、これでずっと真理とされてきたデカルト哲学の神話に大きな疑問符が投げかけられたのである。
4・人類は人間中心主義の哲学を捨て、生きとし生けるものものと共存する哲学を自らのものにしなければならない。
5・理性をもった人間を絶対化し、自然科学と科学技術によっての人間が自然を奴隷の如く酷使することを是認する近代哲学に導かれる西洋近代文明はいつか行き詰まるにちがいない。
6・考えてみれば、日本の神道はもともと、恐ろしい自然を鎮めるためのものであった。山、川、海は食糧をはじめとする生活物資を与えてくれるものであるとともに、ひとたび間違えば人の命を奪うものであった。
7・学問においてチームがもっとも生産的になるためには、属する各人が強い個性を持ち、しかもそこに和がなければならない。
8・哲学には先人の思想との厳しい対決が必要であろう。
9・学問における創造には矛盾する能力が必要である。創造には、自分が苦心して蓄えた知識から自由になって、子供の心で思索できる能力が必要である。
10・人間の手の指は五本、足の指も五本であり、またモミジの葉も多くは五つに裂けている。なぜ五なのか。
11・式典などで挨拶するときは、原稿を用意せず、あらかじめ考えておいたことをその場の雰囲気に合わせて語ってきた。それは日本の社会においては甚だ異例なことであると思われるが、私がもともと一匹狼であるからであろう。
12・たとえ少数でも、一切の絆から離れて自分の意見をはっきり主張する人間がいないかぎり、日本が近代国家として立派に発展することは不可能であると私は思う。
13・明治以来の日本の大学教育は主として西洋で発展した学問を日本に導入することを目的としていた。それゆえ既成の学問を迅速かつ正確に理解し、それを正しく学生に教える人材が重視されたのである。しかに、それだけでは学問の創造はない。学問の創造は、多くの人が信じている通説を根本的に疑い、それに代わる新しい仮説を立てることから始まる。
14・現代の遺伝子科学は、人間ばかりか動物、植物などすべての生きとし生けるものの生命の本質は遺伝子であると語る。芭蕉は「人生は旅である」といったが、まさに遺伝子は過去において永遠といってよい無限の長い旅をしてきたのである。
15・カントの「永久平和論」は国際連合の思想的原理になっているが、国際連合は真に永久平和を実現する機関になっていない。
16・現在、東アジアは一触即発の状態にあるかもしれないが、そのような危機も平和憲法の下で解決を図るべきではないか。平和の理想を高く掲げ、内に死を賭けて戦う強い軍隊をもつ国には容易に外国が攻めてくるとは思われない。
17・政治は短し、芸術は長しというべきであろうか。
18・私は縄文文化を日本の基層文化ととらえたが、人間と他の生きとし生けるものとの共生を原理とする縄文文化は生態学的な知恵に満ちた文化といわねばならない。環境破壊が進む現代社会の病を癒す文化として、ますます縄文文化が再考されるべきである。
19・学の醍醐味は、新しい仮説を発見し、それを実行するところにある。いつ降ってくるか分からないひらめきをしっかり受けとめる無心の心をもってほしい。

“Do you think old age and philosophy as it is” Takeshi Umehara, Bungei junpu 441, 2015.1
I summarized the essence.
1 · Philosophy originally means “to love knowledge” and is based on curiosity, but there is a need for consistent logic and philosophy.
2 · Mr. Toshitaka Hidaka, an animal behaviorist, told that human beings become plants when old.
3 · Nature is raging like a fierce father, or is it a merciful mother of a friendly mother? A big question mark was cast in myths of the Descartes philosophy that has always been regarded as truth, so as to decide that nature is to obey human beings like slaves.
4 · Human beings must abandon the philosophy of humanism and have their own philosophy to coexist with living things.
5 · Modern civilization guided by modern philosophy that absolutely human beings with reason and admitting that human beings by natural science and science and technology abuse nature like slavery must someday get stuck.
6 · If you think about it, the Japanese Shinto was originally intended to quell a horrible nature. Mountains, rivers, and the sea give us living goods such as food, and once we make a mistake it deprives people of their lives.
7 · For the team to become the most productive in the discipline, each member belonging must have a strong personality and have to be there.
8 · In philosophy it is necessary to have a severe confrontation with the thought of the predecessor.
9 · Ability to contradict creation in academic discipline is necessary. In creation, the ability to be free from the knowledge that he has struggled with and to be able to think in the mind of a child is necessary.
10 · There are five fingers of human hands, five fingers, and many leaves of Momiji are split into five. Why are you five?
11 · When greeting with ceremonies etc., I did not prepare manuscripts and talked about what I had thought beforehand according to the atmosphere of the place. It seems that it is extremely unusual in Japanese society, but because I am originally a lone wolf.
12 · I think that it is impossible for Japan to develop admirably as a modern state unless there are any people who insist on clearly expressing their opinions apart from any bonds, even a small number.
13 · Japanese university education since the Meiji era was mainly aimed at introducing the scientific development developed in the West into Japan. Therefore, the emphasis was on human resources who understand existing studies quickly and accurately and teach them correctly to students. However, there is no creation of academics alone. The creation of academia begins with fundamentally doubting the theory that many people believe, and establishing new hypotheses to replace it.
14 · In today’s genetic sciences, it says that the essence of the life of all living things such as animals and plants is genes. Basho said “Life is a journey”, but exactly genes have done infinite long journey that can be said to be eternity in the past.
15 · Kant ‘s theory of “perpetual peace” is the ideological principle of the United Nations, but the United Nations is not truly an institution that realizes peace of eternity.
16 · At present, East Asia may be in a state of embarrassment, but should such a crisis be resolved under the Peace Constitution? It is unlikely that foreign countries will easily attack the country with a strong military that holds the ideals of peace high and fights by betting death within.
17 · Should politics be short, and art be long?
18 · Although I caught the Jomon culture as the basic stratum culture of Japan, Jomon culture based on the coexistence of human beings and other living things must be said to be a culture filled with ecological wisdom. Jomon culture should be reconsidered as a culture to heal diseases of modern society where environmental destruction progresses.
19 · The real pleasure of academics is to discover new hypotheses and to do it. I want you to have an innocent heart to firmly accept the inspiration you do not know when it will come down.

ドナルド・トランプ 劇画化するアメリカと世界の悪夢』佐藤伸行 文藝春秋 222項
2016.8
エッセンスをまとめました。
1・ドナルド・トランプは1946年、ニューヨークで生まれた。ドイツ系移民の父とスコットランドから移民として渡ってきた母を持つ。
2・富豪トランプ家の創業者は風俗ビジネスによってアメリカン・ドリームの階段を上り始めた。
3・情報はビジネスを制する。
4・昔、レーガンは持ち前の演技力と雄弁で、ユーモアにあふれたタフガイの合衆国の大統領を演じきった。そうした演技力はトランプにも生来的に備わっているように思われる。
5・レーガンとトランプの共通項として単純化が挙げられる。
6・ケチの哲学。必要なことには金を出すが、必要以上には出さない主義。
7・トランプは東欧のスラブ系美女にこだわる。
8・トランプの肥大した自我は資産額に比例している。財産を低く言われることほど自尊心を傷つけられることはないのがトランプなのである。
9・ネット民主時代の候補は、1%の富裕層でなく、99%の大衆を味方につけて勝つ。この大衆は昔ながらの「声なき人々」などではない。SNSを駆使して意見や好悪の感情、批判や罵倒を発信し続ける「声高き人々」である。トランプはこうした声高な人々よりももっと大きな声で、しかもさらに野卑な言い回しで、断片的かつシンプルに強烈な言葉を発し、喝采を浴びていったのである。
10・トランプ現象とは「白人の反乱」である。
11・トランプ現象の背後には「アメリカの自虐史観」への反感もあるようだ。
12・キーワードは「白人のルサンチマン」かもしれない。
13・トランプ支持者の約75%が「白人に対する差別は黒人およびヒスパニックに対する差別と同じくらい大きな問題だ」と考えている。
14・アメリカ人価値調査によれば、保守層ほど将来を悲観する傾向が出ている。
15・ヒスパニックや黒人を敵に回しても白人票、とりわけ白人のキリスト教票をできるだけ手に入れる作戦に出た。
16・レーガンが「悪の帝国」と呼ぶソ連との対決を叫んで登場したのをまねるように、トランプは「西洋文明の興隆」を鼓吹しながら、「過激イスラムの封じ込め」を外交・軍事ドクトリンの中心に据え、アメリカが既に「対イスラム戦争」の渦中にあると宣言した。
17・米露接近 プーチンはトランプにエールを送り、トランプもプーチンを称賛している。
18・トランプの思考法によれば、中国の対しても、アメリカの強さを誇示するやり方が有効である。
19・トランプの言う「強いアメリカの復活」とは、経済の復活と米軍戦力の増強を意味している。中国や日本、韓国から奪われた雇用を取り戻し、それによって経済力を甦えらせ、軍事増強につなげる構想。
20・同盟国との一連の首脳会議では、「財政面でのコミットメントのリバランシング」を議論すると言っており、NATOの加盟国とともに日本や韓国などに対して「防衛料」の支払いを求めるとみられる。
21・自己中心主義、予測不能主義がトランプ外交の基調となる。
22・トランプには、細菌恐怖症という脅迫神経症がある。
23・発展心理学の観点から言うと、トランプとヒトラーはよく似通っているかもしれない。

“The Dream of the Donald Trump and The World’s Nightmare of the United States” Nobuyuki Sato Bungeishunu 222
2016.8
I summarized the essence.
1 · Donald Trump was born in New York in 1946. I have a German immigrant father and a mother who came as an immigrant from Scotland.
2 · Founder of richest trump family started climbing stairs of American dream by moral business.
3 · Information controls business.
4 · In the past, Reagan played the US President of Tough Guy full of sense of humor with eloquent performance and eloquence. It seems that such acting skills are inherently present in Trump.
5 · Simplification is a common item of Reagan and playing cards.
6 · Philosophy of misery. To the necessary things, I will give out the money, but do not put out more than necessary.
7 · Trumps adhere to slavic beauties in Eastern Europe.
8 · The enlarged ego of Trump is proportional to the asset amount. It is Trump that can not hurt self-esteem as much as to say low estate.
9 · Candidates in the democratic age of the Internet win over 99% of the population, not 1% of wealthy people. This mass is not old-fashioned “people without voice”. “Voiceless people” who continue to disseminate opinion, prejudice emotions, criticism and abuses by making full use of SNS.  Trump was louder and louder than these loud people, with even more bold phrases, fragrant and simple and intense words, they got cheers.
10 · Trump phenomenon is “Caucasian revolt”.
11 · Behind the Trump phenomenon, there seems to be antipathy to “America’s masochistic historical perspective”.
12 · The key word may be “Caucasian Rusantiman”.
13 · About 75% of supporters of trumps believe that “discrimination against Caucasians is about as big as discrimination against blacks and Hispanics.”
14 · According to the American value survey, there is a tendency for the conservative to be pessimistic about the future.
15 · Even though I turned Hispanic or black people to enemies, I came to a strategy to obtain white votes, especially white people’s Christian votes as much as possible.
16 · Trump began to embrace “the rise of Western civilization” as it imitated the confrontation with the Soviet Union, where Reagan calls “the empire of evil” crying out and emphasize “containment of extreme Islam” as diplomacy and military doctrine And declared that the United States already is in the midst of ‘Islamic war’.
17 · Russia’s approaching Putin sends an ale to the playing card and the playing card also praises Putin.
18 · According to the cardinal thinking law, the way to show off the strength of the United States is also effective against China.
19 · Trump ‘s “strong American resurrection” means reinstating the economy and strengthening US military strength. A concept to regain employment deprived from China, Japan and South Korea, thereby restoring economic power and leading to military buildup.
20 · A series of summit meetings with allies say that they will discuss “rebalancing financial commitment”, and it seems that they will ask for payment of “defense fee” to Japan, Korea, etc. together with NATO member countries .
21 · Self-centrarianism, unpredictableism is the basis of trump diplomacy.
22 · Trump has a threatening neurosis called bacterial phobia.
23 · From the viewpoint of development psychology, Trump and Hitler may be very similar.

人生の座標軸』起業家の成功法則 堀 義人 東洋経済新報社 243頁 2014.1
エッセンスをまとめました。
1・六つの座標軸
一般の日本人であれば、大きく分けて六つの座標軸に分類される。
①個人、②家庭人、③組織人、④日本人、⑤アジア人、⑥地球人

2・一番重視しているのは、やるべき時には集中して成果を上げ、その上で長いスパンで犠牲にしたものを戻し、人生のバランスをとることである。集中がなければ何事も成し遂げられない。

3・心技体(精神力、頭脳、体力)を基本理念として掲げた、教育理念の骨子
①生命力。健康第一
②好奇心・探究心は常に持ち続けて、向上し続ける。
③何事も集中力を持ってやり抜く力、考える力を持つ。
④感動したり、喜んだりする感受性、優しさを持つ。
⑤日本人としてのアイデンティティ、礼儀作法を持つ。

4・働きたい組織の五つの要素
①良い仲間に恵まれ、
②やりがいのある仕事ができ、
③最大限能力を開発することに喜びを感じられ、
④社会に貢献していることを実感でき、
⑤やった分だけの成果が配分される。

5・組織人として成功するために重要なのは、
①自らの信念を持ち、個を確立させる。そして能力と人間性を高める。
②自らの信念と合致する。勝ち組の良い組織に属する(あるいは自らが作る)。
③自らの信念と組織の理念・ビジョンを共鳴させて爆発させる。そして、可能な限り自由度が高い責任あるポジションに自らの身をおく。

6・各自の個性を組織のエネルギーにすることが重要である。

7・教育は、すべての基本だ。全ての資源の中で一番重要なのは、人的資源だ。(ビル・ゲイツ)

8・成長には三つが必要だ。
①不断のイノベーション、②生産性の向上、③リスクに対応する強靭さ。

9・自らが与えられた環境に中で、精一杯生きるかどうかが重要なのである。

10・エキサイティングなプロセスを、良い仲間とともに、明るく、楽しく、前向きに進めていきたい。一日一日、見えてくる新たな風景に感動しながら。

“Coordinate axis of life” entrepreneur’s success law Yoshimoto Hori Toyo Keizai Inc. 243 page 2014.1
I summarized the essence.
1 · 6 coordinate axes
If it is a general Japanese, it is roughly divided into six coordinate axes.
① individual, ② family, ③ organization person, ④ Japanese, ⑤ Asian, ⑥ Earthling

2 · The most important thing is to concentrate and produce results when you should do, return the things you sacrificed with a long span on it, and balance your life. Without concentration you can not do anything.

3 · The framework of the educational philosophy that set the core technologies (mental strength, brain, physical strength) as the basic philosophy
① Life power. Health first
② Keep curious and inquisitive at all times, keep improving.
③ Have the ability to withdraw your concentration with anything, and the ability to think.
④ Have sensitivity and kindness to be impressed and pleased.
⑤ Have identity and manners as a Japanese.

4 · Five elements of the organization to work
① I am blessed with good colleagues,
② I can do a rewarding work,
③ I felt pleasure in developing maximum capacity,
④ I can realize that I am contributing to society,
⑤ Results are distributed as much as you did.

5 · It is important for organizational success to succeed,
① Have their own beliefs and establish individuals. And increase ability and humanity.
② Match with your own beliefs. I belong to a good organization of winning groups (or they make themselves).
③ Explode their own beliefs and the philosophy / vision of the organization in resonance. Then, put yourself in a responsible position with the highest degree of freedom possible.

6 · It is important to make each person’s personality the energy of the organization.

7 · Education is the basis of all. The most important of all resources is human resources. (Bill · Gates)

8 · Three are necessary for growth.
(1) constant innovation, (2) improvement in productivity, (3) toughness to respond to risks.

9 · It is important whether to live to the utmost in the environment given by themselves.

10 · I would like to proceed excitingly, brightly, happily and positively with good colleagues. While being impressed with the new landscape that I see every day.

ファシリテーションの教科書』組織を活性化させるコミュケーションとリーダーシップ、グロービス、吉田素文、東洋経済新報社、204項、2014.11
エッセンスをまとめました。

1・リーダーのコミュケーションのあり方
①上位の方針や目的を、その理由や背景とともに具体的に理解
②上位の目的・方針のブレイクダウン
③自分の生み出すべき成果、そのためのあるべき業務のプロセスを具体化
④自分がやりたいと思える

2・ビジネスにおける議論の最終目的は、行動の決定である。決定内容の合理性を高める。決定内容の納得性を高める。

3・参加者の状況を予想して、出発点と到達点を設定する。

4・その議論が終わった時点で、参加者・自分がどのような状態になっていればよいのかを言語化し、明確に意識できるようにする。

5・代表的なフレームワーク
①事業環境分析の3C
市場(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)
②事業環境分析のSWOT
強み(Strengths)、弱み(Weakness)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)
③マクロ環境分析のPEST
政治・法律(Politics)、経済(Economics)、社会(Social)、科学技術(Technological)
④マーケティングの4P
製品(Product)、価格(Price)、プロモーション(Promotion)、流通(Place)
⑤顧客の購買過程のAIDMA 認知(Attention)、興味(Interest)、欲求(Desire)、記憶(Memory)、行動(Action)
⑥ビジネスシステム(バリューチェーン)
開発/生産/マーケティング/販売/流通/サービス
⑦製造・調達でのQCT
品質(Quality)、価格(Cost)、納期(Delibery)
⑧人材評価・育成のSWマトリクス
能力(Skill)/やる気(Will)

6・合意形成のステップを細分化
①場の目的共有 何の話をなぜここでするのか
②アクションの理由の共有・合意 なぜそうする?
③アクションの選択と合意 どうする?
④実行プラン・コミットの認識・共有 どうやってやる?

7・問題解決の思考ステップ
①問題意識の明確化 (What) 仕事のあるべき姿を具体的に描き、現状と比較してギャップ(問題)を明確にする。
②問題箇所の特定(Where) 優先順位の高い問題に絞り込む
③真因の追求 (Why) 本質・構造的な原因を特定
④対策の立案・実行 (How) 最小ソースで最大効果を狙える対策を具体化し、確実に実行する

8・ファシリテーターが行うべき基本動作
①発言を引き出す
・発言に対する意欲を高める、
・発言しやすいような刺激を与える。
②発言を理解し、共有する
③議論を方向づける
④結論づける 
・議論の到達点を確認する。
・行動につなげる

9・主張の根拠の結びつきは、主に演繹的な論理展開、もしくは帰納的な論理展開によって作られる。

10・議論がまとまらないときは、「条件付き合意」を形成することが有効。

11・場の空気を「自由、活発、安心」にする。

12・集団の進化ステップ
烏合の衆→対立→団結→変革

13・人の可能性を信じること、自分を無にしても集団の成果とメンバーの成長を実現しようとする使命感、そうした価値観を持って、ファシリテーターの力が最大限に生かされる。

Communication and Leadership to Revitalize the “Facilitation Textbook” Organization, Globis, Yoshida Tomofumi, Toyo Keizai Shimbun, Item 204, 2014.11
I summarized the essence.

1 · How to communicate with leaders
① Understand the top policies and objectives concretely with reasons and background
② Breakdown of higher purpose and policy
③ Refining the results to be created by you, the process of work that should be done
④ I want to do it

2. The ultimate goal of discussion in business is decision of action. Increase rationality of decision content. Increase the satisfaction of the decision contents.

3 · Estimate participant’s situation and set start point and reach point.

4 · When the discussion is over, we will make the participants · what kind of condition should I be in the language and make it clearly conscious.

5 · Typical framework
① 3C of business environment analysis
Market (Customer), Competitor, Company (Company)
② SWOT of business environment analysis
Strengths, Weakness, Opportunities, Threats
③ PEST of macro environment analysis
Politics / Law (Politics), Economics (Economics), Society (Social), Technological
④ 4P of marketing
Product (Product), Price (Price), Promotion (Promotion), Distribution (Place)
⑤ AIDMA recognition (interest), interest (Intire), desire (Desire), memory (Memory), action (Action) in customer purchasing process
⑥ Business system (value chain)
Development / Production / Marketing / Sales / Distribution / Service
⑦ QCT in manufacturing / procurement
Quality, price (Cost), delivery date (Delibery)
⑧ SW matrix of human resource evaluation / development
Ability (Skill) / Motivation (Will)

6. Segmentation of consensus building steps
① Purpose of the event Sharing why you talk here
② Sharing and agreeing the reason of the action Why do you do that?
③ Selection and agreement of action What will you do?
④ Recognition and sharing of execution plan · commitment How to do?

7 · Thinking step in problem solving
① Clarification of problem consciousness (What) Draw concrete description of what work should be, clarify the gap (problem) compared with the present situation.
② Identify the problem part (Where) We narrow down to high priority issues
③ Pursue the root cause (Why) Identify the essential / structural cause
④ Drafting and implementing measures (How) Make specific measures to achieve the maximum effect with minimum source and execute it surely

8 · Basic actions to be performed by the facilitator
① Extract remarks
· Increase motivation for remarks,
· Give a stimulus easy to say.
② Understand and share opinions
③ Direction of discussion
④ conclude
· Confirm the point of reach of the discussion.
· Link to action

9 · The connection of the basis of the claim is mainly made by a deductive logical development, or inductive logic development.

10 · When discussion is not completed, it is effective to form “conditional consensus”.

11 · Make the air in the place “free, active, secure”.

12 · Group evolution step
Confrontation of the crowd → conflict → unity → change

13 · Believing in the possibility of a person, having a sense of mission to realize the outcome of the group and growth of the members even if they do nothing themselves, with such values, the power of the facilitator is utilized to the utmost.

アングロサクソン資本主義の正体』ビル・トッテン、東洋経済新報社 189項 2010.8
エッセンスをまとめました。

1・経済学の基礎理論として「信用創造」という大層な名称がつけられているが、金庫に保管してある以上のマネーを貸し出すというその基本構造はまったく変わらない。銀行は、信用創造の名のもとに、預金者が預けたお金の何十倍もの金額を貸し付けている。

2・歴史の流れを決める最大の要因はお金である。(カール・マルクス)

3・お金に祖国はない。彼らの唯一の目的は、利益なのだ。(ナポレオン・ボナパルト)

4・産業革命で富を得た金持ちのために生まれた「 資本主義」

5・大量生産による商品流通の発達は、市場に競争をもたらした。競争する市場こそ、資本主義の原点である。競争に勝ち、富を生み出すことが、市場に参加する者の目的になったのである。

6・これに理論的な理由付けを与えたのが、経済学の始祖と呼ばれる四人のエコノミスト-アダム・スミス、トーマス・マルサス、ディビット・リカード、ジョン・スチュアート・ミル-である。アダムスミスは『国富論』、マルサスは『人口論』、リカードは『経済学および課税の原理』、ミルは『経済学原理を』著したが、換言すれば、いずれも富を生み出す仕組みを論じたものであり、言葉を換えれば、それは囲い込みによって多くの土地を強奪した地主や、産業革命によって莫大な富を手中にした資本家を正当化するために作られた理屈である。言ってみれば、お金持ちがこれまでやってきたことを正当化するための理論であり、より一層富を生み出すための道具であった。

7・だが、このように生まれた資本主義は労働者階級の多大なる犠牲の上に成り立っていた。悲惨な労働者階級の現実を目のあたりにしたエンゲルスが『イギリスにおける労働者階級の状態』を著し、マルクスが『資本論』を書いて共産主義が台頭してきたのは、ある意味では当然のことと言える。

8・資本主義の考え方を極めて単純化して言うならば、次のようになる。モノを作るためにはお金(資本)と工場を建てるための土地、原材料、そして労働者が必要である。そして、そこから作り上げたものを売って得た利益は、まず資本家と地主が大部分をとり、材料費を引いた残りを労働者が受けとる。資本と土地は、モノを生産する上で最も貴重な要因であるとされているからだ。

9・人間の幸福を第一の目標として考えるならば、資本主義は人口の大部分を占める労働者階級に冷たく、一握りの資本家や地主等のお金持ちにはあまいという、非常に偏ったものなのである。

10・資本主義が掲げる資本と土地の自由な市場における競争原理は強者と弱者を明確に分け隔てる。金融技術が発達した現代においては、その傾向はいっそう顕著で持つ者と持たざる者の差は天文学的な隔たりとなっている。

11・経済をグローバルからローカルにシフトしなければならない。少数の大企業、多国籍企業から経済を地元企業の手に取り戻すのである。特に食料は誰でも毎日必要である。それを「地産地消」にすれば、社会や環境にすぐに大きな影響力が出るだろう。まずは家庭菜園や地元でとれた作物を購入するといった個々人の地道な行動が、世界に多様さや豊かさを取り戻し、真の持続可能なコミュニティの実現につながるのだ。

12・生きていく上で必要なものを地元や国内で生産するようになればそれはこれまでの資本主義とは違う新しい形の経済社会体制となるに違いない。もしかするとそれは日本が江戸時代に達成した高度な循環型社会のようなものかもしれない。

13・私は決して暗い未来像を描いているのではない。何も行動することなくグローバルを煽るメディアに流され、多国籍企業の上顧客となって病んだ社会を自ら作るよりは、水筒を持ち、車に乗らずに歩き、肉食から菜食に移行して家庭菜園を始め、そして自分で情報を集めて現実を正しく把握する方がずっと楽しいのではないだろうか。そう問いかけ続けているだけである。

14・ われわれは知らず知らずのうちにマネーに踊らされている。成長を続けることが幸福につながると洗脳されている。そのことに気づく人が増えれば日本は世界は変わっていくだろう。

“The identity of Anglo-Saxon capitalism” Bill Totten, Toyo Keizai Inc. 189 Paragraph 2010.8
I summarized the essence.

1 · Although the name of “credit creation” is given as a fundamental theory of economics, its basic structure of lending more money than stored in a safe does not change at all. Banks loan tens of times the amount of money deposited by depositors under the name of credit creation.

2 · The biggest factor determining the flow of history is money. (Karl Marx)

There is no homeland in money. Their only purpose is profit. (Napoleon · Bonaparte)

4 · “Capitalism” born for the rich who gained riches in the industrial revolution

5 · The development of product distribution through mass production brought competition to the market. Competitive markets are the starting point of capitalism. It was the purpose of those who participate in the market to win the competition and to generate wealth.

6 · Four economists called economic studies – Adam Smith, Thomas Malthus, David Ricardo, John Stuart Mill – who gave this theoretical reasoning. Adams Miss wrote “the wealth of national wealth”, Malthus said “population theory”, Ricardo “economics and taxation principle”, Mill wrote “economic theory principle”, in other words, both discuss the mechanism of wealth creation In other words, it is the theory created to justify the landlord who robbed many lands by enclosure and the capitalist who handled enormous wealth by the industrial revolution. In other words, the rich is the theory to justify what has come so far and it was a tool to create even more wealth.

7 · However, capitalism born in this way was built upon the great sacrifice of the working class. Engels who witnessed the reality of the tragic working class wrote “the state of the working class in the UK” and Marx wrote “the theory of capital” and communism emerged in a sense in a sense It can be said.

8 · If you say extremely simplifying the idea of capitalism, it becomes as follows. To make things, we need money (capital) and land to build factories, raw materials, and workers. And, the profit obtained by selling what we have made from it, the capitalist and the landlord take the majority first, and the workers receive the remainder of the material costs. Capital and land are said to be the most valuable factor in producing goods.

9 · If we consider human well-being as our primary goal, capitalism is cold to the working class, which makes up the majority of the population, and it is very biased that capitalists and landowners are rich in rich people It is.

10. The principle of competition in the free market of capital and land listed by capitalism clearly separates the strong and weak. In the present age where financial technology has developed, the difference between those who have a more pronounced tendency and those who do not have astronomical differences.

11 · You must shift the economy from global to local. A small number of large companies and multinational corporations regain economy to local companies. Especially food is necessary every day. If it is set to “local production,” the social and environmental impacts will soon be greatly influenced. The steady actions of individuals, such as buying a home garden or local crops, regain diversity and richness in the world, leading to the realization of a true sustainable community.

12 · It will become a new form of economic and social system that is different from capitalism so far if it comes to producing what is necessary in order to live in the local and domestic. Perhaps it is like a sophisticated recycling society that Japan achieved in the Edo period.

13 · I never drew a dark future image. Rather than making a society that is sick of becoming a client on a multinational corporation without being acting on the global media without doing anything, holding a water bottle, walking without car, walking from carnivorous to vegetarian diet It would be much more fun to start with a family garden, and to gather information on yourself and grasp the reality correctly. It is only keeping asking so.

14 · We are dancing in money without knowing it. It is brainwashed that continuing growth leads to happiness. If there are more people to notice that, the world will change in Japan.
総理の言葉 日本を背負ってきた男たちの名言集』 遠越 段、綜合法令出版 215ページ 2017.2
エッセンスをまとめました。

1・「賢者は歴史に学ぶ」というドイツの宰相ビスマルクの言葉。歴史を学ぶことで、未来を予測し、失敗しないための方法を考える。

2・真に必要なのは、個々の事実だけではない。すべてはつながっている。日本の現代史が一本の流れの中でつながっている。

3・その時々の総理の言葉には、日本人と世界の人々の悩みと戦いが正直に表されている。時代の流れ、生きた歴史が目の前に浮かんでくる。

4・自力で事を成し、時には人のチカラを借りあるいは仲介をし、人々の力を結集していく事で、社会をだんだんと変えていく力を生み出す。

5・山本権兵衛は、明治天皇に対して、連合艦隊司令長官に東郷平八郎を選んだ理由を「東郷は運がいい男」とだけ答えた。

6・大隈重信 1.怒るな、2.愚痴をこぼすな、3.過去を顧みるな、4.望みを将来に置け、5.人のために善をなせ。

7・加藤高明 なすはなさざるに優る。

8・平和主義者が戦争を起こす。 目をつむっていればなくなるというのは子供の理屈である。

9・大人物に会って学べ。そして旅をして歴史的な史跡や自然を見よ。

10・吉田 茂 日本が良くなる根拠は何だったのか。それは信義に厚く、誠実な倫理観を持つ勤勉な国民性にあったのではないだろうか。

11・歴史書を読めば人の行動がよくよく読める。

12・聖徳太子の17条憲法を憲法とし、後はイギリスのように慣習法でも良いのではないか。

13・中曽根康弘 対局さえ見失わなければ大いに妥協してよい。
  政治家の資質の第一は歴史観です。
  政治は愛だとか優しいと言った名詞や形容詞ではなく、「私はやる」という動詞で語るものだ。
14・細川護煕
  政府は帆であり、国民は風であり、国家は船であり、時代は海である。

15・村上富市 大衆とともに大衆を学ぶ。

“Words of Prime Minister ‘s Words of Men who took over Japan” Tegoshi Tadani, Sogo Legal Publication 215 pages 2017.2
I summarized the essence.

1 · German Chancellor Bismarck ‘s word “wise men learn from history”. By learning history, predict the future, think about ways to not fail.

2 · It is not just individual facts that it is truly necessary. Everything is connected. The contemporary history of Japan is connected in one flow.

3 · In the words of the Prime Minister at that time, the troubles and battles of Japanese and the people of the world are expressed honestly. The flow of the times, the living history comes to the front of my eyes.

4 · Do things by oneself, sometimes borrowing or mediating people’s power, mediating, and creating the power to change society gradually by gathering the power of people.

5 · Yamamoto Ryube responded to the Meiji Emperor only as “Toho is a lucky man” why he chose Togo Heihachiro as Commander of the Allied Fleet.

6 · Okuma Shigenobu 1. Do not get angry, 2. Do not complain about bitches, 3. Do not look at the past, 4. put hope in the future, 5. make good for people.

7 · Takaaki Kato is better than miserable.

8 · Pacifists cause war. It is a child ‘s theory that it will disappear if you keep your eyes closed.

9 · Learn by seeing big figures. Then travel and see historical historic sites and nature.

10 · Shigeru Yoshida What was the basis for improving Japan? It might have been a diligent national character with a thick, faithful ethical view of faith.

11 · If you read the history book, people’s behavior can be read well.

12 · The Constitution of Article 17 of Prince Shotoku shall be the Constitution, and after that, it may be a customary law as in the UK.

13 · Yasuhiro Nakasone If you do not lose sight of the opposition, you can make a big compromise.
  The first of the qualities of politicians is history view.
  Politics is not a noun or adjective that said it is love or kind, but it is a verb that I say “do it.”
14 · Keihiro Hosokawa
  The government is a sail, the people are the wind, the state is a ship, the times are the sea.

15 · Tomiichi Murakami Learn the public with the masses.

大前研一 日本の論点 2017-2018』プレジデント社 277ページ 2016.11
エッセンスをまとめました。
1・言うべきことを言えない空気が充満している社会はやはり不健全だ。右の立場とか左の立場ということではなく、自分が知っていて、それに基づいて考えているかを表現するのは大切なことで、そういうインテリジェンス社会を取り戻さなければ、「いつか来た道」に再び足を踏み入れることになるだろう。

2・ポピュリズム の台頭、右翼化の黒幕が世界を覆う。

3・指導国なきGゼロの時代に突入した。国際協調を図っても模様眺めの答えしか出てこない。

4・グローバリズムの理念を指導する者がいない。

5・人生設計は他人任せでなく自分でコントロール。

6・サラリーマンであっても老後に備えてキャッシュフローを生み出すような事業を真剣に考えるべきだろう。

7・現役時代が終わった後、セカンドライフは8万時間の自由時間がある。

8・アベノミクスの景気浮揚効果を阻む低欲望社会の現実。

9・史上最大の予算を組み続ける政府の愚行。

10・国民の将来不安がなくなれば、消費が増える。

11・自分を変革する三つの方法
①去年の手帳を取り出して、見直してみる
②住む場所が変われば、目線も変わる
③一番役立つのは自分と違う発想をする人

12・中国バブル崩壊から「世界大恐慌」へ飛び火する可能性。中国株市場では8割が個人投資家で、しかもその多くが借金をして投資している。それゆえに、政府がいくら対策を講じ株価を戻しても再び下降する運命にある。

13・オバマ政権は中近東でことごとく判断を誤った。学生弁論家みたいなオバマ大統領は民主主義の素晴らしさを称賛したが、結果はアラブの春がアラブの混乱・悪夢に転じただけだ。

秩序なき時代の知性』佐藤優 ポプラ新書 225ページ 2016.12
エッセンスをまとめました。

1・何事にも時があり、天の下の出来事にはすべて定められた時がある。

2・思想の力が弱まっている。

3・民主主義の定義というのは実はそんなに難しくなくて、たんに民衆が権力を持っている体制のことである。

4・政治経済の分野にこそ哲学が必要である。

5・ライプニッツのモナロジーというのは、この世界を、ともにあることが可能な出来事の束として捉えるというもの。モナロジーで見ると、ロシアのユーラシア主義も、EUも、あるいはTPPだってモナドと見ることができる。

6・思想を支える歴史と言語。

7・マルクス経済学は現実社会で役立つ。

8・働くの対義語を尋ねると、欧米人は「遊ぶ」と答える。日本人は「休む」と答える。

9・限界効用逓減の法則 お金を使えば使うほど、ものを買えば買うほど、その一回の機会の効用-ありがたみや満足感が減ってしまうという理論。年収300万年以上なら、幸福度に大差はない。

10・日本の大学教育は地に落ちていると感じる。授業に出なくても単位が取れるなら誰も出なくなる。

11・エネルギー政策論でいうところの3E+S。エネルギーの安定供給(Energy Security)、経済効率性(Energy Efficiency)、環境への適合(Environmental Conservation)、安全性(Safety)を総合して考えなければいけない。

12・世の中にはびこる反知性主義。反知性主義とはすなわち、実証性や客観性を軽視もしくは無視し、自分が欲するようにだけ世界を理解する態度のことをいう。

13・言語というのは本来、自分の考えを他人に理解してもらえる形に表現するものであり、自己相対化を前提としたコミュニケーションツールだったはず。ところがいまや「言葉で通じないなら、もういい」と、他人との関わりを閉ざすための道具に使われてしまいがちである。

“The intelligence of an order without order” Masaru Sato Poplar Shinku 225 pages 2016.12
I summarized the essence.

1 · There is time in everything, everything under the heavens has its own time.

2 · The power of thought is weakening.

3 · Definition of democracy is not so difficult indeed, it is a system in which the people have power indeed.

4 · Philosophy is necessary in the field of political economy.

5. Leibniz ‘s monorogy is to capture this world as a bunch of events that can be together. From the perspective of monaroscopy, it can be seen that Russia’s Eurasianism, EU, or TPP is a monad.

6 · History and language supporting thought.

Marx economics is useful in real society.

8 · When asking for a synonym for working, Westerners answer “play”. The Japanese answers “I am rest”.

9 · Law of diminishing marginal utility The more you use money, the more you buy things, the more the utility of that one opportunity – the theory that less feeling and satisfaction decreases. If the annual income is over 3 million years, there is no big difference in happiness.

10 · I feel that university education in Japan is falling to the ground. Even if you do not go to classes, no one can get out if you can get credits.

11 · 3E + S in the energy policy theory. We must consider the energy supply comprehensively, Energy Security, Energy Efficiency, Environmental Conservation, and Safety.

12 · Anti-intellectualism infiltrating the world. Anti-intellectualism is the attitude of neglecting or ignoring empiricalism and objectivity, understanding the world only as I want it.

13 · Language is essentially a form of communication that expresses my ideas in a form that others can understand and should be a communication tool on the premise of self relative. Now, however, it tends to be used as a tool for shutting down the relationship with others, “If you do not understand in words, you can already do it”.

竹村健一 全仕事 メディアの怪物の五十年』渡部昇一・日下公人 監修、太陽企画出版
311ページ、2002年5月
エッセンスをまとめました。

1・竹村さんは、旅先で食べ物の好みを聞かれえると必ずこう答える。「僕は好き嫌いはありませんが、できればこの地方でしか食べられないものを出して欲しいです」

2・頭は使うが気を使わない。

3・頼れるものは教育とか先例でない、自分の本能だ。

4・A氏から得た情報をB氏で裏付けし、C氏の情報を合わせ、さらに独自の見方を加味してアウトプットする。

5・バランスとタイミングが竹村さんの真骨頂。保守的、右寄りと言う人もいるが、世の中が左に寄りすぎると右側から発言し、右に行きすぎるとすぐに左寄りに切り替える。

6・講演先に行っても絶対自分から話の主導権を持たない。黙って人の話を聞いている。人の話を聞いたら、何か得るところがあるものだ。

7・テレビ的な書き方をするから本が売れる。

8・肝心なのは世の中がどう動くかを見極める目。

9・アメリカの心理学者が言ってたけど、大衆というのは、言うてる内容に理解と興味を持つのは7%にすぎない。どんな声か、どんな訛か、どんな表情をしているかが48%、残りの45%が服装がどうかだとか、スタイルがどうかという点に興味が行くそうである。

10・本を読む事を斜め読みというけれど、僕の場合は「点読」。そのページの一行ぐらいを見ていく。その人の影響される事なく、早く読んで、しかも自分の考えを持ち続けられるわけである。
11・藤本義一が僕のことをアメーバー人間と言ったことがある。

12・自分の好きなことをやるから努力を努力と思っていない。

13・僕にとって台本なんてないに等しい。あっても見ないから。

14・自分が一番大切。自分がたまたま勤めている職場を、自分を伸ばすのに役立つ職場に変えていった。

15・一つの組織の中で他の人よりも上に上がろうと努力せぬでも、そこら辺のすき間すき間に手を出していったら、知らぬ間に上手くいった。

16・マクルーハンは「未来の未来は現在にある」と言っている。つまり未来の兆しというのは、現在にあるというわけである。

17・大胆な発言をしてそれが当たるというのは、センスがいいことと、勇気。人が言わない時に言う。あるいは人が言っている事と逆の事を言うには勇気が必要である。

18・私は講演のときに準備をしたことがない。準備をしないで講演に出るということは、ある意味では、自分の大脳を二倍も三倍も使うので、知らぬ間に大脳が強くなる。

19・竹村健一の全著作は500冊を超える。一年に40冊を超える本を出版したこともある。

20・健康こそは、人生を楽しむための大前提であり、自立のための基礎である。

21・戦後45年、勤倹貯蓄はその役割を終えた。これからは、日本人一人一人が自分自身に積極的に投資をし、人生を楽しみつつ、自分自身を豊かに育てる時代になっていくだろう。

22・理性で知ることは、感情で好むことの深さの及ばない。感情で好むことは、全身で打ち込んで楽しむことの深さに及ばない。論語

23・色紙を頼まれた時には、いつも「自灯明」と書く。

24・自立なくして本当の自由はありえない。自分の人生を自分で決定し、歩んでいくことの大切さを両親から学んだ。
“Kenichi Takemura 50 Years of the Monster of All Work Media” Shinichi Watanabe, supervised by Kimito Kishita, solar project publishing
311 pages, May 2002
I summarized the essence.

1 · Mr. Takemura surely answers when he / she can hear the taste of food at the destination. “I do not have likes and dislikes, but I would like you to publish things that can only be eaten in this region if possible.”

2 · Use your head but do not bother.

3 · The thing I can depend on is my instinct, not education or precedent.

Mr. B supports the information obtained from Mr. A. Mr. B, Mr. C’s information is combined, and further output is taken into consideration with his own perspective.

5. Balance and timing are Makoto Takemura’s true values. Some people say conservative, right-handed, but speak from the right when the world is too far to the left and switch to the left as soon as you go too far to the right.

6 · You never have the initiative to talk from yourself even if you go to the lecture. I am silent listening to people’s story. If you listen to people’s story, there is something to get.

7 · Books will be sold because it is written in television style.

8 · The important thing is to see how the world moves.

9 · American psychologists have said that the masses are only 7% understanding and interested in the content they are saying. It seems that you will be interested in what kind of voice, what type of accent, what kind of expression you are doing, 48% for the expression, 45% for the rest, whether or not you are wearing clothes, how the style is.

10 · Reading books is called oblique reading, but in my case “reading”. I will look about a line of that page. With that person not affected, you can read it quickly and continue to have your own thoughts.
11 · Fujimoto Yoshikazu said that I am an Ameba human.

12 · I do not think efforts as efforts because I do my favorite thing.

13 · It is equal to nothing for me to script. Even if there is, I do not see it.

14 · I am the most important. I switched the workplace I happen to work to a workplace that helps to extend myself.

15 · Even though I did not make an effort to rise above other people in one organization, when I put my hands in the gap between the sides, I did well while I was not aware.

16 · McLuhan says “the future of the future is at present.” In other words, it is now that there are signs of the future.

17 · It is courage to have a good sense that making a bold statement and winning it. Say it when people do not say. Or courage is necessary to say the opposite of what people say.

18 · I have never prepared for a lecture. Taking a lecture without preparing will, in a sense, double or triple your brain, so the cerebrum becomes stronger while you do not know.

19 · Takemura Kenichi’s entire works exceed 500 books. Sometimes I publish more than 40 books a year.

20 · Health is a major premise for enjoying life and is the basis for independence.

21 · Fifty-five years after the war, labor savings has finished its role. From now on, it will become the era when every Japanese person invests actively in himself, enjoying life and growing themselves richly.

22 · Knowing by reason is beyond the depth of what you like with emotions. What you like with emotion does not exceed the depth of driving by enjoying it with your whole body. Thesis

23 · When I was asked for a colored paper, I always write “self light”.

24 · There is no real freedom without independence. I learned from my parents the importance of deciding my life on my own and walking.

アイデア大全 創造力とブレイクスルーを生み出す42のツール』 読書猿 フォレスト出版 335項
2017.2
エッセンスをまとめました。

1・理解の書であると同時に実践の書である。アイデアを生み出す技術の評価は、結局のところ、実際にアイデアを生み出し実践に投じてみて、上手くいくかどうかではかるしかない。古代の弁論家、ルネサンスのユマリスト(人文主義者)らが論じるように、発想法は我々の知的営為の最初に来るもの、それゆえに最も肝要なものである。

2・エジソン・ノート
①自分のアイデア、目に止まった他人のアイデアや気になった情報など、なんでもノートに記録しておく。
②記録したノートを事あるごとに読み返し、気づいたことをさらに書き加える。
③そうして得たアイデアが成功した場合も、失敗した場合も、ノートに記録しておく。
レオナルド・ダ・ヴィンチに憧れていたトーマス・エジソンは、ダ・ヴィンチにならってノートをつけていた。その数、3500冊。

3・ノンストップ・ライティング
書く準備をしてタイマーを15分セットする。タイマーが鳴るまでなんでもいいからとにかく書き続ける。

4・セレンディピティ・カード 幸運な偶然を収穫する
偶然がもたらす可能性や新しい関係性を蓄積する。
有益な発見・発明につながる偶然への感受性を高める。
「おやっ?」と思った現象に出会ったら、日時はすぐに、5W1Hをできるだけ記入する。

5・ケプナー・トリゴリーの状況把握 KT法
問題を発見する。懸念・不安を明確化する。
①「気になっていること」「おかしく感じていること」「こうあってほしいと思っていること」を思いつくかぎり列挙していく。
②範囲の大きな関心事・複雑な関心事については、具体化し、関心事の欄に書き足す。
③書き出した関心事のそれぞれの重要性、緊急性、影響性について高・中・低の三段階で評価。
④評価に基づき、優先順位を決める。
⑤まず分析が必要な課題か、それとも行動に取り組むべき課題かを決める。
⑥順位と課題に基づき、具体的な予定を決める。

6・空間と時間のグリッド
自分と社会、世界の関連を意識する。
大きな紙を用意して、横軸は今日を起点とした(日、月、何年後)、縦軸は(自分、家族、地域、職場・学校、日本、世界)を描く。

7・事例ーコード・マトリクス
①事例やテキストのような質的データを詳細に分析する。
②仮説を発見する。
③アイデアのひらめき、育成のための仕込みを行う。

8・キプリング・メソッド (5W1Hという万能思考)
新しい企画を立案する
①企画の目的は ②場所はどこか ③いつやるのか ④参加者は誰か ⑤何をやるのか ⑥具体的にどうやるのか。

9・コンセプト・ファン
問題をより広い視野で捉え直す。
①紙の真ん中に最初の問題を書き、丸で囲む。
②そこから右側に放射線を描き、思いついた複数の解決策を線に沿って書く。

10・これといった人物を1人定めておき、行き詰まったとき、その人物ならどうするだろうと考える手法。

11・ディズニーの3つの部屋
①紙を1枚用意して、縦線を2本引いて3列に分ける。
②欄ごとに夢想家、実務家、批評家に分ける。
③客観的な視点、消極的な視点、分析的な視点に分ける。
④感情的な視点、消極的な視点、革新的な視点に分ける。

12・ヴァーチャル賢人会議
①取り組むべき問題かテーマを選ぶ。
②テーマにふさわしい賢人を複数人選ぶ。
③選んだ賢人達を脳内に招いて賢人会議を開催する。彼らはブレーンであり、司会進行役は任されている。

13・オズボーン・チェックリスト
アイデアを変形して増殖させる。観点を強制的に増やす。
既存のアイデアや成功例などを元に、9つの質問に答えていく。
①他への転用は?
②他のものへの応用は?
③変更したら?
④拡大したら?
⑤縮小したら?
⑥代替したら?
⑦アレンジしたら?
⑧逆転したら?
⑨結合させたら?

14・弁証法的発想法
矛盾や対立こそ創造的発見のヒント

15・対立解消図
①対立する状況やジレンマの構造を一望化する。
②対立し合う行動や状況を確定して前提条件を考える。
③前提条件のそれぞれについて必要条件を考える。
④共通目的を考える。

16・発想の源流
まず意識的かつ集中的に問題に取り組む。
その後、しばらく問題から離れる。別の活動を行う、休息する、散歩に出る等。
休息中や他の活動中にひらめきが訪れる。
得られたひらめきについて、再び意識的かつ集中的に取り組む。

17・夢見 夜の眠りを味方につける
①解くべき問題・課題について、眠る前に十分に浸っておく。
②眠る。
③起床後、すぐに夢を記録する。
④夢の記録を読み返し、課題の解決の使えないかを考える。

“42 tools to create the idea full of creativity and breakthrough” Reading monkey forest publication 335
2017.2
I summarized the essence.

1 · It is a book of understanding as well as a book of understanding. Evaluating the technology that creates ideas, after all, actually creates ideas and throws them into practice and can only decide whether it will work or not. As argued by ancient speechists, Rumensans’ yumariist (humanist), ideological methods are the ones that come to the beginning of our intellectual acts and therefore the most vital.

2 · Edison note
① Record any ideas, such as ideas of other people who caught your eyes and information that was interesting.
② Read back the recorded note every time, and write down what you noticed.
③ Even if the idea succeeded or failed, record it in the note.
Thomas Edison, longing for Leonardo da Vinci, followed the da Vinci and attached notes. That number, 3500 volumes.

3 · Non stop writing
Prepare to write and set the timer for 15 minutes. It keeps writing anyway until whatever it is until the timer rings.

4 · Serendipity · card harvests lucky coincidence
Accumulate the possibilities that chance brings and new relationships.
Increase susceptibility to coincidences leading to useful discoveries and inventions.
When you encounter the phenomenon that you thought “Oya?”, Fill in the date and time as soon as possible 5W1H.

5 · Understanding the situation of Keppner · Trigory KT method
Discover the problem. Clarify concerns / concerns.
① Enumerate as much as you can imagine what you are worried about, what you feel like being funny, what you want this to be like.
② Large interests in the range · Complex concerning complex concerns, add it in the field of concern.
③ Evaluation of importance, urgency and influence of each of the written interests in three stages of high, middle and low.
④ Based on the evaluation, priorities are decided.
⑤ First decide whether it is a task that needs analysis or a task that should be addressed.
⑥ Based on ranking and tasks, decide concrete schedule.

6 · Grid of space and time
I am aware of the relationship between myself and society, the world.
Preparing large paper, the horizontal axis depicts today (day, month, year later), the vertical axis ((myself, family, region, workplace / school, Japan, the world) is drawn.

7 · Case – Code · Matrix
① Analyze qualitative data such as cases and text in detail.
② Discover hypotheses.
③ Inspiration of ideas, preparation for nurturing.

8 · Kipling · Method (Universal thought of 5 W 1 H)
Develop a new project
① Purpose of the project ② Where is the place ③ Where to go ④ Who is the participant ⑤ What will be done ⑥ How will you do it specifically?

9 · Concept · fan
Reconsider the problem from a broader perspective.
① Write the first problem in the middle of the paper and surround it with a circle.
② Draw radiation on the right side of it and write multiple solutions that you come up with along the line.

10 · A method to decide one person like this, thinking about what that person would do when it got stuck.

11 · Disney’s three rooms
① Prepare a piece of paper, draw two vertical lines and divide it into three rows.
② Divided into dreamers, practitioners, and critics for each column.
③ Divide it into an objective viewpoint, a negative viewpoint, and an analytical viewpoint.
④ Divide it into an emotional perspective, negative perspective and innovative perspective.

12 · Virtual wisdom council
① Choose the problem or theme to be addressed.
② Choose multiple wise men for the theme.
③ Invite the selected wise men to the brain and hold a wise council. They are Brain and the chairperson is appointed.

13 · Osbourne · Checklist
Transform and propagate the idea. Forcibly increase the viewpoint.
Based on existing ideas and success stories, we will answer nine questions.
① What is the diversion to others?
② Application to other things?
③ After changing?
④ After enlarging?
⑤ After shrinking?
⑥ After substitution?
⑦ After arranging?
⑧ What should I do?
⑨ After joining?

· Dialectic idea method
Conflict and conflict are the creative discovery tips

15 · Conflict resolution figure
① Look over the conflicting situation and the structure of the dilemma.
② Fix conflicting actions and situations and think of preconditions.
③ Consider necessary conditions for each of the preconditions.
④ Consider common objectives.

16 · Origin of ideas
First, work on the problem consciously and intensively.
After that, I leave the problem for a while. Do another activity, rest, go out for a walk etc.
An inspiration comes during rest and during other activities.
Tackle the obtained inspiration again and consciously and intensively.

17 · Dreaming puts a night’s sleep on a side
① Immerse enough problems and tasks to solve before sleeping.
② sleep.
③ After getting up, record your dream immediately.
④ Read the dream record and think about whether you can use it to solve the problem.

中国古典の人間学 名著十二篇に学ぶ』 守屋 洋 新潮文庫 296項 昭和62年5月
エッセンスをまとめました。

1・中国の古典は、元来、「経世済民」と「応対辞令」の二つを重要な柱としている。
①「経世済民」とは、わかりやすく言えば政治ということである。天下をどう治めるか、国をどうまとめていくか。
②「応対辞令」というのは、一言で言えば、人間関係の学問である。漢民族は元もときわめて現実的な人びとで、観念的な思索よりも、眼前の厳しい現実をどう生きるかに関心を集中してきた。
2・孫子
①2500年前に孫武という将軍の手によって書かれた兵書
②孫子の兵法は、きわめて柔軟な考え方で貫かれている。六千数百字で、戦いの原理原則が書かれている。第一は、勝つ見込みのない戦いはするな。第二は、戦わずして勝つ。
③最高の戦いは、事前に敵の意図を見破ってこれを封じることである。これに次ぐのが敵の同盟関係を分断して孤立させること。第三が戦火を交えること。そして最低の策は、城攻めに訴えることである。
④今日の敵は、情況が変われば、明日の味方になる可能性がある。
⑤戦い方の理想は水の姿に求め、「兵の形は水に象る」と語っている。水というのは、入れ物次第で形を変える変幻自在な柔軟性を持っている。
⑥曲線思考のすすめ。遠回りすることが大切である。

3・老子
①「老子」は全部で八十一の短い章句から成り、万物の根源に普遍的な原理が働いている考え、それを「道」と名づけた。
②「上善は水の如し」理想の生き方とは水のようなものである。粘り強い生き方、しぶとい生き方、謙虚な生き方、相手次第でいかにも対応できる柔軟な生き方を表している。
③足るを知る心
④取ろうとするならまず与えよ
⑤大器は晩成す

4・荘子(そうじ)
①(荘子」は「老子」とともに「老荘思想」の原典とされてきたが「老子」の方が現実を生きるしぶとい処世の知恵を    説いたのに対し、「荘子」は現実からの超越を説いた。
②無用の用を発見せよ。あえて有用であることを求めず、無用に徹したからこそ長寿を全うすることができる。
③逆境にも不満を抱かず、栄達を喜ぶことなく、万事をあるがままに任せて、作為を施そうとしない。

5・韓非子
①「韓非子」は「法家」の思想を集大成した書で、思想の核心は「法術」である。
②人間不信の指導哲学。西のマキャベリ、東の韓非子と言われるくらい、徹底した人間不信の上に立って、リーダーのあり方を追求している。
③人間を動かしている動機は何か。愛情でもない、思いやりでもない、義理でもない、人情でもない、ただ一つ利益である。
④組織管理に際しては、肝心なポイントさえ押さえていれば、それで良いという考え方である。
⑤経営者には、上、中、下の三つのランクがある。三流の経営者は自分の能力を使い、二流の経営者は他人の力を使い、一流の経営者は他人の能力を使う。

6・菜根譚(さいこんたん)
①需、仏、道の三つの教えを融合して処世の道を説いている。
②人間関係を円滑にする知恵。 相手に一歩譲る心構えが必要。
③人には寛容であれ。
④逆境に耐える心構え
⑤説得力のあるリーダーを目指すには、ふだんから自分を鍛えておかなければならない。

7・論語
①今から2500年ほど前、春秋時代の末期に活躍した思想家孔子の言行をまとめた本である。貧困の中に育ちながら学問を身につけ、後に政治に志を立てる。しかし、その政治活動はおおむね不遇のうちに終始し、晩年は記録の整理と弟子の教育に専念した。
②政治の最も重要課題は、食糧の充実、軍備の充実、それに、社会の中に信を確立することである。
③弟子の教育に全力を注いだ教育の内容は単なる読み書き算盤ではなく、教育課程全般を網羅し、国政を担うべきエリート育成を目指した。エリートとは、やるべき仕事は手早く片づけ、発言には責任を持つこと、さらにその道の先達に師事して、独善性から脱却することである。

8・孟子
①人間の性は本来善であるとする「性善説」と仁義による「王道政治」を説いて、儒教に新しい生命を吹き込んだ。
②人間は生れながら四本の手足を持っているように、この四つの芽生えを備えている。自分に備わっているこの四つの芽生えを育てようと努力すれば、天下を安定させることができる。人間の本性は、もともと豊かな可能性をはらんでいる。
③基本的なことさえ押さえていれば、あとのことは臨機応変に処理してもよいという考え。
④孟子の主張する王道政治は、何よりも君主個人の徳を重視する。
⑤迫力に富む説得術が重要である。第一に反問の型式。第二に相手を持ち上げる方法。第三に一つ一つの論理に念を押しながら、たたみかけていく手法。

9・貞観政要(じょうかんせいよう)
①今から2千50年ほど前、唐の理想的な政治が行われた時代の帝王学。
②部下の意見に耳を
③まず、我が身を正す
④最初の緊張感を持続させる
⑤態度は謙虚、言葉は慎重

10・戦国策
①戦国時代の策略を記した本。
②意表をつく説得方。突拍子もないことを言って相手の関心を引き、おもむろに本題に入っていくというやり方。
③したたかな駆け引き。深い読みを身につけなければならない。
④人間関係の機微を身につけなければならない。
⑤まず隗より始めよ。まず言い出した本人から始めよ。

“Learning from the classic human classics of the Chinese classical book 12th” Moriya Hiroshi Shinko Bunko 296 May 1982
I compiled the essence.

1 · Chinese classics originally have two important pillars as “perennial people” and “response respondents”.
① “Parents” is politics if it says clearly. How can we rule the people, how do we summarize the country?
② “Response to responding” is, in a nutshell, the study of human relations. The Han people originally were extremely realistic people and focused their attention on how to live the harsh reality before the eyes rather than ideological thinking.
2 · Sun Tzu
① a weapon written by hand of Shogun, 2500 years ago
② Sun Tsu’s war law is passed through with a very flexible mindset. There are six hundred and hundreds of letters and the principle of battle is written. First, do not fight with no chance of winning. The second is to win without fighting.
③ The best fight is to find out the intentions of the enemy in advance and to seal it. The second thing is to isolate the enemy alliance by isolating it. The third is to combine battles. And the lowest measure is to appeal to the castle.
④ Today’s enemies may become friends tomorrow if circumstances change.
⑤ The ideal of fighting is sought in the form of water, and he says “the form of a soldier fits in water.” Water has variable flexibility that changes shape depending on the container.
⑥ Recommendation of curve thinking. It is important to take a detour.

3 · Lao Tzu
① “Lao Tzi” consists of a short passage of eighty in all, the idea that the universal principle works for the root of all things, named it “road.”
② “Good work is like water” The ideal way of life is like water. It expresses a flexible way of living that can respond in any way depending on the persistent way of living, a way of life alive, a humble way of living.
③ Mind to know enough
④ If you want to take it, give it first
⑤ Large organ late night

4 · Ryoko (soji)
① (Ryoko) together with “Lao Tzu” has been regarded as the original text of “Old-school thought”, while “Takako” lives the reality Indeed the preaching of the wisdom of the afterlife was preached, while “Rosuko” transcends the reality I preached.
② Discover unnecessary use. It is possible to fulfill longevity by not purposely asking for usefulness, but since he devoted himself to uselessness.
③ Do not complain about adversity, not rejoice in prosperity, leave everything as it is and do not try to act.

5 · Han Ko
① ‘Hanako’ is a culmination of the idea of ‘a lawyer’, and the core of thought is ‘law’.
② Guidance philosophy of human distrust. As long as it is said to be Machiavelli in the west, Han Han child in the east, she strives for thorough human distrust and is pursuing the way of the leader.
③ What is the motivation to move humans? It is not loving, not caring, not obligatory, not human nature, it is only one profit.
④ In organizing management, it is a way of thinking that it is good if even the most important points are kept.
⑤ The manager has three ranks, upper, middle and lower. Third-generation managers use their abilities, second-class managers use the power of others, first-class managers use the abilities of others.

6 · Nakane Tan (Saiton)
① It is fusing the three teachings of demand, Buddha, and way to preach the way of procreation.
② Wisdom to make human relations smooth. We need a mental attitude to give way to the other party.
③ Be tolerant to others.
④ Be prepared to endure adversity
⑤ In order to become a convincing leader, you have to train yourself from normal.

7 · Articles
① It is a book that summarizes the philosophy of Conjuci, a philosopher who was active in the latter half of the spring and autumn period about 2500 years ago. While growing up in poverty, students acquire academic knowledge and later devote myself to politics. However, his political activities were mostly inconvenienced, the later years focused on the organization of records and the disciples’ education.
② The most important issue of politics is to enrich food, enrich arms and establish trust in society.
③ The contents of education that devoted all of his disciples’ education to the education was not merely a reading and writing abacus but aimed at nurturing the elite who should cover national administration, covering the whole curriculum. Elite is to quickly clean up the tasks to do, to take responsibility for the remarks, and to learn from self-righteousness by studying with the advice of that way.

8 · Mencius
① A pretext of “sexual theory” that human sex is originally good, and “royal road politics” by Hitoshi, breathed new life into Confucianism.
② Humans are equipped with these four seedlings, as they have four limbs while being born. If you strive to nurture these four seedlings that you have, you can stabilize the heavens. Human nature originally has rich possibilities.
③ The idea that if the basic thing is kept down, the rest can be dealt with flexibly.
④ Mencius argues that royal road politics emphasizes the virtue of the monarchy more than anything.
⑤ Persuasive persuasion technique is important. First of all, it is a model of a counterattack. Second, how to lift a partner. Thirdly, a method of pushing down on one by one logic and convincing.

9 · Governor Tadashi Tadashi (junkansei)
① About two thousand years ago from now it is the emperor ‘s study of the era when Tang’ s ideal politics was held.
② Listen to the opinions of your subordinates
③ First of all, correct yourself
④ Maintain the first tension
⑤ Attitude is humble, words are cautious

10 · Sengoku’s measures
① Book describing the strategy of the Warring States Period.
② Persuasive way of persuading. A way of saying things that are crazy, attracting the other ‘s interest, and getting to the main theme in a timely manner.
③ A sharp bargain. I must acquire a deep reading.
④ You must acquire the subtleties of human relations.
⑤ Start with まず first. Let’s start with the principal who first said.

トランプ時代の新世界秩序』三浦瑠璃 潮新書 238項 2017.2
エッセンスをまとめました。

1・トランプ氏の勝利について「グローバリズムに対する否定である」とか「自らの地位が切り崩されている白人層の逆襲である」などと理解する向きがあるが、それはあくまで真実の一面しかない。

2・トランプ現象とは、その本質において、保守的なレトリック(言辞)によって中道の経済政策を語ることである。トランプ氏はすぐれた刺激的なレトリックを駆使し、伝統的な共和党支持層を取り込みつつ、新しい有権者の獲得にも成功した。

3・もちろん、トランプ氏への支持が集まった大きな要因には、アメリカの既存政治への絶望と怒りがある。

4・法人税率を現在の35%から15%へと大胆に引き下げるインパクトは絶大である。また、アメリカ企業が海外に駐留させている資金を、一回限り10%の法人税によって国内に還流させる方策も興味深い。

5・トランプ氏の経営哲学は「能力主義」である。

6・才能と高い能力を賛美する。お酒は一滴も飲まない。タバコも吸わない。麻薬はもちろんやらない。傲慢でいい加減なように見えて、厳しく自らを律し、成功のためにどこまで努力する。現代のアメリカの一部を象徴している。

7・トランプ氏とメラニア夫人は「中道に近いリベラル」であるものの、自らの成功のために保守を演じている。

8・「トランプ現象」を形成する四つの要素
①アメリカ政治の本質をリベラルな政治的言説と、保守的な政治的言説に求める発想である。右派的な言説によって、中道の経済政策を売り込むことで、白人の中低所得者層の支持を集めることが可能となった。
②下層カーストの創出。
③強烈な反連邦主義であり、土着主義への回帰。
④アメリカの現状に対する短期的な悲観主義と、長期的な楽観主義を前提とした世界観。

9・アメリカの外交は孤立主義的な傾向(モンロー主義)と、世界に積極的に関わっていく理想主義的な傾向(ウィルソン主義)の間で揺れ動いてきたと言われる。トランプ氏の外交政策は、アメリカ大衆の孤立主義的な本能をエネルギー源にしている。

10・トランプ外交のタブーへの挑戦を通じて、膠着状態の国際情勢にある種のパラダイム転換を促すかもしれない。目下、安全保障は二極化している。一方ではサイバー戦と宇宙戦の脅威があるものの、冷戦期に作られた条約や諸制度によって合理的な政策追求が制限されている。

11・トランプ氏は、並み居るエリートを全部敵に回して大統領選に勝利しているので、実際のところ、日本はたいへんな危機にさらされている。こうゆうときには「アメリカ人のためになることは、日本人のためにもなる」という功利主義的な考えに移行しなければいけない。

12・2015ー2016年に至って「『ポスト冷戦後』が始まった」と思う要因は、「アメリカにとって国益は何か」が明らかになったことである。国益とは有り体に言えば「圧政に苦しむ他国の民衆を解放する大義よりも、とにかくテロがアメリカに向かわないようにすることである。そのためには、アメリカでなくロシアに軍事介入してもらっても構わないというふうに国益が再定義されたことである。

13・トランプ氏は「今ロシア人に憎しみを抱くアメリカ人はけっこう少ない」ことを見抜いた。

14・トランプ氏は自国にとって得にならないことをしないのは確かである。

15・アメリカ大統領選挙で「ゲームのルール」を支配したトランプ氏は、これから外交面でロシアや中国、日本を含めた東アジアを振り回していくことになるだろう。

16・トランプ氏は自身は、自らをレーガン大統領になぞらえることを好んでいる。自分は既存の政治に対するアウトサイダーであり、国民にわかりやすい言葉で語る。それでいて、アメリカの強さを象徴する存在である。

17・アメリカの安全と繁栄に対する本質的な脅威については、①イスラーム過激主義、②アメリカ経済の相対的な退潮、の二つが挙げられる。

18・ミサイル防衛に頼るだけでは核抑止力は打破できない。相互確証破壊の状況があるわけだから、他国より軍事的に優位に立つためには、別の「戦場」へ移動する必要がある。それは宇宙でありサイバーである。

19・戦争を目的とはせず、相手の陣営を滅ぼすことを目的ともしない。宇宙とサイバー戦争によって不戦勝を果たす。それがトランプ大統領が描く、新しいアメリカ像である。

“New World Order of the Trump Era” Miura Ruri Shimbun 238 Item 2017.2
I compiled the essence.

1 · There is a direction to understand Mr. Trump ‘s victory as “It is denial to globalism” or “It is a Counterattack of the Caucasian who has its own position broken down”, but that is only one aspect of truth.

2 · The trump phenomenon is, in essence, to speak of economic policies of the middle by conservative rhetoric (language). Mr. Trump embarked on an excellent exciting rhetoric, succeeded in acquiring new voters while incorporating the traditional Republican supportive group.

3. Of course, there is despair and anger for America’s existing politics as a major factor gathering support for Mr. Trump.

4 · The impact of boldly lowering corporate tax rate from current 35% to 15% is tremendous. It is also interesting to recycle the funds that US companies are stationed abroad to domestic companies by 10% corporate tax only once.

5. Mr. Trump ‘s management philosophy is’ Capabilityism’.

6 · Praise talent and high ability. I do not drink a bottle of alcohol. I do not smoke. Of course I do not do drugs. It seems to be arrogant and irresponsible, severely limiting himself, and striving to success for success. It symbolizes part of modern America.

7 · Mr. Trump and Mrs. Melania are “liberal close to the middle”, but they are performing maintenance for their own success.

8 · Four factors forming a “trump phenomenon”
① It is an idea to see the essence of American politics in liberal political discourse and conservative political discourse. By right – wing discourse, it has become possible to gather support from the middle and low income groups of white people by promoting medium – term economic policy.
② Creation of lower caste.
③ It is intense anti-federalism, returning to indigenousism.
④ A view of the world premised on short-term pessimism and long-term optimism on the current situation in the United States.

9 · It is said that American diplomacy has been swinging between isolationist trends (Monroeism) and idealistic trends actively involved in the world (Wilsonism). Mr. Trump ‘s foreign policy makes energy source the isolationist instinct of the American masses.

10 · By challenging tabo diplomacy taboos, it may encourage some kind of paradigm shift in the stalemate international situation. Currently, security is polarized. On the one hand there is a threat of cyber warfare and space warfare, but the pursuit of rational policy is restricted by treaties and various systems made during the Cold War period.

11 · Since Mr. Trump has won the presidential election by turning all elite in line to the enemy, in fact, Japan is in great danger. When it is time like this, we must shift to the utilitarian idea of “to become beneficial to the Americans for the Japanese as well”.

From 12 · 2015 – 2016, “The post cold war” has begun “is the fact that” What is the national interest for the United States? “Is revealed. The national interest means to prevent terrorism from going to the US anyway rather than to a cause of liberating the people of other countries suffering from tyranny.In order to do so, even if Russia intervenes militarily It is that the national interest was redefined as it does not matter.

13 · Mr. Trump sought that “Americans who hate hatred for Russians are much less” now.

14. It is certain that Mr. Trump does not do what it does not obtain for his country.

15 · Mr. Trump, who ruled “rule of the game” in the presidential election of the United States, will be swaying East Asia including Russia, China and Japan from now on diplomatically.

16 · Mr. Trump likes to compare himself to President Reagan. I am an outsider to existing politics and talk with people in easy-to-understand language. Still, it is a symbol of America’s strength.

17 · There are two essential threats to the safety and prosperity of the United States: ① Islamic extremism and ② the relative economic downturn of the American economy.

18 · Just relying on missile defense can not break nuclear deterrent. Since there is a situation of mutual destruction destruction, in order to be militarily dominant over other countries, it is necessary to move to another “battlefield”. It is universe and cyber.

19 · It does not aim for war, it does not aim to destroy opponent’s camp. It fulfills a defeat by the universe and cyber war. That is the new American statue drawn by President Trump.

近代日本思想史講座 知識人の生成と役割』筑摩書房 361頁 昭和34年9月
エッセンスをまとめました。

1・過去を現在にするは、高等なる読書力なり、外国のことを内国のことに適用するは高等なる読書力なり。

2・古へは自ら古にして、今は自ら今なりとなし、古今内外の区別を立て、時と空とに通じて、同一の潮流が貫通しつつあるを認識せざる者は善く書を読む者にあらざるなり。

3・職業に徹することによってはじめて、知識人は自らの職業を通じてえられる思想を自己の血肉となしうるはずである。そのことによって、知識人は、歴史の流れの中で自己がどこに位置しているかを自覚しうるに違いない。

4・1931年から1945年までの15年間、日本帝国は戦争をつづけた。第一に満州、第二に中国全土、第三に東南アジアと西太平洋全域にわたって帝国は膨張をつづけ、最後の段階で挫折したのであり、これはあきらかに一貫した歴史的過程であった。

5・文明の毒は、平和の仮面のもとにはびこるのである。平和のための戦争とは悪い洒落である。

6・思考は体験から出発するものである。

7・弁証法は西洋から来たものであり、「浮世風呂」は江戸時代以来の伝統であるから、これは東洋と西洋との無における統一であり、一方は頭だけで受けとったものであり、他方は肉体的生活の感情に由来するものであるから、これはまた精神と肉体の絶対矛盾の自己同一でもあるだろう。
8・実学型インテリジェンス

9・自由は取るべきもになり。中江兆民。武士的な伝統につながるミリタリズムの心情と、欧米思想の強いデモクラシーの理想とか、はげしい葛藤を繰り広げていたのである。

10・矛盾的自己同一というのは、利害の対立しあうものが、一方による他方の制圧もしくは排除によってでなく、相互の協調によって統一を得ることを示すものである。

11・何事も独立独行。

12・われわれの行動のあるべき帰結をも含めて、未来というものー直接的あるいは長期的ーがこうこうであろう、と予測することの上に働く機能が知性である。

“Generation and Role of Intellectuals in Modern Japanese Thought History Course” Chikuma Shobo 361 September 1947
I summarized the essence.

1 · To make the past current is a higher reading ability, and applying foreign things to domestic affairs is a higher reading ability.

2 · To old it is old to himself old, now it is now to become it now, to distinguish between old and new, inside and outside, to those who do not recognize that the same tidal current is penetrating through time and the sky good books It is no use as a reader.

3 · For the first time by intellectual profession, intellectuals should be able to use the thought gained through their profession as their own blood. By that, the intellectuals must be able to realize where they are located in the flow of history.

4 · During the 15 years from 1931 to 1945, the Japanese empire continued the war. Firstly, Manchuria, secondly throughout China, Thirdly the empire kept expanding throughout Southeast Asia and the western Pacific, and was frustrated at the last stage, which was obviously a consistent historical process.

5 · The poison of civilization infests under the mask of peace. The war for peace is bad fashion.

6 · Thinking departs from experiences.

7 · Since the dialectic law comes from the West, “Ukiyo Bath” has been a tradition since the Edo period, this is unity in the absence of Oriental and Western, one was received by the head alone, Because the other comes from the feelings of physical life, this will also be self-identical to the absolute contradiction of the spirit and the body.
8 · Practical Intelligence

9 · Freedom should be taken. Republican Nakae. The mindset of militarism leading to a samurai-like tradition and the ideal of strong democracy in European and American thought, was fiercely fighting conflicting conflicts.

10 · Conflicting self-identity means that conflicting interests gain unity through mutual cooperation, not by one’s oppression or exclusion.

11 · Everything is independent.

12 · Intelligence is a function that works on predicting that the future, including direct or long term, including the consequential outcome of our actions.

世界のジョーク」をインターネットから抜粋しました。卓話に持ってこいだと思われます。

1・天国にいる五人のユダヤ人が、
人間にとって最も重要なものは何かと語り合った。 

「何よりも重要なのは知恵です」 
まずモーゼが、自分の頭に手をあててそう言った。 

「いや、本当に大事なのはハートでしょう」 
自分の胸に手をあててそう反論したのはイエス。 

「そんなこと言う奴はブルジョワだ!人民にとっては胃袋こそが重要だ!」 
マルクスが、自分の腹を叩きながら激しく抗議した。 

「いや、もっと下の方なんじゃないかな……」 
フロイトは、股間を指して苦笑しながらつぶやいた。 

最後にアインシュタインが現れて言った。 
「皆さんが挙げたのはそれぞれ大事ですよね。
しかし全ては相対的問題です」
2・民族ジョークの前提

アメリカ人=独善的 
ポーランド人=馬鹿 
スコットランド人=ケチ 
イタリア人=スケベ、臆病、情熱的 
ドイツ人=権威主義 
フランス人=好色、グルメ 
イギリス人=紳士、堅苦しい、食事まずい 
日本人=カメラ、金持ち、女は淫乱 
ギリシャ人=絶倫 
インディアン=女は不感症 
アイルランド人=ゴルフ好き、執念深い
ロシア人=酒好き

3・

学びたいのならロンドンへ行け 
食べたいのならパリへ行け 
着たいのならミラノへ行け 
聴きたいのならウィーンへ行け 
叫びたいのならワルシャワへ行け 
死にたいのならモスクワへ行

4・

愛を語るならフランス語。 
文学を語るなら英語。 
宗教を語るならドイツ語。 
農業を語るならロシア語

5・

頼んだビールにハエが入っていたのを見て、 
フランス人は怒って店を出た。 
イギリス人はウェイターに取り替えさせた。 
ドイツ人はハエを除いて飲んだ。 
ロシア人はそのまま飲んだ。 

6・
「最高の生活は、どんなものだい?」 
「アメリカで給料をもらい、イギリスの邸宅に住み、中国人の 
コックを雇い、日本人を妻にすることさ」 
「じゃあ、最低の生活は?」 
「中国で給料をもらい、日本の住宅に住み、イギリス人のコッ 
クを雇い、アメリカ人を妻にすることさ」

<類似ジョーク>

この世の天国とは       
日本女性を妻に娶り 
イギリス風の家に住み 
中国料理を食べながら 
アメリカ人の給料をもらう 

この世の地獄とは 
アメリカ女を妻に持ち 
日本のウサギ小屋に住み 
イギリス料理を食べながら 
中国人の給料をもらう 

<改変ジョーク>

この世の天国とは
コックはフランス人 
警官はイギリス人 
技師はドイツ人 
銀行家はスイス人 
恋人はイタリア人 

地獄とは 
コックはイギリス人 
警官はドイツ人 
技師はフランス人 
恋人はスイス人 
銀行家はイタリア人 

7・
「一生懸命働いて手に入れた100万円と、 
株で一夜にして手に入れた100万円、どちらが価値あるものか?」 

アジア人 
「汗水たらして手に入れたものが一番尊いものだ」 
ヨーロッパ人 
「どんな手段で手に入れようが100万は100万だ」 
アメリカ人 
「君たちはコストパフォーマンスという言葉を知らないのか」

8・
ある国際的な研究集会で、発表者のアメリカ人が遅刻し、
持ち時間が半分になった。 
彼は持参した資料とスライドを要領よく飛ばしながら、
半分の時間でうまく概要を説明してみせた。 
昼食の時間に、参加していた日本人がジョークを
思いついて披露しようとした。 

「アメリカ人が遅刻して時間が半分になると、
内容を薄めて時間内に収める」 
「イギリス人が遅刻すると、
普段どおりのペースで説明して、途中でやめる」 
「フランス人が遅刻すると、
平然と次の発表者の時間に食い込んで済ませる」 
「ドイツ人が遅刻すると、
いつもの2倍のスピードで説明しはじめる」 
そして、「遅刻した謝罪と言い訳にあとの半分を使ってしまう」という
オチを用意して、「日本人が遅刻すると、、、」と語りはじめると、
大笑いしながら聞いていた人々のひとりが真顔で彼をさえぎって言った。 
「いや、日本人が遅刻するという前提は我々には想像できないから、
それではジョークにはならないよ」と。

9・
最強の軍隊は 

アメリカ人の将軍 
ドイツ人の将校 
日本人の下士官と兵 

<類似ジョーク>

最悪の軍隊 

中国人の将軍 
日本人の参謀 
ロシア人の将校 
イタリア人の兵

10・
豪華客船が沈没して、多国籍の人々が、救命ボートに、乗りました 
しかし定員オーバーで、男の人たちに降りてもらわないと
沈んでしまいます 
そこで、人々は 
アメリカ人に対しては、 
「あなたはここでヒーローになれる」 しかも保険でカバーされている。
と言いました、アメリカ人は、ガッツポーズをして海に飛び込みました 
次にイギリス人に対して 
「あなたは紳士だ」 
と言いました、イギリス人は、うなずいて海に飛び込みました 
ドイツ人に対しては 
「あなたは、飛び込まなくてはならない、それがルールだ」 
と言いました、ドイツ人は納得して海に飛び込みました 
日本人に対しては 
「あなた、飛び込まなくていいんですか?
ほかの男の人は、みんな飛び込みましたよ」 
と言われました、すると日本人は、左右を見渡すと
慌てて海に飛び込みました 

11・
ハワイアン航空での出来事 

太平洋上空でエンジントラブル発生!
なんとかホノルル空港までもたせたい! 
荷物は捨てたがまだ重い。 
ついにスチュアーデスは男性乗客にパラシュートを渡し飛
び降りさせることに・・・ 

①イギリス人・・・・「騎士道精神に乗っ取り飛び降りてください」 

②アメリカ人・・・・「フロンティア精神でスカイダイビングで楽しんで下さい」 

③中国人・・・・・・「ドルをやるから飛び降りて下さい」 

④イタリア人・・・・「私の為に飛び降りて下さい」 

⑤フランス人・・・・「博愛精神で乗客を助けると思って飛び降りて下さい」 

みんな喜んで高度3000Mから飛び降りた。 

最後に「日本人の方、みなさん飛び降りてますから飛び降りてください!」 
と機内アナウンスすると、パラシュートも持たずに
男女全員が飛び降りていった。 

無事ホノルル空港に着陸できたとさ。

12・
日独伊三国同盟秘話 
三カ国は、世界をどの様に分割するかでもめていた。 
ドイツ代表「ヨーロッパ、いや西半分は我々が貰う」 
日本代表「当然東半分は我々だろうな」 
両者が、境界線をめぐっていがみ合いを続けるのを見て、 
イタリア代表はあくびをしながら言った。 
「何でもいいよ。俺達は女の方を貰うからさ、 
残った男はあんたらが好きに分配してくれよ」

13・
ロシア人と日本人とイギリス人で食事に行きました。 
食後、 
ロシア人は割り勘にするといくらか考えました 
日本人は3人分払うといくらか考えました 
イギリス人はおごってくれた人になんと礼を言うか考えました。

World Jokes

1 · Five Jews in heaven,
I talked about something most important to humans.

“What is more important than anything is wisdom.”
First Moses put his hands on his head and said so.

“No, what really matters is the heart.”
It was Jesus that I put my hands on my chest and argued so.

“The boy who says such a thing is bourgeois! The stomach bag is important for the people!”
Marx protested fiercely while knocking on his belly.

“No, I guess it’s more down there …”
Freud pointed at her groin and muttered with a bitter smile.

Finally Einstein appeared and said.
“Each of you mentioned is important, is not it?
But everything is a relative problem. “
2 · Premise of ethnic joke

American = self-righteous
Polish = idiot
Scottish man = stingy
Italian = scabby, cowardice, passionate
German = authoritarianism
French = colorful, gourmet
British = gentleman, secret, meal hate
Japanese = camera, rich, woman nympho
Greek people = absolute
Indian = woman is frustrated
Irish = love golf, vindictive
Russian = drinker

3 ·

If you want to learn, go to London
If you want to eat, go to Paris
If you want to wear, go to Milan
If you want to listen, go to Vienna
If you want to cry, go to Warsaw
If you want to die, go to Moscow
4・
If you talk about love French.
English to speak literature.
German for talking about religion.
If you talk about agriculture Russian

5・
When I saw a flies in a beer I asked for,
The French got angry and left the store.
The Englishman made me replace it with a waiter.
Germans drank except flies.
Russian people drank as it is.

6 ·
“What is your best life like?”
“I got my salary in the USA, living in a British mansion, and Chinese
Hire a cook and make a Japanese a wife. “
“Well, what’s the minimum life?”
“I got my salary in China, living in a Japanese house, the British
It is to hire you and make Americans wife. “

<Similar Jokes>

What is Heaven in this world
Taking a Japanese woman to his wife
I live in a British style house
While eating Chinese food
I get American salary

What is the hell of this world
Have an American woman as his wife
I live in a rabbit hut in Japan
While eating English food
I get a Chinese salary

<Modified Joke>

What is Heaven in this world
The cook is a Frenchman
Policemen are British
Engineer is German
Bankers are Swiss
Lover is an Italian

What is hell?
The cook is an Englishman
The policeman is a German
The engineer is French
Sweetheart Swiss
The banker is an Italian

7 ·
“One million yen you got by working hard,
One million yen you got in stock overnight, which one is worth? “

Asian 
“What I got by sweating with water is the most precious thing.”
European
“Whatever means you get, one million is one million.”
American 
“Do you not know the word cost performance?”

8 ·
At one international research meeting, the presenter’s American was late,
Hold time has halved.
While he often skips the materials and slides he brought,
I explained the summary well in half the time.
At lunch time, the Japanese who joined joke
I thought and tried to show off.

“When Americans are late and the time is halved,
We will dilute the contents and put it in time. “
“When Brits arrive late,
Explain it at the usual pace and stop it halfway. “
“When the French are late,
I will break into the time of the next presenter calmly “
“When Germans are late,
I will begin to explain at twice the usual speed “
And he says, “I’ll use the other half for my late apologies and excuses.”
Prepare a punch line and start talking about “When the Japanese comes late …”
One of the people who was listening while laughing shook him with a keen face.
“No, since we can not imagine the assumption that Japanese will be late,
Then it will not be a joke. “

9 ·
The strongest troops are

American generals
German officer
Japanese officers and soldiers

<Similar Jokes>

Worst army

Chinese generals
Japanese staff
Russian officers
Italian soldier

10・
Luxury passenger ships sunk, multinational people got on the lifeboat
However, with overcapacity, if men need to get down
It will sink
So, people
For Americans,
“You can be a hero here” And it is covered with insurance.
And the Americans jumped into the sea after doing a guts pose
Next to the English
“You are a gentleman.”
The British nodded and jumped into the sea
To the Germans
“You must jump in, that’s the rule.”
And the Germans convinced and jumped into the sea
To Japanese people
“You do not have to jump in?
All the other men drove in. “
I was told that, as Japanese people looked at the left and right
In a hurry I jumped into the sea

11 ·
Events on Hawaiian Airlines

Engine trouble occurs over the Pacific Ocean!
I want to raise it to Honolulu Airport!
I threw my baggage but I was still heavy.
Finally, Stuartess hands parachutes to male passengers
To get down

① British · · · · · “Jump over to chivalry spirit and jump off”

② Americans · · · “Please enjoy with sky diving with a frontier spirit”

③ Chinese people · · · · · “Jump down as we do the dollar”

④ Italian · · · · “Jump down for me”

⑤ French · · · · · “Jump down thinking that they will help passengers with a philanthropic spirit”

Everyone was willing to jump off altitude 3000 M.

Finally “Japanese people, everyone is jumping off, please jump off!”
When announcing inside the cabin, without having a parachute
All men and women jumped.

It was safe to land at Honolulu Airport.

12 ·
Japan, Germany, the Three Kingdoms alliance secret story
The three countries were talking about how to divide the world.
German national team “Europe, the half in the west we get”
Japan national team “Naturally, the east half is us”
Watching the two continue to intersect with the boundary line,
The Italian national team said yawning.
“Anything is okay, because we will receive a woman,
Please share the remaining guys with whatever you like. “

13·
I went for a meal with Russian, Japanese and British.
After eating,
Russians considered somewhat when they split
The Japanese thought about somewhat when paying three people
The British thought what a thankori to those who bought me.

マッキンゼーが予測する未来』マッキンゼー・グローバル・インスティチュート ダイヤモンド社 411項 2017.1

エッセンスをまとめました。

1・過去のトレンドが破壊される時代は、変化があまりにも早すぎて、新規の機会にあふれすぎて、しかも危険に満ちている。

2・グローバル経済は、歴史的、技術的、経済的、社会的な屈折点の組み合わせの上で平衡を保っている。私たちが今経験し、切り抜けようとしている変化は、産業革命に比肩しうるものだ。

3・都市化と消費、技術と融合、高齢化と労働力といった要素の相互の結びつきは強く、しかも相互に増幅しあっており、各種の変化を予測することが難しく、もたらす影響は産業革命とは比べものにならないほど大きいのである。

4・今日の経営をこれほどにも難しくしている要素の一つは、我々の目撃している変化に、二次的、三次的効果が常に伴っている可能性があることである。

5・静かな池に小石が投げ込まれたときのように、一つの産業分野に起こったブレークスルーやイノベーションは、さざ波を立て、それが外に広がっていくのだ。

6・古くから確実だと信じてきたものが霧散し、確立されてきた経済関係が破壊され、不安定性が増し、現状の能力を超えて早い意思決定のスピードが必要となり、挑戦課題があらゆる側面から発生してくる。

7・技術革新が、何百万人もの人たちに経済的機会の門戸を開き、起業家の新しい波に力を与え、教育から健康といった社会の構成要素に変革をもたらしている。

8・直感は、人生で積み重ねてきた経験、知識の産物であり、苦労して、しかも時間をかけて勝ち取ってきた、世界に関する理解である。つまり、数十年かけ、職務経験を積み上げてきたものだ。人生で成功を収め、責任ある地位に上ってきた人たちは、明示的にせよ暗示的にせよ、自分自身の直観を強く信じるものだ。

9・社会科学者や行動経済学者の研究では、人間は現状維持バイアスが強く、たとえ証拠を示されても、自分の持つ仮説やアプローチを変えることに抵抗するという結果が出ている。

10・企業変革のための努力の50%は失敗に終わるが、その理由は、上級経営者の、本来ロールモデルとなるべき人たちが変革を推進することに失敗したか、組織に内在する現状維持傾向が強いことである。

11・私たちはかつてそうであったことがそもそもないのだから、今こそ本格的に学ぶ学生にならなくてはいけない。誰であれ、もし自分が学んでないと感じ、自分が学生でないとしたら、たぶんあなたは成長しているのではなく、後退している。

12・大組織に内在する直観を打ち破る。

13・外部環境の変化が進んでくると、素早く変化に適応できる企業は、新しい機会をつかむことができるだろう。

14・過去のトレンドが破壊される時代であっても、楽観主義のほうが結局は時代を制する、と私たちは確信している。作用しているさまざまなチカラのおかげで、私たちの住む世界は、10年後あるいはそれ以降には、今よりもっと良い世界になっているだろう。

15・4つの強大で破壊的な力
①経済の重心の移動
②テクノロジー・インパクト
③地球規模の老化、人口動態の変化
④流れ(フロー)の高まり

16・現地に基づいて考え、グローバルに行動せよ

17・インフラへの投資は新興国、先進国ともに増える

18・教育にもっと積極的にかかわれ

“The future that McKinsey predicts” McKinsey · Global Institute Diamond Company 411page 2017.1

I summarized the essence.

1 · In times when past trends are destroyed, changes are too soon, too full of new opportunities and are full of danger.

2 · The global economy is balanced on a combination of historical, technical, economic and social refraction points. The change we are experiencing and trying to get through is comparable to the industrial revolution.

3 · Mutual ties among factors such as urbanization and consumption, technology and integration, aging and labor force are strong, mutually amplified, it is difficult to predict various kinds of change, and the influence that comes from the industrial revolution and It is such that it is not comparable.

4 · One of the factors making today’s management so difficult is that the secondary and tertiary effects may always accompany the changes we are witnessing.

5. Breakthroughs and innovations that occurred in one industrial field, like when pebbles are thrown into a quiet pond, ripple and spread out.

6 · Things that I believe are reliable for a long time are scattered, the established economic relations are destroyed, the instability is increased, the speed of decision-making earlier than the current ability becomes necessary, and the challenge task is all aspects It comes from.

7 · Technological innovation opens the door to economic opportunities for millions of people, gives power to entrepreneurs’ new waves, and is transforming social elements such as education into health.

8 · Intuition is a product of experiences and knowledge accumulated in life, understanding of the world that has suffered and has won over time. In other words, it has taken decades and has accumulated work experience. People who succeed in life and have come up to a responsible position strongly believe in their own intuition, either explicitly or implicitly.

9 · Research by social scientists and behavioral economists has shown that human beings are strongly maintaining the status quo and resisting changing their own hypotheses and approaches even if evidence is presented.

10 · 50% of the efforts for corporate transformation will fail, but the reason for this is that the senior executives failed to promote change as the people who should be role model originally existed in the organization It is a strong maintenance tendency.

11 · We do not have anything like that before, so now it is time to become a student who will learn in earnest. Everyone, if you feel that you are not learning and you are not a student, perhaps you are not growing but are retreating.

12 · Break through intuitions inherent in large organizations.

13 · As changes in the external environment progress, companies that can adapt quickly to change will be able to grasp new opportunities.

14 · We are convinced that even though the past trends are destroyed, optimism will eventually control the times. Thanks to the variety of interactive actors, the world in which we live will be a better world after 10 years or later.

15 · Four mighty and destructive forces
① Move the center of gravity of the economy
② Technology · Impact
③ Global aging, changes in population dynamics
④ Increase in flow (flow)

16 · Think based on the site and act globally

17 · Investment in infrastructure will increase in both emerging and developed countries

18 · Be more proactive in education

次世代 経営人材育成のすすめ』 みらいコンサルティンググループ 同文館出版 180ページ 2017.7

エッセンスをまとめました。

1・多くの日本企業において、現行ビジネスモデルでの限界点を迎えている。外部環境は(VACA)
Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity (曖昧)である。そこで、イノベーション、新しいことを推進する人材、それを育てる仕掛けが必要である。

2・カニバリゼーションとは、「共食い」の意味で、マーケティングにおいては、自社製品の売り上げがそれと類似する自社の別の商品の売り上げを奪ってしまう現象のことを言う。

3・ペルソナとは、「仮面」という意味で「架空の消費者」を設定し、そのペルソナのニーズに合致するコンセプトを考える。

4・経営人材として伸びる人の特徴
①自分に対する期待値をよく理解し、その期待に応えるためには何をすべきか明確にしている。
②そのすべきことを達成するために、必要な行動投入量を設定して、確実にそれができるように事前に環境を整える。
③自分が達成したいビジョンをわかりやすくストーリーに仕立ててメンバーに伝え、チームとしてのモチベーションを高めている。
④メンバーの強味、弱みを把握しており、最適なアサインができる。
⑤わからないことはわからないと率直に認め、不明点について自分が納得するまで追求する。
⑥自ら先先を考え、一歩先の世界を見る。
⑦必ず成し遂げるという強い意志を持ち、その想いをメンバーに伝え、共通認識としている。
⑧マイナスの方向に結果が振れてきた場合は、他者を責めずに自己責任としている。
⑨自分がどんなに忙しい時もマイナスの表現をしていない。
⑩メンバーが発言しやすいように、明るい環境を創っている。

5・ナレッジマネジメントとは、個人が蓄積している情報や知識(暗黙知)を組織全体で共有させ、イノベーションを促進させる管理手法である。

6・バリュー・チェーンの設定 原材料の調達から製品・サービスが顧客に届くまでの企業活動を、一連の価値の連鎖として捉える考え。顧客に届く時のバリューが最大化するように、どの段階天地自然機能でどれだけの価値を創出できるかがポイントとなる。

7・特に秀でているコンピテンシー(職務や役割における効果的な行動に結果が結びつく個人的特性)とは、協調性、社交性、創造性、コミュニケーション力、リーダーシップである。

8・最近のイノベーターから導き出せる共通のコンピテンシーは、好奇心、質問力、主体性、責任意識、リスクテイク、観察力、問題意識、革新性、チャレンジ精神、共感力である。

“Recommendation for Training Next Generation Management Human Resources” MIRAI Consulting Group Papers Publication 180 pages 2017.7

I summarized the essence.

1 · Many Japanese companies are entering the limits of the current business model. External environment (VACA)
Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity. Therefore, innovation, human resources to promote new things, a mechanism to nurture it is necessary.

2 · Cannibalization is the meaning of “cannibalism”, and in marketing, it refers to a phenomenon in which sales of its own products deprive sales of another product of their own which is similar to that.

3 · Persona sets “fictitious consumer” in the sense of “mask” and thinks about the concept that meets the needs of that persona.

4 · Characteristics of people who grow as managerial human resources
① We understand our expectations for ourselves well and clarify what we should do in order to meet that expectation.
② In order to accomplish what to do, set the necessary action input amount and prepare the environment beforehand so that it can be surely done.
③ We tailor the vision that I want to achieve to the story in an easy-to-understand way and tell the members, and it is motivating as a team.
④ We are grasping the strength and weakness of the members, and we can make the best assignment.
⑤ Appreciate frankly that you do not know what you do not understand, and pursue it until you are satisfied with the unknown point.
⑥ Thinking ahead and looking at the world one step ahead.
⑦ I have a strong will to do without fail, I convey that feeling to the members, and it makes it a common recognition.
⑧ If the result swings in the negative direction, it is self-responsibility without accusing others.
⑨ I do not express negative when I am busy.
⑩ We are creating a bright environment so that members can easily speak.

5 · Knowledge management is a management method that promotes innovation by sharing information and knowledge (tacit knowledge) accumulated by individuals throughout the organization.

6 · Value chain setting Idea to capture corporate activities from procurement of raw materials to the arrival of products and services to customers as a series of value chains. The point is how much value can be created with the natural features of the Northern Territory so that the value when reaching customers is maximized.

7 · Competencies that are particularly outstanding (personal characteristics that result in effective actions in duties and roles) are cooperativeness, sociability, creativity, communication skills and leadership.

8 · Common competencies that can be derived from recent innovators are curiosity, questioning ability, subjectivity, responsibility awareness, risk taking, observation ability, problem consciousness, innovation, challenging spirit, empathy.

成功法則大全』 富田晋一  WAVE出版 254ページ 2017.6
エッセンスをまとめました。

1・幸せなお金持ちになる秘訣
①自分の大好きなことに取り組む
②物事を見る目を養って直感力を高める
③思考と感情の力を知る
④セールス力やスピーチ力を高める
⑤良い人脈を作る
⑥お金の法則を学ぶ
⑦自分にビジネスを持つ
⑧潜在意識を使って願望を叶える
⑨パートナーや友人に助けてもらう
⑩セルフイメージを高める

2・投資法
買値の2割の益が出たらすぐに転売し益金を銀行の定期預金に預け、手持ちの株が2倍以上に騰貴した場合は、半分を売り放ち、元金だけ現金に戻す。

3・月収の10%を勉強に投資して年収を10倍にする

4・ポジティブ感情とネガティブ感情の割合を3:1にする

5・人生に奇跡をもたらす7つの法則
①純粋な可能性の法則:宇宙と一体となる
②与えることの法則:求めるものを与える
③「カルマ」または原因と結果の法則
④最小限の努力の法則:すべてをあるがままに受け入れる
⑤意図と願望の法則:自分の願望を意識する
⑥手放すの法則:すべてに執着しない
⑦「ダルマ」または人生の目的の法則:自分の才能を活かす

6・効果のある努力とは何か
①目的を設定する
②戦略を立てる
③実行する

7・人を動かす3原則
①相手のことを批判も非難もしない
②相手の良いところを探し、心から称賛する
③相手の欲しいもの、望んでいることを把握し、そのモチベーションを利用する

8・人に好かれる6原則
①相手より先に自分から相手に関心を持つ
②相手に笑顔で接する
③相手の名前を覚える
④相手の話を辛抱強く、関心を持って聴く
⑤相手の関心があることを話題にする
⑥相手のことを心から称賛する

9・有利に交渉するための5つのポイント
①相手との友好関係と実質問題を切り離して考える
②相手側の利害と自分の利害を充分見極める
③なるべく多くの選択肢を用意する
④客観的基準を強調する
⑤合意が成立しない場合の最良の案を考えておく

10・今いる場所で今できることに集中する

“Successful Law Enforcement” Shinichi Tomita Wave Publication 254 pages 2017.6
I summarized the essence.

1 · The secret to be happy rich
① Tackle your favorite things
② Increase intuition by cultivating eyes to see things
③ Know the power of thought and emotion
④ Increase sales force and speech ability
⑤ Make a good network of connections
⑥ Learn the law of money
⑦ Have business in myself
⑧ Implement desire with subconscious
⑨ Have your partner or friend help you
⑩ Increase self-image

2 · Investment law
When 20% of the bid price comes out, it resells immediately and deposits money in time deposit of the bank, if the stock of stock rises more than twice, it sells half and returns only cash to principal.

3 · invest 10% of monthly income to study and make annual income 10 times

4 · Set the proportion of positive emotion and negative feeling 3: 1

5 · Seven Laws to Make a Miracle in Life
① Law of pure possibilities: to unite with the universe
② Law of giving: to give something to ask for
③ “Karma” or the law of cause and result
④ Law of minimum effort: accept everything as it is
⑤ Law of intention and desire: awareness of my desire
⑥ Law of letting go, I will not obsess with everything
⑦ “Dharma” or the law of purpose of life: to make full use of his talent

6 · What is effective effort?
① Set purpose
② Establish a strategy
③ to execute

7 · Three principles to move people
① neither criticize nor condemn the opponent
② Look for the good part of the partner and praise it with heart
③ Understand what you want, what you want, and use that motivation

8 · Six principles favorite to people
① You are interested in your opponent before you partner
② Touching the partner with a smile
③ Remember the name of the opponent
④ patiently listen to the other’s story and listen carefully
⑤ Talk about what the other party is interested in
⑥ praise the other person from the bottom of my heart

9 · Five points to advantageously negotiate
① Thinking apart the friendship and real problems with the partner
② fully understand the interests of your opponent and your interests
③ Prepare as many options as possible
④ Emphasize objective standards
⑤ Consider the best plan for cases where no agreement is reached

10 · Focus on what you can do now where you are now

大学4年間で統計学が10時間で学べる』 倉田博史 KADOKAWA 221ページ 2017・7

エッセンスをまとめました。

1・統計学が社会で果たす役割は様々である。社会人にとって重要なものは、①概念の計量化、②予測、③仮説の検証、④分類

2・概念をGNPや知能指数といった客観的な数値で表現する。データと概念との対応は必ずしも一意ではなく、分析者の見方や主観に依存する。

3・回帰分析
獲得したデータを分析し、いかに将来の顧客行動を予測するか。

4・仮説の検証
2つの仮説があるとき、データに基づき一方の仮説を選択

5・データを属性ごとに分類する

6・社会・経済データは、時系列データと横断面データに大別される。
①時系列データ:1つの個体について複数の時点の観測値からなるデータを指す。
②横断面分析(クロスセクション分析):時間を追ってダイナミックに変動する現象を、ある一時点で横断的に切って分析する方法。

7・度数分布表
量の大小順で並べ、各数値が現れた個数を表示する表で示す。

8・ヒストグラム
度数分布表を柱状グラフで表現したもの。横軸は階級値、縦軸は度数。
ヒストグラムを見る際のポイントは、①峰が1つか2つ以上か、②中心の位置、③散らばり具合など

9・  5数要約
データの最大値、最小値、第1四分類位数、中央値、第3四分位数で分布の特徴を表す。

10・相関と散布図
相関とは、2つのものが密接にかかわり合い、一方が変化すれば他方も変化するような関係。一方の変量の増加が他方の変量の増加を伴うとき、正の相関があるという。この逆の関係が負の相関があるという。
散布図は、縦軸、横軸に2項目の量や大きさ等を対応させ、データを点でプロットしたもの。

11・データ分布の中心を表す数値として平均、メディアン、モードという指標がある。
①メディアン:データを大きさの順に並べ直したとき、中間の順位にある測定値。
②モード(最頻値):データの分布の中心

12・大数の法則
データ数が大きいほど正確になる。

13・因果推論
2つの事象が「原因」とその「結果」であると言うことができるかどうかを検証する研究。

14・定常性
どの時期に注目しても同じような動きをしているように見える。

15・ローレンツ曲線とジニ計数
所得分配の不平等の程度をグラフによって表現するローレンツ曲線と数値的指標であるジニ係数。
“Statistics can be learned in 10 hours at university” Hirofumi Kurata KADOKAWA 221 Page 2017 · 7

I summarized the essence.

1 · The role that statistics plays in society varies. Those important for society are (1) quantification of concepts, (2) prediction, (3) verification of hypotheses, (4) classification

2 · Express concepts by objective numerical values such as GNP and intelligence quotient. The correspondence between data and concepts is not necessarily unique and depends on analyst’s viewpoint and subjectivity.

3. Regression analysis
Analyze the acquired data and how to predict future customer behavior.

4 · Validation of hypothesis
When there are two hypotheses, select one hypothesis based on the data

5 · Classify data by attribute

6 · Social and economic data are roughly divided into time series data and cross section data.
① Time series data: Data consisting of observation values at multiple points in time for one individual.
② Cross section analysis (cross section analysis): A method to analyze by crossing the phenomenon dynamically fluctuating over time at a certain point.

7 · Frequency distribution table
It is shown in a table showing the number of each numerical value, arranged in order of magnitude.

8 · Histogram
A representation of a frequency distribution table in a columnar graph. The horizontal axis is the class value, and the vertical axis is the frequency.
Points when seeing the histogram are (1) one or two peaks, (2) the position of the center, (3) the state of scattering, etc.

9 · 5 number summary
The maximum value, the minimum value, the first four classification order numbers, the median value, and the third quartile represent the characteristics of the distribution.

10 · Correlation and scatter diagram
Correlation is a relationship in which two things are closely intertwined, the other changes if one changes. It is said that there is a positive correlation when an increase in one variable is accompanied by an increase in the other variable. The opposite relationship is said to have a negative correlation.
In the scatter diagram, the ordinate and the abscissa correspond to the amounts and sizes of the two items, and the data are plotted with points.

11 · There are indices such as mean, median, and mode as the numerical value representing the center of the data distribution.
① Median: Measurement values in the middle rank when data are rearranged in order of size.
② Mode (mode): Center of distribution of data

12 · Law of large numbers
The larger the number of data is, the more accurate it is.

13 · causality reasoning
A study to verify whether two events can be said to be “cause” and its “result”.

14 · Stationarity
It seems that the same movement is taking place at any time.

15 · Lorentz curve and Gini count
Lorentz curve expressing the degree of inequality of income distribution by graph and Gini coefficient which is a numerical index.

斎藤孝の ざっくり西洋哲学』祥伝社黄金文庫 312ぺージ 2017.3

エッセンスをまとめました。

1・西洋哲学・思想をざっくり理解しようとするうえでポイントとなるのが、三つの「山脈」である。
①第一の山脈は「西洋哲学の始まりから、アリストテレス帝国の建設まで。
②第二の山脈は、「近代合理主義による哲学の完成」
③第三の山脈は、「完成された哲学をぶっこわせ!という現代思想」

2・第一の山脈の主役は、ソクラテス、プラトン、アリストテレスの三人である。紀元前5-4世紀頃の古代ギリシャが舞台。世界の本質を一つの原理で説明したいという欲求。これらの成果に目をつけたのが、中世のキリスト教、すなわちローマ・カトリック教会。神とつながっている聖職者が一番偉いという立場をキープしてこの世界を支配することができた。

3・アリストテレス帝国の支配に風穴を開けたのが、デカルト、カント、ヘーゲルといった「近代合理主義」と呼ばれる思想を発展させた人たちである。近代合理主義の思想家たちは、神を否定したわけではないが、もっと人間の理性を信頼しようとする流れを作り出した。人間の認識力、合理的な思考力を入れもっと信頼してもいいという考え。

4・第三の山脈である、完成された哲学をぶっこわせは、まだまだ、私たちは合理主義の背後にある何かにとらわれている。あるいは合理的でない何かに突き動かされている。それが何かを探ってきたのが現代思想である。ニーチェはそれを「力の意志」、ソシュールは「言語という体系」、フロイトは「無意識」、レヴィ=ストロースは「構造」に求めた。

5・「イデア」というのは、目に見えないけれど魂の目で見ることができるか「魂」の本質である。
6・デカルトは、「我思う、ゆえに我あり」と述べ、理性という存在として、ここに確固たる自立があると考えた。また、良識は神がすべての人に平等に与えたものだと述べている。

7・イギリス経験論を唱えたロックやヒュームは、人は真っ白な状態で生まれてきて経験を通してすべて学んでいくと考えた。

8・カントは、人間が普通の理性を働かせるとき、時間や空間などある程度数学的、物理的なものは経験的認識に先立つ「先天的な認識」に基づいていると考え、これを「ア・プリオリ」と言う。
9・ヘーゲルは、人間の歴史というものは、大局的に見ると弁証法的発展(正・反・合)をしていると言う。

10・近代的な理性を持ちつつ、東洋の身体法を修め、東洋と西洋のいいところを取った教育が重要である。

11・  ニーチェは、真理という美名に迷わされず、自分たちの手に主体性を戻そうと考えた。ニーチェは、超人に至る「精神変化の3ステップ」としてラクダ(義務を遂行する、重荷に耐える)・ライオン(自由を我がものとする)・幼子(遊ぶ精神こそが創造をしていくに必要)と考えた。

12・フーコーが批判のテーマとしたのは「権力」、そしてその権力への「自発的な服従」であった。

13・西洋哲学というものは、人間の自由というものを追い求めた長い戦いの歴史である。

14・ハイデガーは、われわれ人間が存在しているということは、ものがあるのとは全く違うと発見し、人はどうせいつか死ぬのだから、それを先取りして、覚悟を持って、現在の生き方に充実感を持たせろと言う。

15・何のための勉強するのか。 もちろん勉強は知識を得るためでもあるが、勉強の本来の価値は、苦難に直面したとき、それを乗り越えるのが面白いというメンタリティを育てることが重要である。

16・フッサールは、はっきりしないものはすべて一回カッコを入れて、判断するのを保留しよう、と提案している。現象学は、物事を思い込みで判断するのをやめて、現象そのものを丁寧に観察し、記述し、判断はその後にすればいいという考えである。

17・フッサールは、人間には本質をつかみ取る直観、「本質直観」があると言う。

18・メルロ=ポンティは、生活社会という意識を発展させることで「身体」の重要性を述べている。身体としてこの世の住み込んでいるという考え方を基本とすれば、意識もまた身体の一部ということになる。つまり「理性<身体」である。

19・私たちは、気づかないうちに「西洋」という考え方に縛られているのではないかという恐れと同時に、自分たちのものとは異なる未開の文化の中に、自分たちが失った「健全性」を見出そうとした。

“Takashi Saito’s rough Western philosophy” Shodensha golden paperback 312 page 2017.3

I summarized the essence.

1 · Western philosophy · Three “mountain ranges” are points to try to understand ideas roughly.
① The first mountain range is “From the beginning of Western philosophy until the construction of the Aristotle Empire.
② The second mountain range is “completion of philosophy by modern rationalism”
③ The third mountain range is “Contemporary Thought of Completing a Completed Philosophy!”

2. The protagonists of the first mountain range are Socrates, Plato and Aristotle. Set in ancient Greece around the 5th and 4th centuries BC. Desire to explain the essence of the world with one principle. It is the medieval Christianity, that is, the Roman Catholic church that took notice of these achievements. We were able to dominate this world with the position that the cleric who is connected with God is the greatest.

3. Those who developed the idea called “modern rationalism” such as Descartes, Kant, Hegel, who opened the wind in the control of the Aristotle Empire. Modernist rationalist thinkers did not deny God, but created a trend to trust human reason more. The idea that human’s cognitive ability, rational thought power is included to trust more.

4 · The third mountain range, which is a completed philosophy, is still caught up by something behind rationalism. It is driven by something that is not reasonable. It is modern thought that it has explored something. Nietzsche asked for it as “power will”, Saussure as “system of languages”, Freud as “unconscious”, Levi-Strauss as “structure”.

5 · “Idea” is the essence of “soul” whether it is invisible but can be seen with the soul’s eyes.
6 · Descartes said, “I think, hence I am,” I thought that there is firm independence here as a reason of reason. Also, conscience says that God granted equally to all people.

7 · Rock and Hume who advocated British empathy thought that people were born in a pure white state and learned all through experience.

8 · Kant thinks that when human beings use ordinary reason, they think that mathematical and physical things to some extent such as time and space are based on “congenital recognition” prior to empirical recognition, and this is called “a · It says “Priory”.
9 – Hegel says that the human history is a dialectical development (positive, anti-congruent) when viewed in a global perspective.

10 · Education that has a modern reason and that took the oriental body law and took the good parts of the East and the West is important.

11 · Nietzsche tried not to get lost by the name of the truth, but to return his subjectivity to their hands. Nietzsche is a camel (to fulfill obligation, to endure a burden), a lion (to liberty), a young child (a spirit of play is necessary for creation ).

12 · Foucault’s theme of criticism was “power”, and “voluntary obedience” to that power.

13 · Western philosophy is the history of a long battle pursuing human freedom.

14 · Heidegger discovers that we have human existence is completely different from what there is, and people will die someday anyway, so let’s take ahead and prepare themselves and prepare for the present way of life It is said that you should have a sense of fulfillment.

15 · What are you studying for? Of course study is also for getting knowledge, but the original value of study is important to nurture a mentality that it is interesting to overcome it when you face suffering.

16 · Husserl suggests that all unclear things should be put in parentheses once and that judgment will be suspended. Phenomenology is an idea that it stops judging things by assumption, carefully observes the phenomenon itself, describes it, and judges it afterwards.

17 · Husserl says that there is intuition, “intuition intuition” to grab the essence of human beings.

18 · Merlot-Ponty describes the importance of “body” by developing consciousness of living society. If the idea of living in this world as a body is the basis, consciousness will also be a part of the body. In other words, “reason” is the body.

19 · We are afraid that we may be bound by the idea of “the West” without noticing, and at the same time, in the unfamiliar culture different from ours, I tried to find “sex.”

2030年 ジャック・アタリの未来予測』ジャック・アタリ著 プレジデント社 210ページ 2017・8

エッセンスをまとめました。

1・「起きるわけがない」と決めつけても、どんなことだって起こりうる。そうした最悪の事態を予測することこそが、最悪を回避する最善の手段なのだ。

2・現在までのところ、政治と経済の自由に基づく社会組織は、世界で最も優れた制度だったことが明らかになった。

3・しかしながら今日、このシステムは機能不全であり、世界は奈落の底へ突き落とされる寸前である。

4・今日、市場はグローバル化され、法の支配のない状態である。

5・国内に閉じこもる民主主義はますます空虚になり、民主主義が現実に対して及ぼす影響は減る一方である。

6・袋小路に陥り、怒りが爆発する。局地的な危機は無数にあり、これらの危機が全体の危機を引き起こすかもしれない。前代未聞の地球規模の戦争が勃発する恐れがある。

7・自由を断念することなく「大惨事」を回避するための二つの解決策
①市場が解決してくれると期待し続けること。市場は、イノベーションをカスマタイズされた財やサービスの関係を導く。

②人類の存在意義を維持することである。世界は、エコロジー、経済、公衆衛生、政治など、あらゆる側面において相互依存を強めている。よって、他社の失敗で利益を得るものは誰もいないと悟ることが重要である。 人類のサバイバルのカギとなるのは利他主義なのだ。

8・集団の活動に大きな変化が必要な際には、すべては必ず個人が変わることから始まる。自分自身ができる限り高貴な生活を送りながら世界を救う。「快適な時間」を過ごす手段を自身に与えると同時に、他者もそうした時間を過ごせるように手助けしながら、幸せで持続的な世界を作り出すことができる。

9・世界のために役立つ持続的な活動をするための10段階

①自分の死は不可避だと自覚せよ。

②自己を尊重しろ、自分自身のことを真剣に考える。

③変わらない自分を見つける。多様な生き方が可能であり、またそうした生き方が望ましい。だが、誰もが何よりも大切にすべき不変的な価値観を持つ。それは祖先から受け継いだものや、自己の価値観の寄せ集めからなる。

④他者が行おうとすること、そして世界の行方について、絶えず熟考しながら自分自身の意見をまとめる。

⑤自分の幸福は他者の幸福に依存していることを自覚する。

⑥複数の人生を同時かつ継続的に送る準備をする

⑦危機、脅威、落胆、批判、失敗に対する抵抗力をつける

⑧不可能なことはないと思え。

⑨実行に移す

⑩最後に、世界のためにも行動する準備をせよ。

“Future prediction of Jack Atari in 2030” President by Jack Atari 210 pages 2017 · 8

I summarized the essence.

1 · Even though it can be determined that “I can not get up,” anything can happen. Forecasting such a worst situation is the best way to avoid the worst.

2 · To date, it turned out that the social organization based on political and economic freedom was the best system in the world.

3 · However today this system is dysfunctional and the world is about to be pushed down to the bottom of the abyss.

4 · Today, the market is globalized, it has no rule of law.

5 · Democracy closing in the country becomes increasingly empty and the influence of democracy on reality is decreasing.

6 · Fall into a dead end, and anger explodes. There are countless local crises, and these crises may cause the whole crisis. An unprecedented global war may break out.

7 · Two solutions to avoid ‘catastrophe’ without giving up freedom
① To keep expectation that the market will be solved. The market leads relationships of innovation casmatized goods and services.

② Maintaining the significance of existence of humanity. The world is increasingly interdependent in all aspects such as ecology, economics, public health, politics. Therefore, it is important to realize that no one will benefit from the failure of another company. Altruism is the key to the survival of mankind.

8 · When a major change in the group’s activities is necessary, everything starts with individuals always changing. I will save the world while living my life as noble as possible. You can give yourself a way to spend “a pleasant time” while at the same time helping others to spend that time, creating a happy and sustainable world.

9 · 10 stages for sustainable activities useful for the world

① Be aware that your own death is unavoidable.

② respect yourself, think seriously about yourself.

③ Find yourself who will not change. Various methods of life are possible, and such way of life is desirable. However, everyone has an invariable sense of value to cherish. It consists of things inherited from the ancestors and gathers of their own values.

④ Keeping your own opinions constantly contemplating what other people are going to do and the way of the world.

⑤ Be aware that your happiness depends on the happiness of others.

⑥ Preparing to send multiple lives simultaneously and continuously

⑦ Protect against crisis, threat, disappointment, criticism, failure

⑧ Seems impossible.

⑨ Transfer to execution

⑩ Finally, prepare to act for the world as well.

歴史に何を学ぶのか』 半藤一利 ちくまフリマー新書 254ページ 2017.7

エッセンスをまとめました。

1・人はたえず挫折と我慢の日常を過ごしている。どうせとか、いっそとか、覚悟しつつもなかなかいっぺんに思いきれない。そこで、せめての心境が大きく浮かびあがってくる。

2・浪花節的な感傷と、あっさり決めつけることができるが、突き詰めていえば、戦争末期の日本人はまた然りの心情であった。日々、せめてもの想いで生きていたと言っていい。この戦争にはもう勝利はない、日本中が焼け野原だけになるのはわかっていた。であるからこそ、せめて一矢報いて、そのはかない望みにすがりついて頑張って絶望的な戦いを戦い続けた。

3・日本の、このせめての心情と論理をめぐっての議論のあいだに、アメリカは広島・長崎に原爆を落とし、満州の荒野にはソ連軍が怒涛のように侵攻してきた。8月14日夜遅く、万策つきた大日本帝国は降伏した。結局はせめてなんかまったく無視されて、無条件であった。いまもまだ、この日本的心性から解放されていない。

4・問題は過去を克服することではない。後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはいかない。しかし過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となる。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすい。

5・大事なことは、過去というものはそれで終わったものではなく、その過去は実はわたしたちが向き合っている現在、そして明日の問題につながっている。なのに、なんとなく思考を停止し、単純で力強い言葉に愚かにすがりつく、という風潮に今の日本はある。

6・結局は人間は歴史から何も学べないのではないか。戦後70年とは、かつての軍国主義から離れて、日本人が日本人たらんとして、平和で穏やかな社会をつくろうと懸命に努力してきた長い歴史であった。それなのに、今の私の周りには、自己を正当化し、歴史を公正に学ぶことを「自虐史観」と排する人が少なくない。ただ、何たることかと、87歳の老骨の私は溜め息をつくばかりである。

7・日本の歴史上の人物で一番好きなのは鈴木貫太郎と勝海舟です。危機にあっては正面からぶつかって、本気になって考え抜き、どこでチャンスを見出すかということに最大の神経を払う。二人はそれをやった。鈴木は陸軍の猛反対を押し切ってポツダム宣言を受け入れ終戦にもちこめたのは、腹芸だとか小手先の政治的テクニックでは厳しい状況を打開することはできなかった。

8・日清戦争後の日本は、国家予算の4割強軍事予算に振り向けた。それは、ロシアに対峙せざるを得なくなっていた情勢下、急いで軍備を増強するためだった。日英同盟を締結してイギリスから最新鋭の軍艦を購入。兵力も増強、軍備の拡充に国費を思い切って投入した。通常軍事費は、戦争中でも国家予算の3割というのが相場であるが4割を超えてそれを続けた。清国が支払うことになった日清戦争の賠償金は、当時の、日本の国家予算の優に4倍はあった。それを当てにした。

9・国家予算で10倍、常備兵力でいえば15倍の超大国、帝政ロシアを相手に勝ち、ついに日本は世界の大国の仲間入りを果たすことになったと政府は自惚れた。

10・1865年の開国から1905年の日露戦争。歴史の転回点は40年ごとにやってくる。

11・昭和の初め、満州事変や支那事変で国中が「勝った、勝った」と浮かれていても、石橋湛山は、外に対するいっさいの帝国主義、植民地主義に断固として反対し続けた。選ぶべき国策として訴えたのは軍縮・平和主義。そして貿易立国を目指すべきだろ考えた。

12・歴史を作っているのは人間である。人間の感性や考え方や精神といったものは、そうそう変わるものではない。司馬遼太郎さんは、「日本人は鎌倉時代から変わっていない」と言った。歴史は人間が作っている以上、ふたたび、三たび、同じようことをやってしまう可能性は確かにある。

13・私がその昔、ヒトラーの『わが闘争』を読んでウームと唸らされた一節がある。「指導者たることは、すなわち大衆を動かし得るということだ。有効なプロパガンダとは、少数のステロ的な文句でいいから、たえず反響して大衆の脳裏に深く刻みこまねばならぬ。『わが闘争』の主題はこれである。「だれもかれも沈黙しろ。正しいのはおれだけだ。おれの言うことをよく聞け」

14・よく似たタイプの男が、いまホワイトハウスの執務室にいる。歴史は単純には繰り返さないが、繰り返すものなのである。

“What do you learn in history” Kazutoshi Handou Chikuma Flemer Shinko Shinko 254 pages 2017.7

I summarized the essence.

1 · People constantly spend their frustrations and patience everyday. It is hard to imagine how hard it is to prepare for it anyhow, even while preparing for it. So, my first mind is emerging.

2 · Although it can be decided easily with Naniwa’s sentiment, the Japanese at the end of the war was also a feeling of calm if it stuck to the end. Every day, I can say that I lived with my first thought. There is no more victory in this war, I knew that the middle of Japan would be the burned-out field. Because it is at least it rewards one at a time, clinging to the hopeless hope and continuing to fight desperate battle.

3 · During the debate over this earliest feeling and logic in Japan, the US dropped the atomic bomb in Hiroshima and Nagasaki, and in the wilderness of Manchuria the Soviet troops invaded like Angry Waves. Late at night on August 14th, Japan’s empire with surrender surrendered. In the end it was unconditionally ignored at all. Even now, I have not been released from this Japanese mind.

4 · The problem is not to overcome the past. Later you can not change the past or make it not happen. But those who close their eyes in the past eventually become blind at the moment. Those who do not try to inscribe inhuman acts are also likely to fall into such dangers.

5 · The important thing is that the past has not ended with that, and the past actually leads to the problem that we are face to face and tomorrow. Nevertheless, Japan is now in a tendency to stop thinking somehow and cling to a simple and powerful word foolishly.

6. In the end human beings can not learn anything from history. 70 years after the war was a long history that has struggled hard to build a peaceful and peaceful society as a Japanese, apart from former militarism, as a Japanese. Nevertheless, there are a lot of people around me that exclude “self-destructive historical view” that justifies themselves and learns history fairly. However, what I am doing, I am a senior 87 years old senior bone I will sigh.

7 · My favorite person in history of Japan is Kantaro Suzuki and Kaishu Katsu. In the crisis, you will hit the front, think seriously and think hard, pay the greatest nerve to where to find the opportunity. They did it. Suzuki accepted the Potsdam Declaration by forcing the strong opposition of the Army and accepted the Potsdam Declaration and put it in the end of the war was not able to break through the harsh conditions with a belly or a small political technique.

8 · Japan after the Sino-Japanese War was relocated to a military budget of over 40% of the national budget. It was to raise armaments in a hurry under the circumstances that had to oppose Russia. Purchase a state-of-the-art warship from the UK by concluding a Japan-UK alliance. The troops also increased, and I dare to introduce government expenses to expand armaments. Normally military expenses are 30% of the national budget even during the war, but they kept it going beyond 40%. The reparation of the Nisshin War, which was supposed to be paid by the Qing Dynasty, was four times better than the Japanese national budget at that time. I relied on it.

9 · The government was confident that the country won the opponent against the Russian empire, ten times as much as the national budget, 15 times as much superpower in the case of permanent force, and finally Japan will play a part in the world’s great powers.

From the

10 · From 1865 to the Russo-Japanese War of 1905. The turning point of history comes every 40 years.

11 · Early in the Showa era, even though the whole country was “winning, winning” with the Manchurian Incident and the Chinese Incident, the Ishibashi Tanzan continued to objectively oppose all imperialism and colonialism against the outside. Disarmament · pacifism was appealed as a national policy to choose. And I thought that I should aim for a trading nation.

12 · It is human beings who make history. Sensibility, thoughts and spirit of human beings do not change so much. Ryotaro Shiba said, “The Japanese have not changed since the Kamakura period.” There is certainly the possibility that once again history is made by humans, again three times, the same thing will be done.

13 · There is a passage that I was groaned as an animal, reading Hitler ‘s “Our Struggle” a long time ago. “To be a leader, that is to say, to be able to move the public, effective propaganda is a few stereotyped complaints, so it must constantly echo and deeply engrave the public’s mind.” Our conflict This is the subject of this: “Everyone silence, He is the only one that is right. Listen carefully to me.”

14 · A man of a similar type is now in the office of the White House. History does not simply repeat, but it repeats itself.

本物の大富豪が教える金持ちになるためのすべて How to get Rich』フェレックス・デニス
文響社 349ページ 2017.6

エッセンスをまとめました。

1・なにをするのであれ、成功したければ、できる限り間違いを避け、地に足をつけて 知識を身につけていくのが一番だ。

2・金持ちになるのは可能だと信じること、だれがなんと言おうと自分もその一人だと信じることである。

3・時代は変わる。だが、富に魅力を感じる、それを手に入れようとするのは、人間の本質である。
4・「これがやりたい」と強く思う仕事があるのなら、そこに向けて進むべきだ。

5・どんなことであれ、なにかを深く理解し、情熱を傾けられるほど好きで、そこに管理、販売、マーケティングの手法を適切に組み合わせることができれば、やりたいこと探しは成功したと言える。

6・ある業界に興味があるか否かより、好機をとらえる力と最初の成功を次に続けるほうが重要だ。戦略をどう実現するのかが、なににこだわるのかより大事だ。

7・適切なタイミングで適切な場所にいて、適切なことを行うことで運に巡り合う。

8・成功するための事業探しで大事なのは嗜好や適性、  能力を意識すること。

9・どのような産業でも、実績のある着想はまねればいい。金をもたらしてくれるのは良いアイデアだけでは決してない。アイデアを上手に現実にすることなのだ。

10・成功のためには「大胆に考えて動く」だけでなく「小さく動く」ことも必要である。

11・金持ちになるための必要な才能は、才能のある人物を見つけ、雇い入れ、育てる才能である。
12・素晴らしい才能に出会ったときには、そういう人間を新規事業のトップにすえ、自由にやらせると、まず9割すごい仕事をしてくれる。

13・つねに聞く耳を持つこと、聞いて学ぶことは、金持ちになろうと思う人に不可欠な姿勢だ。

14・幸運とは、準備が機会に出会ったときに生まれるものだ。幸運とは、「準備✖︎機会」だ。

15・「平均回帰の法則」とは、幸運も不運も変化していくことである。

16・勝つための交渉のポイント。
・自分の交渉能力を過信しない。
・交渉の妥協条件をあらかじめ決めておく。
・本気の交渉は、深刻な事態に直面したときにのみ行う。
・準備は入念にしておく。
・交渉自体はうまくやれる人に任せてもいい。ただし結論は必ず、自らが下す。
・感情やユーモアを適度に使う。
・真剣に聞くことと沈黙は、効果的な演出に使える。
・約束は必ず守る。

17・社員をやる気にさせて最大限に活用したいなら、仕事を任せるしか方法はない。

18・一番大事なのは、利益と、未来の成長に向けた投資とのバランスである。

“How to get rich to become a wealthy genuine millionaire teaches” Ferex Dennis
Bunsho company 349 page 2017.6

I summarized the essence.

1 · Whatever you do, if you want to succeed, it is best to avoid mistakes as much as possible, learn your feet on the ground and acquire knowledge.

2. To believe that it is possible to become rich, to believe that myself is one who speaks anything.

3 · The times will change. However, it is the essence of man to feel attractive to wealth, trying to get it.
4 · If you have a work that you think strongly that you want to do, you should head there.

5 · Whatever it is, I understand something deeply, I like my passion so much that if I can properly combine management, sales and marketing techniques there, I can say that we have succeeded in finding what we want to do.

6 · It is more important to continue with the ability to capture opportunities and first success than whether or not you are interested in a certain industry. It is more important to realize how to realize the strategy, what you stick to.

7 · Be in the right place at the right time and meet with luck by doing the appropriate thing.

8 · It is important to be aware of taste, aptitude, ability, what matters when searching for business to succeed.

9 · In any industry, it is good to imitate proven ideas. It is never a good idea to bring money. It is to make the idea well reality.

10 · For success it is necessary not only to “move boldly” but also “move small”.

11 · The necessary talent to become rich is the ability to find, hire and nurture talented people.
12 · When you meet a wonderful talent, if you put those people into the top of a new business and let them do it freely, 90% of you work first.

13 · Having ears to hear and listen to, listening and learning is an essential attitude for those who want to be rich.

14 · Fortune is born when preparations meet on occasion. Luck is a “preparation opportunity”.

15 · “Law of average regression” means that both fortune and unfortunate change.

16 · Point of negotiation to win.
· Do not overconfidence your negotiation abilities.
· Preliminarily decide conditions of negotiation compromise.
· Do serious negotiations only when you face a serious situation.
· Please prepare carefully.
· The negotiation itself can be left to a person who can do it well. However, the conclusion is surely made by himself.
· Use moderate feelings and humor.
· Seriously listening and silence can be used for effective production.
· We always keep promises.

17 · If you want to make employees motivate and make maximum use, there is no way but to leave the job.

18 · The most important thing is the balance between profit and investment for future growth.

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営におけるアートとサイエンス』
山口 周 、光文社新書 257ページ、2017.7

エッセンスをまとめました。

1・かつてマルクスは、人間自身が生み出した社会システムによって人間性=ヒューマニズムが失われる自体を「疎外」という概念を用いて説明した。そしていま、マルクスの予言通り、日本をはじめとして、世界中でこの「疎外」が発生している。

2・グローバル企業の幹部候補、つまり世界で最も難易度の高い問題の解決を担うことを期待されている人々は、これまでの論理的・理性的スキルに加えて、直感的・感性的スキルの獲得を期待され、またその期待に応えるように、各地の先鋭的教育機関もこのためのプログラム内容を進化させている。

3・これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営、いわば「サイエンス重視の意思決定」では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできない」ということがよくわかっている。

4・そこで全体を直覚的に捉える感性と、「真・善・美」が感じられる打ち手を内省的に創出する構想力や創造力が求められている。

5・人類史においてはじめてと言っていい「全地球規模での経済成長」が進展しつつあるいま、世界は巨大な「自己実現欲求の市場」になりつつある。このような市場で戦うためには、精密なマーケティングスキルを用いて論理的に機能的優位性や価格競争力を形成する能力よりも、人の承認欲求や自己実現欲求を刺激するような感性や美意識が重要となる。

6・経営における美意識
ビジョンの美意識
行動規範の美意識
経営戦略の美意識
表現の美意識

7・会社を「作品」と考えてみる。

8・「感性」つまり、「美しいか、楽しいか」という「感性に訴えかける要素」を意思決定の基準として設定する。

9・哲学を鍛えられている欧州エリート。

10・帰納と演繹で考えてみれば、個別への現象から抽象概念へと昇華させる機能は「アート」に、抽象概念を積み重ね個別の状況へと適応する演繹は「サイエンス」が担うことになり、両者を繋ぎながら、現実的な検証をするのが「クラフト」ということになる。

11・経営のおける意思決定のクオリティは「アート」「サイエンス」「クラフト」の三つの要素のバランスの組み合わせによって大きく変わる。

12・どんなに戦略的に合理的なものであっても、それを耳にした人をワクワクさせ、自分も是非参加したいという思わせるような「真・善・美」がなければ、それはビジョンとは言えない。

13・社会性動機
・達成動機=設定したゴールを達成したいという動機。
・親和動機=人と仲良くしたいという動機。
・パワー動機=多くの人に影響を与えたい、希望を受けたいという動機。

14・適時・適正な意思決定には理性と情動の両方が必要である。

15・グローバル企業が美意識の養成を重要視し始めている理由
論理的情報処理スキルの限界
自己実現欲求市場の登場
システムの変化にルールが追いつかない世界

16・VTSで見る力を鍛える。
VTS=Visual Thinking Strategy

“Why do elite of the world train” aesthetic sense “? Art and Science in Management “
Yamaguchi Zen, Kobunsha New Books 257 pages, 2017.7

I summarized the essence.

1 · Marx used to explain by itself the concept of “alienation” itself that human nature = humanism is lost by the social system that human beings created. And now, as is predicted by Marx, this “alienation” is occurring all over the world, including Japan.

2 · Candidates for executives of global companies, that is, those who are expected to be responsible for solving the most difficult problems in the world, in addition to the logical and intelligent skills so far, intuitive and emotional skills A leading educational institution in each region has also evolved the contents of the program so that it is expected to acquire and respond to that expectation.

3 · We will steer the business in a complicated and unstable world as in today, as it is today, such as “Analysis”, “Logic”, “reasoning”, and so on, management, so to speak, “Science-oriented Decision Making” I can not do that “.

4 · There is a need for a sensibility to intuitively grasp the whole there and a concept and creativity that introspectively create a bearer who can feel “true · good · beauty”.

5 · The first time in the history of humanity “The global economic growth” is progressing The world is becoming a huge “market of self-realization desire” now. In order to fight in such a market, it is more important to emphasize the desire for human approval and self-realization desire rather than the ability to logically create functional advantages and price competitiveness using precise marketing skills Aesthetic sense becomes important.

6 · Aesthetic sense in management
Aesthetic sense of vision
Aesthetic sense of the code of conduct
Aesthetic sense of management strategy
Expression aesthetic sense

7 · Think the company as “work”.

8 · “Sensibility” In other words, “the element that appeals to feeling” of “beautiful or fun” is set as a criterion of decision making.

9 · European elite who is trained in philosophy.

10 · Thinking about induction and deduction, “Science” will be responsible for deduction to adapt abstract concepts to individual situations, to the “art” function to sublimate from individual phenomena to abstract concepts , It is “craft” that connects the two and verifies realistically.

11 · The quality of decision making in management changes greatly depending on the combination of the balance of the three elements of “art” “science” “craft”.

12 · No matter how strategically rational it is, if there is no “true · good · beauty” that excites people who heard of it, and that I want to participate by all means, it is a vision can not say.

13 · Social motivation
· Achieve motive = motivation to achieve achieved goals.
· Affinity motive = motivation to want to make friends.
· Power motive = motivation to influence many people, want to receive hope.

14 · Both reason and emotion are necessary for timely and appropriate decision-making.

15 · Why global companies are beginning to focus on training aesthetic sense
Limit of logical information processing skills
Emergence of self-realization desire market
A world where rules can not catch up with changes in the system

16 · Train the power to see with VTS.
VTS = Visual Thinking Strategy

100年働く仕事の哲学 退職なき時代のキャリア進化論』長沼博之 ソシム 215ページ 2017.8

エッセンスをまとめました。

1・時代の潮目もキャリア人生の前提も明らかに変わった。退職なき100年人生のキャリアビジョンを描く時代に突入した。

2・新しい働き方や未来予測の情報が溢れる一方、それらが、私たちに無意識に欲する奥底の欲求を満たしてくれることは少ない。なぜなら私たちの未来は「分析」の中にあるわけでなく、現実の具体的「行為」の連続の中にあるからだ。

3・新しい経営モデル、事業開発スタイル、組織のあり方、リーダーシップ、欲望の進化、人間観のパラダイムシフトなどさえも統合するキャリア進化の出現が待たれている。

4・時の流れに耐えうるミッション、自身の根底のアイデンティティを覚知sじ、最先端と最深部を繋げることが出来る柔和で頑強な哲学を持って、キャリア進化の道筋を描き、新しく認知できる世界を広げ続けることが重要である。

5・渋沢栄一の言葉。「四十、五十は鼻垂れ小僧、六十、七十は働き盛り、九十になって迎えが来たら、百までまてと追い返せ」

6・キャリアに変化を促す6つの要因
r(資本収益率)>g(経済成長率) 働いて得る賃金よりも資本を投資して得られる就役の方が大きい。フランスの経済学者 トマ・ピケティ 『21世紀の資本』

②AIとの競争において、現代の中間層、ホワイトカラーの給与がどんどん安くなっていく。テクノロジーを敵と見なさず、見方と見なすことが大切。

③ 職業経験の劣化。テクノロジー導入によって、社内の労働価値が低減する。人類はますます目的や自己実現や使命感をエンジンにした「意味に満ちた直接経験」を欲することが必要となる。

④事業寿命の短命化。各人がどこにいても創造的スペシャリスト(次代の職人)として、生産性資本を増強しながら働く社会指向性が高まる。

⑤ 欲望の進化。とにかく苦しみを避け、無限大の所有欲を満たし、刹那的な快楽を求める人類の姿は、遠ざかろうとしている。1980年から2000年代初頭に生まれたミレニアル世代の所有欲が小さいのはその象徴である。

⑥超長寿社会。定年退職なき時代に向けたキャリアビジョンを明確化し、着実なる一歩を踏み出し始める時が今である。

7・オスカー・ワイルドの至言「老年の悲劇は、彼が老いたからでなく、彼がまだ若いところにある」

8・ジャック・ウェルチ 「外界の変化のスピードが、その組織の変化のスピードを上回るようであれば、その組織の寿命はそれほど長くない」

9・国際NGOの「オックスファム」によると下位36億人の資産とトップ8人の資産がほぼ同じ。

10・新しいトレンドとして「人生の最も重要な期間は、60歳から始まる。

11・「 ミッション経済」とは、テクノロジーと社会性(ソーシャル)と自身のアイデンティティの重なり。使命感を伴う地道な取り組みが、テクノロジーにより大きく増幅され、巨大なソーシャルインパクトを引き起こすのが、これからの社会である。

12・20世紀は、戦争と平和な、政治と経済の時代だった。21世紀は、人間と文化、テクノロジーと思想・哲学・宗教の時代になる。その中で、私たちは退職なき人生100年社会のキャリアというものを不覚見つめていくこととなる。

“Philosophy of work that works for 100 years Hiroyuki Naganuma 215 pages 2017.8 Hiroyuki Naganuma Theory of career evolution in a time without retirement

I summarized the essence.

1 · The tide of the times and the premise of career life clearly changed. I entered an era that depicts career vision of 100 years without retirement.

2 · While new ways of working and information on future prediction are overflowing, they do not often satisfy the deepest desires that we unconsciously want. Because our future is not in “analysis” but because it is in the continuity of concrete “acts” of reality.

3 · The emergence of career evolution  is expected to integrate new management model, business development style, way of organization, leadership, evolution of desire, paradigm shift of human perspective, and so on.

4 · A mission capable of withstanding the flow of time, awareness of its own identity s, draw a path of career evolution with a mild and robust philosophy that can connect the cutting edge and the deepest part, It is important to keep spreading the world.

5 · The words of Eiichi Shibusawa. “Forty and fifty are nose-dropping small buddies, sixty and seventy are in full bloom, when they come up to ninety, pick them up to hundred and come back”

6 · Six factors to promote change in career
r (Rate of return on capital)> g (economic growth rate) The employment obtained by investing capital is greater than the wage earned from working. French economist Toma Piqueti “Capital of the 21st century”

② In the competition with AI, the salaries of modern middle class and white collar are steadily decreasing. It is important not to consider technology as an enemy, to regard it as a viewpoint.

③ Degradation in occupational experience. The introduction of technology reduces the labor value in the company. It is necessary for human beings to want a “meaningful direct experience” that uses more purpose, self-realization and mission sense as an engine.

④ Shortening the life of the business. As a creative specialist (a craftworker of the next generation) regardless of where everyone is, the social directionality working while increasing productivity capital will increase.

⑤ Evolution of desire. Anyway, avoiding suffering, satisfying infinite possession of possessions, human beings seeking a momentary pleasure is about to go away. It is a symbol of the desire for ownership of the millennial generation born in the early 1980s and early 2000s.

⑥ Super long life society. It is now time to clarify the career vision for a period without retirement age and to begin steadily taking a step.

7 · Oscar Wilde’s word “The tragedy of the old age is not because he was old, he is still in a young place”

8 · Jack Welch “If the speed of change in the outside world seems to exceed the speed of change of the organization, the life of the organization is not so long.”

9 · According to “Oxfam” of international NGO, the assets of the lower 3.6 billion people and the assets of the top eight people are almost the same.

10 · As a new trend “The most important period of life starts at the age of 60.

11 · “Mission Economy” is the overlapping of technology, sociality (social) and own identity. It is the future society that steady efforts accompanied by sense of mission are greatly amplified by technology and cause enormous social impact.

In the twentieth and twentieth century it was a time of war and peace, politics and economy. The 21st century will be the era of human and culture, technology and thought, philosophy, religion. Among them, we will be staring at the career of society of 100 years without retirement.

暴走する世界の正体 最強論客が読み解く戦争・暴力・革命』宮崎 学、佐藤優 
SB新書 191ページ 2017.11

エッセンスをまとめました。

1・東洋と西洋では、革命の意味が違う。東洋での革命というのは、中国帝国に範をとったものと考えられる。

2・カントは「世界の国々が共和国になることが、永遠平和実現のための条件だ」とし、「世界共和国」への道を模索した。

3・問題は、日本人が自分たちを「帝国主義者」だと認識していないことにある。経済力があって、帝国主義的政策を取っているのだから、帝国主義国家として他国との関係を重視して生き残りを考えていくべきである。

4・トランプ大統領は同心円上で自分、家族、それ以外という人の仕分けを行なっている。公私混合や思いつきのいい加減さがある。このとんでもなさが戦争を引き起こしかねない。

5・トランプ大統領を支持しているアメリカ人は、「移民を嫌う30代の白人」「貧困層」「レギュラーコーラとポテトチップスが常食で、ハルマゲドンを信じて、UFOの話をしている」

6・トランプ大統領の強みは、下品さであり、革命を成功させる人間というのは下品なところがないとダメである。

7・北朝鮮の論理からすると、自分たちの安全保障を担保するのは、核実験と弾道ミサイル実験を続けて、その延長線上でアメリカとの交渉をやるしかない。

8・韓国大統領は親北派で反米であると言われているから、韓国がアメリカと対立する可能性がある。そうなると、「在韓米軍は出ていけ」みたいな話に発展しかねない。

9・現在、北から韓国に亡命している脱北者は相当いる。今回殺された正男をトップに担いで亡命政府を作るような動きがあった。政権転覆の背後にアメリカがある。

10・トランプ大統領がすることが二つある。一つは、ミサイルと核爆弾そのものを爆弾で吹っ飛ばす。もう一つは親方を殺せばいいということ。

11・北朝鮮の国内の工業化のインフラを整備したのは日本。その後は全部中国である。

12・北朝鮮の労働党や共産党というのは、その誕生からソ連共産党の影響の下にある。しかし、北朝鮮とロシアの関係は限定的であり、軍事面だけだろう。

“War, Violence, Revolution Which Real Worlds Strongest Strategist Reads in Runaway World” Miyazaki, Sato Yu
SB new book 191 pages 2017.11

I summarized the essence.

1 · In the East and the West, the meaning of the revolution is different. The revolution in the Orient is thought to have assumed the scope to the Chinese empire.

2 · Kant said, “It is a condition for eternal peace to realize that the countries of the world become a republic,” and explored the way to the “world republic”.

3 · The problem is that Japanese do not recognize themselves as “imperialists”. Because of economic power and taking imperialist policy, we should consider survival with emphasis on relations with other countries as an imperialist state.

4 · President Trump is doing sorting of people who are oneself, family, and others on concentric circles. There is somewhere between public and private and mixed ideas. This ridiculousness can cause war.

5 · Americans who are supporting President Trump are “regulars of 30’s white who dislikes immigration” “poor people” “regular coke and potato chips are lunch, believe in Armageddon, talk about UFOs”

6. The strength of President Trump is the vulgarity, and it is not good unless there is a vulgar place for a person who will succeed the revolution.

7 · From the logic of North Korea, it is only necessary to negotiate with the United States on the extension line by continuing nuclear tests and ballistic missile tests to ensure their security.

8 · Because President of Korea is said to be anti-American in the North Korean faction, there is a possibility that South Korea will confront America. In that case, it could develop into a story like ‘Korean Army in Korea has gone out.’

9 · Currently, there are considerable number of North Korean defectors exiled to Korea from the North. There was a move like making an exile government by taking Juonnam who was killed this time to the top. There is the United States behind the overthrow of the administration.

10 · There are two things President Trump do. One blows missiles and nuclear bombs themselves with a bomb. Another thing is to kill the boss.

11 · It was Japan that developed infrastructure for domestic industrialization in North Korea. After that all are in China.

12 · The Labor Party and the Communist Party of North Korea are under the influence of the Soviet Communist Party since its birth. However, the relationship between North Korea and Russia is limited, only military side.

座右の寓話 ものの見方が変わる』 戸田智弘 Discover 319ページ 2017・12

エッセンスをまとめました。

1・ オアシスの老人
「物事を見る姿勢や態度が大切」

2つの大きな町に挟まれたオアシスに、一人の老人が座っていた。通りかかった男が老人に尋ねた。「これから隣の町に行くのですが、この先の町はどんな町ですか?」。老人はこれに答えず聞いた。「今までいた町は、お前にとってどんな町だった?」
男はしかめっ面をして言う。「たちの悪い人間が多くて、きたない町ですよ。だから、隣の町に行ってみようと思ったんです」。老人はこう答えた。「お前がそう思っているなら、隣の街も、たちの悪い人間が多い、汚い町だろうよ」

しばらくすると、さっきの男が来たのと同じ町から、別の男がやってきた。その男はさっきの男と同じように老人に尋ねた。「これから隣の街に行くのですが、この先の町はどんな町ですか?」。老人はこれに答えず聞いた。「今までいた町は、お前にとってどんな町だった?」。
男はにこやかに答えた。「親切な人が多くて、きれいな町です」。老人はこれを聞いてこう言った。「なるほど、お前がそう思うなら、隣の町も親切な人が多い、きれいな町だよ」

2・双子の運命
「何に対し何を思うかは、あなたの自由だ」

過激な環境で育った双子がいた。双子の父親は麻薬の常習者で、酒に酔っては母親や子供に暴力を振るった。双子が30代になったとき、心理学者が2人にインタビューをした。

双子のうち一人は麻薬中毒になり、生活保護を受けていた。彼の暴力が原因で、妻と子供は逃げ出していた。心理学者は彼に質問をした。
「あなたはなぜ、こんなことを自分と自分の家族にしているのですか?」
「あんな家庭に育ったわたしに、これ以外の何ができるというんだ」

双子のうちのもう一人は、ビジネスに成功して幸せな結婚をし、すばらしい親になっていた。心理学者は彼に質問をした。
「あなたはなぜ、これほどのことが成し遂げられたのですか?」
「あんな家庭に育った私に、これ以外の何ができるというんだ」

3・北風と太陽
「状況に適した手段を選ぶ」

北風と太陽が彼らの力について言い争っていた。議論ばかりしていても仕方がないので、勝負しようという話になった。
最初の勝負は、旅人の帽子をとることだ。はじめに、太陽が旅人を照りつけると、旅人は目差しを避けようと帽子を深くかぶり、けっして脱ごうとはしなかった。今度は、北風が思いっきり強く、ピューと吹いた。すると、旅人の帽子は簡単に吹き飛んでしまった。

次の勝負は、旅人の上着を脱がすことだ。はじめに、北風がありったけの力で、ピューと吹きつけた。しかし、旅人はふるえあがって、着ものをしっかり両手で押さえるばかりだった。今度は、太陽が旅人を照らした。すると、旅人は上着を脱いで、気持ち良さそうに上着を脱いだ。

4・二人の商人
「めんどうくさい」が仕事のやりがい」

昔、2人の商人が一緒に峠道を登っていた。焼けつくような暑さの中、重い商品を山ほど背負って険しい坂を登っていくのは、本当に苦しいことだった。
途中、木陰で荷物を降ろして休んでいると、1人の商人が「本当に山がもう少し低いといいんですが。こうも険しい坂を登って登るんでは、いっそ行商をやめて帰ってしまいたくなる」と嘆いた。
これを聞いたもう1人の商人は、にこっと笑ってこう言った。「同じ坂を、同じぐらいの荷物を背負って登るのは、おなたがつらいのも私がつらいのも同じことです。だけど、私はこの峠がもっと高くなってくれたらいいと考えます。たいていの商人はもな、中途で帰るでしょう。そのときは私は山の彼方に行って、思うさま商売をしてみたいと思う。

5・靴のセールスマン
「需要は探すのでなく、つくり出すもの」

靴の製造会社を経営する人物が、南太平洋も孤島に靴の市場が存在するかどうかを知りたくて、1人のセールスマンを派遣した。その男は現地の様子をみて「島の人間は靴を履いていないので、ここには市場は存在しない」と報告した。
納得のいかない経営者は、別のセールスマンを派遣した。その男は、「島の人間は靴を履いていないので、すごい市場が存在する」と報告した。
これも納得のいかなかった経営者は、さらに別のセールスマンを派遣した。この男は、前に派遣された2人のセールスマンと違って、マーケティングの専門家であった。彼は、部族長や現地人にインタビューしたうえで、「島の人間は靴を履いていません。そのため、彼らの足は傷ついています。部族長に、靴を履くようになれば島民は足の悩みから解放されると説明したところ、島民の70%が購入するという感触を得た。島までの輸送コストを考えても大きな利益が生まれる可能性があると報告した。

6・3人のレンガ職人
「目の前の仕事の目的を考えてみる」

旅人が、建築現場で作業している人に「何をしているのか」と質問した。
1人目の作業員は「レンガを積んでいる」と答えた。
2人目の作業員は「壁を造っている」と答えた。
3人目の作業員は「教会を造っている、神を讃えるために」と答えた。

7・人間万事塞翁が馬
「人生というものは固定的なものではなく、流動的なものであるから、いつ幸福が不幸に転じるか分からない。だからやるべきことを日々行うことが大切である」

昔、中国東北の国境近くに住む老人の馬がいなくなった。人々が気の毒がると、老人は「なに今に良いことがあるよ」と平気だった。やがて、その馬は駿馬を連れて戻ってきた。人々が「よかった」と祝うと「今度はこれが不幸の元になり、何か悪いことが起きるかもしれない」と喜ばなかった。

案の定、その馬に乗った老人の息子が落馬して足を折ってしまった。人々が見舞いにいくと、老人は「これが幸福の元になるだろう」と平気だった。
その後、戦争が起こり村の健康な若者は戦争で命を落とした。しかし,足を折った老人の息子は兵役を免れ戦死しなくて済んだ。

8・一休和尚の遺言
「なるようになる」、でもその前に為すべきことをしなければいけない」

一休和尚が臨終の時、「仏教が滅びるか、大徳寺が潰れるかというような一大事が生じたら、この箱を開けなさい」と遺言を述べて1つの箱を弟子に手渡した。
それから長い歳月が経過し,大徳寺の存続に関わる重大な問題が起きた。和尚の遺言を思い出し寺僧全員が集まって箱を開けることとした、
中に入っていたのは一枚の紙だった。そこに書かれていたのは「なるようのなる。心配するな」という一文だった。

“Viewpoints of things in the right-left change” Tomohiro Toda Discover 319 Page 2017 · 12

I summarized the essence.

1 · Old Man of Oasis
“Posture and attitude to see things is important”

An old man was sitting on an oasis sandwiched between two big towns. The passing man asked the old man. “I am going to the neighboring town next, what kind of town is this far?” The old man did not answer and heard it. “What kind of town did you have for your town?”
The man frowns and says. “There are a lot of bad people among us, it is a dirty town, so I thought about going to the neighboring town.” The old man replied, “If you think so, the neighboring city will be a dirty town with many bad people.”

After a while, another man came from the same town where the man just before came. That man asked the old man just like the man just before. “I am going to the neighboring town next, what kind of town is this far?” The old man did not answer and heard it. “What kind of town were you for the town you had ever had?”
The man responded graciously. “There are many kind people, it is a beautiful city.” The old man listened to this and said, “Well, if you think so, it’s a beautiful town with many kind people in the neighboring town.”

2 · Fate of twins
“What you think of what you are free to you”

There were twins who grew up in an extreme environment. Twin fathers are drug addicts who, when drunk with drinking, violence against mothers and children. When the twins became in their thirties, psychologists interviewed the two.

One of the twins became addicted to drugs and received welfare protection. His violence caused the wife and child to run away. The psychologist asked a question to him.
“Why are you making this yourself and your family?”
“What can I do other than this for me who grew up in such a household?”

Another of the twins has succeeded in business, had a happy marriage, and became a wonderful parent. The psychologist asked a question to him.
“Why did you accomplish this much?”
“What can I do other than this for me who grew up in such a family?”

3 · North wind and the sun
“Choose the right means for your situation”

The north wind and the sun were arguing about their power. There was no choice but to argue, so it was a story to try.
The first game is to take a hat of a traveler. First, when the sun shines on the traveler, the traveler wore a hat deeply to avoid the gaze and never let go. Next time, the north wind was intense and strong, it blew with Pew. Then, the traveler ‘s hat blew away easily.

The next game is to take off his traveling coat. In the beginning, the north wind blew with Pew with all the power. However, the traveler got shrugged and kept his clothes firmly in both hands. Now the sun shone on the traveler. Then, the traveler took off his coat and took off his coat so as to feel comfortable.

4 · Two merchants
“Workplace challenges” is a challenging task “

In the past, two merchants were climbing the Kodo way together. It was really painful to climb a steep slope with the mountains of heavy items in the burning hot weather.
On the way, when I take my baggage down in the shade of a shade, one merchant said “I really hope the mountain is a little lower.When climbing a steep climb to climb this way, I want to stop peddling and go home all the more I mourn.
The other merchant who heard this smiled and said, “It’s the same thing that it is hard for you to have the hardships and the same for me to climb the same slope with the same baggage, but I think that this pass will be even higher. Most merchants will also be back in mid – then I will go to the other side of the mountain and want to try business as expected.

5 · Salesman of shoes
“Demand is not sought but created,”

A person who runs a shoe manufacturing company, but also wanted to know whether the shoe market exists on an isolated island in the South Pacific, dispatched one salesman. The man reported on the scene of the site and reported that “The island people do not wear shoes, so the market does not exist here.”
A man who is not convinced sent another salesman. The man reported that “The island people do not wear shoes, so there is a great market.”
Management who did not agree with this also dispatched another salesman. Unlike the two salesmen who were dispatched before, this man was a marketing expert. He interviewed the tribal chief and the locals and said, “The people of the island are not wearing shoes, so their feet are hurt.If the tribal chief wears shoes, I explained that it is released from the trouble of the islanders, 70% of the islanders got the feeling of purchasing.I reported that there is a possibility that great profit could be born even though I consider transportation cost to the island.

A few brickmen
“Think about the purpose of the job in front of you”

A traveler asked the person working at the construction site “What are you doing?”
The first worker replied “I’m loading bricks.”
The second worker replied “I am building a wall”.
The third worker replied, “Build a church, to glorify God.”

7 · Man all over the world
“Since life is not a fixed one and it is fluid, I do not know when happiness turns into unhappiness, so it is important to do what I should do every day”

There used to be an old man’s horse living near the border of northeastern China. When people were badly sorry, the old man was up to saying, ‘What is good for now.’ Eventually the horse came back with Fuma horse. When people celebrated that they were “good,” he was not pleased that “this will be the source of misfortune and something bad will happen”.

Sure enough, the son of an old man who got on that horse fell horse and broke his leg. When the people visited the hospital, the old man was up to saying, “This will be the source of happiness.”
Later, when a war broke out, healthy young people in the village lost their lives in the war. However, the son of an old man who broke his foot escaped military service and did not kill the battle.

8 · Wisdom of the Ikkyu
“I will become like”, but I must do what I have to do before that “

When the Ikkyu was at his death, he handed a box to the disciple, saying, “Open this box if a big thing happens, such as whether Buddhism will perish or Daitokuji will collapse.”
A long time passed and a serious problem related to the survival of Daitokuji occurred. Recalling the will of Ikkyu, all the priests gathered and decided to open the box,
It was a piece of paper that was inside. What was written there was a sentence “I will become like you, do not worry.”

独学の技法』 山口 周、ダイヤモンド社 305ページ 2017.11

エッセンスをまとめました。

1・思うに私は、価値のあるものはすべて独学で学んだ。 チャールズ・ダーウィン

2・いま「独学」が必要な四つの理由
学校で学んだ知識は急速に時代遅れになる
産業蒸発の時代 – イノベーションは仕組みを根底から変える
労働期間が長くなるのに企業の「旬の寿命」は短くなる
クロスオーバー人材- 二つの領域を横断・結合できる知識が必要となる

3・独学システムの四つのモジュール
戦略 – どのようなテーマで知的戦闘力を高めるかを決める
インプット- 本やその他の上方を効果的にインプットする
抽象化・構造化 -知識を抽象化したり、他のものと組み合わせたりして独自の視点を持つ
ストック – 獲得した知識や洞察をセットで保存し、自由に引き出せるように整理する

4・独学には一種の偶然=セレンディピティが働く。

5・テーマとジャンルをクロスオーバーさせる。さまざまなジャンルの知識が組み合わさり、独自の示唆や洞察が生まれる。

6・無目的な勉強こそ後で活きる。

7・将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎ合わせることなどできない。できるのは、後からつなぎ合わせることだけだ。だから、我々はいまやっていることが、いずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。 スティーブ・ジョブズ

8・読書には時期がある。

9・仕事ができて教養も身につける。

10・人と話すのは、最も効率の良いインプットである。

11・演繹=ディダクション、帰納=インダクションに続く三つ目の推論方法として
仮説形成=アブダクションがある。

12・創造性とは「なにかをつなげること」。自分の経験から得られた知見や独学で得た知識をつなぎ合わせ、それを新しいモノゴトに統合させる。

13・過去に学んだ知識を組み合わせ、自分ならではの概念を構築する。
14・人類のらせん状発展から未来を予測する力を身につける。

15・歴史は発展しつつ、ふたたび原典に回帰する。

16・独学のインプットにより多くの知識を獲得する。この知識は「感覚経験」であり、「経験の束」である。独学によって得た知識を「抽象化・構造化」し、自分の意思決定に反映させる。

“Technique of self study” Yamaguchi Chu, Diamond company 305 page 2017.11

I summarized the essence.

I think, I studied all worthy self-taught. Charles Darwin

2 · Four Reasons Why “Self-Study” is Required
Knowledge learned at school rapidly becomes obsolete
Age of industrial evaporation – Innovation changes the mechanism from the ground up
The company’s “lifetime of the season” becomes shorter as the working period becomes longer
Crossover Human Resources – Knowledge to cross and combine two areas is needed

3 · Four modules of self-education system
Strategy – Decide on what theme to raise intellectual fighting power
Input – Effectively input top of books and others
Abstraction / structuring – Abstract knowledge or combine it with others to have its own perspective
Stock – Save set of knowledge and insight gained and arrange for free extraction

4 · A kind of coincidence = self help is working on self-study.

5 · Cross over the theme and genre. Knowledge of various genres combines, unique suggestions and insights are born.

6 · I will live later on my lessonless study.

7 · It is impossible to look forward in the future and connect points and points together. All we can do is to join together later. So, we can only believe that what we are doing now will be connected and somewhere in my life. Steve Jobs

8 · There is a time for reading.

9 · I am able to do my job and acquire education.

10 · It is the most efficient input to talk with people.

11 · Deduct = Dedication, induction = As a third reasoning method following induction
There is a hypothesis formation = abduction.

12 · Creativity is “to connect something”. Join the knowledge gained from your own experience and self-study knowledge and integrate it into the new monototo.

13 · Combine knowledge learned in the past and build a concept unique to yourself.
14 · To acquire the ability to predict the future from the spiral development of mankind.

15 · While history develops, it returns to the original again.

16 · Acquire more knowledge through self-directed input. This knowledge is a “sensory experience”, a “bunch of experiences”. We abstract and structurize knowledge gained by self-study and reflect it in my decision.

12月 02

国家興亡の方程式』 歴史に対する数学的アプローチ
ピーター・ターチン、Discover、2015年8月、375項。

エッセンスをまとめました。

1・理論を構築するための数理的アプローチというものが存在し、物理学や生物学の分野で目覚ましい成功を収めてきた。しかし、数理モデルを援用した定式化は歴史社会学ではほとんど見当たらない。
2・ある研究分野が成熟していくには、数学的理論の発達が必要とされる。
3・領土の動態を説明するためには、軍事的、政治的、経済的、そしてイデオロギー的プロセスを含めたさまざまな社会メカニズムを活用する必要がある。
4・三種類のモデルを考察する。①個人-集団 個人が互いに作用し、集団の動態を決定する。②集団-政体 政体レベルで生じるパターンを理解するために集団レベルのメカニズムを構築する。③政体-団体 どのように政体が相互作用するかを取り扱う。
5・国境の配置は戦争の成功に有利に働く。敵と対峙する前線が少ない国家は、敵に囲まれた国家を犠牲にして拡大するからである。しかし、国家の拡張によって国境の配置の優位性は減少する。
6・帝国は最終的には常に崩壊する。
7・領土的帝国の興亡を理解するためには、純粋な地政学的原則以外の説明のメカニズムが必要である。具体的には、人口構造モデルと地政学的国力・威信によって影響される統治者の正当性という二つの理論である。
8・国の威信は戦争の成功と比例し、正当性は威信の結果として時間遅れで生ずる。
9・国家の解体を引き起こす一つの原因が経済である。繁栄は人口の増加をもたらし、ついで物資の欠乏、エリートによる抑圧、そして最終的に国家の崩壊をもたらす。
10・社会心理学の中で最も社会的結束に関係が深いのは、個人主義と集団主義の二項対立の研究にある。
11・人間は、言語、宗教、遺伝的表現型など、さまざまな識別を用いて集団のメンバーと外部とを区別する。
12・最も重要な種類の人間の集まりは民族集団である。
13・大部分のヒト集団では、世代時間は20年から30年の間になるはずだ。
14・人口密度と政情不安が相乗的に作用することが、統計的に有意な相互作用項によって示唆された。人口密度と政情不安の両方が高い場味は、人口減少がl特に顕著だった。
15・近代社会はエリートの過剰生産による影響を受けやすい可能性がある。
16・歴史動態に高い関連性を持つ「自然な」タイムスケールは、ヒトの世代交代(20-30年)である。人口が増減し、政治エリートが交代し、文化が伝播するのは、このスケールである。
17・改宗者の割合が人口の10-90%となるまで必要な時間は150-300年と見積もられる。

さらば、資本主義』佐伯啓思 新潮新書 2015年 10月、220項
エッセンスをまとめました。

1・アベノミクスの第一の矢は、超金融緩和によって2%程度のインフレを実現するというもの。これは、貨幣供給量を増やせば物価があがる。つまり、貨幣供給量と物価水準には一定の関係があるという理屈である。経済理論では、この考えはマネタリズムといわれる考え方をもとにしている。そして、第二の矢は、財政出動によって景気回復を目指すというもので、ケインズ主義である。ところが、従来、マネタリズムとケインズ主義はまったくの犬猿の間柄、50年にわたる敵対関係にあった。

2・グローバル競争に勝つためにはあらゆることをする。政府が主導して成長産業を生み出すという新重商主義的・戦略的政策も必要である。こうして一見したところ矛盾し対立しあう政策を両方ともに包括するものは、まさにこの「グローバル競争に勝って成長する」という論理である。かくて、「グローバリズム」「競争力」「成長追求」の三つのキーワードになったのである。

3・ピケティの議論の柱を歴史的に見ると、資本からの利益率(収益率)は、ほぼ4-5%である。しかし、経済成長率は、戦後1950年から80年までの30年間を除くと利潤率を下回っている。これがこの書物を一躍有名にし  r > g という不等式である。ピケティがいうには、資本所有者(資産家)は、年々r%で資産を増やすのに対して、労働者はせいぜいのところ、年々g%しか所得を増加できない。だから資産と賃金所得の増加率の差を通じてますます格差が拡大する。

4・資本は利益をあげているけれど、資本主義社会は決して成長していない。IT等の新技術は、一種の独占をもたらし、これらの利潤はかなり内部留保にまわされ、また企業買収に使われ、金融市場に投資される。こうなると経済成功に結びつかない。

5・グローバリズムは、あらゆる地域を同質化してゆく。急激に文明的な格差は縮められやがて画一的な巨大なグローバル文明へと編成されるだろう。

6・資本主義の拡張運動とは、人間の欲望の拡張である。欲望は希少性によって生み出される。いくら技術を革新して労働生産性を高めても、それが生み出す市場における需要が十分には発生しない。

7・衣食住は十二分に足り、一定の経済水準をはるかに超えている。ではわれわれが満足できるのかというとそうではなく、今度はより安く、より早く、より便利に、という欲望に突き動かされ、ますます経済の拡張に邁進する。そのために、かつてなく忙しく働き、激しく競争に駆り立てられているわけである。

8・価格破壊はやがて雇用破壊にいたり、その次には人間破壊へといたる。
9・賃金が下がり、雇用が不安定になるとどうなるか。例えば、これまで専業主婦だった女性もパートに出かけ、家族がバラバラになってゆく。親子関係が希薄になる。また、競争は人をいっそう個人主義にし、他人との信頼を崩してゆく。競争によって全体のパイが増大するときは良いが、雇用が不安定化し、デフレ化する経済で競争をおこなうと、パイの取り合いになる。

10・われわれは、今日、瞬時に欲しいものを手に入れようとする。しかも、効率性本位の競争的市場と株価中心の企業経営と、資産をすべて金融化してしまう金融中心経済、そしてIT革命にうよってもたらされた情報技術が、まさにそれを可能にしてしまった。その結果、現代社会を動かすものは、衝動的で、短期的で、自己中心的な欲望充足になってしまった。それは人間破壊というほかないのではないのでしょうか。

フェルドマン博士の日本経済最新講義』ロバート・アラン・フェルドマン
文藝春秋 2015年11月 206項

エッセンスをまとめました。

1・経済学とは何かと訊ねられれば、「希少資源の最適な利用の学問」と答えます。さらに、その目的は、「希少性からくる争いを減らし、世界を平和にすること」と言えるでしょう。
2・グローバル化には、いったん競争力を失った国からは、貴重な資源や人材がたちまち他国に流れてしまうという特徴がある。
3・希少資源を最適に投入することが、産業に高い生産性をもたらし、経済を好循環させる。
4・日本経済の競争力を世界の中で比べたとき、強みと弱みは何か。第一の強みとしては、豊かな水と農地である。だから日本の今後の成長産業は農業だと主張するのです。
5・日本経済が持っているもう一つの強みは、技術である。
6・日本経済が抱える弱みは人材育成である。
7・教育や青少年のための支出が高齢者のために使っているお金と比べると低すぎる。
8・義務教育のうちからグローバル化を意識して、人を育てていく必要がある。
9・日本には労働市場に柔軟性がないという特徴がある。言い換えれば転職が盛んでなく、労働力に流動性がない。グローバル化において弱点となる。
10・日本人が気付いていない日本の良いところは、宗教差別がないところである。
11・難民の大人たちにとっては自分の子供が自分より立身出世できることは最大の夢である。難民の子供たちはわずか20年先の貴重な人材である。日本は難民の受け入れに慣れてないが、このチャンスを逃すのはもったいない。
12・政策と景気の絡み合いは常に循環である。CRICサイクルの法則。
危機(Crisis)、反応(Response)、改善(Improvement)、怠慢、事故満足(Complacency)
経済に何らかの「危機」が起こると、政策が「反応」する。すると経済は「改善」される。ひとたび「危機」が去ると政治も人々もあんしんして「怠慢」になる。
13・座右の銘は、京都の大徳寺の尾関宗園和尚の「人はともかく自分はがんばる」。

AIIBの正体』真壁昭夫 祥伝社 2015年7月、244項
エッセンスをまとめました。

1・AIIB創設は、米国の退潮、中国の台頭という世界の構造変化が明確に現れたイベントといえる。
2・米国はAIIB構想を警戒してきた。ガバナンス面に対する不透明さなど、警戒の理由にはさまざまな点が挙げられている。だが、米国が警戒する本質的な理由は、新興国のインフラ需要という、各国が渇望する成長材料を中国の影響下に置かれてしまうことを懸念したからだろう。
3・中国がイニシアティブをとってシルクロード経済圏構想を具体化し、その発展のための資金をAIIBが提供していくことは、中国の経済が抱える消費や人口動態という構造的な課題への対応策を見つけるために重要な取り組みだ。
4・ロイター社の報道によると、新興国のインフラ整備のためには、2020年までに8兆ドルほどのお金が必要だと言われている。
5・中国はBOP(Base of thePyramid:最貧困層)をターゲットにした市場開拓を進めようとしている。新興国の中産階級の消費拡大に期待するのではなく、より所得水準が低い地域の人々の生活水準の向上に貢献しつつ、そこから利益を上げていこうとするビジネスコンセプトだ。
6・中国が世界の工場から脱皮し、世界の流通・販売市場として地位を築いていくためには、国内の消費マーケットだけでなく、より広範囲な市場を確保していく必要がある。その意識の表れがシルクロード経済圏構想であり、AIIBの創設の呼びかけなのであろう。
7・香港は特別行政区という衣をまとってはいるものの、中国の中央が対外的な戦略を展開するうえでのハブとしての役割を担っている可能性が高い。
8・中国が打ち出したコンセプトは、欧州経済と中国経済をいかにつなぐかという壮大なものだ。
9・通貨安競争に端を発する需要の取り合いは、米国などの批判を通じて新興国の連携を強めやすい。その結果、中国を中心とする新しい勢力の発言力や存在感が増大し、米国中心の世界経済の在り方に変化をもたらす可能性は高まっているといえる。
10・アジアの経済をまたぐ多国籍の通貨=単一通貨を考えるコンセプトがACU(アジア通貨単位)だ。この考えを進めてきたのがアジア開発銀行(ADB)である。つまりACUはわが国、そしてその同盟国である米国の意向を反映した通貨構想である。
11・ACU進展への期待は、今後のアジア市場の安定と発展を見据えたうえで、わが国のイニシアティブを発揮できる格好のフィールドであると考えられる。人民元の重要性が高まるにつれて単一通貨構想の必要性への認識が低下していくことはよく認識すべきだ。
12・中国も米国を中心とする先進国の国際的な金融機関のノウハウ、手腕は極力取り入れたいという考えを持っているはずだ。
13・まず重要なことは、わが国はAIIBへの参加を表明すべきだということだ。
14・米国の大統領選挙の結果、米国の内向き志向を容認する陣営が政権の座に就けば、わが国の立場はどうなるのか。このリスクには、十分に吟味しておかなければならない。
15・中国にとって、わが国のバブルの歴史は、過度な金融緩和を行うことのリスク、そして、市場原理に経済運営をゆだねるリスクを学ぶ絶好の教材といえるだろう。
16・楽観的な考えかもしれないが、技術立国としてのわが国の存在が高まるにことによって、中国はわが国に対するリスペクトの念を強くする可能性はある。

日本外交への直言』河野洋平 岩波書店 2015年8月 216項

エッセンスをまとめました。

1・いつの時代にあっても、その時々において平和と安定をもたらすための最適な政策とはいかなるものなのかを論じるべきであることは、政治の責任として当然である。
2・米中間において日本が積極的な役割を果たすためには、中国に対してもきちんと直言できる深い信頼関係を築いていなければならない。
3・何よりもいま日本の政治に求められていることは、過去の歴史から謙虚に学び、いずれの国であれその人々の人権と感情を深く尊重することにほかならない。
4・戦後70年という時期にこだわるのであれば、新たな談話の発出よりも、実質的にアジアの信頼を修復するための政策や記念事業を始めることを考えるべきではないか。誰もがわだかまりもなく訪れることのできる国立の戦没者追悼施設に着手することを検討すべきである。また、中国や韓国ともに地球規模の問題、伝染病の疾病の克服、アジア規模のインフラ整備に取り組み、そのためにアジアインフラ投資銀行(AIIB)に関与して間違いのない運営のために協力することも考えられよう。環境問題に共同して取り組むことも有意義である。
5・戦後の日本が苦心して築いてきた平和国家としてのブランドを変えてはいけない。
6・外交の目的は、「戦争を起こさないこと」、それに尽きるであろう。大局的な視点に立つならば、近隣諸国との関係を第一に考えていく必要がある。外交とは国益をめぐる交渉だが、その国益も目の前のものもあれば、将来のものもある。
7・二宮尊徳の教え、「分度と推譲」。分をわきまえ度を過ごすな、そして人を推して自分は譲るというもので、この教えが私の心にしみついていた。まさに「分度と推譲」こそ外交に携わる者の持つべき心構えであると言えよう。

キッシンジャー 回復された世界平和』 ヘンリー・キッシンジャー 原書房
2009年10月 630項

エッセンスをまとめました。

1・ヘンリー・キッシンジャーは、1923年にドイツに生まれ、1938年にナチス政権からの迫害を逃れてアメリカに渡ったドイツ系ユダヤ人である。ハーバード大学の卒業論文「歴史の意味-シューペングラー、トインビー、そしてカントをめぐる省察」。「回復された世界平和-メッテルニヒ、カールスレー、そして平和の問題」で博士号を取得している。1954年から1971年までハーバード大学政治学部で教鞭を執った。

2・「大量報復戦略」の硬直性を厳しく批判し、後にケネディ政権が採用した「柔軟反応戦略」の原型とも言える核兵器と通常兵器の段階的運用を唱えた「制限戦争」を提唱。

3・ソ連のいわゆる「冷戦」は、戦うには高過ぎる。キッシンジャーにとって高慢な理想主義外交はアメリカには負担できないと、そして、そのための方策である封じ込め政策は評価に値する結果をもたらしてはいないように思われた。そこで冷戦の代わりとして、平和(=安定)、貿易、そして文化交流を求めた。

4・「現実主義外交(Realpolitik)の提唱者として1970年代のデタントとして知られる緊張緩和政策を推進した。

5・外交政策が政治家という人間によって形成されるという単純だが重要な事実に常に敏感であった。すなわち、外交が特定の歴史的、文化的、政治的文脈の提唱者で形作られる目標と、限りある選択肢の間で展開される人間ドラマである事実をキッシンジャーは十分に理解していたのである。

6・国際平和は法や国際組織ではなく、力の分布によって達成可能である。

7・過度の理想主義とイデオロギーを排除したかたちで国益中心の現実主義外交を推し進め、ソ連とのデタントの達成など外交的成果を上げた。外交政策を理論的に支えたのが「勢力均衡」と「正統性」という二つの国際秩序観であった。

8・アラブ諸国とイスラエルの和平交渉に尽力した外交は「シャトル外交」として知られている。

9・日米同盟や在日米軍の存在理由を、いわゆる「瓶の蓋論」を用いて明快に説明した。

10・長期的にはアメリカをソ連による対立という従来の冷戦構造に、新たに台頭してきた中国をさらなるアクターとして組み込むこと、またソ連の核戦略がアメリカと対等である(あるいは対等であるあるべき)ことを認めて両国関係の安定化を目指すという、真の意味での戦略的な外交方針であった。

11・アメリカの国益を外交の中心に据え、国際政治の勢力均衡(バランス・オブ・パワー)に配慮しつつ、同国にとって受け入れ可能な国際秩序の構築を目的としたのである。キッシンジャーにとって平和は、安定的な力の調和、すなわち秩序を意味した。

12・キッシンジャーにとって外交の本質とは、勧善懲悪の考え方や宗教上の信条、そしてイデオロギーなどとは関係ないのである。平和とは、創り出されるものである。そして、平和が人類の創造物であるとすれば、当然、それは人工的かつ複雑、極めて脆弱な存在であり、いかにしてこれを維持すべきかが問題となる。

13・振り返ってみれば、最も平和だったと思われる時代は、最も平和への探求が少なかった。

14・軍事的勝利というものは、常に、物理的現実と、心理的影響力という二つの要素を持つものである。そして後者を政治的条件に変えることが外交である。

15・戦争の論理は力であり、力は本来、限界のないものである。が、平和の論理は、均衡であり、均衡は制限を意味するものである。戦争の成功は、勝利であり、平和の成功は安定である。戦争の動機は、外的なもの、すなわち敵からの脅威である。平和の動機は内的なものであり、力の均衡とその正統性の受託である。

16・歴史的保守主義者は、国家の伝統という個性的表現をそこなうという理由で革命をきらい、理性的保守主義者は、普遍的な社会理論が行われなくなるという理由で、革命と戦うのである。

17・常に秩序は、最終的には秩序にもどってゆくので、国家は個人のようの死なず、自らを変えてゆく。個人の生涯におけると同様に、国家の生涯は、慎重な手段によって進歩するのか、急激に進歩するかの違いである。

18・深遠な政策は、不断の創造、目標に対する不断の修正の上に築かれるのである。政策は、もろもろの危険を調整することを伴うのであるが、行政は、一定の方針から逸脱するのを回避する作業を意味する。政策は、その手段と均衡感覚との関係によって正当化される。

19・国家は、単なる個人の集合にすぎない。しかし、それは、共通の歴史を自覚することによって、一体性を獲得するのである。この自覚こそ、民族がもっている唯一の経験であり、民族が自己の歴史から学ぶ唯一の方法なのである。歴史とは、諸国家も記憶なのである。

日本外交 現場からの提言』孫崎 亨 創元社 2015年8月 295項

エッセンスをまとめました。

1・米国一極支配が崩れ始めている。その最たる現象が、中国の主導した「アジアインフラ投資銀行」をめぐる動きである。日本は情報分析を間違えた。
2・世界を動かす軸は複雑化してきた。日本は世界がどう動いているかを注視すべきだ。自らの国益を明確にすべきだ。
3・各国には固有の利益があり、外交とはそれを追求すべきものだということである。そして、そのための情報収集、政策決定、交渉をどのように行って国益の最大化を図るという問題だ。
4・ニコルソン著『外交』外交とは、交渉における国際問題の処理であり、その処理の方法であり、外交官の職務あるいは技術である。
5・私の定義は少し異なる。外交とは、「互いに異なる利益・価値観を持つ国々の中にあって、相手国の異なる利益・価値観を認識し、利益・価値観が互いに対立するときに、どこまで自己の価値観を譲れるかを定め、その調整を図る」こと。
6・毛沢東が周恩来に「外交の極意」として示したのは「外に柔らかく接し、しかし、内には針を」である。
7・マキャベリの『君主論』名君は、信義を守ることがかえって自分に不利を招く場合、あるいは約束した時の動機が失われてしまった場合では、信義を守るべきではないのである。その上、信義の不履行を合法的に言いくつろう口実はいつでも見いだせる。
8・外交はある意味では非常なものである。われわれは、永遠の同盟者もいなければ、永遠の敵もいない。永遠であるのは、われわれの利益である。この利益を追求するのが、われわれの義務である。
9・日本は、日英同盟、日独同盟、日米同盟といくつかの同盟を結んできた。それぞれの時点で、日本はこれらの同盟が永続的に続くことを強く希望し、同盟の徹底した信頼を与えている。
10・外交には永遠の味方もなく、永遠の敵もない。極端にいえば、国際情勢は一刻一刻かわって、しかもその性質は複雑で、白か黒か、敵か味方かとかをはっきり定められるほど簡単ではない。
11・過去の国際的解決が、全て理性と交渉技術でもたらされたということは、後世の錯覚である。主権国家の社会では、国家は最後の手段として力を用いるという意志によってのみ、自国の正義の解釈を擁護し、自国の「重要利益」を守ることができるのである。
12・キッシンジャーは、自国の「重要利益」を守るのは、自分の力であると主張している。
13・NATOの形態と異なり、東京は米国との同盟関係において極めて従属的なパートナーである。
14・モーゲンソーの『国際政治』われわれは、政治家は力として定義される利益によって思考し、行動するとみなす。リアリズムは、打算を政治における至上の美徳と考える。
15・米国と他の国の利害が衝突した際に、どちらが国際政治の中で潮流になるのか。それは、米国と他の国の力関係にある。
16・日英同盟の仕掛け人は、実は日本人でも英国人でもない。仕掛けたのはドイツ人である。
17・真珠湾攻撃が行われたとき、「最大の喜び」を感じていた人が英国首相チャーチルである。
18・ケナンは、米国戦争史の結論として、「米国のとっての戦争の目的は、敵の抵抗と能力とを全面的に破壊し、無条件降伏を求めることである」と記述している。
19・日本の対外姿勢で顕著なのは、「情報」を基礎に政策を出すのではなく、まず自分の利益で「政策」を決め、それに合致する「情報分析」を持ってくる点である。

戦略がすべて』滝本哲史 新潮社  2015年12月 253項

エッセンスをまとめました。

1・戦略を考えるというのは、今までの競争を全く違う視点で評価し、各人の強み・弱みを分析して、他の人とは全く違う努力をすることである。
2・戦略思考を身につけるためには、ケーススタディーを大量にこなすという擬似トレーニングが必要である。
3・身の回りに起きている出来事や日々目にするニュースに対して戦略的に勝つ方法を身につけることが大切である。
4・コンテンツを束ねるプラットフォームを作ることは、様々なリスクを軽減して、ビジネスに永続性を持たせることに有効な手法だといえる。
5・プラットフォームビジネスは、人、物、金、情報をネットワーク化することで、そのネットワークの流量が増えるにしたがって、そのハブであるプラットフォームは、利益を独占し、リスクを回避できる。
6・鉄道会社も鉄道というインフラを軸に、利用者の生活に欠かせないサービスを提供していくことで、そのハブとしての利益を得ることができる。
7・プレゼンテーションは、「聴衆が何を求めているか」で見せ方が決まる。
8・日本独自のポジショニングは東西を超えた、技術と伝統、発展と環境の調和、融合である。
9・不確実な状況下で、効率よく解を見つけ、自分の能力を差別化し、組織目標に貢献する」というのは資本主義のルールと一致する。
10・既存メディアとネットビジネスとの戦いは、人の知恵とコンピューターアルゴリズムの戦いだ。
11・人の知恵とコンピューターの計算を融合させたハイブリッドモデルが勝利する。
12・企業は、商品市場、資本市場、そして、人材市場で評価されている。
13・自分が属する業界のことを知りつくし、かつ、新しい仕組みについてのアイデアを持てば、起業は成功する確率が高くなる。
14・「個人の能力と才能と努力」を最大化するには、組織による戦略的マネジメントが重要。
15・合議制、効率性からイノベーションは生まれない。
16・社会も企業も個人も、一見非効率でみんなが賛成しない戦略的な投資を一定の比率で行う必要がある。
17・教養という知識を学ぶことと同様の努力をもって、多様な人的ネットワークを構築することが個人の「教養」を深める方法として有益という結論になる。
18・多くのイノベーションは、他の異なる考え方を組み合わせることによって生まれる。そうなるとイノベーションを起こすための隠れた武器庫は、自分の知らない思考様式、学問体系、先端的な知識にならざるを得ないのだ。

社会人のリベラルアーツ 本物の知性を磨く』麻生川静男 祥伝社 2015年10月、378項

エッセンスをまとめました。

1・リベラルアーツのゴールは、世界各地の文化のコアをしっかりつかむこと。その上で自分なりの確固とした世界観と人生観を作ること。
2・他国人を理解するのは、その人個人を知るだけでなく、その人が生まれ育った文化背景も含み、トータルとして理解することが現在のグローバル環境では必要である。
3・最終的にリベラルアーツを学ぶ目的とは、世界のあり方(世界観)や自分の生き方(人生観)に自信を持つことで、グローバル社会でも臆することなく活躍することができるようになることである。
4・グローバル時代のビジネスパーソンが修めるべきリベラルアーツに至るには、「自由精神」を持ち「文化のコアをつかむ」ことである。
5・自由精神を持った人間は、たとえ結果的に同じ行動をすることになっても、必ず自分で考え納得した上で行動する。
6・リベラルアーツは、知識の総体を次の4つの視点から理解することで、各文化のコアを理解しようとするものである。
①人間の心のしくみ
②人間社会のしくみ
③自然界のしくみと自然の利用
④技の洗練・美の創造

7・歴史は人としての生き方を知るためのドキュメンタリーである。
8・歴史というものは人間の本性や人間社会について考えさせてくれる解答付きの問題集である。
9・歴史は単なる歴史学ではなく総合的な学際的科学である。
10・世界観を持つとは、「世界がどう動いてきたか、そして今後どう動くか」ということを自分の言葉で語れることである。
11・古典を読む価値は、
①当時の価値観で書かれている。
②時代を超越して通用する人生観、価値観が分かる。
12・日本では古来、何かにつけ能力よりも血統が重視された。
13・六国史を読むと、日本人の根源的な性質(一律昇進、能力より血統重視、儒のコア概念の無視)が1000年代以上にわたりほとんど変化していないことが分かる。
14・ユダヤは宗教を生み、ギリシャは哲学を生み、ローマは法を生んだ。
15・哲学・心理・社会分野
・プラトンのイデア論
・ビザンティンのキリスト教父たちの神学(三位一体論)
・トマス・アキィナスの神学大全
・カントの純粋理性批判
・マルクスの唯物史観
・フロイトの夢理論
・ケインズの経済理論
16・自然現象・物理現象の分野
・アリストテレスの宇宙論
・ユークリッドの幾何学
・ケプラーの天体の運動理論
・アインシュタインの相対性理論

17・ヨーロッパの科学技術が発達した4つの理由
①ヨーロッパでは「原理・法則の追求」をするが、中国・日本はそうでない。
②ヨーロッパでは、各国の科学者たちが自由に情報交換するが、中国(および日本)は情報を秘匿する。
③ヨーロッパでは、科学者たちは2つのグループに分かれて対立する。
④ヨーロッパには、科学と技術発展の相乗効果があった。

18・学者の自由とは、
①自由な議論が可能なこと。真理以外の権威を認めない。
②自由な国際的交流、国境を超えた学術支援が行われる。
③学者は社会的身分に関係なく、業績で評価される。

総理の演説 1945~2015 所信表明・施政方針演説の中の戦後史』田勢康弘  basilico
2105年8月、670項
エッセンスをまとめました。

1・福沢諭吉が「speech」に「演説」という仏教語を充てたと言われているが、その福沢は「日本が欧米と対等の立場に立つためには演説の力を附けることが必要」と述べた。

2・伊藤博文から安倍晋三にいたるまで、自分で演説原稿を書いた総理はまずいないだろう。

3・総理大臣の演説は覚えていなくとも、アメリカの大統領、たとえばリンカーンのゲティスバーグ演説(人民の人民による人民のための政治)とか、ケネディ大統領の就任演説(国があなたに何をしてくれるかでなくあなたが国のために何ができるかを考えよう)などはほとんどの日本人が知っている。それはなぜなのだろうか。政治は言葉である。そのことをしっかり認識し、今後、総理大臣ばかりでなく政治家の演説に注目が集まるようになれば、政治はきっと変わる。

4・吉田茂 1949年 わが国は非武装国家として、列国に先んじてみずから戦争を放棄し、軍備を撤去し、平和を愛好する世界の輿論を背景といたしまして、世界の文明と平和と繁栄とに貢献せんとする国民の決意をますます明らかにいたしまして、文明国世界のわが国に対する理解を促進することが、平和条約を促進する唯一の道と私は考えるのであります。軍備のないことこそ、わが国の安全幸福である。

5・吉田茂 1952年 政府は、世界平和維持のため国際連合及び民主主義諸国家とますます緊密にし、ことにアジアにおける平和と安定の増進に寄与するため、アジアの民主主義諸国との相互理解を深め、これらの国交に特別の注意をいたしたいと存ずるのであります。

6・鳩山一郎 1956年 わが国が国力と国情に相応した自衛力を整備いたしまして、みずからの手でみずからの国を守り得る態勢を整えて、米駐留軍の撤退に備えることが必要なことは申すまでもないことであります。

7・石橋湛山 1957年 他力本願の思想を一掃し、独立自主、自力更生の思想をふるい起こし、国力の増進をはからねばなりません。今後、わが国は、国際連合を中心として、世界の平和と繁栄に貢献することを、わが外交の基本方針とすべきものと思います。

8・池田勇人 1960年 現在の国際情勢下においてわが国が平和外交を推進いたしますためには、たとえ政治理念や社会体制を異にする諸国とも平和裏に共存していかなければなりません。平和外交の本旨にのっとり、共産主義諸国に対しても、あとう限り友好関係の増進に努める所存であります。

9・政府は、今後10年以内に国民所得を二倍以上にすることを目標とし、この長期経済展望のもとに、さしあたり来年度以降3カ年間につき、年平均9%の成長を期待しつつ、これを根幹として政府の財政経済政策の総合的な展開を考えているのであります。

10・社会保障の充実には、もとより巨大な公的財源を必要としますが、その財源は経済の成長を通じて確保されます。他面、経済の成長は、社会保障の充実、公共投資や減税政策の推進に依存するところが大きいのであります。

11・佐藤栄作 1964年 私は、政治の基本的な姿勢を寛容と調和におき、あらゆる分野において、民主主義が正しく実現されるよう努力し、国民とともに進む政治を行うことを信条といたします。

12・永続的で安定した世界平和は、東西間の平和共存のみで達成されるものではなく、まして、世界の平和を米ソ両国関係の動向にのみ依存せしめるべきではありません。軍縮、南北問題、植民地及び人種差別問題等の解決が恒久的世界平和の実現に不可欠の要件であります。国際連合こそ、これらの問題の総合的、かつ、秩序ある解決を促進するための主たる役割りを果たすべきであります。

13・田中角栄 1972年 日中国交正常化、日本列島改造。新しい時代には新しい政治が必要である。 

14・三木武夫 1975年 私の主張するように、量的拡大の時代から、生活中心、福祉重視の質的充実の時代へ転換するためには、地方行政の果たす役割は一層大きなものになってまいります。

15・福田赳夫 1977年 人間こそはわが国の財産であり、教育は国政の基本であります。私は、教育を重視し、その基調を、個人の創意、自主性及び社会連帯感を大切にし、世界の平和と繁栄に貢献し得る、知、徳、体の均衡のとれた豊かな日本人の育成に置きたく思うのであります。特に戦後の学校教育は、入試中心、就職中心の功利主義的な行き過ぎた傾向が目立っておるのであります。教育にとって一番大切な、自由な個性、高い知性、豊かな情操,思いやりの心などを育てることを忘れがちであると思うのであります。

16・大平正芳 1979年 日本の平和と安全を確保することは、政治の最大の責務であります。そのためには、節度ある自衛力と、これを補完日米安保条約とからなる安全保障体制を堅持することが必要であります。しかし、真の安全保障は、防衛力だけで足りるものでありません。世界の現実に対する冷厳なる認識に立って、内政全般の秩序正しい活力ある展開を図る一方、
平和な国際環境をつくり上げるための積極的な外交努力が不可欠であることは申すまでもありません。今日、国民の間には、民主主義の基本に関する合意がすでに形成されるに至っております。その一つは、議会制民主主義に基ずく政治の運営であり、一つは、秩序と活力のある自由市場経済の維持であり、一つは、内政外交を通ずる総合的な安全保障の維持であります。
17・中曽根康弘 1982年 わが国外交の基本は、欧米をはじめとする自由主義諸国の一員として、これらの国々との協調のもとに、自主的な外交努力を行うことにあります。

1985年 我が国の平和と安全を確かなものにするためには、総合的な安全保障の観点に立ち、外交、経済協力、資源エネルギー及び食糧の確保等の各種施策の推進に努めるとともに、厳しい国際情勢に対応して、他の諸施策との調和に配慮しながら、防衛力の適切な整備を図ることが必要であります。
このため、日米安全保障体制の円滑、かつ、効率的な運用を図りながら、必要な限度において、質の高い、効率的な自衛力の整備を進めてまいります。もとより、平和憲法のもとで専守防衛に徹し、非核三原則とシビリアンコントロールを堅持し、近隣諸国に軍事的驚異を与えないという従来からの方針には、いささかの揺るぎもありません。

1987年 我が国外交の基本は、世界の平和と繁栄のため、国連憲章を守り、価値観を共有する自由世界の連帯と団結を進め、アジア・太平洋の一員として地域の発展に貢献し、自由貿易を推進しつつ、開発途上国の経済と福祉の増進に積極的に協力することにあります。
18・竹下登 1988年 最重要課題は消費税導入。
教育問題につきましては、国際社会の中でたくましく活動できる個性的で心豊かな青少年の育成はもとより、生涯学習の推進など、引き続き教育改革に取り組んでまいります。私は、内需主導型の経済を定着させつつ、経済構造調整の努力を一層進めますとともに、主要国間の政策協調を図ってまいる所存であります。

19・海部俊樹 1989年 平和国家に徹するとともに、世界の平和と繁栄のために汗を流していくことにあると思います。わが国は、憲法のもと、他国に脅威を与えるような軍事大国への道を歩まず、節度ある防衛力の整備に努めるとともに、国家平和と軍縮そして繁栄という崇高な目標に向けて、主体的に貢献していく方針であります。
私は、世界に向けてより大きな責任と役割を果たす国際協力構想に一層積極的に取り組み、この構想の三つの柱である、平和のための協力、ODAの拡充及び国際文化交流の強化をさらに具体化し、発展させてまいります。

20・宮沢喜一 1991年 冷戦が終わり、新しい世界平和の秩序を構築する時代が始まった。
私は、国民の一人一人が、生活の豊かさを真に実感しながら、多様な人生設計ができるような社会の実現を目指したいと思います。このため、私は、21世紀を展望しつつ、中央、地方にわたって、住宅や生活関連を中心とする社会資本の充実を図り、質の高い生活環境を創造して、所得のみではなく社会的蓄積や美観などの質の面でも、真に先進国と誇れるような、活力と潤いに満ちた、ずしりと手ごたえのある「生活大国」づくりを進めていきたいと思います。

21・細川護煕 1993年 外に向かっては大国主義に陥ることなく、内にあっては、文化の薫り豊かな質の高い実りある生活様式を編みだし、美しい自然と環境を将来のために残していくことを何よりも大切だと思っております。

22・羽田 孜  1994年 外交は生き物であり、筋を通した姿勢を保ちつつも、そのときどきの情勢に応じて、将来を見据えて最も適切な判断を下していかなければなりません。「簡潔で賢明」な政府をつくり、活気ある経済を育て、弱い立場の人を守っていくこと、これらの目標に誰もが異論のないところだと信じます。

23・村山富市 1994年 世界に向かっては、さきの大戦の反省のもとに行った平和国家への誓いを忘れることなく、我が国こそが世界平和の先導役を担うとの気概と情熱を持って、人々の人権が守られ、平和で安定した生活を送ることができるような国際社会の建設のために積極的な役割を果たしてまいりたいと思います。今こそ、わが国が、その経済力、技術力をも生かしながら、紛争の原因となる国際間の相互不信や貧困等の問題の解消に向け、一層の貢献を果たすべきであります。

1995年 国家は人によって栄え、人によって滅ぶと申します。教育を通じて、個性と創造性にあふれ、思いやりの心を持った人間を育てることは、国づくりの基本であります。いわゆる偏差値偏重による受験競争の過熱化を緩和するために、また、我が国の教育が、国際化、情報化、科学技術の革新といった変化に、より適切に対応し得るよう、いま一度教育上の課題を見直し、うり魅力的な、そして心の通う教育を実現するために教育改革を推し進めていかなくてはなりません。

24・橋本龍太郎 1996年 科学技術の振興は、人類共通の夢を実現する未来への先行投資であります。外交面での私の基本方針は「自立」であります。かつてのように世界の政治経済情勢を与えられた前提として行動する国家としてではなく、今や我が国は、従来型の国際貢献からさらに歩を進め、国際社会に受け入れられる理念を打ち立て、世界の安定と発展のためにみずからのイニシアティブで行動する国家であるべきであります。

25・小渕恵三 1998年 資金は社会の血液であり、その循環をつかさどる金融機関は心臓の役割を担っております。
子供たちが自分の個性を伸ばし、自信を持って人生を歩み、豊かな人間性をはぐくむよう、心の教育を充実させるとともに、多様な選択のできる学校制度を実現し、現場の自主性、
自律性を尊重した学校づくりや、国際的に通用する大学を目指した大胆な大学改革を推進するなど、教育改革に引き続き力を注いでまいります。

26・小泉純一郎 2001年 日本が平和のうちに繁栄するためには、国際協調を貫くことが重要です。二度と国際社会から孤立し、戦火を交えるようなことがあってはなりません。日本の繁栄は、有効に機能してきた日米関係の上に成り立っております。日米同盟関係を基礎にして、中国、韓国、ロシア等の近隣諸国との友好関係を維持発展させていくことが大切であります。我が国は、国際社会を担う主要国の一つとして、21世紀にふさわしい国際的システム構築に主導的役割を果たしてまいります。その一環として、国連改革の実現や、世界貿易機関を中心とする自由貿易体制の強化、さらには地球環境問題などに主体的に取り組みます。

27・鳩山由紀夫 2009年 公共事業依存型の産業構造を、「コンクリートから人へ」という基本方針に基づき、転換してまいります。暮らしの安心を支える医療、介護、未来への投資である子育てや教育、地域を支える農業、林業、観光などの分野で、しっかりとした産業を育て、新しい雇用と需要を生み出してまいります。

日本が地球温暖化や核拡散問題、アフリカを初めとする貧困の問題など、地球規模の課題の克服に向けて立ち上がり、東洋と西洋、先進国と途上国、多様な文明お間の架け橋とならなければなりません。

28・菅 直人 2010年 新成長戦略では、グリーンイノベーション、ライフイノベーション、アジア経済、観光・地域を成長分野に掲げ、これらを支える基盤として科学転換して技術と雇用・人材に関する戦略を実施することといたしております。

我が国は、太平洋に面する海洋国家であると同時に、アジアの国でもあります。この二面性を踏まえた上で、我が国の外交を展開します。具体的には、日米同盟を外交の基軸とし同時にアジア諸国とも連携を強化します。

29・野田佳彦 2011年 国際社会の抱える課題を解決し、人類全体の未来に貢献するための、私たち日本人にしかできないことが必ずあるはずです。新たな時代の開拓者たらんという若者の大きな志を引き出すべく、グローバル人材の育成や、みずから学び考える力をはぐくむ教育など、人材も開発を進めます。

多極化する世界において、各国との確かなきずなをはぐくんでいくためには、世界共通の課題の解決にともに挑戦する大きな志が必要です。

政治とは、相反する利害や価値観を調整しながら、粘り強く現実的な解決策を導き出す営みです。

30・安倍晋三 2013年 大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略。三本の矢で日本経済を再生する。
外交は、単に周辺諸国との二国間だけを見詰めるのではなく、地球儀を眺めるように世界全体を俯瞰して、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値に立脚し、戦略的な外交を展開していくのが基本であります。大きく成長していくアジア太平洋地域において、我が国は、経済のみならず、安全保障や文化・人的交流など、さまざまな分野で先導役として貢献を続けてまいります。

2015年 積極的平和主義の旗を一層高く掲げ、戦後70年にふさわしい一年に
戦後一千六百万人を超えていた農業人口は、現在二百万人。この70年で八分の一まで減りました。もはや、農業の大改革は待ったなしであります。

企業のグローバル化は一層進み、国際競争力に打ち勝つことができなければ、企業は生き残ることができない。日本を世界で最もイノベーションに適した国にする。世界中から超一流の研究者を集めるため、世界最高の環境を整えた新たな研究開発法人制度をつくります。ITやロボット、海洋や宇宙、バイオなど、経済社会を一変させる挑戦的な研究を大胆に支援してまいります。

湛山読本 いまこそ、自由主義、再興せよ』船橋洋一、東洋経済新報社、2015年12月、
493項
エッセンスをまとめました。

1・戦後、湛山は自由思想の研究と普及を目的として、「自由思想協会」を立ち上げた。
「自由思想協会趣旨書及び規約」(1947年11月)によると、自由思想とは、以下のような考えである。
①第一に、権勢、伝統、学説、人種、派閥、階級および先入観などの一切の束縛から解き放たれ、物事を自由に考える。とくに、どんな権勢であろうと、それに「阿諛する者」であってはならない。そこに流れているのは「独立自尊」の精神である。
②第二に、自らと違う意見や利害関係を異にする者の主張を頭から排斥する態度をとらない。それを冷静に批判し、その中のよい点があればこれを受容する寛大の精神を持つ。異論に耳を傾け、よいものは摂取する、前向きな寛容の精神のことである。
③第三に、すべての問題を現実の生活に即して思考する。現実の生活に少しでも役立つアイデアを取り入れる。何事も環境の変化に適応し、新陳代謝を図る必要がある。それには、現実主義と実務主義の精神が求められる。

2・自由主義の政治は、違う考えを持つ人々の間の「橋渡し」を勢力的に行う点に特徴がある。それは、他の政治勢力との連携と連立を図り、その過程で最大公約数的な「中道」を確かめ、現実主義的かつ実務主義的に何が可能かを見きわめ、政策を実現していく政治である。「中道」を得るには、複数の政治勢力の間の均衡を保つことが重要である。

3・湛山は、第一次世界大戦を「デモクラシーの勝利」と見なし「内政においては、少数政治の滅亡にして多数政治の勃興である。経済政策においては、無制限自由主義の否認にして公益主義の確立である。外政においては帝国主義の衰退にして国際連盟主義の進展である」と論評した。

4・21世紀。自由主義は再び、巨大な挑戦を受けつつある。9.11テロ後の個人の自由と国家安全保障の緊張、ネット社会下のサイバーセキュリティへの脅威とプライバシーの侵害、イスラム原理主義の台頭と宗派間の憎悪の増幅、ロシアの民族ポピュリズム、中国の市場専制主義・・・そして、ほかならぬ近代自由主義の発祥地である欧米諸国で、年金・医療費膨張による財政危機、シルバー民主主義下の「多数の専制」、格差の拡大、反移民と反文化相対主義に示される排他的民族主義、などが自由主義を内側から脅かしている。

5・確実に言えることは、日本の「失われた時代」はなお、終わっていないということである。その根本要因はなお克服されず、今後ますます重圧として日本にのしかかってくる恐れがある。それらの要因としては、財政危機、人口蒸発と少子高齢化、地方消滅・首都圏崩落、グローバル化とデジタル化による日本の産業競争力のさらなる後退と機会・所得・資産の格差の拡大、中国の超大国化と東アジアの秩序の再編、それに触発される民族主義とポピュリズムの激発、政党民主主義の衰退・・・などを挙げることができる。

6・自由な企業活動と起業家精神と個々もイニシアティブを活発にし、生産性を向上させなければならない。既得権益層(高齢者のそれを含めて)の壁をぶち破り、親方日の丸への依存心を断ち切らなければ、やる気のある企業も個人も逃げていき、国は破綻する。

7・民主主義には本来的に財政赤字を生む構造がある。民主主義はどれだけ多くの票を獲得するかのゲームであり、そのためにできるだけ多くの人々の欲望を満たす力学を内在的に組み込んでいる。それはまた、何でも税金や政府に頼ろうとする依存心を人々に植え付ける。とりわけ高齢化社会になると、年金と医療費を中心に高齢層の政府への依存心は一層高まり、若年層の不利、高齢者に有利なシルバー民主主義を生み出す傾向にある。

8・自由主義の再構築は国家社会において「自由で開放的な国際協調主義(リベラル・インターナショナル・オーダー)」を再び強化し、専制資本主義とアジアモンロー主義による新体制を志向する中国に対する関与と均衡と抑止の力をそれぞれ強めるためにも重要である。

9・自由はいうまでもなくわがまま勝手を意味しない。わがまま勝手は人間に決して自由を与えるものではないからだ。ゆえに正しき意味の自由主義の自由は、社会生活に必要なる一定の秩序と規律とを尊重し、各人の義務として、進んでその束縛を受ける自由でなければならない。

10・政府でなく社会をもっと強くする必要がある。大きすぎる政府は、社会を萎縮させる。個人をもっと強くする必要がある。企業をもっと競わせる必要がある。地方をもっとたくましくする必要がある。起業家精神に富み、冒険心に溢れ、イニシアティブ豊かで、人見知りせず社会のさまざまな輪に参画し、多様な背景を持つ人々と競争も協調もできる独立心の強い個々人が主役でなければならない。

11・保守は、人間の本性が変わることはないという思想において保守なのである。

12・粘着力のある思考法と物事の本質を結晶化させる硬質の批判力を磨いた。

13・改革を華はだしく掲げ、政権を取った野党新政権も最大の鬼門は昔も今も、外交と安全保障である。

14・弁証法的説得術。自由主義者が心がけなければならないことは、その正論が一部の強者の「一人勝ち」をもたらすのでなく、「みんなが勝者となる」の論理とストーリーを説得的に語ることである。
15・「権勢に容易に屈する思想態度」ゆえに、日本は時に、雪崩を打って間違えるのである。
16・思想の両極分断、排除の論理、匿名による性格暗殺、言論テロ、公への参画を忌避するサイレント・マジョリティ現象、中道の空洞化、党利党略の横行。まさに今日のネット社会の思想・言論状況により露わに表出される現象 -に湛山は警鐘を鳴らしたのである。

17・政策決定過程の真相を解明し、統治と政治のからくりを解剖し、国民の権利と責任のあり方を提示し、日本の国益と戦略の輪郭を押さえた上で、国民が正しい判断を下せるよう、情報と分析を提供する、そのような権力監視機能をメディアは果たせなかった。

18・日本のメディアは天下国家の経綸を読者に伝えるのだという気概に乏しい。

19・新聞、とくに社説は他を批判するだけで自ら提言をすることはない。

20・専門的かつ実務的なオピニオン、多様かつ対立的な視点、歴史的かつグローバルな視野、を提供する社説と論評をコラムとブログを擁することが必要である。

21・外交当事者が秘密主義に凝り固まり、強硬論を振りかざした場合、外交は必ず失敗する。

22・「朝鮮台湾樺太も棄てる覚悟をせよ。中国や、シベリアに対する干渉は、もちろんやめよ」。湛山、よく言った。よくぞ、言い切った。明確、鮮明で、かつ力強い。脱植民地の小日本主義は全世界の軍縮の予定調和ともいうべき平和構想を思い描いていた。その理念はウィルソン主義(「民族自決」「平和主義」「公開外交」)とそれに基づく「新外交」に象徴される時代の潮流をしっかり踏まえていた。時代の流れと国際環境の変化によりよく適応し、長期的な国益を追求するための戦略構想にほかならなかった。

23・政界の最大の欠陥は、民族の勢力を組織化する中心人物がいないことだと述べたが、実は人物がいないのではなくて、思想がないのである。

24・日本は、欧米型のキャッチ・アップ型発展をほぼ達成した後も、その先のビジョン形成と政策展開が十分にできないまま、グローバル化とデジタル化の波に投げ込まれた。そこは先進的事物への適応条件と適応時間に革新的変化が生まれた。日本より後進の国々が一気に先進的事物にアクセツ(グローバル化)、世界大規模の市場を手にし(デジタル化・ネットワーク効果)、しかも適応懐妊期間を一気に短縮することが可能になった。

25・日本海と東シナ海が日本と大陸との間に一定の距離を与え、それが戦略的緩衝地帯となり、日本は古代から安全保障上の黒字の恩恵を受けてきた。日本はその戦略的空間の尊さを今一度かみしめなければいけない。ユーラシア大陸とは一定の戦略的、心理的距離感を保つのが望ましい。

21世紀 地政学入門』船橋洋一 文春新書 2016年2月、285項

エッセンスをまとめました。

1・日本は戦後長い間、自らの安全を直接脅かす地政学的葛藤に巻き込まれずに済んできた。だが、そうした牧歌的な時代は終わりつつある。

2・北朝鮮が崩壊する可能性が強まっている。北朝鮮はこのままでは、爆発(外)か自爆(内)の爆発のいずれのシナリオもありうる際どい状況に向かいつつあるように見える。

3・世界各地から出席した二十人近い戦略問題の研究者とともに、世界の「未来地政学」をさまざまな角度から分析する得難い経験をした。その時、重ねて聞いた質問が「何がブラック・スワン(黒い白鳥=事前に予測できず、起きた時の影響が大きい事象のこと)だろうか」だった。そも時、ブラック・スワンは、「米国のエネルギー独立」達成だ、米国がエネルギー輸出国に変貌することだ、と答えた人は一人もいなかった。「中国の弱さ」だと答えた人もいなかった。ブラック・スワンを空想の世界に描いてみてもそれほど意味はない。未来は、予め約束されていないし、呪われてもいない。それは、メガトレンドとゲーム・チェンジャーと人間の営みの相互作用の結果である。その主役となる「人間」を見いだす
ことが「未来」を読む上でカギになるのではないか。なぜなら、未来は人間がつくるものだからである。

4・直面する危機がいったいどのような危機であるのか、その意味は何か、を明確にすることである。危機に伴うさまざまな雑音の中から信号をつかみ出し、それを国民に伝える能力である。

5・米国の政策コミュニティの対中観は一様でない。五つのグループに分けることができる。
①対中ロマン派 キッシンジャー等が中心。1970年代の対中正常化を原点とする中国との「共生」路線を志向する。
②同盟第一派 日米、米韓、米豪を中軸とする同盟基軸論者。米国のアジア政策も最大の眼目は、同盟国との関係強化と政策協調であり、対中政策はその文脈を踏まえて形作るべきだと考える。アーミテージ元副国務長官を代表とする。
③対中敵視派 中国を経済、軍事、イデオロギー面の脅威と捉え、中国を「戦略的競争相手」とみなす。チェイニー元副大統領やラムスフェルド元国防長官らのかつてのネオコンがその典型。
④対中総動員派 同盟もASEANも国際機関も世界世論もありとあらゆる資源を総動員して、中国の挑戦に全面的に対応するべきだと主張する。クリントン前国務長官やキャンベル前国務次官補がその代表。
⑤グローバル協調派 気候変動や対テロなどのグローバル・イシューでの米中協力を重視する立場。
オバマ政権は、2009年の発足後は、「戦略的再保証」という関与政策を掲げ、ほぼ①の立場を取っていた。しかし、10年夏から秋にかけて④へとシフトした。その帰結が「アジア軸足」戦略である。

6・外交には「バカなことをしない」外交と「バカなことをする」外交と「スマートなことをする」外交の三つがある。米国の場合、もう一つ、国民が「夢のある」外交を期待していることもある。米国の理念に似せて世界をつくりたいという理想主義的外交である。

7・事実を追うだけではない。事実に語らせるだけでもない。事実の中の「新生事物」を見いだし、その意味を探り、そこから世界をシステム的に捉え直す「視点調査報道」が大切である。

8・日本の問題は人口ではない。それは、挑戦精神の衰えである。

9・とくに若者は、歴史、財政、人口、英語、放射能の五重苦に苦しめられることになるだろう。

10・靖国神社参拝が中国の避難を浴び、日本の常任理事国入りつぶしの口実に使われるような国益を失うことを首相自らやるのか。怒りというより悲しい。

11・米国の衰退、朝鮮半島の核、中国の台頭、文明の衝突、グローバリゼーションなど、21世紀の国際政治のメガトレンドは、いずれも日本を孤立感へと突き動かす危険性を秘めている。私が危ぶむのは、日本国内の独善主義と一国主義である。世界とたくましく、かつしなやかに交わることができない孤立感こそが孤立を招く。

12・日本が靖国神社の英霊を国家神道的に慰霊しようとすればするほど、中国もロシアもそして米国も、「反ファシスト戦争」の正統性を声高に言うことになる。

13・戦後という日本の成功物語の歴史の水脈と、憲法と日米同盟の二本柱に基づく国益の土台を自ら破壊する国を待っている運命は、泥沼も孤立であることを知らなければならない。

14・安全保障より社会保障を求める高齢者の抵抗、いわば「シルバー平和主義」の日本は、米国にとって魅力のある同盟国と見なされないなるリスクがある。米国の同盟国である日本と多くの欧州諸国は、似たような少子高齢・人口減少国家となり、いずれも「シルバー平和主義」の色彩を強めるため、米国へのただ乗りをさらに政治問題化させ、同盟構造をきしませる可能性がある。

インテリジェンス 国家・組織は情報をいかに扱うべきか』小谷 賢、ちくま学芸文庫
2012年1月、305項
エッセンスをまとめました。

1・アメリカ国家情報長官室によると、国家インテリジェンスは以下の機能を担っているという。
①敵国に漏洩させることなく、政策決定者に対して有効な判断材料を提供する。
②潜在的な脅威について警告する。
③重要事件の動向に対する情勢判断。
④状況の認知、確認。
⑤現在の状況に対する長期的な戦略的評価。
⑥国家の重要会議の準備、またその保全。
⑦海外出張の際の秘密保全。
⑧現在進行形の情勢に対する短期的な観測。
⑨重要参考人(特にテロ関連)に関する情報の管理。

2・CIAの情報分析官を務めることになる(1949年)シャーマン・ケントは、インテリジェンスの概念を「知識、組織、活動(機能)」に分類している。彼の定義によるインテリジェンスとは、①国家が国益を追求するために不可欠な知識(情報)、②情報を扱う専門の組織、③情報収集や分析、そして政策決定者による利用までを含む一連のプロセス、の意味を内包しているのである。

3・インテリジェンスとは単なる知識や情報ではなく、国力の源泉の一つである。その力が発揮されるためには、適切なタイミングで使用されなければならない。

4・フローチャートや相手の「強み、弱み、機会、脅威」を分類するSWOTマトリックス、ネットワークを視覚化するリンクチャートなどもデータの整理によく利用される。

5・ハニートラップは性を利用して相手から情報を引き出したり、その行為自体を相手の弱みとする工作である。買春は人類の歴史においてもっとも古い商売の一つであるといわれているが、敵の秘密を盗むスパイも同様に古い。

6・アメリカでは今も大統領の許可があれば海外での暗殺は可能なようである。しかし、暗殺は発覚した際の政治的リスクや、そもそもルール自体が存在しないことを考えると、欧米民主主義国には難しい工作である。

7・アメリカでは政策サイドがインテリジェンスに目を通す時間は一日にわずか10-15分しかないと言われているため、情報サイドは短時間のうちにインテリジェンスの要点を説明できる能力も問われるのである。

東洋哲学 悩めるエリートを熱狂させた超人気講義』 マイケル・ピュエット、クリスティーン・グロス=ロー、早川書房、2016年4月、245項

エッセンスをまとめました。

1・壇上に立ったのはマイケル・ビエット教授。「ハーバード白熱教室」で知られるサンダーズシアターに集まった700人を超える学生に熱く語り始めた。人を魅了せずにおかないと評判の教授の講義はちょっと変わっていて、講義資料もスライドもない。毎回、教授が50分をひたすら熱弁をふるう。学生に与えられる課題は、古代の哲学者が残したことば-孔子の『論語』、『老子道徳教』、『孟子』などの英訳を読んでくることだけ。

2・孔子とソクラテスとブッタがほぼ同じ2500年ほど前に似通った哲学的な問題に取り組んでいたのはなぜだろう。しかも、三人は全く異なる土地で生き、互いに遠く隔てられ、話す言葉もまるで違っていた。実を言うと、技術革新や科学技術や思想は、ずっと昔から地球上を移動していた。

3・今日の西洋で一般的にいきわたっている信条とそっくりなものが中国でも生まれていた。ところが、中国ではそのような思想は敗北し、これに対抗して全く異なるよい人生へ向かうことを主張する別の思想が出現した。

4・心理学者であり哲学者であったウィリアム・ジェームス(1842-1910)
はかって、”人は自分を知る人の数と同じだけの社会的自己をもつ”と書いた。驚くほど孔子的な意見だ。人にはそれぞれ無数の役割があり、役割同士が対立することも多いうえ、それをあやつる手綱さばきを教えてくれる規範もない。礼の実践だけが手綱さばきを身につける助けになる。

5・人生は日常にはじまり、日常にとどまる。その日常のなかでのみ、真に素晴らしい世界を築きはじめることができる。

6・私たちは論理的に決断する能力を備えた理性的な生きものだ。リスクと効果を天秤にかけ最大の努力で最善の結果をあげようとする。もう一つは「本能的な勘」モデルを選び、自分がなにを「正しい」と感じるかという直観をもとに判断をくだす。最終的に、大多数の人はこの二つをいろいろ組み合わせて使っている。

7・じつは第三のやり方がある。常に感情の感度を研ぎ澄まし、感情と理性が協調して働くようにすれば、将来を閉ざしてしまう決断ではなく、前途を切りひらく決断をくだすことができる。好ましい反応によって好ましい道筋をつけることで、状況と人間関係の両方を並行して修正していけるはずだ。

8・孟子は、状況の複雑さを十分に見抜く力をつちかう一つの方法は、どうすれば自分の行動が建設的な道筋につながるかを読み解く能力をつちかうことだと考えた。そして、誰もがそうできる素質、すなわち善の素質を備えて生まれてくると考えた。

9・人間の本性は潜在的に善だが、遭遇するものによって失われることも、ゆがんでしまうことも、変質することもある。孟子も言っている。

10・実践の経験から得たとしても具体的な知識だ。時間とともに、想像もしなかった道がひらけ、それまで気づくことさえなかった選択肢が姿をあらわす。人生のすべてがどう進展するか計画を練ることはできない。しかし、ものごとが決まった方向へ進みやすいような状況、すなわち可能性が豊かに実る状況をつくるという観点から考えることは可能だ。

11・転変きまわりない世界に生きることは、人の行為がかならず報いられる道義にかなった安定した宇宙に生きていないと受け入れることだ。しかし同時に、自分の身になのが降りかかろうと、常に驚きに備え、どう対処するかを学ばなければならない。

12・「自分は何者か」とか「いかに人生を設計すべきか」といった大問題を問うものとは大きく異なる。むしろ、日常レベルでささいな変化を起こすよういつも努力するという話だ。それができれば、自分のまわりにすばらしい共同体をつくることができ、そこで人々は繁栄する。

13・強くなるために弱くなる。真の影響力は、あからさまな強さや意志ではない。影響力は、あまりに自然でだれも疑問を持たないような世界をつくりあげるところから生じる。老子のいう聖人は、このようにして絶大な影響力を振るう。

14・『荘子』は、いかに世界のあらゆるものが、移動と相互作用、流転と変遷のダンスをたえず踊りつづけながら、ほかのあらゆるものに転変しているかを繰り返し強調している。道は、相反するように見えながら、実際は互いに補完しあうこの二つの要素が絶え間なく影響しあう過程だという。

15・無頓着やマインドレスネス(なにも考えないこと)の反対は、マインドフルネスではない。能動的な関与だ。この本で解明してきた中国の思想は、非常に実践的で、実社会と日々の生活に根ざしている。礼を実践してまわりの人とのかかわり方を向上するようにつとめる。体内のエネルギーを養って、もっと活力あふれた生き方をする。心、すなわち感情と理性の修練につとめ、パターンを打ち破って日々の決断をくだす。常に新しいことを受け入れられるようにする。

世界を動かす巨人たち<政治家編> 池上彰 集英社新書 2016年4月 222項
エッセンスをまとめました。
1・人々の営みによって、歴史は形づくられる。きわめて個性的で力のある人物によって歴史の進路は大きく変わる。
2・東西対立を再燃させる男 ウラジミール・プーチン
①ロシアのプーチンは、悲惨な歴史を持つレニングラード(サンクトペテルブルク)に生まれ育ったことが、「国家は強くなければならない」というトラウマになったのだろうと推測できる。
②プーチンは、公認の伝記の中で、少年時代の自分はワルだったと強調している。喧嘩っ早いことで知られ、10歳ぐらいに柔道や空手、レスリングを合わせたようなロシアの武術(サンボ)を習い始めた。
③KGBに憧れ競争率40倍のレニングラード大学法学部に入学。KGBではドイツ語が堪能で東ドイツのドレスデンに配属され、外国人学生を監視したり、スパイとしてリクルートする仕事を行った。
④東ドイツ出身のメルケル首相は東ドイツではロシア語が必修だったので二人が会話するときお互い母国語で話し、相手の言っていることをそれぞれ理解している。
⑤1990年、ソ連末期のKGBに愛想をつかしKGBに辞表を提出し、翌年、レニングラードの副市長となる。1997年にサンクトペテルブルク国立鉱山大学に論文を提出し、準博士号を得る。この論文はアメリカ人の経営学者がアメリカで出版した丸写しとの疑惑がある。プーチン本人が執筆したかどうかはともかく、この論文の骨子は、豊富な資源を国家の管理下に置くことの重要性を論じたものである。その後のプーチン政権は、論文通りのことを実践している。
⑥1998年、プーチンはKGBの後身であるロシア連邦保安庁(FSB)の長官に就任。再びスパイ組織に入りトップとしてエリツィン大統領を徹底して守り抜く。エリツィンの後任として大統領への切符を手にした。ソ連時代のスパイが新生ロシアのトップになった。
⑦強いロシアの再建をめざし地方の知事の解任権を得て中央集権化を進め、メディアの支配も強めた。社会主義が崩壊した国家で、マルクスが予言したとおりの独占資本主義が成立した。
⑧二期目の大統領就任で政権基盤を固めたプーチンは、任期満了で大統領を退官したら、今度は首相に就任した。メドベージェフを後継者に指名。メドベージェフの身長は162センチ。背が低いことにコンプレックスを持っているプーチンが権力欲を示すことのないメドベージェフを安心して指名し、2012年に再び大統領に就任し2024年まで大統領に留まることが可能となった。
⑨第二次世界大戦の終戦のドサクサにまぎれて北方四島を占領したソ連は、1956年、日ソ共同宣言で、平和条約締結後は、歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すことを認めた。しかし、その後も平和条約の話が進まず、また国後島、択捉島に関しては、日本に引き渡す姿勢を見せていない。この問題についてプーチン大統領は2012年3月に「引き分け」という言葉を使って、解決に意欲を見せたが、面積の半分で折り合おうとしているのか等真意を巡って憶測が飛んでいる。
2・「鉄の女」アンゲル・メリケル
①メルメルも、自国だった東ドイツの崩壊を経験している。だからこそ、「ドイツは強くなければならない」という思いを持っているはずだが、ドイツは民主主義国家。きちんと民主的なプロセスを経なければ、自分の思いや主張は実現できないことをよく知っている。②その経験の蓄積が、EUを支える強大なドイツの指導者に仕立てた。しかし、中東からの難民の受け入れという一大決断は、一時は世界から喝采を受けたが、ドイツ国内からは批判を浴び、厳しい立場に追い込まれている。
③メルケルは物理学を専攻する理系女子で典型的な秀才タイプ。目立った活動がなかったメルケルが、1989年11月、ベルリンの壁が崩壊すると、突然変身し、民主化運動に乗り出した。コール首相に評価され初当選にもかかわらず大臣に抜擢された。
④メルケルは原子力発電所の推進派だったが東日本大震災に脱原発の決定を下す。風見鶏のような政治的臭覚がある。
⑤メリケル首相は、サッカー好きであることでも知られている。国民の心をいち早く掴み、果敢に挑戦する女性であり、リケジョらしい合理的な判断があり、これが人気の秘訣である。

3・アメリカ初の女性大統領をめざすヒラリー・クリントン
①ヒラリー・クリントンは、幼少期から女性の立場が弱いことに憤りを持ち、それが彼女を突き動かしてきた。優秀な弁護士となり、アメリカのファーストレディーになるまでは順調な人生でしたが、夫もスキャンダルで苦しみ、大統領戦では思わぬ伏兵であるバラク・オバマに行く手を遮られた。この挫折が今のヒラリーを形成した。
②ヒラリーは、1947年、イリノイ州シカゴで繊維製品の会社を営む家庭に生まれ、父親は頑固で保守的な共和党支持者であった。母親は隠れ民主党支持者であった。
③ヒラリーはウェルズリー大学の総代に選ばれ、ハーバード大学を蹴ってエール大学に進学し、オックスフォード大学に二年間留学し戻ってきたビル・クリントンに出会う。
④ニューヨーク州の上院議員として軍事委員会で実績を積む。オバマ政権の国務長官として最初の外遊は、副長官のジム・スタインバーグの進言で日本を選んだ。アメリカはアジアを重視する。これがオバマ政権下のヒラリーの方針であった。

4・第二の「毛沢東」か 習近平
①幼少期から将来を約束された習近平も、父親が失脚したことで、一時は塗炭の苦しみを味わう。その挫折があったからこそ、今の地位がある。しかし、かつての自分を苦しめた毛沢東そっくりの存在になりつつある。歴史の皮肉を感じる。
②習近平は現在63歳。過去の毛沢東の独裁に懲りた中国は、指導者の定年を68歳にしている。
③血筋と派閥がものを言うのが中国政治の特徴である。熾烈な権力闘争において、突出しないように目立たないように行動することで、周囲の警戒感を削ぎ、徐々に権力の階段を登ることが重要である。
④国民的人気歌手と結婚し、一人娘は、ハーバード大学ケネディスクール(公共政策大学院)を卒業している。
⑤長く共産党の総書記と国家主席を務めた江沢民は、表舞台から姿を消しても、権力を保持し、自分の権力が奪われるのを恐れそこに浮上したのが習近平であった。
⑥習近平の権力の源泉となる「中央国家安全委員会」を新設。情報こそ権力の源泉とし、独裁者としての道を開いた。
⑦独裁者になるには、思想の引き締め、弾圧がつきものであり、中国共産党は2013年、一部の大学に対し、「議論してはいけない七つのテーマ」を指示。それらは、人類の普遍的価値、報道の自由、公民社会、公民の権利、党の歴史的錯誤、特権資産階級、司法の独立である。
⑧習近平は、しきりに「中国の夢」を語り、「中国民族の偉大なる復興」という表現を使い、自らの民族のことを「偉大」という。

ハイブリッド外交官の仕事術 宮家邦彦
PHP文庫 279頁 2016・7
エッセイをまとめました。
1・人脈の本質はあくまで相手の「人間性と能力」に対する強い相互信頼感である。
2・アラブと中国の共通点は、どちらも①世界が自分を中心に回っていると思っている②自分の家族、民族以外の他人を信じない③何よりも面子を重んじる④援助は「させてやるもの」で、「感謝するもの」ではない⑤都合が悪くなると、外国の陰謀論を持ち出す、といった傾向が顕著。
3・開発途上国で良い仕事をするためには、途上国特有の「利益共有」メンタリティを正確に理解する。
4・「定点観測」とは、自分が関心を抱く外国に定期的に出かけて行って、つねに同じ「古き良き友人」からその国の現状について話を聞くことである。
5・結局、語学とは8割の暗記と2割の応用であり、単語と文例を暗記することなしに応用できるはずがない。語学とはクラシックでなく、ジャズのアドリブと同じである。
6・発想といっても、すべては人の話を聞いたり本を読んだりして浮かんだ小さなヒントを丹念にメモすることから始まる。
7・どうしたら人前でうまく話せるようになるのか? 到達した結論の第一は、まず「自分を曝け出す」こと。自分が喋る言葉に「力」と「情」を乗せること。
8・難しい話は「因数分解」する。
9・発想を転換する鍵は歴史的事実を知ること。
10・ある国を取り巻く国際情勢を分析する際は、二国間関係、地域情勢、グローバル情勢、内政という4つの同心円を考えて分析する。各同心円にはそれぞれの方向軸(ベクトル)がある。そのベクトルの動きは同心円ごとに異なる。時折4つのベクトルが同一方向に動くことがある。その時は国や地域に大きな変動や混乱が発生する。
11・座標軸分析とは異なる地域の自分と同世代の人々を念頭に置きながら現代史を学ぶこと。
12・近代から現在に至る政治経済状況を徹底的に勉強する必要がある。

世界に負けない日本』国家と日本人が今なすべきこと 藪中三十二
PHP出版 200頁 2016・5
エッセンスをまとめました。
1・グローバル人材の5大必須条件は①英語力②情報力③「個」の力④ロジック力⑤人間力
2・アメリカ人は対人関係について、「ケミストリーが合う」という言葉をよく使う。
3・北朝鮮の拉致問題解決の切り札のロジック
①六カ国協議は北朝鮮の核問題解決を目指したものである。そこで北朝鮮に核を放棄させるには何が必要であるか考えなくてはいけない。
②北朝鮮に、核開発をするのはアメリカが北朝鮮を敵視するからであり、自国の安全を確保するために核が不可欠だ、と主張している。したがって、アメリカが北朝鮮の安全を保障し、6六カ国協議の場で中国や日本がそれを再認識することは、北朝鮮の核放棄を促す大きな要素である。
③しかし、このアメリカによる安全の保障だけで北朝鮮が核を放棄するとは考えられない。それだけでは北朝鮮が抱えるもう一つの大きな問題、すなわち、行き詰まった経済の立て直しには役立たない。北朝鮮に核放棄を決断させるには経済的な支援が不可欠なもう一つの要素である。
④経済的支援となると、日本の支援が大規模、かつ確実なものである。しかし、日本が北朝鮮に経済支援するには、この拉致問題の解決なくして、日本が北朝鮮を経済支援することはない。
⑤したがって、日本が六カ国協議において拉致問題解決の重要性を指摘するのは北朝鮮に核放棄を促す大きな要素である経済支援と関係しており理屈の通ったことである。
4・日米関係が日本にとり重要なことはもちろんであるが、アメリカにとっても重要だということをアメリカに十分に理解させることが大事である。ロジックのある説明。
①日米同盟は日本の防衛にとり不可欠であり、日本として武力攻撃を受けた際に、米国が防衛してくれるとの約束は極めてありがたい。
②一方、日本は米国に基地を提供しており、基地運営にかかる経費も相当程度、日本が負担している。
③この在米軍事基地は、日本防衛にとり重要だが、同時に米国のアジア太平洋戦略はもちろん、世界的な米国の軍事戦略上も極めて重要な意味を持っている。とりわけ、横須賀の米軍基地は米国が誇る第七艦隊の母港である。
④こうしたことから明らかなことは、日米同盟関係は日米双方にとり重要な役割を担うものであり、お互いその維持強化に努めるべきである。
5・北朝鮮の行動パターンとアメリカの戦略的忍耐
①北朝鮮は、アメリカの軍事的脅威を感じると、六カ国協議への参加など融和的態度をとることがある、
②しかし、少しでもその脅威が緩和すれば、核開発を再開させ、核実験まで行ってしまう、③また、金融制裁というムチが効くと対話姿勢を示し、
④金融制裁が解除され、アメリカの軍事的脅威も遠のいたと判断すると、再び核実験に走る、という構図が明らかになってくる。

最強シンプル思考術』吉田 塁  ディスカバー 127頁 2016・5
エッセンスをまとめました。
1・プログラマーは、ものごとをシンプルに考える。プログラマーが使うエッセンスを抽出して、一般的に使えるようにした最強のシンプルな思考術が「モデルベース思考」である。
2・モデルとは型である。
3・ビジネスモデル 3C分析:企業の戦略を決めるときのフレームワークで、自社、顧客、競合という観点から市場を分析する。
4・モデルベース思考では、四角(要素)と線(関係)だけを使ってものごとを表現する。
5・モデルがあることのメリット
①図解化のメリットを受けられる。
②全体像をつかむことができる。
③論理的に考えることができる。
④発想を広げることができる。
6・よいモデルの特徴
①目的・視点が定まっている。
②要素が網羅されている・余計な要素が含まれない。
③要素の抽象度が適切である。
④要素の関係がうまく表現されている。
7・体験のモデル化によって暗黙知を形式知に変えられる。
①発表におけるこれまでの方法 原稿作成-原稿暗記-発表
②うまくいった方法 自分の言葉で説明-時間短縮の練習-発表

オックスフォードの自分を変える100の教え』 ゆっくり考え、急いで動け 岡田昭人
PHP研究所 250項 2016・6
エッセンスをまとめました。
1・単に知識を得るだけでなく、学び取った知識を生活の様々な面で実践することが大切。
2・「天職」に就く
①労働:日常生活を送るために否応なくする仕事
②キャリア:裕福になりたい、昇進がしたいなどの強い動機があってする仕事
③天職:適性があり、なおかつ意欲を持って取り組むことのできる仕事
3・インスピレーションとは、魂からのメッセージである。
4・模範とする人の言動からヒントを得て、自分自身の個性に合わせて新しいものに作り変えながら、取り組んでいくことが重要。
5・直感は偶然の産物というよりも、人間が過去の様々な経験や学習によって身につけてきた、意識の底に隠された精密な判断力といえる。
6・すべてのものは変化するが、変化のみは不変である。
7・アメリカの心理学者アルバート・メラビアンは、対人コミュニケーションにおいて人に影響を与える情報の割合は、「言語情報(会話の内容)」が7%、「聴覚情報(声のトーンや話のスピードなど)」38%、そして「視覚情報(見た目)」55%であることを明らかにした。これは「メラビアンの法則」と呼ばれている。
8・フランスの哲学者ポール・ジャネは、「年齢を重ねるほど、1年が過ぎるのが速くなる」「時間の心理的長さは年齢に反比例する」という「ジャネーの法則」を発案。
9・考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人格となり、人格は運命となる。(マーガレット・サッチャー)
10・リスクは、何を行っているかを知らないことが原因である。
11・やるべき時(Time)、やるべき場所(Place)、やるべき事(Object)の頭文字をとった「TPO」が三つそろった時に、はじめて大きな発見や創造がもたらされる。
12・良いも悪いも本人の考え方次第。
13・ノブレス・オブリージュ 高貴なる者の義務、私たちの義務は人生に意味を与えることだ。
14・教育は人に本来のあり方を身につけさせ、自分にふさわしい生き方や自由な考え方ができるように導くことである

なぜ名経営者は石田梅岩に学ぶのか?』森田健司 Discover 285項 2015.10
エッセンスをまとめました。
1・京都の商人だった石田梅岩(1685-1744)の思想を抜きにして、日本の経済や日本企業の基礎力を理解することはできない。
2・梅岩は、「人はどう生きるのが正しいか」ということを、ひたすら考え抜いた。つまり、現代用語でいうなら哲学に近いかもしれない。しかし、梅岩は人間のことだけを考察したのでなく、さまざまな職業がどういった役割を果たしているかについても探求している。
3・梅岩は明らかに経済学者であり、経営者でもあった。常に、「人間本性とは何か」という問いから始め、経済や経営を語った。
4・経済的には勤勉と倹約を強化し、生産を評価し、消費を小さくみた。さらにそれは、正直の普遍主義的な水準と契約の尊重を主張し、これらを宗教的に強めた。
5・20年間、呉服屋の店員として働いた後、自分の愛した商業の世界から離れて、自分の養った思想を京都市中京区御池で無料の講義という形で披露した。
6・やる気さえあれば、短期間で重要な内容が理解できる講義であった。それは「より善い人生」を送るためのもであった。
7・石門心学は結果として優秀な労働者を育てあげる思想である。日常の行為の意味を深く理解させ、個々の人生を豊かにしつつ、人に尊厳を与えるのが石門心学であった。
8・梅岩は商人に道徳を説いた。
9・梅岩の時代において学問といえば、一番に儒教を意味した。しかし、一般的な儒教を勉強するというより、もっと広く、さまざまな宗教や哲学の内容に触れた。
10・人は性を知ることを目標として学問に打ち込まなくてはならず、性は天と同一の原理を宿したものである。
11・心学講舎の教科書
四書(儒学)、近思録1176年(儒学、朱子学)、小学1187年(儒学、朱子学)、都鄙問答1739年(心学)、斉家論1744年(心学)
12・自らの精神で「自己の利益」を抑え、常に「天下公」の福利を願い、その実現につながる行いに励むこと。これが梅岩の道徳だった。
13・梅岩は正しい商業を、「自然の摂理」と同じようにとらえている。梅岩にとっては、「正しい財産」と「正しくない財産」があったが、その判断は財産を獲得した商人の心が、どのような状態にあったかに大きく左右される。
14・梅岩は、商品の価格とは市場競争によって変動するものと説き市場原理を見通していた。
15・日本の美は、「物の本性」を発現させることを、何よりも大切にしている。素材の本性を、熟達した職人による卓越した技巧によって引き出すことが必要である。
16・仕事(ワーク)と人生(ライフ)を結びつける。
17・「形の実践」とは「自分の置かれた状況」で励むことである。
18・心学の教えの最も肝要なポイントは、何か問題を感じ取ったとき、環境を批判するより前に、自分のあり方に反省することにある。
19・国家は、世の一人ひとりが徳を積み、人間的に向上することによって、平和という状態をもたらす「装置」でもある。

インダストリー4・0 第4次産業革命の全貌』尾木蔵人 東洋経済新報社 210項 2015.10
エッセンスをまとめました。
1・ドイツやアメリカが目指しているインダストリー4.0という新産業革命は、「ソフトウェアを使って、産業や社会、企業のビジネスモデルをこれまでとはまったく別の次元、4.0の世界に引き上げる」というものである。
2・今までの製造業のバリューチェーンは、生産のための部品や材料を調達。企画、設計を行ったうえで、工場で生産を行い、これを検査して出荷。その後、物流のプロセスを経て、消費者に販売。これに対し、インダストリー4.0のスマート工場では、オーダーメードの生産が自動的に可能になる。大きな変化は、従来のものづくりでは受身だった消費者が、ものづくりのスタート地点に立てることである。
3・消費者への販売が完了した段階から、今度はIoTを活用したアフターサービスというビジネスが始まる。製造業は、製品を売ったら終わりの従来のビジネスモデルから、センサーやビッグデータ分析を駆使したアフターサービスで付加価値を高める新しいビジネスモデルにシフトしていく考えられる。
4・ロボットが行うことができる仕事はロボットに任せる。デジタル化を進める工場に新しい仕事を生み出し、ヒトは、よりクリエイティブな新しい仕事を担うことになる。
5・未来の工場は地球に優しい。
6・インダストリー4.0の8つの優先エリア
①ネットワーキングの標準化とレファレンス・アーキテクチャー
②複雑化するシステムの管理
③産業向け総合ブロードバンド通信インフラの確立
④ユーザーの安全とセキュリティ
⑤企業組織と就業モデルの検討
⑥トレーニングと継続的な能力開発
⑦法規制のフレームワーク
⑧エネルギー効率の向上
7・ドイツには「ものづくり」に優れた中小企業がいっぱいあり、インダストリー4.0プロジェクトは政府主導で中小企業を支援する政策である。
8・究極のゴールは、グローバルなバリューチェーンの水平連結である。
9・暮らしがどう変わるか?
①より創造的な仕事に
②人工知能が秘書の役割を果たす
③通勤から開放される
④英語ができなくてもコミュニケーションが可能な時代(しかし、英語ができることにより人間関係が深化する)
⑤生活にかかるお金を節約できる
10・インダストリー4.0時代の教育
①文科系と理科系の融合
②マーケティングを考える上でデータサイエンスの習得が必要となる
③ビジネスモデルが変化するスピードが早いので企業内教育だけでは間に合わなくなり、社会人のための大学教育が重要となる。
④オンデマンドの情報工学などのインターネット授業の需要が高まる
11・日本の匠の技をデジタル化する道を選び、これを保護する知恵を絞り、これを実行する。
12・少子高齢化社会への処方箋として、ロボットや人工知能の力を借りて余力を生み出す。女性の活躍や地方創生の起爆剤となる。

リベラルアーツの学び方』瀬木比呂志 Discover 408項 2015・5
エッセンスをまとめました。
1・知識でなく知恵の時代、教養のための教養でなはなく、思考や行動に影響を与え、ビジネスや人生そのものを成長させていくための本当の教養の学び方。
2・リベラルアーツは、①パースペクティブ、すなわち広がりと奥行きのあるものの見方と、②ビジョン、すなわち洞察力と直感により、本質をつかむものの見方、双方の基盤になるもの。
3・イギリスの哲学者フランシス・ベーコンは、ヨーロッパ大陸における哲学の主流である演繹法、つまり、まず一般的、普遍的な原理、法則を立ててそこから理論を導き出してゆく考え方に対し、帰納法、つまり、物事を観察して得られる個々の具体的な事物を総合して一般的、普遍的な原理、法則を導き出す考えを提言した。
4・ニッコロ・マキャベリは、『君主論』の中で、人間を三種類に分けている。すなわち、①自分で考えることのできる人間、②人のいうことは理解できる人間、③どちらもできない人間。
5・理論と実践は常に相携えて進むべきものであり、いわば車の両輪のようなものである。
6・リベラルアーツから得られる重要な技術、方法、具体的には、①批判的・構造的に物事をとらえる、②作品と対話し、生き生きとしたコミュニケーションを図る、③歴史的・体型的な全体像の中に位置付ける、④視点を移動し、橋をかけ、共通の普遍的な問いかけを知る、⑤ある分野の方法を他の分野に転用する、⑥自己を相対化・客観化して見詰める。
7・情報が、体系的、構造的に自分の頭の中に位置付けられていると、今度は、それを元にしたアウトプットが可能となる。

チャーチル名言録』中西輝政 扶桑社 254項 2016・3
エッセンスをまとめました。
1・ 過去をさかのぼればさかのぼるほど、遠くの未来が見えるものだ。
2・変化する状況の中で人が一貫性を維持する方法はただ一つ、状況に合わせて変わりつつも、決して重要な目的は失わないことである。
3・好きなことをやっても意味がない。やっていることを好きにならないと。
4・未来は不可知である。だが過去は我々に希望を与えてくれるはずだ。
5・チャーチルの日本観 ほぼ40年前の1902年、私は日英同盟に賛成票を投じ、つねに島国である日本帝国との良い関係を促進するために最善を尽くしてきた。また、日本国民の幸福を願い、日本人の多くの才能と資質を崇拝する一人であった私は、これから日本と英語圏諸国との戦争が始まることに深い悲しみを覚える。
6・戦争をするよりはまだ、議論を戦わせるほうがましだ。
7・戦争時は「決意」、敗北時には「抵抗」、勝利の時のは「太っ腹」、平和時には「善意」を。
8・私はいつでも学ぼうとしているが、教えられることはあまり好きではない。
9・私にただ言えるのは、酒が私から奪ったもの以上の、多くのものを酒から得たということだ。
10・私はずっと、ペン先と舌先で生業を立ててきた。
11・概ね言葉は短いほうがよいが、できれば古い言葉でなおかつ短ければ、最高だ。
12・国家の枠にとらわれず、誰でも自由に経済活動を行っていい「自由貿易圏」を拡大し、繁栄を共有することで世界の平和を実現するというのが大英帝国の輝かしい理念である。
13・スイスのチューリッヒ大学で行ったチャーチルの「ヨーロッパ合衆国」構想。これはのちEUつまり欧州統合の考えを示したものである。ただ興味深いのは、イギリスの参加についてむしろ慎重だったことである。

戦略読書』三谷宏治 ダイヤモンド社 437項 2015・12
エッセンスをまとめました。
1・読書の目的は「自由に生きる」こと。そして「自由に生きる」ために必要な3つの力、
①想像力、②批判的思考力、③自己コントロールを支えるためのメタ認知能力
2・基本斜め読みで刺さったら熟読
3・ファクトを中心に集める。
4・読書には戦略が必要。
5・読書にはケイパビリティ(能力)が必要。
6・データを価値ある情報に変えるためには、「対比」「反常識」「数字」「一段深く」「抽象化」の五つの視点が必要である。
7・思考とは、「拡げる」ことと「絞る」こと。
8・話すことでわかりやすくなる。教えることでスキルになる。

新世代CEOの本棚』 文藝春秋 253項 2016・3
エッセンスをまとめました。
1・何を読み、いかに考え、どう仕事に役立てるか?
2・本を一回読んだら終わり。何度も読み返す人は、何のために読み返しているのか。本を読んだら、読んだ感想をすぐアウトプットする習慣をつけるといい。
3・元気になりたければ、元気になる行動をすればいい。
4・一緒に働くなら相性が重要で、相性が悪い人と仲良くしようとすると、時間が無駄になってしまう。最初からモチベーションがある人と仕事をした方がお互いにハッピー。
5・ビジネスでは説得力が大事。みんなが共感する仕組みは何かを考えると、最終的には人間だけでなく、動物も自然も宇宙も共存できるような仕組みではないだろうか。
6・選択肢を用意するのが仕事。
7・思考する時間が必要なので、雲隠れする日をあらかじめ決めておく。
8・実践に勝る学びはない。
9・本は読むタイミングが重要。
10・定期的に花に水をやらないと枯れてしまうように、定期的に本から情報を仕入れて、凝り固まった頭の筋肉を解きほぐして新しい仮説を立てる。
11・未来予測には3つのベクトルがある。人間の感情と、経済(おカネ)とテクノロジー。
12・情報と資本でレバレッジをかけている会社は急成長している。
13・究極的には1ページ1秒で読めるようになる「ファトリーディング」を活用。
14・本をよむことは人と会うこと。

新世代CEOの本棚』 文藝春秋 253項 2016・3
エッセンスをまとめました。
1・何を読み、いかに考え、どう仕事に役立てるか?
2・本を一回読んだら終わり。何度も読み返す人は、何のために読み返しているのか。本を読んだら、読んだ感想をすぐアウトプットする習慣をつけるといい。
3・元気になりたければ、元気になる行動をすればいい。
4・一緒に働くなら相性が重要で、相性が悪い人と仲良くしようとすると、時間が無駄になってしまう。最初からモチベーションがある人と仕事をした方がお互いにハッピー。
5・ビジネスでは説得力が大事。みんなが共感する仕組みは何かを考えると、最終的には人間だけでなく、動物も自然も宇宙も共存できるような仕組みではないだろうか。
6・選択肢を用意するのが仕事。
7・思考する時間が必要なので、雲隠れする日をあらかじめ決めておく。
8・実践に勝る学びはない。
9・本は読むタイミングが重要。
10・定期的に花に水をやらないと枯れてしまうように、定期的に本から情報を仕入れて、凝り固まった頭の筋肉を解きほぐして新しい仮説を立てる。
11・未来予測には3つのベクトルがある。人間の感情と、経済(おカネ)とテクノロジー。
12・情報と資本でレバレッジをかけている会社は急成長している。
13・究極的には1ページ1秒で読めるようになる「ファトリーディング」を活用。
14・本をよむことは人と会うこと。

グローバル投資のための地政学入門 藤田勉・倉持靖彦 東洋経済新報社 221項 2016・9
エッセンスをまとめました。
1・国際政治や安全保障においては、地理的要因がたいへん重要となる。地理的要因としては、地理的位置、地形、領土、人口、気候、国家間の距離、エネルギー資源の存在、国内の民族・宗教・文化グループ、水路へのアクセスなどがあげられる。
2・学問としての地政学
①ドイツのカール・ハウスホーファーの生存権理論:ダーウィンの進化論に影響を受けた「国家は生きている有機的組織体であり、優れた国家は生存権を拡大する」という考え。
②英国のハルフォード・マッキンダーのハートランド理論  ユーラシア大陸の中心部である旧ソ連の領土を握るものが世界の覇権を握るという考え。
③米国のニコラス・スパイクスマンのリムランド理論 
3・地政学的用語
①世界島:ユーラシア大陸とアフリカ大陸を合わせた世界最大の「島」
②ハートランド:世界島の中心に位置するユーラシア大陸の北内陸部(旧ソ連の領土に相当)
③リムランド:ハートランドの周辺地域(極東、中国、東南アジア、インド、中東、地中海、中東欧、北欧)
④ランド・パワー(大陸国家):他国と陸の国境で接する国家で、ロシアやドイツのように、海軍は小さいが、強力な陸軍を持ち、ハートランドやその周辺に大きな力を持つ。
⑤シー・パワー(海洋国家):国土が海に囲まれ、または、強大な海軍など制海権を有する国家であり、英国や米国の場合、ユーラシア大陸から海で隔てられている。
⑥クラッシュ・ゾーン:シー・パワーとハートランドの間に位置する緩衝国。例えば、中欧、東欧諸国を指す。
4・20世紀に突入し、シー・パワーである大英帝国の覇権に陰りが見られる中、ロシアの南下政策やドイツの帝国主義により、ランド・パワーの軍事的脅威が増した。マッキンダーは、勢力均衡のため、ドイツとロシアの間に、独立国家として、複数の東欧諸国から成る中間地帯が必要であると考えた。
5・30年戦争の講和条約として、1648年にウエストファリア条約が締結され、主権国家の概念が成立した。
6・米国大統領が唱える外交方針は、ドクトリンと呼ばれる。代表的なものとしては、
①孤立主義を唱えたモンロー・ドクトリン
②共産主義封じ込め政策を唱えたトルーマン・ドクトリン
③中東における米国の利権を強調したアイゼンハワー・ドクトリン
④アジア全域からの地上軍の撤退を宣言したニクソン・ドクトリン
⑤軍事力の増強と反共産勢力支援からなるレーガン・ドクトリン
7・歴史的に、米国の外交政策は孤立主義の傾向が強いものの、孤立主義と国際主義の間で揺れ動いてきた。大きな流れとしては、建国から第二次世界大戦までは孤立主義、第二次世界大戦後イラク撤退までは国際主義、そして、その後、孤立主義に回帰しつつある。
8・米国のウォルター・ラッセル・ミードの分析によれば、米国の外交思想には4つの伝統的類型があるとする。
①孤立主義の哲学を持つジェファーソン主義(同盟国の介入や戦争の危険を回避し、現実的コスト最小限の外交を目指す)
②孤立主義の哲学を持つジャクソン主義(国際秩序には無関心で、米国民の安全と経済的繁栄を重視する)
③国際主義の哲学を持つハミルトン主義(経済的利益の追求のために、米国にとって有利な条件で、グローバル経済システムに統合されることが必要)
④国際主義の哲学を持つウィルソン主義(自由、人権、法治主義といった米国流の価値観を世界に広めることは、米国の道徳的義務であると同時に、国益にかなう、これにより、平和的な国際システム構築を目指す)がある。
9・国際主義には二つの考えがある。
①経済を重視し、米国企業が世界的に発展するためにも、米国主導で世界経済システムをつくることが望ましいというもの。これは、国際通貨基金(IMF)や世界貿易機構(WTO)として具現化した。
②米国の政治思想である自由、人権、法治主義を重視することが、世界平和をもたらすという考えである。
10・現在、米国の外交、安全保障戦略は、大きな流れとして孤立主義に向かっており、同時に、10年単位でも、一段と孤立主義に舵を切りつつある。
11・地理学理論による整理
欧州の地理学リスクが高まりつつある
①シー・パワーの雄である米国が、欧州から撤退しつつある
②シー・パワーの英国は、独仏同盟を中心とするEUから離脱を試みた
③ハートランドの雄であるロシアは、プーチンという強いリーダーを輩出した
④クラッシュゾーンである東欧から中東にかけて、内戦が続いている(ウクライナ、シリアなど)
⑤リムランドにあるドイツやフランスなどでは、イスラム系移民によるテロ事件や難民問題が発生した。
12・内向きな米国、それに伴う中国やロシアの台頭により、世界の政治経済のリーダーシップの軸がゆらぐことにより、国際協調も不安定となり、国際政治情勢が安定化しなくなってきた。これは、ポピュリズム(大衆迎合主義)の拡大や地政学的リスクの高まりの根源である。
13・ヒラリー・クリントンの政策は、内政、社会政策が中心である。就任100日で取り組むべき優先課題として、
①製造業、インフラ、クリーン・代替エネルギーで雇用創出
②最低賃金の引き上げ
③女性の賃金ギャップの縮小
④オバマケアの拡充・薬価引き下げをあげている。

伝え方の極意』ラリー・キング  Discover 223項 2016・9
エッセンスをまとめました。
1・人は一日に日本語で約3万-4万字相当を話すと言われている。それだけ話しているのだから伝え上手になる努力は人生を変えるだろう。
2・自分らしく、正直に。これこそが伝え方の大原則である。
3・いつも積極的に話す。
4・相手に敬意を示せ。
5・達人は「独自のものの見方」をする。
6・達人は「他人から学ぶ努力」をする。
7・達人は「仕事への情熱」を語る。
8・会話のきっかけは世界共通 3つの話題
①天気の話
②子供とイヌの話
③今いる場所の話
9・意識すべきはアイコンタク
①相手が話している時、視点を合わせる
②自分が質問する時、視点を合わせる
③自分が話している時は、視点をそらしてもいい
10・セールスが上手な人には、ある共通点がある。それは、商品について予習し、セールスポイントになること、ならないことを頭に入れているということである。
11・スピーチはボーイスカウトに学べ。ボーイスカウトのモットー「備えよ常に」
12・実際、簡潔な文章を書くのは難しいものだ。ある人が友達から長い手紙をもらった。その手紙の最後にはこう書かれていた。「長い手紙でごめんなさい。短い手紙を書く時間がなかったのです。

第四次産業革命 ダボス会議が予測する未来』クラウス・シュワブ 日本経済新聞出版社 
232項 2016・10
エッセンスをまとめました。
1・目的意識と価値観を原動力とする組織のみが、現在進行中のとてつもない技術的、社会的、経済的変化を方向づけて、果実を得ることができる。
2・第四次産業革命は、個別の技術が世界を変えるのでなく、新技術が使われるシステムや新技術が創出するバリューネットワークが世界を変革するのだと気づかせてくれる。
3・歴史が教えてくれるのは、新しい思考法や新しい組織、新らしい協働の方法を求めるような社会的変化や政治的変化が起きるときには、必ず経済的な混乱が起きるということだ。
4・イノベーションと破壊が私たちの生活水準に好影響と悪影響の両方をおよぼすことになる。最も得をしているように見えるのが消費者だ。第四次産業革命は、実質無料で消費者の個人生活の効率を高める新たな製品やサービスを可能にしている。
5・第四次産業革命により生じた問題のほとんどは、供給側(すなわち労働と生産の世界)で起こったように思われる。
6・物理的な技術のメガトレンドは主に四つの形で現れている。
①自動車運転
②3Dプリンタ
③先進ロボット工学
④新素材
7・ティッピング・ポイント(特定の技術的変革が社会の主流を転換させる瞬間)
2025年までに起きると予想されるテイッピング・ポイント
①1兆個のセンサーがインターネットに接続される
②眼鏡の10%がインターネットに接続されている
③体内埋め込み式携帯電話の販売開始
④米国の道路上の全車種の10%が自動運転車になる
⑤3Dプリンタ製の肝臓の初移植
⑥3Dプリンタによる自動車第一号の生産
8・第四次産業革命は、経済成長を推進し、私たち全員が直面している地球規模の大きな課題のいくつかを緩和させる可能性を秘めている。だが、私たちは第四次産業革命がもたらし得る悪影響ーとくに不平等、雇用、労働市場への悪影響ーを認識し、対処する必要がある。
9・技術が雇用にもたらす二つの競合効果を理解する必要がある。第一に技術がもたらす混乱と自動化は労働の代わりに資本を用いるという破壊効果があり、労働者は失業者になるか、スキルの再配分を余儀なくされる。第二に、こうした破壊効果は新たなサービスに対する需要を増加させ、新たな職業、ビジネス、さらに産業の創出につながるという資本化効果を伴う。
10・近い将来において、自動化されるリスクが低い仕事は社会的スキルや創造的スキルを必要とする仕事、とくに不確実性の下での意思決定や新たなアイデアの開発というものになるだろう。
11・労働者と企業との関係性が「持続的」なものではなく、「一連の取引」となる。本質的に短期雇用という種類の仕事(いわゆるオンデマンド経済)が増える。
12・将来、一部の労働者はさまざまな仕事をこなして収入を得る社会になるかもしれない。
13・第四次産業革命は、あらゆる産業に次の四つの大きな影響をおよぼす。
①顧客の期待が変化する
②データによって製品の質が向上し、資産の生産性が改善される
③企業が新らしい形の協力関係の重要性を理解し、新たなパートナーシップを形成する
④経営モデルが新たなデジタルモデルへ移行する
14・第四次産業革命の特徴は、現実世界と密接なつながりを持ったグローバル・プラットフォームを生み出したことである。プラットフォーム戦略は、収益性に優れると同時に破壊的でもある。2013年の時価総額トップ30銘柄のうち14がプラットフォーム中心の企業だった。
15・新たに出現する環境への適応のためのは以下の四つの知性を育成し、応用することが重要である。
①状況把握の知性(精神)ー知識を理解し、応用する能力
②感情的知性(心)ー思考や感情を処理し、統合する能力。
③啓示的知性(魂)ー公益のために変化をもたらし、行動するための個人および共通の目的意識や信頼感、その他の美徳を活用する能力
④物理的知性(肉体)ー自身の健康や幸福だけでなく、個人およびシステム双方の変革に必要なエネルギーを注ぐ、私たちの周りにいる人々の健康や幸福の追求と維持する能力
16・人間を中心に据えた、人間が優先される未来を形作ることが大切である。人々に権限を移譲し、すべての新技術は何よりも人間が人間のために作り上げたツールであることを絶えず自覚する必要がある。
17・イノベーションと技術の中心に人間性と公益追求を据え、それにより持続可能な発展を実現させる未来に向けて、ともに責任を負わなければいけない。

いま世界の哲学者が考えていること』岡本裕一郎 ダイヤモンド社 318項 2016・9
エッセンスをまとめました。
1・歴史を眺めてみれば、時代が大きく転換するとき、哲学が活発に展開されている。
2・20世紀の後半、人類史を決定的に転回させる、二つの技術的な変化が起こった。一つはBT(バイオ・テクノロジー)革命、もう一つはIT(インフォメーション・テクノロジー)革命である。
3・IT革命が社会に大きな影響を与えた例として、2010年にチュニジアから始まり、その後、エジプトへ飛び火し、やがてアラブ全体へと波及した民主化運動(アラブの春)がある。
4・SNSは民主化のツールというだけでなく、監視の手段としても利用されている。マイナンバー制は監視社会を生む。ITが生み出した自動監視社会。社会はコントロールされる
5・物理学者のホーキング博士をはじめ多くの著名な人々が、人工知能の発達に警笛を鳴らしている。この未来予測は、カーツワイルの「技術的特異点(シンギュラリティ)」の概念から出ている。
6・特異点とは何か。テクノロジーが急速に変化し、それより膨大な影響がもたらされ生活が後戻りできないほどに変容してしまうような、来るべき未来のことである。カーツワイルは、その「技術的特異点」の年代を2045年と特定している。
7・オックスフォード大学の二人の研究者、フライとオズボーンは「雇用の未来ーコンピュータ化によって仕事は失われるのか」という論文を発表。702の職種がコンピュータ化によって今後どのようになるのかという分析において、アメリカの全雇用のおよそ47%がきわめて高いリスクでコンピュータ化によって失われる。
8・イギリスで産業革命が進展していた頃、機械によって大量の失業が発生したことはよく知られている。マルクスの「資本論」では、労働手段は機械になったとたんに労働者自身の競争相手になる。道具の操作が機械に奪われると、労働者はとたんに使用価値と同時に交換価値をも失うと述べられている。
9・今日失業すると予測される仕事は、会社のホワイトカラーや医者や弁護士や教師といった知的労働に携わる仕事にまで及ぶ。
10・20世紀末から膨大な「ビッグデータ」が蓄積され、それにもとづいて人工知能は「機械学習」や「ディープラーニング」を行うことにより自己進化していく人工知能が開発され始めている。
11・最近の技術的なトレンドとして、「I oT」つまり「モノのインターネット」が急速に導入されつつある。人間を介すことなく、モノ同士で相互に通信し合い、アクションを起こすわけである。
12・マルクス主義にもとづいて社会を建設した国家が、20世紀の終わりにはことごとく崩壊し、「社会主義」は資本主義にのりこえられたように見えた。資本主義と社会主義の対立(冷戦)が終焉し、政治学者のフランシス・フクヤマが「歴史の終わり」と呼ぶ事態となったわけである。
13・ピケティは『21世紀の資本」において、格差拡大にかんして、「r(資本収益率)>g(経済成長率)により、世界的に格差が拡大すると述べている。1910年のヨーロッパでは、上位10%の人々が、全体の90%の富を占めており、1910年から50年あたりまで格差は縮小し1970年ごろまで続くが、その後、再び格差が拡大している。
14・資本主義はマルクスの想定を超えて生き延び、20世紀を迎える頃には「金融資本」と結びついた「帝国主義」が成立し、さらに21世紀になると新たな段階に到達した「グローバリゼーション」となったのである。
15・グローバリゼーションには、極めて深刻な「パラドックス」が潜んでいて、その理解なくして未来は展望できない。国民民主主義とグローバル市場の間の緊張に、どう折り合いをつけるのか。
16・われわれは三つの選択肢を持っている。国際的な取引費用を最小化する代わりに民主主義を制限して、グローバル経済が時々生み出す経済的・社会的な損害には無視を決め込むことができる。あるいは、グローバリゼーションを制限して、民主主義的な正統性の確立を願ってもいい。あるいは、国家主義を犠牲にしてグローバル民主主義に向かうこともできる。これらが、世界経済を再構築するための選択肢である。

哲学者図鑑』富増章成 かんき出版 270項 2016・9
エッセンスをまとめました。
1・基本的には歴史の思考パターンがある。
①古代ー知るための理性
②中世ー神に従う理性
③近代ーより論理的な理性
④現代ー理性を批判するロジック

古代
2・ソクラテス 
質問の連続で、わからなかったことがジワジワわかってくる。
3・プラトン
イデア論 本当のことは、現実の世界を超えたところにある。
4・アリストテレス
人生全体が勉強のかたまり。勉強しているときが一番幸せ。
5・エピクロス
死ぬことなんか恐れないで、明るく生きよう。
6・ゼノン
我慢すればするほど、心が鍛えられて最高の気分。
7・キケロ
老年期が人生の頂点。
8・釈迦
余計な執着を捨てればほとんどの苦しみには解決する。
9・孔子、孟子
人間に一番大切なものは、愛と礼儀である。
10・老子、荘子
老荘思想 無為自然にふるまえば、すべては勝手にうまくいく。

中世・近世
11・アウグスティヌス (ローマ帝国、4-5世紀)
人は心の中で、永遠の存在に憧れている。
12・トマス・アクィナス (イタリア、13世紀)
スコラ哲学 神の存在を証明した後は、謙虚に神を信じよう。
13・ピコ・デラ・ミランドラ (イタリア、15世紀)
ルネサンスの人文学者 人間は自由意志によって神にも動物にもなることができる。
14・マキャベリ (イタリア、15-16世紀)
為政者は政治と道徳を切り離さなければならない。
15・デカルト (フランス、17世紀)
大陸合理論 考える私は、考えるだけの存在で不滅の実体だ。
16・スピノザ (こオランダ、17世紀)
大陸合理論 人生は過去も未来もすべて決定していると達観しよう。
17・ライプニッツ (ドイツ、17-18世紀)
大陸合理論 すべては予定調和されているから大丈夫。物体の究極の単位を「モナド」という。
18・ベーコン (イギリス、16-17世紀)
イギリス経験論 科学的な方法は、実験のデータを総合すること。
19・ロック (イギリス、17世紀)
イギリス経験論 生まれたときは、心はまっさらな白紙である。
20・バークリ (アイルランド、18世紀)
イギリス経験論 物質は情報のかたまりで、世界はバーチャル空間だ。
21・ヒューム (イギリス、18世紀)
イギリス経験論・懐疑論 因果関係なんて、単なるおもいこみ。一寸先は闇?
22・パスカル (フランス、17世紀)
人間は考える葦だから、宇宙よりも偉大なんだ。
23・ルソー (フランス、18世紀)
啓蒙思想 すべての人が参加できる理想社会をめざせ。
24・カント (ドイツ、18世紀)
道徳哲学・理性批判 『純粋理性批判』『実践理性批判』
自分で自分をコントロールできることが真の自由だ。
25・ヘーゲル (ドイツ、18-19世紀)
ドイツ観念論  『精神現象学』矛盾があるから、どんどん真実に近づいていくことができる。
26・ショーペンハウアー (ドイツ、18-19世紀)
ドイツ観念論 人生の苦しみを乗り越える方法はこれしかない。

現代 実存主義、現象学、社会主義

27・ベンサム (イギリス、18-19世紀)
量的功利主義 快楽の量を計算して、それが最大になればよいのだ。
28・ミル (イギリス、19世紀)
量的功利主義 『自由論』快楽にはいろいろな種類があるけれど、高級な快楽をめざせ。
29・ジェームス (アメリカ、19-20世紀)
プラグマティズム 実際的な効果があれば真理だから、とりあえず行う。
30・デューイ (アメリカ、19-20世紀)
プラグマティズム  『民主主義と教育』使える哲学と使えない哲学があるから、とっかえひっかえ使え。
31・マルクス (ドイツ、19世紀)
『資本論』歴史のゴールは共産主義社会だというシナリオがある。
①原始共産制
自然経済。階級が存在しない。
②古代奴隷制
生産経済。富の蓄積により、階級が発生。奴隷を使役。
③封建制
支配階級は奴隷的農民から生産物地代を得る。商品流通が展開。
④資本主義制
資本の蓄積を基礎として、産業資本による自由経済。恐慌により資本が集中。海外市場を求めて帝国主義へ移行。
⑤社会主義制
経済の人民管理。計画的に運営。
32・キルケゴール (デンマーク、19世紀)
実在主義 心の中で納得できる真実を見つけよう。
33・ニーチェ (ドイツ、19世紀)
実在主義 『ツァラトゥストラはこう語った』自分が力を持てるような考え方を、人は真実だと信じ込む。力への意志、超人。
34・フッサール (オーストリア、19-20世紀)
現象学 『イデーン』『現象学も理念』自分の心にインタビューすると真実が見えてくる。
35・ハイデガー (ドイツ、20世紀)
現象学・存在論 『存在と時間』死の覚悟によって、本来の自己をとりもどすべきことを説く。
36・ヤスパーズ (ドイツ、20世紀)
実存主義 『理性と実存』人間は乗り越えられない壁にぶつかってこそわかることがある。
37・サルトル (フランス、20世紀)
実存主義 『存在と無』『弁証法的理性批判』人間は自分で自分をつくっていく存在なのだ。
38・メルロ・ポンティ (フランス、20世紀)
現象学 『知覚の現象学』身体と世界を切り離すことはできない。身体論
40・レヴィナス (フランス、20世紀)
現象学 『全体性と無限』他人は思い通りにならないものだ。
41・アラン (フランス、20世紀)
モラリスト 『幸福論』幸福になろうと努力しなければ、幸福になれない。
現代 構造主義、ポストモダン、分析哲学
42・フロイト(オーストリア、19-20世紀)
精神分析学 『精神分析入門』無意識にあるトラウマを自覚すれば、症状は消える。無意識の中に何かがある。
43・ユング (スイス、19-20世紀)
分析心理学 『自我と無意識』すべての人の心には、集合的無意識が存在する。先祖の記憶が無意識の中にある。
44・アドラー (オーストリア、19-20世紀)
劣等感の心理学『人生の意味の心理学』 対人関係があらゆる悩みの原因である。自我を持つ衝動は自己保存の衝動である。
45・アドルノ、ホルクハイマー (ドイツ、20世紀)
フランクフルト学派 『啓蒙の弁証法』道具的理性は、目的を効率的に実現する手段のみを追求するようになり、人間自身も道具的な存在として扱うようになる。
46・ハーバーマス (ドイツ、20世紀~)
フランクフルト学派・公共哲学 『コミュニケーション的行為の論理』コミュニケーション的理性の可能性。論争から学ぶ、そして、学ぶために論争をする。また、論争するときに単に相手を批判して自分の主張をおし通すのではなく、論争相手から何かを汲み取ろうとする。
47・ソシュール (スイス、19-20世紀)
構造言語学 『一般言語型講義』言葉が世界を切り分けている。
48・レヴィ・ストロース (フランス、1908-2009)
社会人類学者・構造主義 『親族の基本構造』『悲しき熱帯』本人にもわからないルールの奥には、見えない仕組みがあった。近代的思考だけが理性的だという先入観を批判。
49・フーコー (フランス、1926-1984)
知の考古学 『言葉と物』『狂気の歴史』時代によって知の形が変わっていく。
50・リオタール (フランス、1924-1998)
ポストモダン 『ポストモダンの条件』大きな物語は終わり、小さんな物語の時代が来る。
51・ボードリヤール (フランス、1929-2007)
社会哲学・記号論 『消費社会の神話と構造』記号(ブランド)で相手に差をつける消費生活とは。
52・ドゥルーズ (フランス、1925-1995) 、ガタリ(フランス、1930-1992)
ポストモダン 多様な価値を見いだす。資本主義はノマド(遊牧民)。
53・デリダ (フランス、1930-2004)
ポストモダン 『声と現象』コピーがオリジナルに影響を与える。
54・アルチュセール (フランス、1918-1990)
マルクス主義・構造主義 『資本論を読む』『マルクスのために』いつの時代にもマルクス主義は科学的な理論として通用する。
55・ハンナ・アーレント (ドイツ、1906-1975)
政治哲学 『全体主義の起源』大衆が独裁者に任せきりになると、大衆自らが悪を起こす。
56・バルト (フランス、1915-1980)
モードの記号論 『モードの体形』ファッションを哲学的に語ることができる。
60・ベンヤミン (ドイツ、1892-1940)
フランクフルト学派 『パサージュ論』メディアが発達すれば、民衆が参加できるので、ファシズムへの対抗手段が生まれる。
61・ネグリ(イタリア、1933~)、ハート (アメリカ、1960~)
グローバリゼーション 『帝国』『マルチチュード』新たな敵である(帝国)に対抗する方法。
62・ロールズ (アメリカ、1921-2002)
政治哲学 『正義論』自分の立ち位置をヴェールで遮断すれば正しいことが見える。正義、格差原理
63・フランクル (オーストリア、1905-1997)
『夜と霧』どんなことがあったとしても、人生には必ず夢がある。意味への意志。
64・ラッセル (イギリス、1905-1997)
分析哲学・論理学 『数学原理』記号論理学を使えば、真偽がわかる。
65・ウィトゲンシュタイン (オーストリア、1889-1951)
分析哲学 『論理哲学論考』語れないことについては沈黙するしかない。

キミの人生だ・・・いいものにしよう!』未来学の専門家がキミの未来を予測し、デザインするかを教えてくれる。ヴェレン・ウィールライト博士 著 、水田和生 訳
PERSONAL FUTURE NETWORK 274項 2013・7

エッセンスをまとめました。
1・記録された数千年に渡る歴史によれば、人類は未来について知りたいと思ってきた。
2・シンクタンクは予測理論を発展させてきた。
3・未来は固定されていない、或いは予め決められていないとすれば、一つ以上の未来が可能なはずである。結果的に、今、現在とる行動によって未来を変えることができるという認識に達する。
4・未来予測の方法
①今どこにいるかを見る
②シナリオを書いて未来を探査して見る
③未来を創造するー自分が生きたい未来
5・人生に関する地図(幼年/幼少/思春期/青年/中年/独立年/脆弱、介護、終末)では、一つ一つ重要な局面を持つ。
6・利害関係者
①キミの人生に興味を持つ人
②キミの人生を変えたり、影響力のある人
③キミの人生の出来事で影響を受ける人
7・未来は変化である。
8・全ての人が重層的な人生を送っている。
9・人生における六つの力、領域
①活動(学校、仕事、スポーツ、趣味など)
②財政(収入、支出、投資など)
③健康(肉体的、精神的)
④家屋(住居、近隣、地方、国、地域は気候)
⑤社会(家族、友人、知人、同僚など)
⑥移動手段
10・傾向は変化を示唆する。過去から現在へと変化を示す傾向線があれば、傾向についての未来を考えることができる。
11・何でも起こりうる。未来研究者は、未来に起こるかもしれない事件が起こりうる、起こるかもしれない、そして、起こることは殆どないということについて考えなければならない。
12・人生の質の測定について、五段階に分ける(最高、良好、普通、下降、最悪)
13・力の種類 STEEP(スティープ)
①Social(社会的な変化)
②Technology(技術的な変化)
③Economy(経済的変化)
④Environment(環境的変化)
⑤Politics(政治的変化)
これらの事象は関連している。
14・現実の四つの局面 SWOT分析
未来について思考する過程で出てくる変化について考える時に役立つ道具。
①Strength(強さ)
②Weakness(弱さ)
③Opportunity(機会)
④Threat(脅威)
15・ビジョンは行き着く所。
16・戦略とは「如何にするか」ということ。
17・戦略計画案は長期にわたって段階的に実行されなければならない。
18・バックキャスティング
未来から現在を見る。そして未来の自分のビジョンを完成させるために今、何をしなければいけないかを考える。
19・変化に対する問いかけは、ジャーナリストがその初めから使っている伝統的な方法を使えばいい。即ち、誰が? 何を? 何時? 何処で? 何故?
20・教育者は、学生が時間に対する展望を持ち、長期的未来に関する教育の影響力を学生が理解するように努力しなければいけない。組織では、長期的展望に関する思考が出来るよう全てのレベルで訓練することが重要である。

女子の本懐 市ヶ谷の55日』小池百合子 文藝春秋 254項 2007年10月第1刷発行、2016年10月 第7刷発行
エッセンスをまとめました。
1・規模の違いがあっても、組織のマネジメントは共通している。組織としての大目的を設定し、それを共通し、人材を活用し、具体的な任務を遂行する中で、大目的を達成する。このことに尽きる。
2・防衛省の大目的は「我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つこと」である。その任務は陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊を管理、運営し、その事務を行うこと。そして、自衛隊は、「我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たる」ものであり、いずれも、防衛省処置法、自衛隊法に定められている。
3・第十六代大統領のエィブラハム・リンカーンのゲティスバーグ演説「人民の、人民による、人民のための政府」の演説の言葉を胸に刻んだ。
4・友人のマイケル・グリーン上級顧問が実現してくれたワシントンのシンクタンクCSISの講演の冒頭、「私を日本のライス長官と呼ぶ人もいる。どうぞ『マダム寿司』と呼んでください」と笑を取った。英語でのスピーチの鉄則は、ジョークをはさむことだ。
5・私はマハトマ・ガンジーの「七つの大罪」という考えに共感を覚えている。七つの大罪とは、①哲学なき政治、②道徳なきビジネス、③労働なき富、④人格なき教育、⑤人間性なき科学、⑥論理なき快楽、⑦献身なき宗教、である。どれ一つとっても、現代の国際社会の現状をばっさり斬る項目ばかりだ。
6・経営学者ピーター・ドラッカー氏は、大統領のルールとして、「したいことではなく、しなければならないことをせよ」という。
7・小さな貿易会社を営み、石油取引にも関わっていた父は、「日本のアキレス腱は資源に恵まれないことだ」「金さえ出せば、石油が確保できると思ったら大間違いだ」と私や兄に言い聞かせていた。世界戦略について講演するからと、大きな模造紙に世界地図や、石油の流れを示すグラフを描くため、紙の四隅を子供たちに抑えさせた。母からは、「自分の一生なのだから、好きなことを究めなさい」「人と同じことをしたからといって、あなたが幸せな一生を送れるわけではない」と、オンリーワンの精神と自己責任を教えられた。
8・日本という国は、二度のオイルショックで経験したように、国家的な危機意識を企業や国民が共有した時に、脅威的な力を発揮することは証明済みだ。戦後の焼け野原から、不死鳥のように蘇り、世界第二位の経済大国になったのも、国家的な危機意識がなせる業だったのではないか。今こそ、世界をリードするためにもグランドデザインが必要だ。「不都合な真実」を直視し、「好都合な真実」に転換することこそ、日本のお家芸なのだ。
9・高齢者が増え、医療費がかさみ、年金の受給者が増える流れは、加速すれども、急に改まる望みは薄い。足し算ばかりである。しかし、今こそこうした算術的発想から、科学的な発想への転換が必要なのではないか。パラダイム・シフトである。
10・2006年10月、世界銀行の元総裁であるエコノミストのニコライ・スターン氏が、「今すぐ、地球温暖化の進行を食い止める努力を始めなければ、世界経済は壊滅的な打撃を受ける」という『スターン報告書』を発表した。「世界がこのまま温暖化に手を打たなければ、経済的な損失は810兆円に達する。その規模は20世紀の大恐慌や二回の世界大戦並みかそれ以上のダメージであろう。毎年、世界中で合計4兆円の対策を行えば、打撃は回避できる」
11・アラブでの取材が縁で、評論家の竹村健一氏がホストを務める朝の生番組「世相講談」のアシスタント役が回ってきた。竹村氏のもとで、六年半にわたってテレビメディアの特性を学び、ゲストの貴重な話を伺い、それはエキサイティングな毎日だった。
12・戦後、アメリカの占領政策に「3R、5D、3S」というものがあった。
①3Rは基本原則、5Dは重要施策、3Sは補助政策である。3Rは、復讐(Revenge)、改組(Reform)、復活(Revive)。
②5Dは、武装解除(Disarmament)、軍国主義の排除(Demilitarization)、工業力の破壊(Disindustrialization)、内務省や財閥などの解体(Decentralization)、そして民主化(Democratization)である。
③3Sは、性(Sex)の開放、映画・テレビなどのスクリーン(Screen)、最後にスポーツ(Sport)である。
日本を骨抜きにし、二度と米国に対し、はむかわない国にする。
13・戦前、戦後の歴代総理の指南役と言われた安岡正篤氏が「思考の三原則」をあげている。
①目先にとらわれず、できるだけ長い目で見る。
②物事の一面にとらわれず、できるだけ多面的に、できれば全体的に見る。
③何事によらず枝葉末節にとらわれずに、根本的に考える。
14・政治の役割は、国家の「大義」を高らかに掲げ、大義に国民が「共感」を抱ける工夫をする。そして、着実に「大義・を実現することだと、改めて自覚したい。
15・国力の方程式
元CIA副長官でジョージタウン大学教授のレイ・クライン氏によると、
P=(C+E+M)×(S+W)
つまり、国力=(人口と領土+経済力+軍事力)×(戦略+実行する意思)。
前半はハードパワーであり、後半がソフトパワーであり、この二要素を掛け合わせたものが国力だという。
16・フィンランドの例は、国家戦略とは、不利を有利に、ネガティブをポジティブに変える作戦の集大成であり、そのための総合的な政策と実行力がモノをいうということを教えてくれる。
17・国家の戦略において、必要な施策を進めるとともに、国民とその意思を共有していかなければならない。論理に留まらず、共感できる部分がなければ、国民の協力は得られず、結果的に国家の意思が脆弱なものとなる。
18・国家の安全保障には、かねてより提唱している「大義と共感」に加え、「信頼」が求められると考えている。ここは「敵を知り己を知れば、百戦危うからず」という孫子の兵法を胸に、国力の方程式作りが急がれる。そのことこそが政治の責任せある。「百戦」を起こさないた

ヒラリー・クリントン ーその政策・信条・人脈ー』春原 剛 新潮新書 239頁 2016・8
エッセンスをまとめました。
1・人類の歴史を紐解くと、その時代の男性を遥かに凌ぐパワーやリーダーシップ、そして人間的な魅力を持ち合わせた女性がいることに気が付きます。
2・この世の中に「世界女傑名簿」のようなものがあったと仮定しましょう。その冒頭にあたる「古代編」の代表選手としてはエジプトのクレオパトラや、中国の楊貴妃あるいは、日本の邪馬台国の女王、卑弥呼といった名前が連なる。
3・「近・現代編」では、大英帝国の凋落の一途を辿った英国を蘇らせたマーガレット・サッチャー英首相は筆頭候補になるだろう。伊勢志摩サミットで独自の存在感を示したドイツのアンゲラ・メルケル首相も、その一翼を担う存在だろう。しかし、それらの有力候補を押しのけて、「2017年度版」の名簿の最上位に躍り出るのは、ヒラリー・ロッダム・クリントンという異色の女性政治家ではないでしょうか。
4・米中ニ大国が世界をけん引する「G2論」に反対し、米国は日韓との同盟関係を基軸として中国に向き合う立場を鮮明にしている。
5・優れた政治家には総じて、「自分ならこの国をこう変えて見せる」という強い思いがある。
6・将来の雇用はどの分野から生まれるのか、こうした分野で活躍できる人材を育てるにはどうしたらいいのか、グローバル社会で戦える競争力をつけるにはどうしたらいいのか、などの課題が重要である。
7・哲学的な信念とプラグマティズム(実践主義)を持ち合わせ、状況に応じて自らの姿勢や対応を変えられる有能な政治家としての才能がある。
8・国務長官初外交の地はアジア。
9・中国との間に不要な摩擦を引き起こすことなく、米国が『太平洋国家』であることを再び強調すること。
10・「米国の太平洋の世紀」と題したヒラリーによる外交論文、「アジアへの旋回」という外交ドクトリン
①二国間安全保障同盟の強化
②中国など新興国との実務関係の深化
③地域の多国間機関への関与
④貿易・投資の拡大
⑤広範囲に及ぶ米軍駐留の実現
⑥民主主義と人権の推進
11・米国を中心とすたハブ&スポーク構造だけでなく、同じ価値観(民主主義、市場経済など)を共有する国家同士の「横のつながり」を重視し、この強化を促すアプローチ。
12・ヒラリーは安全保障政策についてオバマ大統領と違い、かなり「タカ派」的な要素を持っていたとニュヨークタイムズは分析している。
13・ヒラリーの対中政策に一定の影響力を与えた人物の一人ジム・スタインバーグ。ハーバード大学を20歳で卒業し、イェール大学院を終了し、ランド研究所の上級分析官やブルッキングス研究所の副所長などを歴任。スタインバーグが「戦略的再保証(Strategic Reassurance)」と名ずけた新しい対中政策の中核は、米中双方がお互いに敵意も悪意もなく共存共栄の道を歩む意思があると伝え合うことによって、かつての米ソ冷戦のような二極対立構造を生み出さないというところにある。中国を「責任ある利害共有者(Responsible Stake Holder)」 として扱うというコンセプトをある種、進化させたものである。勢力協調(Concert of
Power)を下敷きにしている。協力の機会を最大限設けて、可能な限り不要な摩擦や紛争を避けるべきだという考えで、中国との間に「戦略的信頼」を醸成していくのが、ヒラリーの対中外交の要諦となる可能性極めて高い。

ハーバードの人生を変える授業 2』タル・ベン・シャーハー だいわ文庫 366頁 2016・5
エッセンスをまとめました。
1・人の考え方がいちばんよく表れるのは、言葉ではない。その人がする選択である。
2・仕事を天職と考える。
建築現場の近くを通りかかった人がが、そこで作業している人に、いま何をしているのかと質問しました。最初の作業員は「レンガを積んでいるのだ」と答えました。二人目の作業員は「壁をつくっているんだよ」と答えました。そして三人目の作業員は「神を讃える大聖堂をつくっているのさ」と答えました。
人が仕事を通じ何かを得たり感じたりするかは、その人がどこに気持ちを向けるかによって変化する。
3・人間にとって「認められること」は、植物にとっての太陽である。
4・Win・Winによってみんなに利益をもたらすような結果を求めるなら、人間関係が改善され、人生をもっと楽しめるようになる。
5・経験に投資する。どれだけたくさん持っているかではなく、どれだけたくさん楽しむか、それが幸福を形づくる。
6・あらゆる経験、あらゆる相手から学ぶ。
7・いまを生きる。永遠とは、「いま」を織りなしたものである。
8・やりたいことをする。その日をどのように過ごすかは、とりもなおさず人生をどのように過ごすかである。
9・身近な人を大切にする。
10・適度なところでよしとする。
11・グローバルに考え、ローカルに行動する。
12・未来を創造する。何事も最初から運命づけられているのではない。過去に経験した困難が、新たな始まりにつながることもある。
13・人生は急ぐには短すぎる。
14・可能性に挑戦する。大胆に行動すれば、一時的に足場を失う。大胆さがなければ、自分自身を失う。
15・なりたい自分になる。自分に対して持っているイメージが運命になる。
16・楽観主義者はすべての困難な中に好機を見出す。
17・人生をシンプルに視点を変える。
18・主体的に動く。自分で人生をコントロールできていると強く感じられることが、他のどんな外的要因よりも幸福感を高める。
19・視点を変える。困難な時期をすばらしい経験に変えることが、人生での大切な技術かもしれない。雨を嫌うか、雨の中で踊るか、私たちは選択することができる。
問題は英国ではない、EUなのだ 21世紀の新・国家論』エマニュエル・トッド 文藝春秋 254項 2016・9
エッセンスをまとめました。
1・今日、先進諸国が新たな歴史的転換期に近づき、新たな局面に入ろうとしている。
①第一局面は、1950年から1980年までの経済成長期。この期間にヨーロッパと日本はアメリカに追いつき、消費社会が到来した。
②第二局面は、1980年から2010年までで、経済的なグローバリゼーションを経験。このグローバリゼーションは、ここ数世紀のさまざまな世界的潮流と同様、アングロ・サクソン、すなわち英米によって推進された。ソ連や中国の共産主義はそれに抵抗し得なかった。③2010年以来、第三局面に近づいている。グローバリゼーションのダイナミズムが底をついてきているのが兆候。アメリカとイギリスは、「グローバリゼーション・ファティーグ[疲労]」に苦しんでいる。
2・現下の歴史的転換は、経済に関する転換である前に、その基盤において家族、人口、宗教、教育に関する転換である。
3・現在進行形のさまざまな出来事を、長期的な視座から、フランス歴史学のアナール派的な「長期的持続」の観点から捉える。
4・テロ、移民、難民、人種差別、経済危機、格差拡大、ポピュリズム、英国EU離脱、トランプ旋風といった今日的現象は、グローバリゼーション・ファティーグ、すなわちグローバリゼーションの限界とその転換に関わっている。いずれも、サッチャー・レーガン登場以来の数十年、英米主導で進められてきた「ネオリベラリズム&グローバリゼーションの終焉の始まり」を示す兆候である。
5・トット氏の研究は、対立する二つの考え方の対話=緊張の間にある。一つはイギリス型の文化相対主義で、もう一つはフランス型の普遍主義である。
6・日本は、日本回帰の時期を迎えている。日本人は、ヨーロッパのあずかり知らぬところで自立的な発展を遂げた江戸時代を懐かしんでいる。
7・イギリスは「ドイツに支配されているヨーロッパ」に対して立ち上がった。イギリスがEUを離脱した第一の動機は、移民問題ではなく、英国議会の主権回復だった。
8・アングロサクソン国家のイギリスとアメリカは、グローバリゼーションを引っ張てきたトップ2ヶ国である。結果として経済格差が最も大きくなっている国でもある。自らが打ち出したグローバリゼーションに最も苦しめられた結果、旧来的なナショナルな方向へバランスを戻した訳である。
9・政治や経済などさまざまな面で、フランス、イギリス、アメリカは、より自由主義的である。なぜそうなるかといえば、彼らの家族構成がそう促しているからである。言い換えれば、「自由」を「強制」されている。「絶対核家族」のアングロサクソン世界の平均的個人は、予め「自由」に向かうように決定づけられており、権威主義を許されていない。10・家族構造が政治的行動を決定するという私のテーゼ。
11・「プロレタリア階級こそ重要だ」というマルクスの考えに対し、「中産階級こそが歴史の鍵を握っている」と考えている。
12・日本はドイツやスウェーデンと同様なまったくのノーマルな直系家族の社会である。
13・グローバリゼーションが進んでも、文化の差異は残る。たとえば、出生率を見ると、アメリカとフランスは約2.0であるのに対し、ドイツと日本は約1.4です。これには家族システムの違いが影響している。父系的権威主義が強いドイツと日本では、女性と仕事と子育てを両立させるのが難しく、出生率が低下し、それが問題視されても、なかなか突破口を見出せない。
14・同じ直系家族の日本とドイツの間にも大きな違いがある。「外向き拡張志向で移民を受け入れるドイツ」と「内向き孤立志向の日本」という違い。
15・日本の文化を維持するためにも、日本はもう少し移民の受け入れや、女性が職業生活を営みながら子供を生み育てられる仕組みを取り入れる必要がある。
16・しばしば「個人」と「国家」は対立させられるが、国家が大きな役割を果たすことと、核家族システムもなかで個人が個人として生きることは、矛盾するどころか、実は相互補完的である。フランスの個人主義は強力な国家の存在によって成立している。
17・それに対し、直系家族の場合は構造が核家族よりも複雑で、家族内の連帯がより大きな役割を果たし、そのぶん核家族ほど国家を必要としない。直系家族の社会文化では、多くもことが国家でなく家族に依存している。
18・英米系の地政学者は「海洋勢力」[日米英]と「大陸勢力」[中露]を区別するが、日本はこの二分法に陥るべきでない。アメリカは、もはや「世界の警察官」でない。その意味で日本は自主的な防衛力を整える必要がある。安全保障は、過去の歴史と区別してプラグマティックに考えるべきである

どうなる世界経済 入門 国際経済学』伊藤元重 光文社新書 265項 2016・10
エッセンスをまとめました。
1・通商交渉には、基本四つの類型がある。
①マルチラテラル(多国間)
②リージョナル (地域間)
③バイラテラル(二国間)
④ユニラテラル(一方的行動)
2・1929年10月24日、ニューヨーク株式市場の大暴落(暗黒の木曜日)に端を発した不況は、瞬く間に世界中に広がった。株価の大暴落、失業の拡大、銀行も倒産、南米では多くの国が債務返済不能に陥った。大きな要因は、アメリカが自国を守るためにスムート=ホーリー法という関税に関する法律を制定して、二万点以上の輸入品の関税をすさまじく上げた。対抗策として多くの国がアメリカからの商品に高い関税をかけて報復し、結果としてアメリカの輸出は一気に半分以下に減った。
3・それから、イギリスとフランスは自国と植民地と友好国を守るために、いわゆるブロック経済の体制をしいた。イギリスは、エジプト、インド、オーストラリア、カナダなどと組んで、そのブロック内は関税ゼロ、外に対しては高い関税をを課すという施策に出た。
4・このように国内 マーケットを守るために、外からの貿易を制限したわけであるが、結果的には大恐慌はさらに悪化していき、貿易を縮小させて、世界経済の傷をさらに深くした。この時の最大の反省点は、各国が関税自主権によって勝手に関税を上げるという状態が保護主義に結びついたということ。
5・日本政府の借金は1000兆円を超えて、いまやGDP比で200%を超える政府の借金がある。日本政府は大きな借金を抱えている一方で、1980年代前半から30年以上にわたって経常収支の黒字を続けてきたので、オールジャパンでみると海外に対して多くの資産を保有していることになる。
6・日本は、2011年頃から貿易収支は赤字が続いているが、経常収支は黒字である。海外に対する債権の純増で資産が積み上がって、それに対する利子や配当などが入ってきて貿易赤字を埋めている。
7・国内総生産+輸入=消費+投資+政府支出+輸出
日本の物やサービスにおける総供給(左辺)と総需要(右辺)
左辺の供給チャネルは二つしかない。すなわち、国内で作る=国内総生産か、外国から輸入するか。この二つの和が日本における総供給となる。
左辺の需要サイドは、家計、企業、政府、外国の人。
8・トリレンマの関係。同時に三つを実現することができないという定理がある。
①為替レートを固定する。
②独自の財政金融政策を実行する。
③自由な貿易や投資を認める。
9・世界大恐慌、ブロック化、通過切り下げ
10・金融マン・リカードが唱えた輸出入の原則 海外から輸入するより国内で作ったほうが有利なものは国内で作って、国内で作るよりも海外から輸入したほうが有利なものは海外から輸入するのがよい。リカードはこれが貿易の原則であるとして理論化し、比較優位の理論が生まれた。
11・比較優位=サプライサイドの議論
比較優位サプライサイドの議論は、その国が、あるものを作るのに費用がどれだけかかるかということを比較することによって、より有利なものを作ってそれを輸出し、コストがかかりすぎるものは他国から輸入する。これにより国際的な分業が進み、全体として利益を得ることができるというもの。
12・グラビティ・モデル=ディマンドサイドの議論
現実の貿易はディマンドサイドの議論が重要。引力の法則は、二つの物質に働く引力は距離に反比例し、そして重量に比例する。これを国際貿易にあてはめると、二国間の貿易額は、両国の距離が近いほど大きくなり、また両国の規模が大きいほど大きくなる傾向がある。
13・日本の貿易構造のウエイトは、消費財、中間財・資本財、サービス。
14・ある経営学者が中国での自動車生産のすべてのプロセスを調べたところ、全体の約30%は日本の中間財・資本財が使われている。
15・国際的なグローバル・バリューチェーンが展開している。一つの製品が原料から製品部品、組み立てにいたるまでのプロセス、いくつもの国の間で、原料、部品が移動するケースもいまや少なくない。
16・I Phone6の部品供給メーカーの例
液晶パネルージャパンディスプレイ、シャープ
カメラーソニーなど
高周波部品ー村田製作所、TDK、太陽誘電など。
17・コストいくらでこれを作るかなど考えない。これを100円以下で作るのは、何個作ればよいかを考える。コストを見て価格を決めるのではなくて、価格を決めてそのうえで調達を考えるというスタイルに変わってきている。
18・ミドルインカムを超えて成長するためには、技術革新を生み出し、新しいビジネスを創出したり、産業を革新していくことが必要である。

哲学用語図鑑 ビジネスにも交渉にも役立つ、教養としての哲学思考』 田中正人 プレジデント社 351項 2015・3 第1刷発行、2015年第9刷発行
エッセンスをまとめました。
1・無知の知
ソクラテスは「知らないより知っていると思っている人」より自分のように「知らないのを知っている人」の方が賢いと考えた。
2・魂の三分説
プラトンにとって、人間の魂は理性・意志・欲望の3つから成る。これを魂の三分説という。そしてそれぞれ頭部・胸部・腹部に宿ると考えた。それが正しく働くと、それぞれ知恵・勇気・節制の徳となる。知恵・勇気・節制に正義を加えた4つの徳を四元徳という。
3・アリストテレスは世の中のすべての物事は4つの要因
①形相因(その物の形)
②質料因(その物を作っている材料)
③目的因(その物が目指すもの)
④作用因(その物を変化させる要因)
4・ストア派
欲望を理性(ロゴス)で制限して、禁欲的に生きるように心がけると(ストイックに生きる)、自然に調和できる。
5・エピクロス派
エピクロス派の平常心の保ち方はストア派のように禁欲的でなく、むしろ快楽を肯定する。エピクロス派にとって、平安な心の境地への到達の条件は①死の恐怖を取り除くこと、
②最小限の欲望を満たすこと、③友情を大切にすることの3つである。
6・スコラ哲学、三元徳上位説
アウグスティヌスは、プラトンの四元徳の上にキリスト教の三元徳である「愛」「希望」「信仰」を乗せた。
7・イギリス経験論
ベーコン、ロック、バークリ、ヒューム
イギリスでは、知識や観念はすべて五感(聴覚、視覚、触覚、味覚、臭覚)を通じて得た経験によるもので、生まれ持った知識や観念は存在しないという考え方が発展。おもに帰納法によって正しい知識を身につけられると考えた。
8・大陸合理論
デカルト、スピノザ、ライプニッツ
デカルトは、人は生まれながらにして神や善悪といった観念を持ち合わせていると考え、生得観念の存在を認める。これは、人は生まれつきイデアをしているというプラトンの考えに連なる。この生得観念を頼りに演繹法によって、正しい知識を身につけていくべこだと考えた。
9・モナド、予定調和
ライプニッツ
世界を精神的な存在だと考えると、精神的存在の原子に相当する概念をモナドと呼ぶ。そして世界はこのモナドによって調和しあってできていると考えた。ライプニッツによると、モナドは世界が最善になるようにあらかじめ神によってプログラミングされている。そのモナドが予定通りに互いに調和しあい、最善の世界を創る。これを神の予定調和という。
9・モラリスト
モンテーニュは考え方や文化の違う人間に対して、偏見、独断、おごりを捨て、謙虚に相手の考えや文化を学ぶ姿勢が大切だと主張。このような考えを持つ人をモラリストという。10・ア・プリオリ(先天的)
カントは、人間には共通の経験の仕方と理性の仕方があらかじめプログラミングされていると考えた。
11・理性の二律背反(アンチノミー)
カントの純粋理性批判
理性的に考えたにもかかわらず、まったく正反対の主張が証明されるのは、経験を超えた問題に対しては理性が混乱に陥るからである。そうした理性の混乱を導くカントの議論を理性の二律背反という。
12・理論理性と実践理性
カントは人間の理性を理論理性と実践理性の二つに分けた。カテゴリーなどによって物事を認識する能力を理論理性、人間が道徳的な行いを実践しようとする理性を実践理性という。どちらも先天的に備わっていると考えた。
13・格率
自分で自分に定めた行動の法則をカントは格率と呼んだ。格率は信念と言い換えることができる。私たちが道徳的な行いをしているとき、道徳は神から与えられた他律でなく、自分で作った自律となっている。カントは道徳的であることは自律的であり、自由である。
14・弁証法
ヘーゲルの『精神現象学』
矛盾や反対の立場を受け入れ、統一していくと、最終的に絶対知に行き着く。ヘーゲルは、弁証法は人間の思考の進化だけでなく自然や社会など世の中のすべての進化の原理原則だと考えた。
15・ヘーゲルの歴史哲学講義
ヘーゲルは、歴史は根底で動かしているものは人間が絶対精神を手に入れて自由になりたいと思う意識であると考えた。そしてその意識は少数の人間が自由だった時代から、すべての人間が自由を手にする時代へと歴史を推し進め、最終的に、人倫(人間が生活するうえで行為の規範となる法と道徳とを弁証法的に総合したもの)といわれる共同体を誕生させると主張した。
16・ショーペンハウアーは、歴史は進歩しているわけではなく、変化しているだけだと考えた。
17・実存主義
具体的に生きている私のあり方を探求する思想
キルケゴール、ハイデガー、ヤスパース、サルトル
ヘーゲルにとっての真理とは、広く一般的なものをいう。これに対してキルゲゴールにとっての真理とは「私にとって真理であるような真理」、つまり主体的なもの。私にとっての真理を探求する立場を実存主義という。
18・実存の三段階
キルケゴールは、人間が真の実存に到達するための道のりを三段階に分けて考察した。
①美的実存 欲望のまま快楽を追求し、感覚的に生きる。自分を見失い、心身の疲れと空虚感によって絶望する。
②論理的実存 絶望したものが立ち直るために、自分の正義感をもとに社会貢献をして自己実現しようとするあり方。けれども人間は完全でないので、自己中心的になってしまい、やがて社会との摩擦が強くなって絶望してしまう。
③宗教的実存 けれども、人間はこの絶望を通じて最終段階である宗教的実存へ到達する。宗教的実存とは神の前にたった一人で立つ単独者であることをいう。
19・自由放任主義 (神の見えざる手)
アダム・スミスは『諸国民の富』で、個人の利益の追求は神の見えざる手に導かれ自然とみんなの利益につながると考えた。したがって、国家が市場に介入する必要がないと説いた。
20・功利主義
ベンサム、ミル。社会全体の快楽の増大や苦痛の減少を基準にして、道徳や立法の判断をするべきだとする考え方。
ベンサムは、できるだけ多くの人にできるだけ高い快楽指数が与えられなければならないと考えた。「最大多数の最大幸福」と表現し立法の基準とした。
21・マルクスの思想
①マルクスは自由な経済競争は資本家階級(ブルジョアジー)と労働者階級(プロレタリアート)という新しい貧富の差を生み出してしまうと説いた。
②労働の疎外 労働は単なる生活の手段ではなく、他者との社会生活の中で自分自身を表現できる喜ばしいものであるはずである。けれども資本主義体制では、生産手段を持たない労働者は、資本の利益追求に振り回さ、本来楽しいはずの労働が苦痛になる。これを労働の阻害という。
③階級闘争 生産力(供給能力)は技術革新により絶えず発展する。そして固定化した生産関係は増大しすぎて生産力の発展を押さえつけようとする。この生産力と生産関係の矛盾はやがて階級闘争(社会改革)を引き起こし、新しい生産関係の時代を生むとマルクスは考えた。
④上部構造と下部構造 マルクスは、各時代の生産関係による経済のしくみを下部構造、法律、政治制度や、宗教、芸術、学問のような文化を上部構造によって作られ、決定されると考えた。
⑤唯物史観 ヘーゲルは人間の意識が歴史を推し進めると考えたが、マルクスは歴史を動かすのは意識のような精神的なものではなく、物質的なものだと主張。
⑥時代は、奴隷制➡封建制➡資本主義➡社会主義➡共産主義の順に進歩するとマルクスは考えた。
21・ニヒリズム
ニーチェ『力への意志』
人々が自分の行動の目的を見失うニヒリズムの時代の到来を確信したニーチェは「神は死んだ」と宣言。このような時代の中、自分自身で新しい価値を作り出す能動的ニヒリズムという生き方と、既存の価値の損失によって生きる気力を失ってしまう受動的ニヒリズムがあるとニーチェは言う。
22・ルサンチマン
弱者が、力ではかなわない強者のことを悪に仕立て上げ、自分を納得させる心理をニーチェはルサンチマンと呼ぶ。たとえば貧しい人がお金持ちを悪だとみなすことによって精神的に優位に立とうとする。
23・永劫回帰
世界の物質量は保存され、時間は無限だとすると何度も同じ原子の組み合わせが回り、時間は円環運動をしている。歴史や進歩や前進でなく、ただ変化のみが存在する。ニーチェはこれを永劫回帰と呼んだ。
24・プラグマティズム
パース、ジェイムス、デューイ。物事が真理であるかどうかを、経験の結果により判断する哲学的態度。役に立つ知識=真理。実用主義とは、実生活で有用な知識は真理。
道具主義とは、知識はそれ自体に価値はなく、行動の役に立つ道具でなければいけない。
25・集合的無意識
ユングは人間には個人の経験による無意識のもっと奥底に、全人類に共通した集合的無意識があるのではないかと考えた。
26・現象学 フッサール
他人も自分の体も過去の思い出も、すべては自分の意識の中にあるのであって、意識の外には何もないはずである。世界は自分の主観の中だけに存在し、主観の外にはない。なのに私たちは、世界が自分の外に実在していることを当たり前のように信じている。
27・パラダイム
科学は観察や実験によって一歩づつ連続的に真実に近づいているものではない。そうではなくて、パラダイムシフトによって断続的に世界の解釈の仕方が転換される。
28・構造主義 レヴィ=ストロース
人間の言動は、その人間が属する社会や文化の構造によって規定されていると考える思想。行動の意味は、一方だけから眺めても分からない。物事はつねに二項対立を軸として捉えるべきである。現象の意味をそれ自体からでなく、それと関係する社会や文化の構造から読み取ろうとする考え方を構造主義という。
29・リベラリズム・リバタリアニズム・コミュニタリアニズム
①リベラリズム 富の再配分などを通じて経済的な弱者を救済し、福祉国家的な政策を支持する立場をリベラリズムと呼んでいる。
②リバタリアニズム ノージック、ハイエク、フリードマン 国家は暴力、窃盗、詐欺などの侵略行為を防ぐことにとどまる最小国家であるべきである。福祉的役割は民間のサービスが行う社会が理想だと考える。このような考えをリバタリアニズム(自由至上主義)という。
③コミュニタリアニズミ マッキンタイア、サンデル 共同体の道徳や価値を尊重する立場。自分たちのコミュニティの倫理や習慣(エートス)を重視する。
30・ノマド
ドゥルーズとガタリ 一カ所にとどまることなく、つねに多種多様な価値の領域を横断するのがノマド的な生き方。

ひとはなぜ戦争をするのか』 A・アインシュタイン、S・フロイト、講談社学術文庫
111項、2016・6
エッセンスをまとめました。
1・国際連盟からの提案で、誰か好きな人を選び、文明の最も大切と思える問い(人間を戦争から解き放つことができるのか)について意見交換することになりアインシュタインはフロイトを選び、手紙を出した。
2・人間には本能的な欲求が潜んでいる。憎悪に駆られて、相手を絶滅させようとする欲求が。つまり戦争は、人間の攻撃的な本性ゆえに、けっしてなくならない。
3・フロイトは、人間には「生の欲動」(エロス)と「死の欲動」(タナトス)という二つの欲動が備わっている。「生の欲動」は、生を統一し、保存しようとする欲動のこと。一方、「死の欲動」は、破壊し、殺害しようとする欲動を指す。
4・他者に投影された暴力性の問題がある。つまり、自分は暴力的な人間ではないが、他者がいまだ野蛮で暴力的である可能性がある以上、こちらも対抗上、武装して自衛するしかない。
5・人と人の間の利害の対立、これは基本的に暴力によって解決されるものである。動物たちはみなそうやって決着をつけている。人間も動物であるから、やはり暴力で決着をつける。
6・人間には権力欲がある。そして金銭的な利益を追求し、その活動を推し進めるために権力にすりよる。戦争の折に武器を売り、大きな利益を得ようとする人たちがいる。戦争を自分たちの都合のよいチャンスとしか見ない。個人的な利益を増大させ、自分の力を増大させる絶好機としかみない。
7・人間の攻撃性を完全に取り除くことが問題でない。人間の攻撃性を戦争という形で発揮させなければよい。戦争とは別のはけ口見つければよい。戦争を克服する間接的な方法が求められる。
8・人間は、指導者と従属する者に分かれる。圧倒的多数は指導者に従う側の人間である。優れた指導層をつくるための努力が必要。自分の力で考え、威嚇にもひるまず、真実を求めて格闘する人間、自立できない人間を導く人間、そうした人たちを教育するために、多大な努力を払わねばならない。
9・文化が発展していくと、人類が消滅する危険性がある。なぜなら、文化の発展のために、人間の性的な機能がさまざまな形で損なわれているからである。文化の洗礼を受けていない人種、文化の発展に取り残された社会階層の人たちが急速に人口を増加させているのに対し、文化を発展させた人々は子供を産まなくなってきている。文化の発展が肉体レベル、有機体レベルの変化を生じさせている。
10・心理的な側面から眺めてみた場合、文化が生み出す最も顕著な現象は二つ。一つは、知性を強めること。力が増した知性は欲動をコントロールしはじめる。二つ目は、攻撃本能を内に向けること。好都合な面も危険な面も含め、攻撃欲動が内に向かって行く。
11・文化が発展すると、それが究極的には「心と体の全体の変化」をもたらす。かくして戦争への拒絶は、「体と心の奥底からわき上がって」くるようになる。文化の発展を促せば、戦争の終焉へ向けて歩み出すことができる。

LIFE SHIFT ライフ シフト 100年時代の人生戦略』リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット、東洋経済新報社 399項 2016.11.
エッセンスをまとめました。
1・人生が短かった時代は、「教育➡仕事➡引退」という古い3ステージの生き方で問題なかった。しかし、寿命が延びれば、二番目の仕事のステージが長くなる。引退年齢が70-80歳になり、長い期間働くようになるのである。
2・働く期間が長くなり、人生の途中で変身を遂げる必要性が高まれば、人的ネットワークを広げて自分とはまったく違うタイプのロールモデルを見つけ、新しい生き方の選択肢を知ることが大切になる。
3・過去200年間、平均寿命は10年で2年以上のペースで延びてきた。いま20歳の人は100歳以上、40歳の人は95歳以上、60歳の人は90歳以上生きる確率が半分以上である。
4・1週間は168時間、人生70年なら一生涯は61万3000時間、人生100年なら87万6000時間になる。
5・平均寿命が延びれば夫婦の関係も変わる。夫婦の両方に所得があるほうが家計や貯蓄の面で有利なため、夫婦が二人とも職をもつ家庭が増えるだろう。
6・農村から都市への人口移動という人類史上最も特筆すべき大移住を目撃している。都市に暮らすこと、とりわけいわば「スマート・シティ(賢い都市)」に住むことを望む人が増えている。
7・ロボットや人工知能が代替できない仕事が残る。人間固有の二種類の仕事、それは複雑な問題解決に関わる能力(専門知識、帰納的推論の能力、コミュニケーションスキル)と対人関係と状況適応の能力である。
8・無形の資産が重要である。
①生産性資産 人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに役立つ要素。スキルと知識が主たる構成要素である。
②活力資産 肉体的・精神的な健康と幸福のこと。
③変身資産 100年ライフを生きる人たちは、その過程で大きな変化を経験し、多くの変身を遂げることになる。そのために必要な資産が変身資産である。自分に対してよく知っていること、多様性に富んだ人的ネットワークを持っていること、新しい経験に対して開かれた姿勢を持っていることなどが含まれる。
9・ネルソン・マンデラは、「教育は世界を変える最も強力な武器」だと述べている。学ぶことは人生の重要な要素であり、その価値は所得の源になる。
10・学校教育は次第に、あらゆることの土台になる分析能力や思考の原則を築く場になっていく。そうした土台を築ければ、柔軟性とイノベーション精神を発揮し、いくつもの分野で活躍できる。
11・人間ならではのスキルと共感能力、意思決定能力、そして創造性とイノベーションの重要性が高まる時代には、新しい状況に合わせたリベラルアーツ(教養)教育がきわめて大きな経済的価値を生む可能性がある。
12・学び方も大きく変わる。「経験学習」の比重が大きくなる。教科書と教室での学習にとどまらず、実際の学習を通じておこなう学習のことである。
13・雇用主も、机上の知識だけでなく、実際の問題解決能力を持っている人物を欲しがるようになる可能性が高い。大学や大学院で経験学習の導入が進むことは間違いないが、教育機関以外の場での実践も増えるだろう。
14・加齢により脳の機能が低下するペースは、約3分の1が遺伝的要因で決まるが、残りは生活習慣で決まる。具体的には、日々の行動、コミュニティとの関わり方、人間関係の強さ、肉体的健康、食事などが関係してくる。
15・脳の機能低下を避けるために、体を動かすべきだとされる。理由ははっきりわかっていないが脳に多くの酸素が届くからなのか、成長ホルモンが刺激されるかなどである。
16・100年ライフで若々しさが強まる要因は、エイジとステージが切り離されれば、さまざまな年齢層が混ざり合う機会が飛躍的に増える。
17・レクレーション(娯楽)ではなく、自己のリ・クリエーション(再投資)に時間を使うようになる。労働時間の節約は自由時間を増やす。つまり、個人の発達を完成させるための時間をもたらすのである。過去100年間は、商業化された娯楽の消費活動を中心とするレジャー産業が台頭したが、今後は、個人レベルでの自己改善への投資活動に力を入れるレジャー産業が発展するかもしれない。
18・テクノロジーのイノベーションと長寿化の進行の影響により、教育という古い産業が大きな脅威にさらされていることは明らかだ。教育機関は四つの課題を乗り越えなくてはならない。それは、新しい学習テクノロジーと経験学習を取り入れること、年齢の壁を崩すこと、創造性、独創性、やさしさ、おもいやりを教える方法について深く考えること、そして、テクノロジーの進化に対応するための実践的な専門教育を急速に拡大させることである。

批判的思考 21世紀を生きぬくリテラシーの基盤』 楠見 孝、道田泰司 編 新曜社 283項 2015.1
エッセンスをまとめました。
1・「批判的思考」は、「相手を非難すること」と誤解されることがある。しかし、その本質は、証拠に基づいて論理的に考えたり、自分の考えが正しいかどうか振り返り、立ち止まって考えたりすることにある。
2・「リテラシー」は批判的思考を用いて情報を読み解く能力である。
3・批判的思考の概念を理解するためには、批判ー合理性ー反省性の三点を超点とする三角形をイメージするのがよい。
4・問題とは目標状態と現在の状態とが一致していない状態であり、そのズレをなくすことが問題解決である。問題解決の中核にあるのは、解の探索や検索である。
5・問題解決の流れを定式化し、そのなかにおける批判的思考について論じたものに、ブランスフォードらのIDEAL法がある。IDEALとは、問題の発見(Identifying)ー問題の定義(Defining)ー解の探索(Exploring)ー解の実行(Acting)ー結果の評価(Looking)の各ステップの頭文字を取ったものである。
6・フレーミング効果 意思を決定する場合、情報の意味する内容が同じであっても、そお問題意識の心理(決定フレーム)によって結果が異なる現象をいう。
7・批判的思考は学習と革新スキルの一つとして、創造性、問題解決、コミュニケーション、協働などを重視している。
8・思考の様式、仕事の様式、仕事の道具、世界における生活の4つのカテゴリーがある。
9・論理的思考のタイプ
①演繹推理(deduction) 一般的事実や原理から、特殊な事例または個別的な事実について推理すること。
②帰納的推理(induction) 特殊な事例または個別的な事実から、一般的事実や原理を推理すること。
③アナロジー推理 論理的厳密性は欠くが、ある領域の特殊な事例または個別的な事実に当てはまる関係を、別の領域の特殊な事例または個別的な事実に適用するような推理。
10・創造的発想 
創造的な発想を促すことを目的として開発された代表的な手法にブレインストーミングが挙げられる。ブレインストーミングは、四つの基本ルールがある。
①批判や評価は保留にする。
②大胆な発想を歓迎する。
③アイデアの量を重視する。
④アイデアを統合し改善させる。
11・MECE モレなくダブリなく。上位概念を網羅的に分解して列挙するときにMECEを考える。
12・総合的な学習
①発問 クリティカルな発問を行う。
②自主研究 個人及びグループで図書館などを活用し自主的に調査・研究する。
③省察 自己内省的に振り返る。
13・社会人基礎力における、「アクション」「シンキング」「チームワーク」は、現代日本に生きる者にとって、教養に相当する資質であると考えられる。
14・各専門分野の方法論などの専門知識をしっかり身につけ、他人からの批判に耐えうる議論を構築できる力を高めていく。
15・コンピテンシー 
業務や役割における効果的ないしは優れた行動に結果的に結びつく個人特性としてのキャパシティ、あるいは、強く要請された結果をもたらすものである。
16・ジェネリックスキル(汎用スキル)
学士力(スチューデントスキル)のなかのジェネリックスキルとしては、1)論理的思考力,2)コミュニケーション能力、3)数量的スキル、4)情報リテラシー、5)問題解決能力が含まれている。

12月 01

Mアル・ゴア 未来を語る 世界を動かす6つに要因
本書のきっかけは答えでなく質問だった。8年前、出張先で誰かにこうたずねられた。「地球規模の変化の、原動力となっているものは何なのでしょう?」
その問いに応えるために導かれたのが6つの要因。
1・互いに深くつながり合ったグローバル経済の出現。
2・世界規模の電子網の出現。
3・影響力と主導権が西洋から東洋へ、富める国から世界中で急速に台頭しつつある新興の権力集中へ、国民国家から民間の主体へ、政治制度から市場へ移りつつある。
4・人口、都市、資源消費量など日常の出来事が如何に破壊的な結果をもたらすか見えなくなっている。
5・生命科学、遺伝子工学の革新的な技術革新が自然界に及ぼす影響。
6・人間文明の力の総和と地球の生態系のバランスの変化。
今出現しつつ未来は過去に経験したどの世界とも全く違う。
アウトソーシングとロボットソーシングルが雇用の大幅な減少を及ぼす

世界的に大成功を収めている大企業の多くはげんざい、数十カ国に広がる何百という他者とつながった複雑なクモの巣のようなサプライチェーンをもつ「仮想グローバル工場」で製品を生産している。
仕事のデジタル化など劇的な転移が二つの大きな変化を同時に引き起こしている。
1・先進工業国から、人口が多くて賃金の低い発展途上国や新興経済国への仕事のアウトソーシング。
2・人間から機械化されたプロセスやコンピュータープログラム、人工知能への仕事のロボットソーシング。

ロボットソーシングとITによるアウトソーシングへの構造的転換が起こると、労働投入量に対する資本投入量の比率が大幅に変わり、先進工業国の労働者の賃上げを要求する力が弱くなる。
未来の経済において労働力が果たす基本的な役割が疑問視されるまでになっているのもかかわらず、政策立案者には「生産性の向上で高評価を得る企業の名目上の所在地がある国で、このプロセスが雇用にどのような影響を与えるのか」の全貌が見えない場合が多い。

新興工業国や発展途上国でもロボットソーシングがますます急速に展開しており、先進工業国からつい最近アウトソーシングされた雇用の伸び率を打ち消しはじめている。

ロボットソーシングが雇用に与える影響は、「技術的なブレークスルーの結果、相互に接続された知能機械が人間にとって代わり、あらゆる種類の雇用が完全になくなってしまうプロセス」だと誤解されることがある。だが、多くの場合、ネットワーク化された知能機械がかなりの割合の雇用に取って代わる一方、残っている少数の従業員の生産性は大きく高まる。
だが、多くの企業や産業で同時進行中のこのプロセスがもたらす影響の総和は、雇用の大幅な減少をもたらす。

先進国でも、中国やインドのような新興国でも、所得の最も高い層にますます富が集中するようになっている。

興味深いことに、今や米国のほうがエジプトやチュニジアよりも格差が大きい。富の集中が大幅に進み、「上位1パーセントの人々が保有する富が下位90パーセントの人々が保有する富の合計よりも大きい。

政府借入で資金を調達して総需要を一時的に増加させるようなケインズ的な景気刺激策は、時間の経過とともに効果が薄れている。「生産量に比べて雇用がはるかに少ない経済」に移行していることが、所得の減少、そして消費と需要の減少の大きな原因である。

3D印刷の急速な開発は、100年以上前に大量生産がもたらされたものと同じくらい大きな変化を製造業に引き起こすだろうと予測できる。

アース・インク(地球株式会社)の出現と、それが生産の三要素(労働、資本、天然資源)すべてを破壊していることが原因となって、多くの人が「資本主義の危機」と呼ぶものが引き起こされてきた。

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トマ・ピケティ 21世紀の資本

1・資本収益率が産出と所得の成長率を上回るとき、資本主義は格差を生み出し、それが民主主義の基盤となる能力主義的な価値観を大幅に衰退させることになる。

2・クズネッツ曲線 工業化の初期段階に伴って自然に格差が増大する第一段階(米国ではおおむね19世紀)に続いて、急速に格差が減る時期がやってくる。これは米国では20世紀前半に始まったとされる。1953年のクズネッツの示したデータは強力な政治的武器となった。クズネッツ曲線の理論は冷戦の産物。低開発国を「自由世界の軌道にとどめる」のが狙いである。

3・富の分配史は昔からきわめて政治的で、経済メカニズムだけで還元できるものではない。特に、1910年から1950年にかけてほとんどの先進国で生じた格差の低減は、何よりも戦争の結果であり、戦争のショックに対応するため政府が対応した政策の結果である。

4・富の分配の力学をみると収斂と拡大を交互に進めるような強力なメカニズムがわかる。不安定性を拡大するような不均衡化への力が永続的に有力であり続けるのを止める、自然の自発的なプロセスなどないことが分かる。

5・格差拡大の根本的な力 r >g  
rは資本の平均年間収益率で、利潤、配当、利子、賃料などの資本から収入を、その資本の総価値で割ったもの。
gはその経済の成長率、つまり所得や産出の年間増加率。

6・相続財産を持つ人々は、資本から所得のごく一部を貯蓄するだけで、その資本を経済全体より急速に増やせる。

7・世界人口は2012年には70億に近いし、世界の産出は70兆ユーロをちょっと上回るくらいなので、世界の一人当たりの産出はほぼ一万ユーロきっかりとなる。資本の減価償却分として一割を差し引き12で割ると、一人当たり平均月額所得は760ユーロとなる。

8・世界の格差は、下は一人当たりの所得が月額150-200ユーロの地域(サブサハラ・アフリカ、インド)から上は2500-3000ユーロの地域(西欧、北米、日本)までの開きがある。つまり最高は最低の10倍から20倍高い。世界平均は中国の平均とだいたい同じで、月額600-800ユーロである。

9・「下流階級」(下位50%を定義)、「中流階級」(中位40%)、そして「上流階級」(上流10%)。大多数を構成する「人々」と、ごく少数の「エリート」あるいは「上流階級」の二つである。

10・一般的に、スーパー経営者の台頭はアングロサクソン的現象である。1980年以降、トップ百分位が国民所得に占めるシェアは、米国、イギリス、カナダ、オーストラリアで激増した。

11・経済成長率は人類の歴史の大半を通じてほぼゼロであった。年間資本収益率の長期的な中央値は4-5%である。資本収益率は常に生産・所得成長率の好きなくとも10-20倍大きかったのは避けられない事実である。

12・世界の金融資産の大部分がすでに様々なタックス・ヘブンに隠されていて、世界的な富の地理的分布の分析に限界をもたらしている。この金額は世界GDPのおよそ10%に相当する。

13・今日のグローバル世襲資本主義を、効率と公正さを両立させる形で規制するような政治制度は、資本に対する世界的な累進課税である。こうした制度や政策の確立は、かなりの国際協調を必要とする。残念ながらこの問題に対する実際の対応-これは各種のナショナリズム的な反応も含む-は、実際にははるかに慎ましく効果の薄いものとなるだろう。

14・増大する税収で、政府はますます広い社会的機能を引き受けられるようになった。国民所得の4分の1から3分の1を消費している。これはほぼ2等分できる。半分は保険医療と教育に行き、残りの半分は代替所得や移転所得で圧倒的な割合を占めるのは年金である。
財政増大は基本的には社会国家の構築を反映したものである。

15・過去をぬぐい去り資本収益率を大幅に引き下げ、資本主義の構造矛盾(r>g)が克服されたという幻想を作り出すには、二回の世界大戦が必要だった。

16・政治歴史経済学に向けて
お金やその計測、それを取り巻く事実とその歴史に、真剣な興味を抱くべきである。お金を大量に持つ人々は、必ず自分の利益をしっかり守ろうとする。最も恵まれない人の利益にかなうことなど、まずあり得ないのだ。

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1・現下の国際情勢が、どのような歴史の積み重ねを経て成立しているのかを正確に認識し、状況を見通す必要がある。過去に起きたことのアナロジー(類比)によって、現在の出来事を考えるセンスが必要。

2・資本主義、ナショナリズム、宗教、この3点の掛け算で「新・帝国主義の時代」は動いている。その実相をアナロジカルに把握すること。

3・歴史にはドイツ語で「ゲシテヒ」と「ヒストリー」という二つの概念がある。ヒストリーは、年代順に出来事を客観的に記述する編年体のこと。
ゲシテヒは、歴史上の出来事の連鎖にはかならず意味があるというスタンスで記述がされ、啓蒙によって高みへと発展していくプロセス。

4・社会主義という目に見える脅威が存在したときは、資本主義は自国での革命を阻止するため、富裕層に集中する富を累進課税や法人税で吸い上げ、中下層に再分配していた。しかし、共産主義が崩壊し再分配の必要がなくなった。その結果、富が上位の何パーセントに集中する著しい格差が資本主義を覆っている。

5・資本主義は必然的にグローバル化を伴って、帝国主義に発展する。第一次世界大戦後の共産主義の出現は、資本主義のブレーキ役になったが、1991年のソ連崩壊によって、再び資本主義は加速し、新・帝国主義の時代が訪れている。

6・帝国主義の時代には、資本主義がグローバル化していくため、国内では貧困や格差拡大という現象が現れる。富や権力の偏在がもたらす社会不安や精神の空洞化は、社会的な結びつきを解体し、個人の孤立化をもたらす。そこで国家はナショナリズムによって人々の結合を図ることになる。

7・ナショナリズムを考えるとき、「原初主義」と「道具主義」という大きく異なる二つの考え方がある。原初主義とは、民族には根拠となる源が具体的にあるという実体主義的な考え方で、言語、血筋、地域、経済生活、宗教、文化的共通性といったものである。
それに対し道具主義とは、民族はエリートによって創られるという考え方で、国家のエリートの統治目的のために、道具としてのナショナリズムを利用するという考え。

8・イギリスにとっての憲法(1125年のマグナカルタ)は、国家も暴走に縛りをかけるという約束事でなく、理念として備わったもの、生得的な感覚に近いもの。

9・理論の魅力の虜にならず、他人の気持ちになって考えることと、他人の体験を追体験することを重視し、アナロジカルに歴史を読み解く習慣をつけることが重要である。

10・世界史で注目すべきことは、オーストリア・ハブスブルグ帝国を中心とした中東欧であり、ロシア帝国の民族問題である。

11・ハブスブルク家は、もともとはスイス北東部の弱小貴族でたいした所領も持っていなかったが、1273年に瓢箪から駒のような形で、ハブスブルク家の総領ルドルフが神聖ローマ帝国の皇帝に選ばれる。これが画期となってハブスブルク家は表舞台に登場し、1438年以降、神聖ローマ帝国の帝位は、ハブスブルク家が事実上、世襲していく。ハブスブルク家の得意技は結婚政策だった。

12・ルターに始まったカトリック教会への批判運動は、ヨーロッパ全体をカトリックとプロテスタントに分断され内戦・戦争へと発展していった。そのピークとなる戦争が1616年に始まった30年戦争である。この戦争の後、1648年に、戦後処理のための講和会議がウェストファリア条約で、プロテスタントの信仰が認められるとともに、ヨーロッパの主権国家体制が確立した。

13・キリスト教の誕生は、世界史のなかではローマの歴史と重なる。ローマの歴史はおよそ1000年間。ローマ共和政が始まる紀元前509ごろから西ローマ帝国が滅亡する476年までが古代ローマ史で、そこから中世に入る。キリスト教が成立するのは、ローマ史の折り返し地点。

14・ムハンマドの没後、イスラム教徒は、最高主導者を選ぶにあたり、ムハンマドに近い血統を重んじるシーア派とムハンマドの伝えた慣行を重んじるスンニ派が生まれた。イスラム過激派はほとんどのスンニ派のハンバリー学派に属している。こおハンバリー学派の一つにワッハーフ派がありサウジアラビアの国教はワッハーフ派である。

15・EUはなぜ生まれたのか。そも最大の目的はナショナリズムの抑制である。宗教的価値観を中心とした結びつきは、民族やナショナリズムを越えていくベクトルがある。イスラム国がEUと決定的に違うのは、イスラム国が国家や民族の枠を越えて、人を殺す思想になっていることである。

17・イスラム原理主義の暴走を食い止める方策として、ネーションが生まれるときには、共通の価値、記憶、言語、血統、領域といった事柄があり、ここにイスラム原理主義を無力化する鍵がある。

約70年前にシカゴ大学で行われたモーゲンソー教授の講義「国際政治」のエッセンスをまとめました。現代の国際情勢を解読するのに非常に役に立つと思われます。

モーゲンソー 国際政治 上 権力と平和
1・国際政治とは、他のあらゆる政治と同様に、権力闘争である。国際政治によってその目標を実現しようとするときは、結局それはいつでも権力獲得の努力によって果たされるのである。

2・政治権力は三つの源泉に由来する。すなわち、利益への期待、不利益への恐れ、人や制度への敬愛である。

3・国際政治の理論は、経験的なテストと論理的なテストを受けなければならない。理論は事実と一致し、なおかつ理論自体のなかで首尾一貫しているかどうか。

4・世界は本来、相反する利害の世界であり、利益と利益の対立する世界である。したがって道義原則が完全に実現されるということはありえないのである。諸利益を絶えず一時的に均衡させることによって、また対立をいつも不安定な形で解決することによって、せいぜいその道義現実が実現に近づけられるということにすぎない。

5・政治の法則は、人間性のなかのその根源をもつ。

6・政治的リアリズムが国際政治という風景をとおって行く場合に道案内の助けとなるおもな道標は、力によって定義される利益の概念である。

7・国際政治の本質は国内政治のそれと同じである。国内政治も国際政治もともに権力闘争である。

8・政治の基本的なパターンは、力を維持するか-、力を増大するか、力を誇示するかのいずれかである。これらに三つの典型的な国際政策が対応している。ある国家は現状維持政策を追求する。これに対し、現存の力関係を逆転させることにより、現に持っている以上の力を獲得すること-いいかえれば、対外政策によって力の状況の中で自国に有利な変更を求めること-をその対外政策の目的とする国家は、帝国主義を追求する。また現に有する力を対外政策によって誇示しようとする国家は、力の維持あるいは増大のために威信政策を追求する。

9・帝国主義の経済理論は、三つの異なった学派をとおして発展してきた。マルクス主義、自由主義、それにいみじくも帝国主義の「悪魔」理論と呼ばれてきたものがそれである。

10・マルクス主義論によれば、資本主義社会はその生産物のための十分な市場と、その資本のための十分な投資対象とをこの社会自体の内部に見出すことはできない。したがって、資本主義社会には、その余剰生産物のための市場と余剰資本の投資の機会を得るために、より大きな非資本主義的地域や、ついには資本主義地域までをも自らの支配下におこうとする傾向がある。
11・自由主義学派は、おもに帝国主義に関心を寄せているが、彼らは帝国主義を資本主義そのものの結果としてではなく、資本主義体制の内部におけるある種の不適応現象であるとみなした。自由主義学派は、マルクス主義と同様、外国市場にはけ口を求めようとする余剰商品と余剰資本が帝国主義の根源だと分析する。

12・帝国主義の悪魔理論は、軍需品製造業者(死の商人)、国際金融業者(ウォール街)など、明らかに戦争で利益を得ている幾つかの集団を同一視している。戦争の受益者は、自分自身を豊かにするために戦争を計画する「戦争屋」、「悪魔」に変身するというわけである。

13・帝国主義政策は一般には政府によって立案され、資本家はこの政策を支持するように要求されるのだと言って良い。歴史上の証拠は経済に対する政治の優位を示している。

14・帝国主義には、軍事帝国主義、経済帝国主義、文化帝国主義がある。

15・帝国主義は絶えずその正統性を立証しなければならない。東アジアの「共栄圏」という日本人のイデオロギーは人道主義的使命といった意味をおびている。アラブ帝国主義はまずアラブの膨張期を通じて宗教的義務を遂行するものだとして自らの正当化した。ナポレオンの帝国主義は、「自由、平等、博愛」の旗印の下にヨーロッパを席巻した。

16・適者生存の哲学を国際政治に適応してみた場合、この哲学は、弱者が強者の力の予定された客体であるという自然現象を、強国の弱国に対する軍事的優越という形のなかにみてとるのである。

モーベンソーの「国際政治」中のエッセンスです。

1・力を求めようとする諸国家-それぞれの国は現状を維持あるいは打破しようとしている熱望は、バランス・オブ・パワーと呼ばれる形態と、その形態の保持をめざす政策とを必然的に生みだすものである。

2・国際社会の基盤には二つの要因がある。ひとつは多様性であり、他の一つは、その構成要素である各国の対立である。

3・二千年以上もの間、朝鮮の運命は、朝鮮を支配する一国の優位、あるいはその支配をめぐって競争する二国間のバランス・オブ・パワー、のいずれかによって左右されてきたのである。

4・バランサーは、「光栄ある孤立」の地位にある。それは、自らの選択のよって孤立している。なぜならバランスの二つの秤皿は、成功のために必要な優位を獲得する目的で互いに競ってその皿に勢力を加えようとしなければならないのに対して、バランサーは、いずれの側とも永久に統合するなどということはしないからである。

5・バランス・オブ・パワーの最大の不確実性は、誰が自らの同盟者であり誰が対抗者であるかをいつも確信できるわけではないという事実のなかにある。同盟条約に基づく諸同盟は、戦争という実際の争いにおいて互いに対立し合う諸同盟と必ずしも同一ではない。

6・権力闘争に積極的に関与しているすべて国家は、バランス ・オブ・パワーではなく、彼ら自らのための力の優位を実際上目ざさなければならなくなる。実際には、予防戦争はバランス・オブ・パワーの当然の産物である。

7・集団安全保障は、完全に分権化された法執行制度の不備を克服するために、未曾有の最も偉大な試みである。集団安全保障は、国際社会の全構成国-それらの国々が特定の場合に被害を受けたかどうかを問わず-による国際法規の執行を考えているのである。

8・全面戦争を可能にする要素-つまり近代生活の機械化-は、全面戦争という手段を通じて全体支配を遂げようとする道義的な力を生み出すこともできる。現代の三大革命-道義的、政治的、技術的革命-はどれもこの要素を持っている。つまり、これら三つの革命は、互いに支え合い、強め合い、同じ方向-世界規模の戦争という方向-に作動する。

9・これら三大革命の連鎖は、三つの重要な結果をもたらした。すなわち、第一に、政治世界の中心としてのヨーロッパが永久的に衰退したこと、第二に、二つの超大国が他の国の挑戦を受けつけないほど卓越した地位にのぼったこと、そして第三に、アジアが政治上、道義上の独立要因として登場したことである。

モーゲンソーの古典的名著である「Politics among Nations(国際政治)」の上・中・下1400ページをのエッセンスを三回に分けてまとめてみました。モーゲンソーは1980年に76歳の生涯を閉じましたが、シカゴ大学等で教鞭を執り、国務省や国防省で実践的な仕事にたずさわり構築した体系的な国際政治理論書は現代の国際情勢を解読するに非常に有益だと思われます。

1・外交が自由に利用できる方法は三つある。すなわち、説得、妥協、および武力の威嚇である。武力の威嚇のみ依存する外交はいかなるものも、理性的、平和的であると称することはできない。説得と妥協にすべてを賭ける外交はいかなるものも、これまた理性的といわれるに値しない。

2・一般に大国の外交官は、自国の利益と平和の利益の両方に役立つように説得を行ったり、妥協の利益を示したり、自国の軍事力を相手側に印象づけたりする、といったことを同時にやらなければならないのである。

3・すべての政治-実際には人間のあらゆる恩恵と喜び、そしてすべての徳と慎重な行動-は、妥協と交換とに基礎づけられている。われわれは不都合を釣り合わせる。われわれはギブ・アンド・テイクをする。

4・国内社会の統合と平和は、調整と変革のテクニックを地味に,ほとんど目立たない形で日常的に操作することによって発展する。それと同じように、国際社会の究極の理想-すなわち超国家社会へ飛躍していくという理想-は、外交の伝統的手段である説得、交渉、および圧力といったテクニックを使うことのよって実現されるのである。

5・指導的な立場にある政治家の一方または他方が、国力の諸要素をひとつでも誤って評価すれば、それが平和と戦争の分かれ道をつくることになるのである。計画や力の計算を誤らせる偶然の出来事というものが、このようにその分かれ道をつくるのかもしれない。

6・現代テクノロジーによって国家に手渡された破壊手段を国家が自己より高い権威に引き渡してはじめて、つまり国家が自己の主権を放棄してはじめて、国際平和は国内平和と同様に確かなものになる。

7・世界国家が曖昧なビジョン以上のものであるためには、対立を緩和し最小限にするような、外交の調整過程が復活しなければならない。

8・戦争防止の最大のチャンスは、機を逸しないうちに問題をはっきりさせて話をつけ永続的な和解に至るようにすることである。

プリンストン大学経済学部教授で2008年にノーベル経済学賞受賞し、またニューヨークタイムズ紙のコラムニストであるポール・クルーグマン教授のマクロ経済学は読み応えがあり実践に役立ついくつかの要点をまとめてみました。

クルーグマン マクロ経済学

1・経済モデル自体を理解するだけでなく、モデルがいかに現実の世界に応用できるかを学生に理解してもらうことに重点を置いた本である。

2・マクロ経済学とは、経済全体の浮き沈みを研究対象とする経済学の一分野である。マクロ経済学の積極主義とは、景気循環を平準化するために金融・財政政策を活用することである。

3・ミクロ経済学とは、人々がどのように意思決定をし、そのような意思決定がどう相互活用するかを学ぶ経済学の一分野である。

4・マネタリズムとは、ミルトン・フリードマンと結びつけられる景気循環に関する理論で、貨幣供給量が一定率で増加すればGDPも一定率で成長すると主張する。この理論によれば、景気循環を平準化しようとする政策担当者の試みは非生産的なものということになる。

5・ケインズ経済学とは、ジョン・メイナード・ケインズが仕事から生み出された学説で、次の二つの重要な概念を強調する。総需要の変化が短期的に産出量に影響を与えることと、貨幣供給量以外の要因が景気循環を生み出すといいことである。

6・需要法則は、ある財の価格が上昇すると、他の条件が一定なら人々はその財の需要量を減らすというものである。需要曲線は右下がりである。需要の増加は需要曲線の右へシフトし、需要の減少は需要曲線の左へのシフトを引き起こす。

7・供給曲線は、人々が財・サービスをそれぞれの価格水準でどれだけ売っても良いと思うかをグラフで示すものである。供給曲線は通常右上がりである。供給曲線のシフトは、投入物価格の変化、技術の変化、期待の変化の要因によって生じる。

8・供給と需要のモデルは、市場の価格が均衡価格すなわち需要量が供給量に等しくなる価格に向かって動くという原理に基づいている。

9・クラウディング・アウトとは、財政赤字が民間の投資支出に与える負の効果のことで、政府の借り入れによって利子率が上昇するために生じる。

10・緊縮的金融政策とは、利子率を引き上げることで総需要、すなわち産出量を減少させる金融政策である。緊縮的財政政策とは、増税や政府移転支出の減少、財・サービスの政府購入の減少などによって総需要を減少させる財政政策である。

11・購買力平価とは、財・サービスのある一定のバスケットがそれぞれの国で同額になるように計算された名目為替レートのことである。

12・ 70の法則とは、時とともに成長する変数が2倍になるのにかかる時間は、70をその変数の一年間の成長率で割った値に大体等しいという公式である。

13・フィッシャー効果とは、予想インフレ率の上昇は名目利子率のみを上昇させ、予想実質利子率は変化しないという原理である。

14・ 45度線図(ケインジアン・クロス)とは、意図した総支出を表す直線と45度線との交点として所得・支出均衡を表現した図。

15・名目値とは、時間を通じた価格の変化を調整していない数値である。実質値とは、時間を通じた価格の変化を調整した数値である。

16・資金の循環フローは、家計、企業、政府、外国という4つの経済部門を、要素市場、財・サービスの市場、金融市場という3種類の市場を通じてつないでいる。企業から家計へは、要素市場を通じて、賃金、利潤、利子、賃貸料などの形で資金が流れる。政府に税金を支払い、政府移転支出を受け取った後、家計は残った所得である可処分所得を民間貯蓄と消費支出に振り分ける。

17・ AS-ADモデル 経済の動きを理解するには、総供給曲線(AS)と総需要曲線(AD)とを組み合わせる必要がある。総供給曲線とは、物価水準と総供給量(総産出量)の関係を図で表現したもの。総需要曲線とは、物価と、家計・企業・政府・外国による総需要量との関係を図で表現したもの。物価変動の資産効果と物価変動の利子率効果のために総需要曲線の傾きは負となる。

18・ヘクシャー・オリーン・モデルによれば、各国は国内に豊富にある生産要素を集約的に使う財に比較優位を持つ。

19・GDP=C+I+G+X−IM 消費+投資+政府支出+輸出−輸入を加えたもの

経済学41の巨人 古典から現代まで 日本経済新聞出版社

1・カール・マルクス
マルクス(1818-83)ドイツのライン州生まれ。法律家の父の勧めでボン大学で学ぶがヘーゲルの傾倒し、哲学と歴史への関心を深める。ライン新聞の主筆とあひてジャーナリズムの世界に身をおく。「資本論」の出発点は「労働価値論」であった。労働価値論とは、人間の社会的な労働こそ人間が消費するあらゆる財貨の「価値の実体」であるという原理のことである。マルクスはこの原理をリカードから受け継ぎ、それに基づく経済理論も基本的な枠組みもすべてリカードから受け継いだ。

2・アダム・スミス 市場メカニズムを発見
アダム・スミス(1723-90)スコットランドが生んだ現代経済学の父。経済学を社会科学として初めて体系化させた。「国富論」の中でもっとも有名な部分は、ピンの作業の特別な分業によって作業効率を大きく向上させる分業の考え方である。基本的な定理のエッセンスは、「見えざる手」である価格によってすべての経済主体の行動が「正しい方向に導かれる」ということである。

3・ジョン・メイナード・ケインズ(1883-1946)は、イギリスが生んだ20世紀最大の経済学者。ケンブリッジ大学で数学を専攻、第二次世界大戦後の世界経済体制を決めるブレトンウッズ会議でイギリス代表、「雇用・利子および貨幣の一般理論」「貨幣論」。政府が財政・金融政策を積極的に活用することにより総需要を「管理」し深刻な不況を回避する。「一般理論」の最も重要なポイントは、現実の産出量・経済の活動水準は潜在的な生産能力でなく、需要によって規定されるとする「有効需要の原理」である。
設備投資を規定するのは「マネーゲーム」とは異なるやむにやまれず衝動としての「アニマルスピリッツ」によるのである。

4・シューペンター  経済発展の本質をとらえる
シューペンター(1883-1950)は、ウィーン大学で法学と経済学を学び、オーストリア蔵相、ハーバード大学教授。資本主義の本質を追求し続け、イノベーション、創造的破壊に象徴される循環、発展理論に結実させた。企業家の創造的破壊を通じて、資本主義は発展し生産力を高めるとともに、人々に豊かさをもたらす。しかし、革新の担い手は個人から企業へと移行し、創造的破壊をおし進める資本主義のエトスが衰弱していくと考えた。資本主義の経済的成功こそが資本主義を崩壊させ、社会主義への移行をもたらすというものであった。

5・ハイエク 人間は全能でない
ハイエク(1899-1992)は、ウィーン生まれ、ウィーン大学で法学・政治学の博士号を取得し、ロンドン大学、シカゴ大学等の教授。現代社会を極めて複雑な社会と考え、様々な偶然性、不確実性が人間行為を取り巻いている結果、全体的な計画はもとより、あらゆることがあたかも機械のメカニズムのようにうまくいく「均衡」まどあり得ないと考えた。社会主義計画もだめだが、またオーソドックスな経済学のような市場均衡の考えも現代社会には妥当しない。

6.リカード  証券ブローカー出身の経済理論家
リカード(1772-1823)は、証券取引人である父の仕事を少年のころから手伝い証券の実務を学び成功した。国際分業の原理として比較生産費(比較優位)説を確立。国際収支黒字国には金が流入して通貨増大、物価上昇、輸出減少、輸入増大が起こり、また赤字国は逆のことが生じて、それぞれ国際収支の均衡が回復するメカニズムが働くと考えた。資本蓄積が進むと賃金が圧迫されて資本蓄積自体が停止する。これはリカードの長期成長モデルである。

7・マルサス  保守派経済学の源流
マルサス(1766-1834)は、イギリス生まれ、ケンブリッジ大学卒業、東インド専門学校の歴史と経済学の教授を歴任。「人口論」「経済学原理」経済成長や人口増加に、自ずから限界のあることを初めて指摘した。人口は幾何学的に増加するのに対し、食糧供給は算術級数的にしか増加しない、ゆえに過剰人口による貧困と悪徳が理想社会の実現を阻む。マルサスの人口を石油に置き換えたのが有名なローマクラブの「成長の限界」である。

8・ベンサム  功利主義と社会改革
ベンサム(1748-1832)は、富裕な弁護士の長男としてロンドンで生まれ英才教育を受け15才でオックスフォード大学を卒業。最大多数の最大幸福の原理を立法、経済、道徳、社会の分野に功利主義の考えとして提唱した。

9・パレート  完全競争とファシズムの共存
パレート(1848-1923)は、イタリア人の経済学者で、経済資源の最適配分を達成するための基本的な条件を示した概念(パレート分布)を生み出した。一般均衡理論の大きな特徴は「相互依存性」であり、消費者や生産者が各々その効用や利潤の拡大化を図るように行動すれば、一定の条件の下で、市場のすべての財・サービスの最適な需給均衡をもたらすことである。

10・マーシャル  人間の研究としての経済学
マーシャル(1842-1924)は、ロンドン生まれの経済学者、ケンブリッジ大学の教授で、ピグー、ケインズなどを門下生に持つケンブリッジ学派の創設者。マーシャルの経済学上の業績として最も有名なのは、やはり「部分均衡分析」(ある特定の市場のみを取り上げ、他の事情にして等しければという条件の下で)そも財の市場の均衡を考える分析方法による需要・供給均衡理論である。
マーシャルの定義とは、政治経済学または経済学は人生の日常の実務における人間の研究であり、人間の個人的、社会的行為のうちで、福祉の物的条件の獲得と利用に最も密接に結びついた部分を考察の対象とする。

11・ピグー  厚生経済学の体系化
ピグー(1877-1959)は、イギリス生まれケンブリッジ大学を卒業、マーシャルの後継者として31歳の若さでケンブリッジ大学の教授に就任した。利潤と技術的能率については利潤動機があるので、資本主義の方が有利といわれるが、社会主義においては、義務、責任、公共心、奉仕のどうきがあって、これが創意を刺激するのでどちらがいいかわからない。このようにピグーは両体制を比較し、「この国の運命を定めることが、著者の権力のうちにあるとするならば、著者はしばらく資本主義の一般的構造を承認し、そして徐々にこれを修正していくであろう」と述べている。

12・フィッシャー  貨幣価値の安定
フィッシャー(1867-1947)は、ニューヨーク生まれ、エール大学で数学、物理学を専攻。経済学の研究に数学的、統計的分析方法を本格的に導入し、計量経済学の創始者の一人として偉大な業績を残した。実証分析上の興味は一貫して物価(貨幣価値)の安定にあった。
新古典派の利子理論を完成した。。

13・サムエルソン 科学としての経済学
サムエルソン(1915-2009)は、アメリカ生まれ、シカゴ大学、ハーバード大学で学びMIT教授。1970年にノーベル経済学賞受賞テーマは「静態的および動態的経済理論の発展と分析水準の向上」。「混合経済体制」という言葉は、ネストセラーのサムエルソンの「経済学」に登場。その意味は「民主主義を唱える政府が課税などを通じて、所得の不平等など市場経済の欠陥を補うシステムである。純粋な意味で資本主義は現在、存在しないとした上で、国によって混合の度合いはまちまちだが、現実の世界では政府の介入が必要であると考えている。

14・フリードマン  マネタリズムの総帥
ミルトン・フリードマン(1912-2006)は、ニューヨーク生まれ、シカゴ大学教授、通貨供給量を重視するマネタリズムの総帥。1976年、消費分析、貨幣史、貨幣理論などの貢献を理由にノーベル経済学賞を受賞。フリードマンによると、大恐慌の原因はただ一つ。アメリカのFRBの金融政策の失敗にあるという。不況下で貨幣の供給を増やすべきところを逆に、引き締めた結果である。ケインズ派の不況対策が公共事業を中心に需要の拡大にあるのに対し、マネタリズムは貨幣の供給を一定のルールで増やすことを主張する。

15・ハロット  現実的課題への挑戦者 経世済民の学
ハロット(1900-78)、イギリス生まれ、オックスフォード大学卒業、ケンブリッジ大学でケインズのもとで経済学を研究した。ハロットの経済動学はケインズのマクロ経済学に、資本や労働力の増大という要素を取り入れ、経済の成長や変動の条件を明らかにした。
ハロットは一国の経済政策のインバランスは4つのケースがあると指摘する。すなわち、①不況と経済収支黒字、②インフレと経済収支赤字、③不況と赤字、④インフレと黒字、このそれぞれについての正しい対策は、①では公共投資の増大と金融緩和という拡張政策、②では引き締め政策、③では為替レートの切り下げ、④では為替レートの引き上げであるという。この主張は非常に簡明で現実的であり、現在の世界でも当てはまる。

16・トービン 代表的ケインジアン、資産選択の理論
トービン(1918-2002)は、ハーバード大学で学びエール大学教授、81年に「金融市場と財政支出、雇用、生産、価格との関係」の分析でノーベル経済学賞を受賞。トービンの最も有名な学門的業績は、資産選択理論を貨幣需要、そして金融資産の保有行動に応用し、マクロ的基礎を与えた一連の仕事である。

17・ブキャナン  公共選択学派の創始者
ブキャナン(1919-2013)は、シカゴ大学で学び、ジョージ・メーソン大学の教授。1986年にノーベル経済学賞受賞。徹底したケインズ経済学の批判者。個人の存在から超越した国家とか公共的利益はそもそも存在しない。国家の構成員は個人であり、究極的には、個人主義的な集団の概念まで行きつく。と同時に、国益あるいは公共的利益もすべて個人の行動に還元される。個人主義的民主主義がベース。議会制民主主義の下では政治家は有権者の支持を得るために予算のぶんどり合戦に血眼になり、有権者の方も国の予算をあてにするタカリの精神がはびこる。

18・ガルブレイス  資本主義の暴走を憂う
ガルブレイス(1908-2006)じゃカナダ生まれ、カリフォルニア大学バークレー校を卒業、ハーバード大学教授、ケネディ政権下でインド大使。今日の豊かな社会で必要なのは、これまで軽んじられてきた公共サービスの増加のための生産であり、経済的保障に必要な生産でなければならない。依存効果による消費需要の造出を指摘。依存効果とは、生産のための需要である。豊かな社会の欠陥は社会的不均衡であると指摘し、その理由としてして私的需要に対応する生産と投資の成長と比較して、社会的需要-公共サービス-に対応する生産と投資が不足する傾向にある。

ケース・メソッド 教授法
世界のビジネス・スクールで採用されている

エッセンスをまとめてみました。

1・何らかの「事例」について学生たちが積極的にディスカッションすることにより、興味、学習、記憶、満足、そして知識を得られるという事実。

2・学生を知能と価値を持つ人間として尊敬することが不可欠。

3・ケース・メソッド授業では、教師が教科書を使いつつ講義するオーソドックスな授業のやり方に比べ、クラスじゅうで双方向の発現がたくさんなされる。ハーバード大学で1900年代初頭に開発された教育法である。

4・学生に対し、自発的な学習意欲を喚起し、経営に関する学習と思考を刺激する。ケース・メソッドは、学生に現実問題の解決という経験の中で概念や考え方を生み出させる。

5・実践に用いる学問こそが実学なのである。

6・教育のやり方は自ら掴み取るしかない。

7・人は実行して初めて学ぶ。

8・問題を解く方法はいくらでもある。

9・講義プラス討論形式

10・事実の断片から一般的な法則を導く帰納法を使う。

11・ビジネスを成功させる方法、例えばファッションやレストランビジネスを例にあげ200人の学生と一緒に考え討論すれば自ずと新しいアイデアやヒントが生まれる。90分の講義を受けることによりスマートになる。これがケース・メソッド教授法である。

33年前に出版されたジョン・ジョン・ネイスビッツの「メガトレンド10の社会潮流が近未来決定を決定付ける!」竹村謙一訳は、現代のメガトレンドを見事に予測している名著です。

これらのメガ・トレンドは見事に的中しており、昨晩の「大阪都構想・橋下市長の限界」もトレンドの一つだと理解できる。

Megatrends

1.Industrial Society →Information Society

2.Forced Technology→High Tech/High Touch

3.National Economy→World Economy

4.Short Term→Long Term

5.Centralization→Decentralization

6.Institutional Help→Self Help

7.Representative Democracy→Participatory Democracy

8.Hierarchies→Networking

9.North→South

10.Either/Or→Multiple Option

1・現代は「括弧つきの時代」である。つまり、時代と時代の中間期であり、不安定な要素に満ち溢れた過渡期である。ところが、見方を変えれば、それは発展の好機がいたるところにある、活気にあふれた素晴らしい時代なのである。

2・農耕時代から工業化時代の移行には100年を要した。が、工業化社会から情報化社会の移行には、20年もあれば充分なのである。

3・高度な技術が導入されればされるほど、その反動として、より人間的なあたたかみのあることが流行するのである。

4・情報化時代においては、価値は労働によってではなく、知識によって生み出されることとなる。マルクスの「労働価値説」は工業化時代の初期に生み出されたものだが、いずれ「知識価値説」にとってかわることになろう。

5・一つの国が同時に農耕・工業化・情報化社会であるのは充分可能なことである。農耕社会では、人間の追求対象物は自然であった。工業化社会では、組み立てられた自然が相手であった。工業化社会でははじめて、追求対象が相互に作用し合っている人間となる。

6・全仕事の75%をロボットに奪われる。

7・新技術が社会に導入される時にはいつでも、平衡を取り戻そうとする人間的反応があり、それがすなわち「ハイ・タッチ」であって、ハイ・タッチがなければ技術は拒否される。

8・ヨガとコンピューターの不思議な共存

9・地球的に考え、地方的に行動せよ。国民経済から、相互に依存し合う、いわば「地球経済」の一部へと変化する。

10・長期的展望に立つ企業経営を行おうとする場合、まず必要なのは会社の事業内容を長期的観点から見直すことである。世界情勢の変化に応じて、その事業内容を状況に応じて適応させる「状況の法則」を適応させる必要がある。

11・産学協力という新時代を迎える。

12・教育については、高校や大学では教育は終わったものとする短期的な考え方から、生涯教育や再訓練といった長期的な考え方に変わりつつある。

13・分散化の影響としてわれわれは今、産業・文化・政治のどの領域においても偉大な指導者をもたない。必要とされるのは、もっと小さな集合体、もっと身近な隣人の中での指導者なのである。強力な指導者は民主主義によって否定されるべきであるという原則。

14・地方にかたまる諸州は、お互いの固有利益を保護するため団結すべきである。という考えに到達する。これは経済的地域主義の新しい方向であり、またグループに属する州すべてに共通した問題から派生した一種の愛国心である。

15・労働神話を崩壊させた働く女性たち。

 ビジネススクールで学ぶ101のアイデア

気になるエッセンスをまとめました。

1・シックス・ディグリー理論
1967年にアメリカのスタンレー・ミルグラム博士が発表した「共通の知り合いの連鎖を6人分繰り返していけば世界中のすべての人と間接的な知人関係が結べる」というスモールワールド現象を表現した理論。人脈は新しいビジネスの機会を生み出すのに最適な方法である。私たちがあまりよく知らない人たちは、全く異なる機会を持つネットワークに繋がっている。

2・反対することが不可能な社是、企業理念はあまり大したことを言っていない。
同業者が行っていないことを、その組織が行おうと追求することが重要。

3・その会社で働く前に、その企業文化を学ぼう
企業文化は、その企業に設けられている、企業内の行動、規範、考え方、優先事項、信条の組み合わせである。

4・一般的に、管理職は報告してくるメンバーを6人から8人以上持つべきではない。
大多数の組織においてコントロールの適した範囲は6-8人の範囲である。

5・交渉の結果に心配していない側が、交渉で強い立場を持っている。
win-winの交渉とは、包括的な戦略を用いることで、交渉の当事者たちの両者を満足させることを目指すものである。

6・短期的には、いくつかのコストが固定費で他は変動費だが、長期的にはすべてのコストが変動費である。

7・ひとつの広告には、ひとつのメッセージ

8・72のルール
金利がわかっている時に投資を2倍にするのに必要な年数を見積もるためには、単純に72を金利で割ればよい。例えば、金利が1%なら投資を倍にするのに72年かかる。金利が9%なら8年である。

9・うまい話し手は、自分が話す主題を知っているだけでなく、最初に聞き手を知ろうとする。
次の3つの鍵となる質問が、プレゼンテーションの焦点を絞る準備に役立つ。
1)聴衆は何をすでに知っているのだろうか?
2)何が彼らにとって問題なのだろうか?
3)聴衆は何を学ばなくてはいけないのだろうか?

10・プレゼンの本当の目的は出席者にパワーポイントのデータや映像を見てもらうのでなく、明瞭で、簡潔で、簡明なものを聴いてもらうことでことである。

11・ヤークス・ドッドソンの法則
ストレスが上昇するにつれて効率とパフォーマンスも上昇し、ストレスが一定レベルを超えると、その恩恵が消えてパフォーマンスが低下するという法則。

12・ホーソン研究
人間の動機付けに関する社会心理学の有名な実験。作業上の物的環境の善し悪しよりも、労働者の人間的側面と社会的動機が重要。

人気教授マイケル・サンデルの話し方とは?
ハーバード大学史上最大の履修者を誇る

丁度これから大学の講義の採点を行うにあたりサンデル教授の教授法は参考になります。エッセンスをまとめました。

1・サンデルの説く教育の定義がある。それは「最高の教育とは自分自身でいかに考えるかを学ぶことである」というものだ。
2・質問-要約-再質問
3・1対1のコミュニケーションを多人数で行う
4・対話型には原稿不要
5・原理と事例を往復させる
6・答えはいくつもある
7・どんどん反対意見を出させる
8・大きなシナリオを持って話す
9・貯ネタを100位用意しておく
10・歩きながら話す
11・自由さ、話の広がり、盛り上がり

 高知の自由民権運動の流れをくみ英国で養った外交感覚をベースに戦後の混乱期に8年間にわたり総理大臣を歴任された吉田茂。半世紀前に出版された「世界と日本」270ページのエッセンスをまとめました。
冷戦が終わるまでの吉田茂のビジョンは正しかったと考えら、戦後の復興に多いに貢献したビジョンを活かし、戦後70年のビジョンと平和構想を模索する必要があると考えます。

1・国際政治外交の舞台において、外交的感覚、あるいは国際的意識の豊かな国民は繁栄し、それを欠く国民が衰退するというのが、私の多年の持論である。

2・ケネディ大統領は、「キューバの社会的、経済的政策は結構なことである。それらの問題はいつでも交渉できる。しかし、西半球における共産主義の支配は断じて交渉の対象たり得ない」といっている。

3・ケネディ大統領は一般教書において、「アメリカ大統領の紋章の中の鷲は、右の爪にオリーブの枝を持つと共に、左の爪では矢の束をつかんでいる。私どもはその双方に対し同等の関心を払うものである」と述べていることは私の興味を引く。

4・マッカーサー元帥と我が皇室との関係については、特に忘れられぬことが多い。元帥は若かりし頃、フィリピン駐在米軍司令官だった父君アーサー・マッカーサー中将の副官として、日露戦争の観戦に随行し、我が将軍たちにも会う機会を持ったなどの関係で、日本の事情にも通じ、日本人を知ることも深かったようである。元帥が日本駐在の司令官として考えたことは、日本の降伏を円滑に実現するためには、天皇陛下のお力に頼るべきであるということであったと想像される。

5・憲法の平和条項は目的に叶ったとでもいうか、とにかく日本は侵略国、好戦国の汚名をやがて一掃することができたと私は信ずる。また、第九条第一項の戦争放棄に関しても、その後日本政府はこの条項に忠実に従い、幾多の国際紛争に直面しても、武力行使による解決を敢えてしようと試みたことはない。行使するに足る然べき武力がないからであろうが、同時にまた戦争放棄項に関する理解と尊重とが国民の間に広く浸透し、それが政府の態度に対する無言の支持となっている点も見逃してはならないと思う。

6・しかしながら、第九条第二項の軍備否定の条項は、永きに亘って堅持すべき憲法の規定としては、多かれ少なかれ問題であることはこれを認めねばなるまい。この点に関して改正意見が広く行われているのも問題の一つだし、裁判所に駐留軍違憲判断の現れたのも、そこに問題があることを意味するであろう。

7・日本に再軍備を要請して、判然と憲法九条に触れるかのような提案をしたのは、故ダレス国務長官であった。朝鮮戦争の直前で、ダレス氏はまだ国務省顧問、大統領特使の資格であったが、私はいろいろの理由を挙げてこれに反対し、最後には憲法第九条をまで持ち出してその不可を説いた。そして結局マッカーサー元帥の仲裁のような形で、辛うじてダレス氏の了承を得ることができた。

8・当時の私の意見では、第一に、現代の軍備というものは非常に巨額の費用を食うものであって、とうてい敗戦日本の堪え得るところではないというにあった。そのうえ、再軍備の背景たる国民の心理的基盤は全く失われている。また理由なき戦争に駆り立てられた国民にとって、忘れ難い戦争の傷跡が幾つも未解決のまま残っている。こうした種々の条件を考え合わせて、私としては再軍備には極めて消極的だったのである。

9・現在の私の軍備観について附記するならば、現代は孤立自衛の時代でなく、集団防衛が基本であると考える。日米共同体制は、その集団防衛の一つの形であって、日本はそれによって自国国土の安全を所期しうると同時に、本来ならば軍備のために傾注される経済力を、主として国民生活向上のために活用し得るのである。しかし、いつまでも他国の力を当てにすることは疑問であって、自らも余力の許す限り、防衛力の充実に努めなければならない。日米相互安全保障条約にいうところの防衛力の増強の努力を進めねばならぬと思うのである。

10・西欧においては西独が、極東においては日本が防共の堅塁となっているからこそ、西欧と東洋が共産勢力の侵蝕から保護されているのである。もし日本、西独などが中立に赴けば、自由陣営の共産陣営に対するバランスは破綻し、その結果東洋も西欧もたちまち共産勢力の威圧の下に置かれる恐れがある。

11・或る時期において、また或る環境において、核武装をせざるを可とすることが、政府責任者の国際感覚として一つの見識を物語る場合もあろう。国土防衛の手段たる武器の範囲を限定するなど、自らの手を縛るような道を選ぶべきであるまい。

12・わが国としては、むしろ堂々と親米一途に徹すべく、これを追随などと自ら卑屈に解すべきではない。それが自由陣営においては、はたまた全世界において、わが国の外交的比重を増大する所以である。

13・独立後のわが国では物質的復興は目覚ましいにも拘らず、精神面では敗戦以来の思想の混乱が続いており、歴史を忘れ、伝統を軽んずる風潮の著しいのにかんがみ、道義を確立し、祖国愛を培養する一端として、神宮皇学館大学を是非とも復活させたい。

世界のエリートは人前で話す力をどう身につけるか?
元 国際連合事務次長 赤坂清隆
国連外交の第一線の広報を担当された赤坂氏のスピーチのコツについての本は大変参考になります。エッセンスをまとめました。

1・日頃、人前で話すことに苦痛や劣等感を抱き、なんとか上手になりたいともがき、努力している人が多い。そのような人たちに、世界の話し上手のエリートたちも、同じような苦労をしている。

2・自分の経験や意見、感情などを人に向かって話すときには、メモを読まないというのが国際社会の鉄則。

3・話しベタの三つの原因 
第一に「自分の言葉を使って話していなかった」
第二に「話す言葉に心が通っていなかった」
第三に「他人と比較して自分を卑下したり、自信を失っていたことが多かった」

4・人前で話すコツ
第一に「自分で何を話そうとしているかを事前に明確に理解し、頭にたたきこんでおくこと」
第二に「熱意を込めてメッセージを伝えること」
第三に「他人と比較せずに、自分自身に自信をもつこと」

5・多くのアメリカ人は、聞く人が理解しているかどうかはお構いなしに、自分勝手にしゃべる。
フランス人は議論好きですが、人の言うことに耳を貸さない。
私たち日本人がお手本にすべき話し上手な国民は、断然、イギリス人。話ぶりがエレガントで、穏やかで、激することがめったにない。

6・人前で話すということに対する真摯・真剣な態度。事前の周到な準備もさることながら、自分の言葉を選ぶ上での強い責任感。

7・第二次世界大戦の当時、宰相としてイギリスを率いたチャーチルは、「永遠に残るのは言葉だけと」信じていたようで、議会演説やラジオ演説いことさら精力を傾け、結果として多くの名演説を残した。

8・チャーチルによれば「短いスピーチほど、準備に時間がかかる」

9・長い演説とは反対に、「世界でもっとも短いスピーチ」というのも話題になった。エミー賞の授賞式で最優秀女優賞を授賞したメリット・ウィーバーの「サンキュー・ソー・マッチ。行かなくちゃ、バイ」
10・話を短くすれば単純に喜ばれることが多い。

11・何をしゃべるかをメモ帳に書いて、ちゃんと準備すること。三点ほどに絞って、言いたいことを整理し考え抜けば、人前で話すことが自然と楽になる。

12・話の内容よりはプレゼンの仕方のほうが大臣という意味で、日本では「メタビアンの法則」がよく知られている。人は見た目が9割。

13・自信を示す姿勢と、聴衆とのアイコンタクトが大事。

14・個人の家での食事やパーティーに呼ばれたときの「到着するタイミング」は、国によって習慣が異なる。一般的に、だいたい時間通りに到着するのが、生真面目なドイツ人とアメリカ人。ホストがあたふたと準備にするのを考慮して、5分ほど遅れて到着するのがイギリス人。もう少し遅れるのが、フランス人とスペイン人で、さらにもっと遅れるのがブラジル人。

15・引きあげ方も国によって異なる。きちんと挨拶してから帰らないと、日本では無礼にあたるかもしれませんが、欧米の国々で開かれるレセプション出は、帰りぎわにときにあいさつせずに、黙ってそっと去るのもスマートで、問題ないとされている。この帰り方は、「ア・ラ・スイス(スイス方式)」。

16・敵をつくらないために、自分の主張したいことを他人に話させて、自分はその背後にまわるという手法もある。これはアメリカやロシアが、国際会議でよく使う手。

17・会議を成功させる四つの秘訣
一つめは、議長には「熟練かつタフな人物」
二つめは、議長は、参加者全員に信頼されることができるよう、議事の透明性を確保しなければいけない。
三つめは、議長が事務方の意見をよく聞くと、成功の確率が高まる。
四つめは、会議は失敗する可能性もあるわけですから、そうなったときの対応を前もって十分に考えておくことが大事。

18・会議での議論を闊達で意味のあるものにしようと編みだされたのが、「チャタムハウス・ルール」という会議の方法。「会議の参加者は、そこで得た情報を外部で自由に引用・公開することができるが、その発言者や他の参加者の身分および所属は秘匿しなければならない」というもの。

19・パワーポイントを操るテクニックが凄すぎて、聴衆は画面ばかりに気をとられてしまい、肝心の話のほうは聞かないというプレゼンテーションもある。
心に訴えかけるスピーチをしたいのであれば、むしろ何もない方がいいかもしれない。大学の講義などでは黒板を使うのが一番いいという人もいます。
20・落ち着いてゆっくり明瞭に話す。

21・ユーモアのあるスピーチや発言で人気のあったレーガン大統領は、あるときなど「私は大統領になるための資質をすべて備えております。第一に、抜群の記憶力。第二に、・・・えっと、何だっけ?」とやって笑わせたそうです。

22・「国連事務局では、どれくらいの人が働いているのですか」と質問されて、国連事務総長だったブトロス・ガリは、「さあ、働いているのは、きっと半分ぐらいでしょう」と、聞いた人を煙に巻いたことがあります。

今月に出版された田中修 『世界を読み解く 経済思想の授業 』(日本実業出版社、310項)のエッセンスをまとめました。

1・ケンブリッジ学派 マーシャル、ピグー、ケインズ、ロバートソン
  ①自由放任主義には明白な限界があると率直に認めている。ピグーの「厚生経済学」
  ②貨幣数量説(マネーサプライと物価水準の関係についての伝統的な学説)の一種を遺産として残した。これは、ロバートソンの投資-貯蓄に関する研究を経て、最終的にケインズの「有効需要の原理」へと発展。
  ③経済学を「果実を求める学問」としてとらえる。

2・五つの資本主義
  ①市場ベース型 アメリカをはじめとするアングロサクソン諸国
製品市場での競争力が強いため、労働市場に対する各種規制が撤廃され、労働市場の自由化が進んでいる。つまり、低賃金で短期・不安定雇用が多くなるが、その代わりに失業期間は短期で再就職が容易となる。他方で、企業の資金調達は株式市場が中心となり、忍耐強くはないが迅速に資金を供給してくれる。福祉制度は遅れている。

②アジア型 :日本、韓国
大企業中心に経済・社会が編成されており、しかも日本を例にとって言えば、系列、企業集団、業界団体、金融機関、そして政府との緊密な協調関係にある企業が、全体を主導している。製品市場も労働市場も、大企業によってある程度コントロールされており、メインバンクが長期的な融資をしてくれるので、大企業は長期的な戦略を立てることができる。また大企業が長期の雇用を保障する慣行があるので、労働者は特殊な技能を身につけることができる。

③大陸欧州型:ドイツ、フランス、オーストリア、オランダなど欧州大陸の中央部に位置する多くの国
社会保障が進んでいるグループに入っているが、次の社会民主型モデルほどではない。その代わり、社会民主型モデルよりも雇用面での保障は進んでいる。

④社会民主型:北欧諸国
貿易に依存している国が多く、対外競争の圧力が強いため、労働市場の自由度はけっこう高くなっている。しかし、その自由さを市場による調整に任せるのでなく、政府による高度な技能教育、積極的な労働市場政策、適度な雇用面での保障、高度な社会保障など、制度的な工夫によって実現しようとするのが特徴となっている。

⑤地中海(南欧型):イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャ
製品市場も労働市場も規制が強く、大陸欧州型に比べて雇用面での保障は充実しているが、社会保障は劣っている。

3・1989-91年の冷戦終結・ソ連崩壊により、ソ連型の社会主義モデルの歴史的な敗北が
確定した。問題は、そのときアメリカが、これをアメリカ資本主義の勝利と錯覚してしまったことにある。おそらく、資本主義陣営が社会主義の攻勢に持ちこたえたのは、各国が、アメリカ資本主義とは異なる様々な資本主義モデルを模索したからである。ドイツの社会的市場経済、フランスの混合経済・社会的経済、日本の国家主導型の資本主義、これらはいずれも政府が市場と社会の調整に一定の役割を果たし、所得格差の拡大・貧困の増大を防いでいたのである。

4・我々は、まず社会のあり方から議論しなければならない。少子・高齢化が進むなかで、20年後にどうゆう社会を作っていくのか、国民的な議論が必要である。社会のあり方が決まれば、おのずと経済の規模とあり方、さらには市場の役割の程度が決まってくる。先に経済ありきではなく、経済が社会を規定するのでもなく、社会が経済を規定するのである。

5・それぞれの社会には、伝統、文化、倫理観が存在している。社会のあり方を考える場合、これらを再認識する必要がある。経済・社会が停滞を免れ、続けて発展していくためには、高い倫理観だけでなく、何らかの心理的な動機つけが必要である。

6・ケインズはこれを「アニマル・スピリット」、シューペンターは「企業家精神」、渋沢栄一は「士魂」と呼んだ。このような精神がたえず再生産されなければいけない。

7・日本経済・社会の活力を取り戻すためには、アニマル・スピリット、企業家精神、士魂を持つ人材の育成が必要である。これには教育の改革が重要となる。

東洋的な見方 鈴木大拙 岩波文庫 
鈴木大拙(1870-1966)は、禅文化を海外に広くしらしめた仏教学者。ニューヨークのコロンビア大学客員教授としてハーバード大学、プリンストン大学、ハワイ大学等で講義を行った。鈴木大拙の思想は現代の大学の在り方を考え、西洋を凌駕し、調和する大学を創造するのに参考になります。「東洋的見方」349項のエッセンスをまとめました。

1・すべて普遍化し、標準化するということは、個々の特性を減却し、創造欲を統制することになる。

2・知性が、欧米文化人のように、東洋では重んじられなかった。われわれ東洋人の心理は、知性発生以前、論理万能主義以前の所に向かって、その根を下ろし、その幹を培うことになった。

3・西洋では物が二つに分かれてから基礎として考え進む。東洋ではその反対で、二つに別れぬ先から踏み出す。

4・東洋では、何事も人格の完成ということに関係させているが、西洋では、科学は科学のため、芸術は芸術のためなどといって、そのものの独立性をやかましくいう。

5・西洋に科学が発達した原因は、主として人間を客観的に見て、いわゆる人情をその間に挟まぬところから来るのではないか。

6・西洋のリバティやフリーダムには、自由の義はなくて、消極性をもった束縛または牽制から解放せられるの義だけである。自由には元来政治的意義は少しもない。天地自然の原理そのものが、他から何らかの指図もなく、制裁もなく、自ら出るままの働き、これを自由というのである。

7・東洋には、昔から二つの主な思潮が流れてきた。一つは儒教的なもの、今一つは老荘的なものである。儒教的なものは、形式的・律法的・機械的方向に動かんのする。老荘的なものは、これに反して、無規律的放蕩生を帯びており、自由性・創造性に重きを置く。この二つの傾向は人間性の基本的なもので、いつの時代にも、何らかの形相で現われ出る。

8・法則・機会・必至・圧迫などという一連の思想、そうして、これと正反対の思想・・・人間・創造・自由・遊戯自在、これらが、どうゆうふうに協調していけるか、あるいは、また、どうしても協調していけぬか。

9・民主主義などを実行するには、自主の精神、独走の思想、付和雷同の排斥、いかなる責任をも辞せぬという自信と覚悟、このようなものが、是非とも必要である。

10・一口にいうと、「自然」にかえれである。乾燥した概念性のものをやめて、原始的心情に戻って「自然」と一つになりたい。自然を向こうにおいて、それと対峙するのでなくて、「自然」の中に入り込んで、一つになるというのが重要である。

11・共産主義でも資本主義でも、根本の問題は精神的自由主義にある。

12・海外の放浪も時には何の役に立つのかと思ったこともあった。が、今になって見ると、またとない経験であった。

13・要するに、東洋でも西洋でも、政治の機構は自由を主としたものでなくてはならぬ。そうしてこの自由の出処は霊性的自由である。自由とは、自らにあり、自らで考え、自らで行為し、自らで作ることである。

14・欧米人の戦争観は日本人のと違う。日本では人を戦争の主体としているが、欧米人に在りては戦争は力の抗争である。

教育学」昭和8年出版 岩波書店、長田新(1887-1961) 京都帝国大学卒業、広島文理大学学長、学制改革により広島大学が設立され退官まで教授、日本教育学会初代会長等を歴任。「教育学」359項のエッセンスをまとめました。

1・教育の実際に携わる者の為に教育学という一科学の基礎と教育活動と呼ばれるものの本質を平明に叙した著作である。

2・教育学が本質上理想主義に立つのは教育学の課題が将来の人間形成にあるからである。

3・教育活動は要するに経験的な歴史の中に論理的の理想を実現することである。此の意味に於いて教育学は歴史と倫理学との中間に位する。此処に教育学の立場・基礎若しくは方法の二重性がある。

4・教育学の全課題は要するに我々個々人が自然的環境と文化社会との中で成長することを具案的に助成するにある。教育者は此の課題を解くにあたって就中先ず精神生活の構造に着眼し、其の構造に宿る普遍的な法則性に従って自己の具案的活動を企画しなくてはならない。

5・教育の仕事はそれ自身が目的でなくれ、生命の発展に対する手段である。

6・教育学の基礎を探求して、教育学は生活の中に理念を実現することに関する科学であるという結論を得た。

7・子供の先天的な素質は後天的には自然環境と社会的環境とから受ける偶然的な影響と親の本能活動に依って発展する。

8・教育とは先立つ世代が後る世代に理念的文化財を伝達することである。

9・人類の天職は価値の実現にあるが、ただ其の価値実現の様式は各自にあって決して一様ではない。価値実現の具体的主体ともいうべき各自の個性に依って実現の様式は種々ある。

10・我々の教育活動は感性と精神との弁証法的発展に対する計画的な助成作用である。

11・文化を創造する精神の教養こそ教育活動の目的でなくてはならない。

12・現象学的方法の特色が若し対象の本質を直視し、分析し且つこれを記載するところにありとすれば、それは今我々の問題としている児童生命の本質の把握に適用されなくてはならない。

13・教育活動の本領は人間の内に働く神性の自己発展である。

桜沢如一(1893-1966) 思想家・食文化研究家。マクロビック提唱者。「世界を股にかけた信念の実践家 自由人思想の学ぶ」215項。松本幸夫 BABジャパン 1998年。桜沢は、シベリア鉄道でパリに入り、フランスのみならずアメリカからアフリカ、アジアの各地に至るまで自ら乗り込んで自由人として生きた人物である。桜沢の考えはシンプルそのものである。そのエッセンスをまとめました。

1・桜沢は自らの人生哲学を「無双原理」と称しており、そこには中国の「易」「陰陽」といった思想が底流にある。

2・新しい時代のキーワードとして「3K」が考えられる。それは、国際化・共存共栄・貢献」である。

3・宇宙の森羅万象は「陰」と「陽」から成り、そしてこの陰陽の織り成していく無限の「変化」が大自然であり、生命であり、当然私たちの人生もこの大いなる流れ、変化の中にある。

4・最高医学とは、「人生観、世界観の教育学的、生物学的、生理学的、弁証法的応用技術」を包括する。

5・自分は自由人である。仕事を楽しみの生きる。

6・健康の七大条件 1)疲れを知らない、2)よく眠る、3)ご飯がおいしい、4)いつもニコニコ、5)物忘れしない、6)思考も行動も万事スマート、7)決してウソをつかない。

7・空腹は最高のソース。現代人は「時間だから食べる」「三食食べないと身体がもたないから」というように、お腹が空かないうちに食べるようなことをしているから悪循環である。

8・食べ方としては、とにかく「かむ」ことを徹底すべきである。一口に30回かむ。

9・生き生きと毎日を生き抜く「高感度」な人間のことを「三感人間」と称している。三感というのは、「感謝、感動、感性」の三つの感をとったものである。

10・「自学自習」こそが学びの王道である。

ガンジー(1869-1948) インド独立の父、英国で弁護士の資格を取り南アフリカのダーバンで20年間、公民権運動に参加し、インドに帰国後、英国からの独立運動を指揮し、ヒンズーとイスラムの融和活動中に暗殺。

僕が南アフリカのダーバンに留学したのはガンジーの影響であり、ワシントンの住居は偶然にもインド大使館の数軒先であった。インド大使館の前にガンジーの像があり、そこにはガンジーの明言「My life is my message」と記されている。

軍事大国日本を経て、戦後は経済大国日本になった。戦後70年を経て日本の進路を描くにあたりガンジーの非暴力や永遠の真実は参考になると考えられます。

中央公論社 世界の名著 ガンジー ネルー 1967年 ガンジーの解説と自叙伝 379項もエッセンスをまとめました。

1・原子力爆弾が引き起こした最大の悲劇からひきだせる正しい教訓は、ちょうど暴力が対抗的な暴力によっては打ち被られないように、原子力爆弾も原子力爆弾の対抗によっては破壊されないということである。人類は、非暴力によってのみ、暴力から脱出しなけれなならないのである。

2・私たちの祖先は、機械の作りかたを知らなかったわけではない。ただ、もしそんな欲したら徳性を失うだろうということを知っていた。だから熟考したうえで、できる限りのことを、手や足で行うべきであると決めた。彼らは、真の幸福と健康とは、手足を正しく動かすことであると見抜いていた。

3・暴力は相手に苦痛を与え、それによって自分を堕落させるが、非暴力は自分に苦痛を与えることによって、相手の道徳的琴線にふれて相手を強くする。

4・非暴力手段は、ただたんに人を打たないというばかりでなく、他人のことを平和的に考え、他人に友愛をもって対するということであった。

5・今でこそ、文化的に言って東洋は西洋に征服されているが、もとはといえば、西洋こそその知恵を東洋からもらったのである。

6・西洋の眼鏡や原子爆弾を通じて、ものごとを習ってはいけない。西洋に与えるべきメッセージがあるとすれば、それは愛のメッセージであり、真実のメッセーである。西洋はこの知恵を待ち望んでいる。

7・わたしは、なにか新しい原理を創出したと主張するつもりはまったくない。わたしはただ、わたしのやり方で、永遠の真実なるものをわたしの生活と問題にあてはめようとしたにすぎなかった。

8・人間個人の魂は神の創造でない。それは神の一部である。人間の魂は神に依存するものであるが、しかし、神と同じく始元的なものであって、神と共存するものである。すべての人間は神と根元を一つにする。

9・ガンジーの基本的信条は、人間の能力を信ずることであった。

10・ガンジーは、なにか疑いが起きたとき、かならず自分をかえりみて、内心の声を聞こうとした。

11・日中両国のかけ橋に
あの古い国(中国)の人々は、あなたがた(日本)が自分のものとしている古典文芸の所有者であり、あなたがたの隣人です。この事実にあなたがたは誇りを感じているのではないか、とわたしは思っていました。お互いの歴史、伝統、文芸の理解は、あなたがたを友人として結びつけこそすれ、今日のように敵方に回すことはないはずでした。

12・ガンジーは日中両国の和解のために努力した。アジアの諸国が、たんなる経済的利害に動かされて世界の権力外交の道具になることなく、友好と平和の歴史の重みによって、静かに、自主的にアジアの共通の使命にめざめることを前提して発言し、行動しようとしたのである。

13・農村生活の単純さの中でのみ、真実と非暴力を実現できる。人間は必需品だけで安らぎ、満足しなければならない、ということである。

14・ガンジーは自分の行う真実探求のための実験が、自分だけでなく、すべての人々が実行できること、それが人間の存在そのものにじかにかかわっているものである。人間精神の共感性に対して不滅の信念が置かれていたからである。

15・古代から美徳として伝えられる真実というもの、善というものの証明を明示しようとして、他人の手を借りずに自分を実験台にして行ったことを忠実に記録された。

16・人間精神の同一性とその共感性を信じたガンジーは、道徳その他一般精神に関することを取り扱う方法としては、理性に訴える説法ではなく、心臓に直接訴えるような精神生活の実例を示す以外に、よいやりかたはないと思った。

17・自分で規範を示さなくては、仲間はついてくるものではない。

中曽根康弘が語る 戦後 日本外交 新潮社
2012年 663頁のエッセンスをまとめました。
10年前ブルッキングズ研究所のvisiting fellowの時に中曽根首相の事務所で30分ほど一対一でお会いする機会に恵まれました。中曽根首相は軍人のようであり首相であり世界の一流の地球人だと感銘を受けたことを今も記憶に新しいです。もうすぐ100歳を迎えられる中曽根首相のビジョンは現実的理想主義であり、参考にすべきだと思われます。

1・宇宙的地球学の見地から国家のあり方や世界観を考える

2・地球と人類の存在と意義、その将来を考え全人類的な世界を作ろうという理想

3・日本は何処へ向かっていたのか、何処へ向かうのか、先人たちが果たした事、目指した国の形、願った世界秩序、今の信念と国の行く道

4・理想と現実、理念と行動は時代によって様々に交錯する

5・共同民主主義的思想、極端な自由やナショナリスティックな性格を制御した中道的自由主義

6・冷戦下、米ソの対立を緩和しなければいけないという発想から、軍事以外に道徳が世界平和に反映させなければならいとする理想

7・日英同盟のおかげで、日本は日露戦争に勝ったし、国際的に飛躍した。今度は日米同盟で、敗戦国から立ち上がり、経済的にも復興すべきであるという思想

8・大東亜戦争は、米英に対しては普通の戦争だが、アジアに対しては侵略的要素があったと考える。アメリカについては策略でやられたところもある。しかし中国に対しては難題を吹っかけ無礼なこともやった。

9・ハーバードで演説する場合、日本的民主主義的

10・アメリカに行く前に東南アジア諸国を回ることで、対米交渉における日本の立場を強化

11・政治家の仕事は統治にある。統治とは外交、内政、経済, 教育全般にわたる政治的問題

12・モットーは、血縁・尊縁.・随縁

13・日本の立脚点は、本来アジアにある。アジアをしっかり見方につけ、そこに本拠地を作っていく努力をする

14・自主防衛五原則
憲法を守り国土防衛に徹する
外交と一体、諸国と調和を保つ
文民統制を全うする
非核三原則を維持する
日米安全保障体制をもって補完する

15・外交に自分のプリンシプルを持っていなければ政治家でない

16・外交は生き物だから、相手の状況をみて、自分の手元を熟知しながらやれるという確信を持った時に、いくら危険性が高くとも責任を持って突っ込んでみる

17・重要なのは、どの国が一番阻害要因を持ち、どの国が協力し合えるかという判断をアメリカ、ソ連、中国を交えた国際関係で選択する

18・1966年の訪米中に太平洋経済文化圏の建設についての演説 略してPEACE (Pacific Economic and Cultural Enclave)

19・現実的理想主義

20・クロス承認問題 これは日本が北朝鮮を承認する代わりに、同時に中国が韓国を承認するというもの

21・サミットは、単なる政治論議だけでなくて、人類の課題をG7のトップが話し合う場、各国の政治のオリンピック

22・アメリカとの良好な関係をまず軸にして、それを背景にアジア外交を展開していく。緊密なロン・ヤス関係がアジア外交にかなり反映した

23・日本は皇室を抱き2000年の長い歴史と伝統があるから、政治と社会の枢軸は固まっている

24・1985年の国連演説 我々の基本的哲学は、人間は宇宙の大自然の恩恵によって生まれたという考え方であり、こうした哲学への理解の増進は、今後の国際社会における普遍的価値観の創造に大きく役立つのではないかと思う、地球は一つであり、全人類は、緑の地球の上で、全生物の至福のために働き、かつ共存している

25・世界の連帯と平和の積極策を述べ、協調、連携を確認し、経済問題の処理を述べ、そして日本文化の独自性を強調し、哲学を説いた。

26・国連や国際会議のような場で話をする場合、日本人には哲学があるということ、日本的個性や日本的思想を表明しないといけない。

石原莞爾(1889-1949)、関東軍作戦参謀として満州事変を成功させた首謀者であるが、支那事変、大東亜戦争に強く反対。「世界最終戦論」などを著した軍事思想家。開戦時に立命館大学教授、立命館国防学研究所長となる。

石原莞爾  藤本治毅著 時事通信社 昭和39年初版出版
エッセンスをまとめました。

1・石原莞爾氏は、近代兵学のエポックを画した兵学の権威者であるのみならず、実戦においても青史に記さるべき名将であった。しかも石原氏は単なる軍人ではなく、日本民族の試練と苦悩に真正面から取り組んで国家民族の進路を打開しようとした経世家であり、また求道者でもあった。

2・ただ彼は職業軍人であったので、いかにせば戦争に勝利を得るかを研究したことは事実である。そのために古今東西の戦史を探求したが、その過程において彼は戦史を通じて新しい史観を確立して「戦争史」および「世界最終戦論」を著した。

3・すなわち彼は苛烈な戦争という現実と対決していた軍人の立場から、世界の平和、人類の共和への欲求を、宗教とか教育とか政治の改革によってすべて解決し得るとは考えなかった。人類は自ら作り出した究極兵器をもって戦争することによって人類自身が破滅する事態に立ち至ったとき、初めて宿命的な戦争の悪行から開放される契機をつかむことができると達観した。

4・世界最終戦についての、石原莞爾の講演(1940年3月)の一節を引用
「いまや人間の歴史の一番大きな変動期というものが来ているのです。やがて世界は一つになるのです。でありますから、私どもは今は準決勝の状態だといってよいのであります。ご覧のとおり今日におきましては、世界は見方によって四つの大きな集団になりつつあります。ソビエトの団りとヨーロッパの団りとアメリカの団りと、そうして東亜の団りとです。

5・われわれ日本の東亜の組と、あと三つの中のどこかとが準決勝に残るのであります。この準決勝の残った奴が、もう人類の歴史で未だかつてみざるほど残虐極まる大戦争をし、しかも短期間でバタバタとやってしまいます。これで、とても戦争はできないということが心からわかりまして、世界が一つになる。

6・この主張は石原の多年にわたる戦争史研究の結論であって、軍事科学的考察を基礎に、政治史の大勢、科学技術の進歩、産業革命の状態、仏教の予言の各方面から推断しての石原の確信であった。

7・最終戦争の動機については、主義の争いであるといっている。「昔の単純な人種間の戦争、宗教戦争はともかく、近代の自由主義時代にあっては、戦争の動機は経済以外には考えられない現状であるが、やがて世の中は、高度の文明により、人類は生活資材を急速に充足するようになるから、国家は戦争という多大の犠牲を払ってまで物資の取り合いせずに済む。こうして人類が経済の束縛から免れることとなれば、再びその最大なる関心は精神的方面に向けられて、すなわち戦いは、主義の戦いとなる」

8・ここでいう主義とは、東洋の徳治主義の王道と欧米の物質万能の帝国主義、権力主義の覇道である。

9・満州事変以降の石原が、支那事変、大東亜戦争に強く反対したのも、最終戦争の分析という透徹した達観に他ならなかった。

10・人類は自然に心より国家の対立と戦争の愚を悟る。かつ最終戦争により思想・信仰の統一を来たし、文明の進歩は生活資材を充足するから、人類はいつの間にやら戦争を考えなくなるであろう。

11・最終戦争以降は、その闘争心を国家間の武力闘争に用いようとする本能的衝動は自然に解消し、他の競争、すなわち平和裡に、より高い文明を建設するあらゆる競争に転換するのである。

12・すなわち農民は品種の改善に、増産に、工業者は優れた制作に、学者は新しい発見、発明に等々、その職域に応じて今日以上の熱をもって努力し、闘争的本能を満足させるのである。

13・1941年の開戦時に石原は立命館大学学長の推薦で立命館大学教授に就任。国防学の講義を担当。全くの無報酬でこの講義に一年半だけ全力を注いだのであった。

大学4年間の経済学が10時間で学べる 井堀利宏 東京大学元教授

1・経済学では、人々が自分の意思で物事を決めて、自分にとって最も合理的に利益となる行動をとることを前提に世の中の動きを予測する。

2・市場メカニズムは、うまく活用しさえすれば、そうでない社会(たとえば、かつての旧ソ連のような計画経済)よりもはるかに豊かな社会を実現できることもひとつの事実である。

3・経済学とは、「さまざまな人や組織(=経済主体。家計、企業、政府など)が市場でモノ(=財、サービス)やお金を交換しあう行動(=経済活動)を、ある仮説をもとにモデル化し、シンプルかつ理論的に説明しようとする学問」。

4・ミクロ経済学=家計、企業
ミクロ経済学は、個々の経済主体の主体的な最適化行動を前提として、ある個別の市場でどんな経済活動が行われているかを分析したり、産業の間の関連を考えたりするものである。

5・マクロ経済学=国全体
マクロ経済学では、物価、インフレーションや失業、国民総生産の決定、経済成長など国民経済全体(マクロ)の経済の動きに関心を寄せている。

6・ミクロ経済学 経済用語
・限界コスト 一単位だけ余計に財を購入するときにかかる総コストの増加分。
・限界メリット 財をひとつ買うことで得られる満足度を金銭的な大きさに直したもの。
・需要の価格弾力性 価格が1%上昇したときに需要量が何%減少するかを示したもの。
・供給の価格弾力性 価格が1%上昇したときに供給量が何%増加するかを示したもの。
・限界効用 その財の消費を増やしたとき、どれくらいの効用が増えるかを示したもの。
・完全競争市場 財の同質性、情報の完全性、多数の経済主体の存在、参入の自由という4つの条件を満たした市場。
・価格の資源配分機能 各々が私的な利益のみを追求していても資源の量も効率的な配分をもたらす、価格機能のこと。
・パレート最適 社会全体の資源が効率的に利用されている資源配分の状態。

7・ゲーム理論 ある主体(プレーヤー)が意思決定をする際に、他の主体(プレーヤー)が自分の行動にどう対応してくるか予測した上で、自分にとって最も有利となる行動を決定するというもの。お互いの戦略を前提に、双方のプレーヤーが最適な戦略を選択している状態を「ナッシュ均衡」といいい、これがゲーム理論の基本的な均衡概念。

8・ピグー課税 外部不経済を生じさせている経済主体に対して、不経済の分だけ課税することでその効果を減殺しようとする課税。ピグー課税の代表は「環境税」

9・コースの定理 政府の介入でなく民間の経済主体の自主性にまかせておくだけで市場の失敗が解決できる可能性を示したもの。

10・サムエルソンの公式 公共財の最適供給 「公共財の社会的限界便益=公共財の限界費用」政府が公共財の社会的限界便益の総和を知っていれば、最適水準まで供給することができる。

11・需要とケインズ経済学
ケインズ経済学は不況のときに有効。基本的な立場は、「需要と供給との差を調整するのは価格ではなく数量である」というもの。政府が公共投資や減税を行う。

12・有効需要の原理
A=C+I+G
財市場の総需要Aは、消費Cと投資Iと政府支出Gの合計になる

13・消費関数とは、家計における所得と消費の関係を表したもの。所得は消費とともに増加する。ただし、1万円の所得増に対して消費増は1万円より少ない。消費関数の角度は45度以下となる。

14・資本の限界生産が限界費用を上回る限り、企業は市場からの資本の借り入れを増加させたほうが得。

15・リカードの中立命題
政府支出を増税で賄うか公債発行で賄うかは、いまか先かの違いだけで、いずれ税金を負担するのは同じ。税負担の総額が変わらなければその人の長期的な可処分所得も変化しないから、家計の消費行動も変化しない。この議論は「リカードの中立命題」と呼ばれている。

16・戦後日本の経済
1955-1970 経済成長などGDPで世界第二位に
1971 ニクソンショック 1ドル360円の固定相場制廃止
1974 オイルショック 激しいインフレ
1980年代 貿易摩擦 企業の海外進出 空洞化
1990年代はじめ バブル経済の崩壊
1990年代以降 失われた20年

17・大きな政府には公共投資の拡大はマイナス
公共投資は、ある時点までは経済成長に寄与する。しかし、この点を超えると経済成長にマイナスが働く。

18・政治的景気循環論
・政治当局者は、政権の維持のみ関心がある。
・彼らは、失業率とインフレの関係(フィリップ曲線 インフレを起こせば失業は減らせることができる)を利用できる。
・有権者は政治家にだまされる。

19・政府の信頼性
マクロ経済政策が有効であるためのは、民間の経済主体が政府の行動を信頼する必要がある。民間部門が不信感を持っていれば、家計の消費や企業の投資は刺激されない。たとえ一時的に減税しても、将来に逆の増税が行われると民間部門が予測していれば、減税の効果はその分限定さる。恒久的に減税が行われるという信頼感を民間部門にもってもらうことが重要。政府は無駄な歳出を削減し、減税が恒久的に可能であることを示す必要がある。

世界で生きる力  マーク・ガーソン 英治出版 314項 2010年
エッセンスをまとめました。
1・遺伝的、身体的、社会的、経済的、生態学的、技術的、政治的、宗教的に-私たちは間違いなくグローバルである。

2・グローバル人材に求められる4つの力
・直視する力
・学ぶ力
・連帯する力
・助け合う力

3・現実を認識すること。自分の観点をおしつけようとするのでなく、視点を内側にむけ、自分のものの見方が自分の文化によっていかに理解不能な方法で形作られてきたかということを認識することが重要。

4・教育とは、事象間の隠れたつながりを読み取ることができる能力である。

5・対立する視点を統合させる方法を学ぶ 共通点を見出す

6・対話とは自分の意見を曲げ、あるいは好戦的で極端な戦略を捨てるという意味ではない。自分の仮説に疑問を抱き、他人の真実を受け入れる用意があるというもの意味を持つのだ。弁証法の活用

7・多様な人々のグループが、人類の直面する複雑な問題に対して思考や心を開くと、しばしば驚くべき化学反応が起こる。

8・連帯を可能とする能力 
・可能性を広げる質問を投げかける
・自分や他人を人間として形作っている複数のアイデンティティを直視する
・好ましいものでなくとも、他者の言葉に真摯に耳を傾ける
・相手を判断するのではなく、共通点を見出すためのコミュニケーション転換ツールを活用する
・敵対する相手と対面し、意見を聞く自制心を持つ
・不当な行為に対して復讐ではなく和解を模索する。

9・世界規模の問題に目を向ける
・貧困の削減
・環境の保全
・平和の構築、紛争の抑止、テロとの戦い
・水不足の解決
・国際機関の強化
・教育機会の拡大
・世界的伝染病の撲滅
・自然災害の防止と緩和

10・利益と価値の両方を考える

11・遠近両方に旅する

12・地球規模でのインテリジェンスを鍛える グローバル・インテリジェンスをを高める

アルフレッド•アドラー 『人生に革命が起きる100の言葉』小倉広  ダイアモンド社 2014年 
エッセンスをまとめました。
1・オーストリアのウィーン郊外に生まれたアルフレッド•アドラー(1870年〜1937年)ほど、現代の心理学に多大な貢献を残しながらも、無名である巨人は他にいないでしょう。アドラー心理学は「人間性心理学の源流」と呼ばれている。

2・経営コンサルタントの大前研一氏はコラムの中で「じつは私も典型的なアドラー派である。どのくらいアドラー派かというと、人生で『私にはできない』と思ったことはない」と述べている。

3・人生は困難なのではない。あなたが人生を困難にしているのだ。人生は、きわめてシンプルである。

4・遺伝や育った環境は単なる「材料」でしかない。その材料を使って住みにくい家を建てるか、住みやすい家を建てるかは、あなた自身が決めればいい。

5・人は未来への「目的」により行動を自分で決めているのだ。だから、自分の意思でいつでも自分を変えることができる。

6・過去と他人は変えられない。しかし、今ここから始まる未来と自分は変えられる。

7・世話好きな人は、単に優しい人なのではない。相手を自分に依存させ、自分が重要な人物であることを実感したいのだ。

8・最も重要な問いは「どこから?」ではなく「どこに向かって?」である。

9・意識と無意識は矛盾しているように見える場合でさえも、同じ目的に向かって統一的に相互に補うように働いている。

10・ライフスタイルとは、人生の設計図であり、人生という舞台の脚本である。ライフスタイルが変われば、人生がガラリと変わるだろう。

11・アドラー心理学では、仕事•交友•愛の3つの問題のいずれかに分類できない人生の問題はない。

12・性格(ライフスタイル)は人生の脚本であり、地図です。人は幼少期10歳位までに完成されたこのシナリオと地図を使って、生涯にわたって同じ思考•感情•行動のパターンを取り続けるのです。

13・人は失敗を通じてしか学ばない。失敗を経験させ、自ら「変わろう」と決断するのを見守るのだ。
14・教育とは相手が一人で課題を解決できるようにすることです。

15・大切なことは「共感」することだ。「共感」とは、相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じることである。

16・楽観的であれ。過去を悔やむのでなく、未来を不安視するのでもなく、今現在の「ここ」だけを見るのだ。

17・陰口を言われても、嫌われても、あなたが気にすることはない。「相手があなたをどう感じるか」は相手の課題なのだから。

世界中のエリートの働き方を一冊にまとめてみた』ムーギー•キム 東洋経済新報社 2013年、286項
エッセンスをまとめました。

1・部下の使い方がうまい人の共通点
①部下の認知欲を満たして安心させ
②部下の成長を願っていることを言動で示して信頼を勝ち取り
③「役職上の権力」ではなく「人と人との信頼関係」で部下を動かし
④無駄な仕事をつくらず部下の仕事を減らし
⑤部下が失敗したときには盾になって守り
⑥自分の人脈やノウハウを積極的に部下とシェアする

2・賢く強いことよりも、環境の変化に適応することが競争の勝敗を分ける。

3・問題を構造的に把握し、根本的に解決する。

4・根本的な解決策に必要な3ステップ
①バラバラに存在している問題をすべて洗い出し
②これに問題点の優先順位をつけ
③問題同士を因果関係などの線で結び、原因の仕組みを把握する

5・表情や声の質、腕の位置や服装などで親近感や信頼感が大きく変わる。

6・どんな場合でも10分前に着く。

7・プレゼン資料は数ページにまとめる。分厚い資料は何ら魔法を起こさない。

8・プレゼンする前に「どうしても伝えたいメッセージは何か」を意識する。

9・知的に深く刺激的な話をする素養を磨く。

10・出世の基本は「好き」を仕事にすること。

が世界を周りながら多角的な経験を通じ習得したことは弁証法そのものでした。この本は20年前に著者からもらった本で改めて読み返しますと明確かつシンプルにヘーゲルの弁証法をまとめたものだと思われます。エッセンスをまとめました。

『方法論としてのヘーゲル哲学』 中埜肇 + 東北アジア問題研究所 1996年 213項

1・現実を概念的に把握することこそ哲学の使命である。

2・ヘーゲルは1770年にドイツのシュツットガルトに生まれ、ベルリン大学の総長を経て1831年、61歳でコレラで亡くなった。

3・ヘーゲル哲学は、論理学と自然哲学と精神哲学の哲学構成がある。ヘーゲルは三といういう数字が好きで弁証法でも正•反•合とか、定立•反定立•総合とかのトライアングルの思考が用いられている。

4・世界史というものは、客観精神の最高段階である世界精神の弁証法的な発展によって形成されていくという歴史哲学である。

5・ヘーゲルはたいへん強い学問的な野心を持った人物であった。「古代から自分に至るまでの哲学は、いわば全部自分の哲学のためにあり、したがってすべての哲学は自分の中に否定されながら吸収されている」。自分以前の哲学は、全部自分の哲学の中にアウフヘーベン(止揚)されているという強い意識があった。

6・ヘーゲルによれば、真理は直観によって得られるものでなく、地道に着実な概念的な思考によって、つまり深く考えることによってのみ達せられる。

7・ヘーゲルの基本的な考えは、すべてのものを運動の中に捉える。真理もけっして固定したものでなく、運動し発展すると考えた。

8・弁証法の原理とは、すべてのものは否定を通って発展していくことになり、要するに否定による発展と運動の論理である。

9・最初は自分で思いこんでいるものを真理だと思っている。しかしやがてその真理、思い込みの真理が挫折して、客観的な真理が出てくる。一層高次の真理が出てくるのである。

10・矛盾を活用した真理の発展が弁証法である。

11・ヘーゲルは、全と個とが常に媒介し合っていると考えた。個は全のためにあると同時に、全も個のためにあり、この相互作用がなければへヘーゲル哲学は首尾一貫しない。

12・ヘーゲルの弁証法では、発展が結局もとに還ってくることになり、つまり円を成し、サイクルをつくってはじめに還るということになる。弁証法というものの最高点は原点に戻るということである。

13・ヘーゲル哲学は、闘争の論理ではなく、和解にもとづく協調と発展のための論理的方法である。

14・東北アジアの諸国市民は、相異なる社会秩序や国民感情をもって、分裂を深めているが、この分裂と対峙は厳しい歴史的背景をもって形成されたものである。いま東北アジアの諸国民と民族に求められているものは、なによりもまず自己の国民感情や価値観を、相互に相対化しうる哲学的方法論を模索することにある。

本物の教養  人生を面白くする 出口治明 幻冬社新書 2015年 261項
エッセンスをまとめました。

1・教養とは、人生におけるワクワクすること、面白いことや、楽しいことを増やすためのツールです。

2・自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるために勉強する。

3・教養とは、人生のPDCA(Plan➡Do➡Check➡Act)サイクルを動かすためのツール。

4・さまざまな相手を惹きつける「面白さ」「人間的魅力」、自分の頭で考える力など教養の力を全開することが切実に必要。

5・「タテ」は時間軸、歴史軸、「ヨコ」は空間軸、世界軸。

6・物事の本質は、たいていシンプルなロジックでとらえることができる。

7・数字、ファクト、ロジックが大事。

8・教養の源として「本・人・旅」

9・社会問題や時事問題は、表面的な「枝葉」に目を奪われず、「幹」や「森」の部分で本質をとらえるように努めれば、何事もよく理解できる。本質をとらえるときの第一の着眼点は「動機」である。

10・「本音」と「建前」を見分けること。現代社会では何事であれ大義名分が必要だから、表に出てくるのは建前ばかりである。しかし、建前の裏には必ず本音が潜んでいる。

内観外望 新渡戸稲造 1932年出版 実業之日本社 396項
武士道を英語で出版、国際連盟のナンバー2を歴任した新渡戸稲造の早稲田大学での講演のエッセンスをまとめました。

1・教育とは学校で習ったことを悉く忘れた、その後に残っているものをいう。
2・学説というものは、はっきりしているようであって、その実は灰色である。新しいような古いものである。
3・今日の東洋は西洋から知識を得ている。その西洋の知識の淵源を遡って行ったならば、恐らくプラトンかソクラテスというところであろう。
4・自由とは他人の自由を妨げない程度において、己の好きなことをすること。
5・政治というものは、人間の持っているものをそのままアクセプトする。人間とはこんなものだ、人間はこうゆう弱点を持っているものであると、事実をそのまま見て、それに相応な政治をするところに、初めて政治は成功するのである。
6・思想は生き物である。思想は思想を持って戦わねばならぬ。
7・実世界においては、空気もあれば引力もある。そのありのままの有様において、どれほど応用できるものであろうか、それを判断するのは、理論や学理というよりは、むしろ常識でありはせぬか。
8・ユニーバーサル・プリンシプル、天下宇宙の公道である。
9・すべて日本の歴史的の根底を尊敬しなければいけない。
10・ヒストリー・メーター、歴史を計る学問。
11・大嘗祭に行はるべきものは南洋にあるものと、いろいろな点において類似している。結局、日本人は南洋からきたものであろう。
12・玄人はとかく先例を追いたがる。新しい思想がでない。自分のオリジナリティーを出してやるから有事の時は却って素人の外交官がよい。
13・デモクラシーは、専門家の政治でない。国民一般の政治である。
14・政治は専門でできるものではない。高いところから、或いは横から岡目八目で、ポリティカル・スピリットを持ってやらなければ、内地外交共に進歩の途はないものである。
15・武士の心がけをもって、実業につく人間を養成したい。

大世界史』現代を生きぬく最強の教科書 池上彰・佐藤優 文藝春秋 2015 254項

出版されたばかりの『大世界史』のエッセンスをまとめました。

1・歴史を振り返ると、かつてのゲルマン民族大移動をはじめ、数々の民族大移動を繰り返して、現代のヨーロッパの民族構成が形成された。いまや、その現代版が始まっている。欧州の今を見ると、そんな歴史的事実を想起してしまう。

2・過去の反省から歴史を学び、歴史は現代と関連づけて理解することが重要。

3・歴史を知ることは自分を知ることである。

4・人類は、第二次大戦後の「冷戦期」を経て「ポスト冷戦期」の時代を生きてきたが、1989年から続いた、その「ポスト冷戦期」も四半世紀が経過して、一つの終わりを告げているかもしれない。

5・人類史が始まって以来、中東こそ、常に「世界史大転換の震源地」であった。ここに端を発した変動が、その後に全世界に大きな影響を与える。

6・イスラエルの参謀本部諜報局が中東の情報報告を首相にあげたが、その結論は「 分析不可能」であった。

7・イスラエル情報機関の元幹部は、現状について、四つのポイントを指摘している。
①イラク情勢の変化(アメリカの影響が決定的に弱くなり、アメリカの占領時代は終わった)。
②「アラブの春」以降の社会構造の変化。
③過激なイスラム主義の急速な台頭。
④「イスラム国」やアルカイダとは異なるテロ組織の急増。
要するに中東では国家、もしくは政府という枠が機能しなくなっている。

8・中東を俯瞰すると四つの勢力に分けられる。
①サウジアラビア、湾岸諸国、ヨルダンなど、アラビア語を使うスンニ派のアラブ諸国。
②ペルシャ語を話すシーア派のイラン。
③アラビア語を話すシーア派のアラブ人。
④スンニ派だが、トルコ語を話し、民族意識も強いトルコ。

9・国には、膨張志向の国と収縮志向の国がある。

10・いまの中国を理解するには、宋の「グローバリゼーション論」よりも、明の「帝国主義論」で見るべきである。
11・高句麗(紀元前37〜668)の捉え方でも、韓国は朝鮮の歴史と考えるけれども、中国は高句麗は中国の地方政権にすぎないと考える。

12・歴史は繰り返す。現在のさまざまな対立は、いずれも、過去に関わりを持っている。第一次大戦から約100年。ヨーロッパが再び、火薬庫になる可能性も否定できない。

13・そもそもアメリカにとって、戦争は、一種の公共事業のようなところがある。定期的に行う必要がある。そろそろ、その周期が来ている感じがある。

14・エリートというのは、地域でのエリート、国政でのエリート、経済のエリート、文化のエリートというように、さまざまな形態がある。エリートは、本来、偏差値競争の枠で考えてはいけない。

15・ヨーロッパの大学では、リベラルアーツと呼ばれる七科目(文法、修辞学、論理学、算術、幾何学、天文学、音楽)が学問の基本だとされた。リベラル(自由)・アーツ(技芸)で、「人を自由にする学問」。こうゆう教養を身に付ければ、偏見や束縛から逃れて、自由な発想や思考を展開できる、という考え方。

16・現代のリベラル・アーツとして、「宗教」「宇宙」「人類の旅路」「人間と病気」「経済学」「歴史」「日本と日本人」も七つが重要。

17・日本と世界に貢献できる人材の育成。

18・日本の視座から世界を見、また世界各地の視座から日本を見え、さらに世界全体を鳥瞰することが重要。

19・歴史だけでなく、哲学、思想、文化、政治、軍事、科学技術、宗教などを含めた体系知、包括知としての大世界史を習得することが重要である。

緒方貞子 回顧録』 納家政嗣 野林健 岩波書店 2015年 309項

エッセンスをまとめました。

1・とりあえず現場に飛び込んでみるというフットワークの軽さ、楽天性が大いに助けになっていたように思う。
2・新しい行動の多くは、実は現場の知恵から生まれた。
3・職員に現場に出ることを促し、何が必要とされているのかを直接掘り起こすことで、
迅速な紛争予防、紛争状態からの脱却、コミュニティ再建の活動に手をつけた。
4・リチャード・スナイダーの外交政策決定過程論: さまざまな政治的、組織的、心理的属性を持つアクターたちが、一定の内外環境の制約のもとで、相互影響しあいながら政策を選択していく過程(プロセス)とその結果(アウトカム)との関係に焦点をあてた分析枠組み。
5・従来の政治制度論や圧力団体が政治を動かす荒削りは政治過程論ではなく、心理学や社会心理学、行動科学の最新の知見を活用して政策決定のダイナニズムを分析する。
6・ある政策が生まれるときの国内外の環境、決定過程、結果との相互連関がモデル化されていて、政策決定の全体像を把握するのに役に立った。
7・満州事変においては、軍の行動の根には単に軍事的な拡張主義という側面だけでなく、富の不均衡を是正するという社会主義的な考えが入り込んでいた。
8・大正デモクラシーや左翼思想から、軍も影響を受けていた。
9・結局、ビジョンと工程表と軍事力を有する勢力だけが事態を動かすことができた。
10・満州事変の政策決定の最も顕著な特徴は、一言にいえば、公式の権威に対する反抗、あるいは挑戦ということである。
11・満州事変以降に残されたものは、合理的で、一貫した外交政策を実施することのできない「無責任な体制」だけだった。
12・責任ある体制というのは、下からの突き上げをうまくすくいあげながら、新しい政策を出していって、全体の統合をはかっていくもの。
13・事実を実証的に突き詰めるというよりも、政治学の枠組みをつかって分析したり解釈することに面白みを感じる。
14・分析の焦点を政策決定過程に合わせた。
15・中国問題については軍事的な侵略は否定していますが、経済的な進出は積極的に主張したい。経済進出にとどめて軍事侵略を否定すれば、国際的衝突は避けられるというのが基本的な考え。
16・個々には優れた判断をした政治家、言論人、学者はいたのですが、結局、彼らは組織化されなかった。
17・政治家が軍部にかなわなかった最大の理由は日本の自由主義者はナショナル・リベラリストだったから。
18・国際秩序のためにはときには国家的要求を厳しく抑制しなくてはならない。
19・一般的に、リベラリストの発言はパンチがきかず、形にならないことが多かった。
20・資料を積み上げて実証研究をするというよりは、ステップをたどってどのようにして政策にたどりつくかを検証することに興味があった。
21・日本は米中が自分たちの頭越しに関係を結ぶのを非常に恐れていた。アメリカとの関係を壊すことを懸念して自分からは動けなかった。実際、ニクソンがそうしたときに、文字通りショックを受けて、政府は対中関係の正常化を急いだ。
22・戦略的思考なしの外交はありえない。
23・たとえば中国とソ連を戦わせて、日本に有利な勢力均衡を模索するというような大胆なことは考えようとしなかった。ニクソン・ショックが日本に自立的な外交を考えさせる契機になったことは間違いない。
24・状況を変えるという発想ではなく、状況がこうなったからどうするか、という発想。
25・実務と研究を分けて考えるのはナンセンス。
26・実務をするようになって、物事を動かそうとするときに、政策決定過程論の思考方法が本当に役立った。誰がどのぐらいの力を持っていて、何を主張しているのか、どのような力学が働いているのか、それらを見極めて初めて、人や組織にうまく働きかけることができる。
27・決断するために直感は大事。ただし年季を積まないと直感は磨かれない。スピードと質のせめぎ合い。両者のバランスが決断の要諦だと思う。
28・抽象的な概念から議論するよりも、目の前の状況にどう対応するかという現実を起点とする発想の行動家。
29・所得が下がると紛争のリスクは増えるという関係があるので、開発と安全は一体として取り組まないてはいけなくなっていた。
30・人間の安全保障には、最初から二つのアプローチがあった。紛争を背景にした人々を暴力から「保護(プロテクション)」することに力点を置くUNHCRなどの人道支援系のアプローチと、貧困を背景にした人々の「開発・能力向上」を重視するUNDP系のアプローチ。
31・人間の安全保障の幅が広くて、経済安全保障から、食糧、健康、環境、人間、コミュニティ、政治的安全保障まで七つの安全保障が挙げらる。平和の確保と開発は一方だけでは実現することはできない。
32・人間の安全保障の具体的な議論は、ブルッキングス研究所に依頼した。報告書では「必要に基づいたアプローチ」の重要性が述べられている。
33・プラグマティックな対応を優先するソフト・アプローチ。
34・人間の安全保障というのは、現地の具体的な状況に応じて、コミュニティの問題解決法を生かしながら多様な手を打つこと。多種多様な方策をローカル、ナショナル、グローバルというレベルを包括的に、シームレスに行うことが重要。
35・保護と能力向上の片方だけ実行するのではなく、両方を一体的に強化すること、つまり統治と自治が出会うことで、初めて「人間の安全保障」は実現可能と なる。
36・人間の安全保障というソフトなアプローチが、冷戦後の試行錯誤、紆余曲折した議論の中でわれわれが手にした唯一の成果ではなかったかと思う。われわれは交渉や妥協に基づく、もっと巧妙な解決やパートナーシップを導くいろいろなツールを探ってゆくしかない。
37・国と国の戦争のために軍事力を使う時代は終わった。人々を守るためにのみ使うのがこれからの軍事のあり方である。
38・ナショナリズムというのは、一度過激になると、手がつけられなくなるものである。火遊びは絶対にしてはいけない。一般民衆の間でナショナリズムが燃え盛ると、外交で処理するのが難しい時代になっている。
39・国と国との関係は、国家のレベルだけではない。地方自治体や企業、大学、NGO、学生や市民など、政府機関以外のさまざまなパートナーが交流していくことが大事である。40・日本と中国の両国が、何か共通の課題に取り組みながら、国際社会に関与(エンゲージ)していけばよい。
41・いまの日本がすべきことは、自分たちの立っている位置を認識し、どこへ向かって進んでいくべきか、どのような社会の構築を目指すかについて、はっきりしたビジョンを持つことである。
42・日本はまず足元を固めることから始めなくてはいけない。そのために何が必要かといえば、それは多様性、英語で言えばダイバーシティだと思う。世界は多様性に基づく場所だということを心底から受けとめ、自らも多様性を備えた社会に成長していくことだと思う。創造性とか社会改革の力はいずれも多様性の中からしか生まれようがないのですから。43・より広がりのある視野を持とうとする好奇心、異なる存在を受容する寛容、対話を重ね自らを省みる柔軟性、氾濫する情報をより分ける判断力、そうした力の総体こそが求められている。これからの日本に本当に必要な力はそうしたものである。
44・日本のみが孤立して暮らしていけることはない。
45・国を開き、多様性をそなえ、高い能力を持って外との関係を築くこと、そして国際的な責務を果たすこと。これなくして、日本に明るい展望は望めません。そうした方針を積極的に打ち出し、果敢に行動すべきです。このまま孤島に閉じこもる道などありえないのです。

1915年に設立された「財団法人 南洋協会」に関する文献
京都府立総合資料館にあるこれらの書物は、京都知事を歴任された蜷川虎三氏の旧蔵図書の寄贈である。
『大南洋圏』南洋協会 昭和16年 458項
『南方圏の経済的価値』南洋協会 編者 緒方正 昭和16年 788項
『南方鉄産資源』南洋協会 昭和15年 679項
『南洋の華僑』南洋協会 昭和15年 362項
『南洋年鑑』南洋協会 昭和12年 1707項
エッセンスをまとめました。

1・南洋の面積は日本の10倍。
2・熱帯を支配するものは、世界を支配するという。
3・支那事変の進展は、大陸経済に対して多大の物資を要するために、南洋の資源を渇望すること非常である。
4・来るべき大戦後の世界に於いて、欧州の新秩序、ブロック経済等に対応して東南アジアの広域経済圏を建設することは、今後の目標でなければならぬ。
5・南洋がやや明瞭に日本人の眼に入ってきたのが日露戦争前後になる。
6・南洋の近代史は、結局これを巡るオランダ、スペイン、英国、フランス、ドイツ、アメリカ各国の領土拡張の歴史である。
7・南洋に於ける原住民族は大体にアニミズム又は自然崇拝であった。外来人の影響によって新興宗教やキリスト教が移入された。
8・ブロック経済主義が指導圏の独占資本的支配の下に行われる場合には、ブロック内部の諸国の関係は相互に完全な共存共栄的なものになることが出来ず、ブロックの盟主を中心とし、植民地、半植民地的な関係を構成し、盟主の利益本位の経済計画が設定される。
9・他の隷属国はその犠牲となり搾取されることが免れ得ない。
10・ドイツ、イタリアは欧州において新秩序を建設せんとしている。日本は大東亜の地域に於いて、アジア本来の姿に基づく新秩序も建設を行っている。
11・そもそも世界歴史の現段階に於いて、直ちに世界を一単位とする組織の完成を期待することはできないので、世界の諸民族が数個の共存共栄圏を形成することは必然の勢いである。
12・孫文一派に援助と保護を與へて支那革命を成就せしめたのは全く華僑の力であって、そんぶんをして「佳境は革命の母なり」とさえ叫ばしめた。