2 月 12

明治維新、それは脱藩した気骨ある志士により達成された無血革命に類似する世界でも稀なる革命である。韓国の朴大統領が朝鮮半島の統一を意識した発言をされるように予測より早い時期に北朝鮮に革命が起こる国際情勢の変化と信頼醸成が構築されているのではないだろうか。

北朝鮮に革命が起こる可能性について歴史のリズムから分析してみたい。

英国の植民地支配に対するインドの民族的反抗運動によるセポイの反乱(1857-59)が19世紀後半の革命の連鎖を生み出したと考えられる。セポイの反乱から2年後に奴隷制に端を発するアメリカの南北戦争(1861-65)が勃発した。この時期、武器商人が蔓延り南北戦争の影響で雄藩の下級武士による幕府倒幕という明治維新(1867-68)が実現されたと考えられる。

坂本龍馬などはグローバルな見識眼を持って南北戦争で余った武器を日本の革命に上手く活用したと考えられる。セポイの反乱、南北戦争、明治維新という一連の革命の源は統治や権力に対する抵抗と反乱にあり、抵抗勢力への武器の供給が可能であったから革命が実現されたのである。

これらの革命の源となる歴史のリズムを現在の北朝鮮に当てはめてみると極めて高い確率で北朝鮮に革命が起こる要因が見えてくる。第一、序列ナンバー2で叔父の張氏の処刑により金正恩第一書記への忠誠が低下し、次第に抵抗勢力が結束する。第二、リベリアのドゥ大統領、ルーマニアのチャウシェスク大統領、イラクのフセイン大統領、リビアのカタフィ大佐しかりいくら恐怖政治を行い国民を処刑しても庶民の抵抗勢力を抑制することは不可能であることを証明している。第三、北朝鮮の生命線である中国とのパイプ役を担ってきた張氏の処刑により金第一書記は中国の後ろ盾を失った。第四、革命は内部で勃発する。市場に食料が不足し、庶民のちょっとした暴動が革命因子を引き出す。不安定要因や革命の兆候が現れた時点で金第一書記に不満を持つ勢力が革命を決行する。

北朝鮮の革命を喚起する勢力は外部にある。第一、明治維新は脱藩した志士が重要な役割を果たしたように、北朝鮮の革命は脱北者が主要な役割を演じる可能性が高い。何故なら北朝鮮内部で革命が勃発した時に海外との交渉を円滑に進めるために脱北者に勝る勢力はない。第二、北朝鮮の革命は朝鮮半島の統一において韓国にとって最大の好機でありまた紛争という危険因子をはらんだ最大の危機でもある。第三、革命には武器が不可欠である。米国、ロシア、中国あるいは軍産複合体、武器商人は北朝鮮の革命を喚起する武器を提供する。

北朝鮮内部においても北朝鮮を取り巻く国際情勢の変化においても北朝鮮の革命を醸成する要因が極めて高い。革命により庶民を含む多くの犠牲が生みだされるのが常である。しかし、明治維新においては無血革命が成し遂げられた。その主役となったのが脱藩した志士達であった。その意味においても脱北者から本当に優秀な革命家が活躍できる環境を整えることが重要だと考えられる。

韓国で朝鮮半島統一の機運が生まれつつある。その機運はオリンピック開催という機運を遥かに超えた国家の命運に値する。日本は韓国を通じた朝鮮半島の統一、しかも無血革命に類似した統一をバックアップすることで歴史問題や領土問題といった朝鮮半島統一と比較し生産的でない動きを相殺することができるのでないだろうか。何よりも紛争を未然にくいとめながらも北朝鮮の革命と朝鮮半島の統一、そして拉致問題解決といったことを考察することが重要である。